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2022.9.8

大切なものを失った2人の男の話【前編】-《星遺物》シナリオ4- | カニ丸の遊戯こばなし

コラム 遊戯王
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大切なものを失った2人の男の話【前編】-《星遺物》シナリオ4- | カニ丸の遊戯こばなし

大切なものを失った2人の男の話

目次

■はじめに

こんにちは、もしくは初めまして。カニ丸です。  

猛暑が続いたと思いきや、夜には秋風が吹く今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。


7月28日のアップデートにより、「遊戯王 マスターデュエル」にも《オルフェゴール》のソロ(シナリオ)モードが追加されましたね!(シナリオ名「星に眠る力の秘密」)

皆さんはもうプレイされましたでしょうか?


約一か月あまり期間があきまして、そろそろネタバレということもないでしょうということで、 今回は先延ばしにしていた《星遺物》シナリオの続きを簡単に分かりやすく解説していきたいと思います。

■これまでの物語

ざっくりと今回のメインテーマである《ニンギルス》と、今まで語られていた《アウラム》の視点に繋がる内容をピックアップしました。

だんだんわからなくなってきた~」という方はぜひご覧ください。

合わせて、筆者カニ丸がこれまでに書いてきた星遺物シナリオに関するコラムも良ければ…


《星遺物》シナリオの冒頭を遊戯王OCGの発売順で解説したものはこちら

遊戯王 マスターデュエルリリースまでに知っておきたい!星遺物シナリオ-その1


《アウラム》達に起きた戦いと悲劇の始まりをまとめたものがこちら

遊戯王 マスターデュエルでお馴染み!星遺物シナリオ-その2


《星遺物》が誕生するきっかけになった事件のシナリオはこちら

【星遺物】- 幕間 【パラディオン】の過去 星遺物シナリオ-その3

《星遺物》とは

世界各地に存在している謎の建造物。

その中にはかつて世界を破滅へ導いた「大いなる闇」の権能の一部が秘められている。

《機界騎士》の真実

世界を統治し、多くの生き物の脅威とされていた存在。

本当は世界の破滅を防ぐために世界のあらゆる生き物を管理していた。


《ニンギルス》たちが戦っていた存在だが、《夢幻崩界イヴリース》によって破壊される。

《ニンギルス》たちをダマし、《星遺物》の力を集めさせていたが、《機界騎士》との戦いの最中に本性を現わし《イヴ》の身体を奪い《夢幻崩界イヴリース》となる。


残っていた《イヴ》の意識により、彼女共々滅んだはずだが…

正体はかつて栄えた文明で「鍵」の研究をしていた研究者の魂。


かつての世界を壊滅寸前まで追い詰めたが、当時の《パラディオン》によって阻止された。

そのため、肉体を捨て、魂となって新たな機会をずっとうかがっていた。

《星遺物》《イヴ》をめぐる戦い

《夢幻崩界イヴリース》によって世界の危機に直面した一行の激しい戦いは、《ニンギルス》の奮闘と、《アウラム》による力の継承、《イヴ》の自己犠牲によって幕を下ろした。

