特別編~第2回「最強オーバーキル王決定戦」結果発表~
●はじめに
↓↓開会式↓↓
特別編~第2回「最強オーバーキル王決定戦」開催のお知らせ~
ドラゴンスターに妹を人質に取られ、第2回最強オーバーキル王決定戦を開催することになっためぐすけ。
しかし前回と同じ轍を踏んで「今回も全然計算できませんでした」だけは絶対にあってはいけない。
この件を端に発したドラゴンスター炎上、日経平均株価の暴落、円安ドル高と原油高騰の加速、世界秩序の崩壊、超絶異常気象、腰痛の悪化、そして人類滅亡まで読めた。最強オーバーキル王で地球がヤバい。
(編注:人質に取っていませんし、そもそもめぐすけに妹はいません)←なんでライターの家族構成把握してるんだよ!!
しかし企画当時『エルドレインの森』のカードプールが「基本土地がとてもきれいだぁ」くらいしかわかっていない時点で数枚禁止カードを出しても焼け石に水。何より自由度を極端に減らしては面白みに欠ける。
考え抜いた防止策が「デッキ枚数制限」と「部門賞の併設」。
これにより前回の「スタンダードにあるカード全部使う」みたいなカードプールを池の水と勘違いしてるのでは??? みたいなパワープレーと、前回禁止された《耕作する巨躯》の大暴れを防ぐことができる。
完璧だ。これが正解-アンサー-。さらば数字に魘される夜。地球の危機はこうして回避された。
『機械兵団の進軍』だけでエターリを16回以上ブリンクできてしまうことには気付いていたが、精々「億」程度のダメージだろう。前回の模様と比べたら子猫みたいなものだ(ラグドゥネームのように甘い見通し)。
そして企画は世に解き放たれた。
『エルドレインの森』のカードプールもほぼ同じタイミングで公開されていたが、エンターテイメントの風を感じたかったのでスルーした(埼玉県南部の言い回しで「現実逃避」を意味する)。
企画公開日の夜。フォロワーからとあるDMが届いた。
だめみたいです。あとサンプルミスってごめんなさい。
いや、しかしこれは杞憂の可能性がある。
可能性が0でないならそこに勝機を見出すのがめぐすけスタイル。週刊少年ジャンプを愛読する者のあるべき姿だ。絶対に諦めない。勝利の女神が微笑んでくれる。頼むぞ我が女神、蝶野雛。人気投票で14票全部突っ込んだんだ助けてくれ。
話は変わるが、皆は電卓がいくつまで計算出来るかご存知だろうか。
大体8桁から10桁、多くても精々12桁。つまり999,999,999,999(999億9999万9999)になる。
表記を変えると大体3の25乗だ。
それ以上の計算は電卓ではできないし、Googleの計算機でもそれ以上(1兆)になると指数表記のEを使うようになってよくわからなくなる。
が…外見だけで実力を判断するなといういい見本だ…い…いままでのほうが ずっとかわいかったぜ…
上と下は999違うはずなのに結果は同じ
これ以上の計算を自然数で出すのはかなり難しく、大体の場合途中式を組み合わせることで数値を表現する。
いや、詳細は聞かないでほしい。マジでわからんから。ここまでくるのだけでいっぱいいっぱいなんだ。だいぶギリだ。
このもくじでわかる通りめぐすけはド文系なんだ。
詩学とか演劇とかそっち方面の美術系寄りの文系だから数字とは無縁なんだ。
もしかしたらこれ以降高確率で何かしらのミスをしているかもしれない。
でもそれは全部ドラゴンスターって奴のしわざなんだ。そういうことなんだ。
ところで、まだ3の25乗レベルの話しかしていない。全然序の口だ。序の口なんだ。
※この記事はマジック:ザ・ギャザリングに関する記事です。
スタンダードには《燃える都市/City on Fire》というカードがある。ダメージを3倍にするカードだ。
《燃える都市/City on Fire》
エンチャント
召集(あなたのクリーチャーが、この呪文を唱える助けとなる。この呪文を唱える段階であなたがタップした各クリーチャーはそれぞれ(1)かそのクリーチャーの色のマナ1点を支払う。)
あなたがコントロールしている発生源1つがパーマネントやプレイヤーのうち1つにダメージを与えるなら、代わりにそれはその3倍の点数のダメージを与える。
このカードを2枚並べると。ダメージは6倍・・・にはならず、3倍の3倍で9倍。3の2乗になる。
仮にこのカードを何らかの手段を駆使して100枚並べたとする。は? 4枚制限だから出来るわけがない? できちゃってるから頭を抱えてるんだよ!!
こういう状況。どういう状況????
この場合ダメージは3の100乗、515,377,520,732,011,331,036,461,129,765,621,272,702,107,522,001倍。
漢字で書くと約5153載(さい)になる。
載(さい)って何かって? 正(せい)の次だよ。
1つの数は改行させないスマホ版Webページの仕様で表示がおかしくなってることからもヤバさが伝わるだろう。
ドラスタコラムがリニューアルしたばかりなのにさっそくバグらせてしまった。あとで怒られる。
ここまででたったの3の100乗ですら手に負えないことがわかっていただけだろう。
ああ、「たったの」と言った。
では次にとある挑戦者が送ってきたルートを計算しようとした時の画像を貼ろう。
あんだー・・・なに?
大変申し訳ございませんでした。
というわけで今回も正確な大賞を決めることはできませんでした。
3の100乗でも無理なのに1600乗は無理です。本当に無理です。
本当にこんなやつばっかりきました。
何で《偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier》がニューカペナで死亡したのかって? そりゃ《燃える都市》1600個も置かれたら一瞬で消し炭になるに決まってるだろ。
詳細は省くがアトラクサは死ぬ。
というわけで審査員が計算不可能と判断した最強オーバーキル王候補者(特別賞のエントリー除く)は以下になります。
~王に届いた猛者達~
しーいーえふ
たけぞう
とりのみ
はいく
hasu326
暇の大魔術師
森野 健太
ルッツエルン
一応可能な限り精査して、ルートが再現できることと最低限「兆」の桁より上ではあるだろうという認識です。
その上でルートの奇抜さ、ヤバさ等を考慮し大賞と最大ダメージ賞を決定したいと思います。
なんで最大70枚しかカード使ってないのに足切りラインの単位が国家予算と同じになるんだよ・・・20点削るゲームだぞこれ・・・。
●大賞発表
合計ダメージ賞(大賞)
使用された印象的なカード
《囁かれる希望の神》
「この1枚で何かできそう」みたいなことは考えていましたが、「何か」の部分に色々つまりすぎてブラックホールが形成されていました。
デッキリスト
最大ダメージ賞
使用された印象的なカード
《刃砦の災厄、リーア・イヴォール》
計測不能な数の非伝説リーア・イヴォールが3,4回ほど計測不能な数のダニを増やします。「無限増殖 哀れな行進(サッドマンズパレード)」か???
めちゃくちゃダニが集まってくるので絶対に自宅に呼びたくない。
デッキリスト
●部門賞
インガとエシカ賞
受賞者
とりにく
賞品
・《エシカの戦車》ショーケース 日本語版
・『機械兵団の進軍』英語版コレクターブースター 1パック
合計ダメージ
1,100,599,551,168(1兆1005億9955万1168)
【コメント】
休みの日1日使って書いてたら時間がオーバーキルされて平日になりました。
【ルートの概要】
1ターン目
《カープルーザンの森/Karplusan Forest》セットからの《黄金犬》キャスト
2ターン目
《硫黄泉/Sulfurous Springs》セットからの《ケッシグの自然主義者/Kessig Naturalist》をキャスト。相手のターン終了時に夜へ。
3ターン目
《カープルーザンの森》セットからの《ケッシグの自然主義者》が《ウルヴェンワルドの王/Lord of the Ulvenwald》に変身しマナ加速。
《ウルヴェンワルドの王》や《黄金犬》のマナで《ガイアの眼、グウェナ/Gwenna, Eyes of Gaea》等をキャスト。
4ターン目
《インガとエシカ/Inga and Esika》と《戦争の世継ぎ、ローアン/Rowan, Scion of War》をキャスト。
《インガとエシカ》の効果で1ドロー。
5ターン目
セットしていたペインランドでライフを失い、《戦争の世継ぎ、ローアン》でマナ軽減。
《原初の征服者、エターリ》をキャストし、《巻物変容/Scrollshift》等でブリンクしながら盤面展開。
《侵攻の伝令、ローナ/Rona, Herald of Invasion》に《流星の信奉者、ゴロゴロ/Goro-Goro, Disciple of Ryusei》で速攻を付与し、自身の能力でアンタップしながら《インガとエシカ》に付与された能力でマナを生成&ドローしていく。
同様に《ガイアの眼、グウェナ》でもマナを生成し、《打ち砕かれた尖塔、オゾリス/Ozolith, the Shattered Spire》で出てくるクリーチャーを強化しながら盤面を展開。