《イヴ》の犠牲は2人と一匹の仲間に大きな心の傷を与えたが、激しい戦いの終わりでもあった。


こうして、《星遺物》から始まった旅路は終わりを迎えたかに見えたが、この結末を経て、ある男の大きな願いが動き出す

▼かつていた《パラディオン》とは

かつて栄えた高度な文明の世界で、「星の勇者」伝説に登場した「鍵」の存在が発見された。


その解析・研究をしたチームが《パラディオン》

《リース》が起こした大きな事件をうけて、いつか未来で起こりうる世界の滅亡を阻止するために《機界騎士》を遺していた。

《ニンギルス》こと《星杯に誘われし者》が最初に登場したのは2017年4月15日発売の「CODE OF THE DUELIST」でした。


リンク召喚が初めて通常発売のパックに収録され、《ファイアウォール・ドラゴン》がパッケージということもあり、印象に残っている方も多いかと思います。

また、「遊☆戯☆王 VRAINS」の放送に先駆けて発売されたので、アニメに先行してその登場カードが収録される形となりました。


「サイバース族」という新しい種族にも多くの注目が集まりましたね。

《星遺物》シナリオでも主人公的存在である《星杯剣士アウラム》もまたこの「サイバース族」となっています。

通常モンスターの《星杯に選ばれし者》《機界騎士アヴラム》の時は「サイキック族」でしたが

シナリオ上成長後の姿とも言えるリンクモンスターで登場する《星杯剣士アウラム》《双穹の騎士アストラム》になると種族が変わるという珍しいカードとなっています。

《星杯に選ばれし者》である《アウラム》と、《星杯に誘われし者》《ニンギルス》の運命の違いをあらわしているのかもしれません。




今回のテーマのひとつはこの《星杯に誘われし者》である《ニンギルス》です。


彼は、カードのテキストにもあるように、大切なたった1人の妹《イヴ》のために日夜戦っていました。


彼女が持つ不思議な力の結界で守られていた「星痕の森」で暮らしていましたが、人類に対して驚異的な力を持つ【機怪蟲】(《クローラー》)が結界に負荷をかけるので、その負担を少しでも減らそうと、幼馴染の《アウラム》と共に剣や槍を振り回す日々です。

ある日、森の奥で《星遺物-『星杯』》を発見した《ニンギルス》《イヴ》《アウラム》の3人と《イムドゥーク》こと《星杯の守護竜》は、その中に潜んでいた《星杯の妖精リース》と出会います。


この妖精は言葉巧みに彼らをダマし、世界を救うために、と《星遺物-『星杯』》を貸し与え、他の《星遺物》を探す旅を促してきます。

先述の通り、その正体こそがかつての世界を壊滅においやった研究者《リース》であり、特殊な力を持つ《イヴ》と、彼女が持っていた祭器の杖を狙っていました。

《イヴ》に迫る《リース》を描いたこの《星遺物に眠る深層》《リース》の本来の悪意が放たれた1枚であり、「深層」(奥深く隠れた部分)という意味と、音を同じくする「真相」(本当の事情、本当のありさま)にかかった名前であることがうかがえます。  


《イヴ》の身体を奪った彼女は自らを《夢幻崩界イヴリース》と名乗り、《機界騎士》を殲滅し、そのコアを奪って《トロイメア》を生み出して配下としました。

もちろん、《ニンギルス》たちに与えていた力は回収され、大きくパワーダウンさせられた彼らに成すすべはないはずでした。


《機界騎士》で唯一生き残った《蒼穹の機界騎士》によって《アウラム》《機界騎士アヴラム》になったことは【以前の記事】でも紹介しましたね。

しかし《ニンギルス》はそうはいきません。


《アウラム》が受け取ったのは「鍵」を使う資格のある「星の勇者」の力でした。

ただでさえひとつしかない力だったのですが、本来この力を継承すべきだった《イヴ》と、急きょ継承した《アウラム》に分断されています。

《ニンギルス》がわずかでも受け取る余地はありませんでした。

 

驚くことに、彼は特別な力を受け取ることなくこの先の戦いでも活躍するのです。

《夢幻崩界イヴリース》が放った《トロイメア》は6体。

力を得て強化された《機界騎士アヴラム》でさえ苦戦する相手を引き受け、なんとか《イヴ》を救って欲しいと送り出します。


残念ながら、この後悲劇の結末が待っていますが、その結末を迎えても尚生き残っているのがこの《ニンギルス》のすごいところです。

■今明かされる《アウラム》の苦悩

さて、ここからがこちらのコラムでは初となる内容ですが、《イヴ》という大切な存在を失った《ニンギルス》《アウラム》はそれぞれ別の道を進みます。


《ニンギルス》は残された幼馴染の《アウラム》と悲しみを分かち合うでもなく、《アウラム》が継承した力の一部であった双剣のうち1本を奪い、妹《イヴ》の亡骸と共に姿を消してしまいます。


悲劇から年月がいくらか経過した頃に、残された《アウラム》は新しいチーム《パラディオン》を結成することになるのですが

2018年1月18日に発売された「FLAMES OF DESTRUCTION」にて《星遺物に響く残叫》が、同年4月14日に発売された「CYBERNETIC HORIZON」にて《パラディオン》たちが新規テーマとして登場しました。