・全力展開したクリーチャーを《不自然な成長/Unnatural Growth》や《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル/Zopandrel, Hunger Dominus》等でパワーを2の5乗(32倍)
・《青銅の棍棒/Bronze Cudgels》のこのターン中に能力を解決した分だけパワーが上がる効果を524,318回起動
・《ヴォルダーレンの興奮探し/Voldaren Thrillseeker》で賛助したパワー137,568,651,571の《ガイアの眼、グウェナ》を投げ飛ばす
等のアクションを取り最終的に1+3+3+2,054+22,352,804+825,439,958,842+275,137,237,461=1,100,599,551,161
合計ダメージ:1,100,599,551,168(1兆1005億9955万1168)
【投稿されたルート詳細】
詳細はこちら
【めぐすけコメント】
「日暮は対戦相手のターンで必ず夜になる」ということに着目した序盤のマナ加速が特徴的で、このルールを考えた自分も完全に盲点でした。
まぁ盲点は他にもレンコンのように多々あるんですが。
《インガとエシカ》も《ガイアの眼、グウェナ》と共にしっかりシステムに組み込まれており、タップによるマナ生成もキャスト時のドローもこれでもかという程に使い倒していた非常に芸術点の高いルートでした。
使用された印象的なカード
《青銅の棍棒》
フレイバーテキストでなんか偉そうに言ってる知世子もまさか1ターンに524,318回能力起動するやつがいるなんて想定していないはず。絶対に壊れても保証対象外になるだろ。
デッキリスト
耕作する巨躯賞
【特別賞】ハツカネズミ賞
使用された印象的なカード
《三匹の盲目ネズミ》
かつて毛利元就が「1本の矢では折れてしまうが3本なら折れにくい」と言ったとか言わないとかですが、1/1のハツカネズミも3216体集まれば世界を滅ぼせます。それはもう災害なんだよなぁ。
《燃える都市》
3倍+3倍は6倍じゃないぞ。俺たちは3倍^1607でundefinedだ。10倍だぞ10倍。
デッキリスト
●閉会のあいさつ
というわけで今回も最強オーバーキル王決定戦のダメージは測定不能でした。
「もしかしたら特定のカードを禁止した上で、ターンを絞ればなんとかなるのでは?」
という淡い期待を抱きましたが、蓋を開けてみたら今大会の2大ぶっ壊れカードである《黄金犬》と《原初の征服者、エターリ》を使用せずに3ターン以内に兆を超えるダメージが出ているのでもう制御は不可能でしたね。期待、淡すぎた。
第2回最強オーバーキル王決定戦。投稿を2週間かけて精査した雑感。
・ChatGPTとGoogleに計算を拒否られてからが本番
・マジック:ザ・ギャザリングの記事を書いているはずなのに何故か高校で習わない数学の勉強をしないといけなくなる
・どのルートを見ても横で突っ立ってる《悪魔的な客室係》のパワーが国家予算を超えてる
・前回は「^」、今回は「↑」がきた。多分次は絵文字とか出てくる
・今「嫌いなアルファベット」を聞かれたらノータイムで「E」と答える
・審査を頑張りすぎてライターと担当が本当にダウンして公開が遅れた
・5153載を数字で記載したせいでリニューアルしたばかりなのにスマホでこのページを見ると表示がおかしくなる
・文章をわざわざ画像で表示する手法はSNSで炎上した際の検索避けだと思っていたが、Webページをバグらせないためのテクニックでもあるという知見を得た。多分もう使わない
・Q1.なぜ新ファイレクシア軍は多元宇宙を支配できそうなくらいこんなに強いのか?
A1.《栄光のドミヌス、モンドラク》とかが意味分からない量のトークンをコピーしてきたから。
・Q2.なぜそんな新ファイレクシア軍に勝てたかのか?
A2.《燃える都市》を意味分からない量コピーしたから。
「高校で習う数学なんて社会に出ても役に立たねーよ」って言ってた若者たちに伝えたい。
高校の数学ⅡとB程度じゃ「指数関数」も「グラハム数」も「クヌースの矢印表記」も「BEAF」も習わないから全然役に立たないから確かにそうだ。
あとこれ理論上スタンダードの試合で再現可能なのでみんなも再現してみよう!!
目指せ約5153載(さい)!
え? 載(さい)って何かって? だから極(ごく)の前だって
第2回最強オーバーキル王決定戦
これにて閉幕!!!!!