我々の体感する遊戯王OCG上ではこの間約3か月ほどとなるのですが、《アウラム》たちの時間はこの間に年単位で経過していきました。  


遊戯王 マスターデュエル」で初めて明かされた事実として、その間《アウラム》は仲間を救えなかった自身の無力さに絶望し、旅を中断していたことが明らかになっています。


しかしながら、《イヴ》を亡くした悲しみに暮れ、行方不明になった《ニンギルス》を心配し、彼を探すために旅を再開することにしたのです。


どれほどの時間が経過しているのか、明確な記述はありませんが、両手で抱えられそうだった大きさの《星杯の守護竜》(《イムドゥーク》)が《星辰のパラディオン》の大きさになるほどに成長しているところから見ても数か月程度ということはないでしょう。

「遊戯王 マスターデュエル」に登場した新情報

遊戯王OCGではこの《アウラム》《イムドゥーク》がどうして旅をしているのか、どういった順番で様々なものと出会ったのかについて明確な記述や参考にできる資料はなかったのですが

遊戯王マスターデュエル」によって知ることができなかった彼らの旅路と《アウラム》の苦悩についての詳細を確認することができます。  


今まで明かされていた情報から、《ニンギルス》が何か良くないことを引き起こそうということを察知し《パラディオン》が早々に結成されたような認識が多かったかと思います。


しかしながら、下記のような事実が明言されました。


《アウラム》は悲しみと絶望で旅を中断していた
《ニンギルス》を心配し、探すために旅が再開された
・休眠状態にあった【機怪蟲】を発見した

《蒼穹の機界騎士》から継承された《機界騎士》の力を使った理由が

《ニンギルス》を止めるためではなく、彼の行方を知るためであったという重要な文脈が確認できました。


また、この事実により恐らく元々の《機界騎士》が倒れた結果、機怪蟲】たちの機能が停止したのだと考えられます。

休眠状態にあった【機怪蟲】を発見した《アウラム》は、継承された《機界騎士》の力を使い、その【機怪蟲】に残されていた情報を探りました。


どうやらこの世界にはまだ他にも生き残った部族が存在している

という事実を知り、《ニンギルス》の情報を求めて彼らの元を訪れることとなります。

《リース》が追い求めていたもの

《アウラム》《イムドゥーク》の旅は様々な部族との出会いでした。


時には「炎の魔境」を訪れ、《魔境のパラディオン》と。

また時には「獣王の庭」を訪れ、《百獣のパラディオン》と。

またある時は「神樹の湖」を訪れ、《神樹のパラディオン》と。

多くの部族と交流し、彼らの持つ文献や伝承を照らし合わせ、《アウラム》はひとつの仮説に行きつきます。  


世界の秘密・・・それはおそらくかつて《リース》が追い求めていたもの。


「星の勇者」の伝説に登場する「大いなる闇」が本当に存在するということであり、その強大な力は、以前《リース》から貸し与えられた《星杯》の力をはるかに凌駕しているという事実でした。


星に眠る大きな力の存在を知った《アウラム》は、この力を野放しにはできないということを悟ります。

それは彼に継承された「鍵」の資格者としての予知だったのでしょう。  


そして、自分達が探していた《ニンギルス》へのひとつの予感だったのかもしれません・・・

■おわりに

《ニンギルス》の数奇な運命と《オルフェゴール》について語るには、まずその前提の話と《パラディオン》の話を抜きには語れません。

ということもあって、今回はそこに至る道筋をご紹介しました。  


筆者・カニ丸個人としても《オルフェゴール》は思い入れの強いテーマですので、じっくりと記事にしたいなと考えてこのような掲載となっています。

ご了承ください。  


次回、もしくは次々回あたりに後編の掲載を考えておりますので、どうぞデッキでも組みながらお待ち頂けますと幸いです。




ちなみに余談ですが、先日の8月20日に「デッキビルドパック アメイジング・ディフェンダーズ」が発売されましたが、皆さんは購入されたでしょうか?


筆者・カニ丸は《ピュアリィ》もすごく気になっているのですが、《R-ACE》(レスキュー)もちょっと気になっています。

《御巫》はまだまだ新規が出そうな予感もありますし、非常に楽しいパックでした。

もしそうなったら、また記事にしていきたいと思っていますので、その時はもしよかったらご覧ください。  


以上、カニ丸でした。

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このコラムのライター

鍋野カニ丸

鍋野カニ丸