欲しいカードは多い方が良いと言われている
コンボデッキの再現性を高めるためには、同じ役割のカードが8枚欲しいとよく言われる。
逆に言えば、コンボに必要な同じ役割のカードが8枚あると、デッキになる、という事でもある。
4枚の場合はサーチなどを使う必要があるが、8枚あるとそれらを介さず自然と手札に持ってくることができるから、だ。
カードプールが広がり続けるデュエル・マスターズにおいては、いつか、必要なパーツが8枚になるデッキがあるだろう。
もしかすると、近くて遠い未来には、あの《天災デドダム》が8枚体制になる、そんな日が来るかもしれないのだ。
そんなデュエル・マスターズで、つい最近、ある同じ役割のカードが8枚になった、そんなカードがある。
どちらも文明が同じ、コストも同じ、マナ加速という能力も同じと、役割としてはほぼ同じカードだ。
もちろん、《風波の1号 ハムカツマン》の方が能力も多くパワーも高いが、3コストでマナ加速が出来る自然のマナ加速が出来るスピードアタッカーという点は同じである。
これらをメインに据えたデッキを作る事が出来れば、パーツが8枚となるため、非常に安定したデッキになってくれることだろう。
という訳で今回は、この《風波の1号 ハムカツマン》を使って、未知のデッキを作ってみる事にした。
魔の4ターン目を作る
このカードでデッキを作ると言ったが、あくまでも3コストのマナ加速がメイン要素となっている。
スピードアタッカーという点を活かして攻撃的なデッキは作れるかもしれないが、3ターン目にマナ加速しながら1点刻むだけでは、現代デュエル・マスターズではどうしても力不足は否めない。
となれば、目指したい事は単純で、このカードから繋いだ4ターン目にゲームを終わらせるのだ。
それを可能にするであろうカードとしては、《S級原始サンマックス》や《S級原始サンマッド》が居る。
前回もフィニッシャーとして採用していたこれらのカードだが、攻撃的なデッキにおいては、その真価を発揮する。
特に、自然のコスト3のスピードアタッカーが登場すると強化される性質を持っているため、今回のデッキには十分な相性と言えるだろう。
しかし、これだけでは単純すぎる。
単純な攻めだけでは、環境を支配する面々に対して、あまりに無力である。
どうせ攻撃するのであれば、更に画期的な攻撃をしなければ、今の環境では戦えないのだ。
であれば、この3コストのクリーチャーを出した次のターン、相手を確実に仕留めるだけのパワーを誇る何かを出し、4ターン目にゲームを〆るしかない。
3ターン目にマナ加速をするのだから、使えるカードはコスト5以下のカードだ。
そんな中で、単調な攻撃を爆発的な攻撃に変えるカードとは、何か。
《暴竜爵の爪》だ。
自分のクリーチャーがアタックすると、山札の上から1枚を表にし、そのアタック中のクリーチャーと同じコストのクリーチャーまたはタマシードであれば出す事ができる。
3ターン目のマナ加速から繋がり、コスト3のスピードアタッカーが多ければ多いほど、連鎖的に攻撃が可能になる、という訳だ。
このタマシードを出して、コスト3のスピードアタッカーを捲り続ければ、とりあえず相手を倒せるだろう。
除去や攻撃を止めるものでない限り、シールド・トリガーだって簡単に突破してしまう、恐ろしいデッキの完成である。
ここに《サンマックス》や《サンマッド》が加われば、途中で重い一撃を繰り出す事が出来るようになり、より短期間で相手を倒す事も出来るのだ。
とはいえ、確かに初動であるカードは8枚積めるが、このデッキの肝となるカードは《暴竜爵の爪》になった。
このカードは4枚しか積めないので、一番最初に考えていた「必要なパーツを8枚積む」という目標が根本的に破綻してしまっている。
そんなわけで、《暴竜爵の爪》に代わるもう1枚のフィニッシャーが必要だ。
それも、出来れば同じコスト5のカードである事が望ましい。
このデッキには《サンマックス》《サンマッド》という、たった1枚で3打点を叩き出せる強力なフィニッシャーが存在している。
であれば、Wブレイカーを持ち、スピードアタッカーで、これらのカードを繰り出せるカードであれば、もう1枚のフィニッシャーとして十分なカードと言えるはずだ。
《グラディアン・バレット・ドラゴン》であれば、その条件を全て満たす事ができる。
3ターン目にマナ加速、4ターン目に《グラディアン・バレット・ドラゴン》を繰り出し、その攻撃時の能力で自然のコスト3のクリーチャーを送り出せば、お手軽6打点を形成する事が出来るのだ。
シールド・トリガーが無い事が前提とはなるものの、防御のない相手を倒す事が出来る打点を一瞬で揃えていけるので、強力な事に変わりはない。
しかも、手札に残ったカードも、相手の手札破壊で出てくるというオマケ付きだ。
さて、今回はコスト3の強力なクリーチャーが主役だ。
となると、当然、前回活躍したピザ屋さんにも来てもらおう。
自分自身はスピードアタッカーではないが、これで出すクリーチャーはスピードアタッカーになる。
よって、実質的にスピードアタッカーと言っても過言ではない。
3ターン目、これ経由でマナ加速可能なカードを出せれば、次のターンには1打点多い状態を形成する事もできる。
この点もまた、このデッキと好相性なカードだ。
アタッカーが増えれば増えるほど、《暴竜爵の爪》の能力をトリガーさせる回数が増えるのだから、当然だ。
という訳で、今回のデッキリストがこちらだ。
デッキリスト
ほとんどコスト3である。
それもそのはず、このデッキのフィニッシャーになっているのは《暴竜爵の爪》。
同じコストのクリーチャーで固めれば固めるほど、展開力を増す必殺のカードだ。
このカードへ繋がり、しかもスピードアタッカーを持つカードは、かつては《風の1号 ハムカツマン》だけであった。
だが、今は違う。
「ドギラゴンの書」に収録された《風波の1号 ハムカツマン》の登場により、8枚体制になったのだ。
となると、今度はフィニッシャーの枠が4枚しかないので、追加のフィニッシャーとして《グラディアン・バレット・ドラゴン》を採用している。
やりたい事は簡単で、《暴竜爵の爪》を出したら、ひたすら出てくるコスト3のクリーチャーで攻撃を続ける事だ。
途中で機を見て、《サンマックス》や《サンマッド》へ侵略し、一気に勝負を仕掛けよう。
全体的に攻撃的な攻勢なので、防御面は手薄になっている。
が、採用している《奇石 オリオン》は、あの《オリオティス・ジャッジ》に近い全体除去能力を持っている。
大型を早期に踏み倒してくる対面に対しては、致命傷を与える事ができるだろう。
特に、このデッキにとって致命傷になりかねない《流星のガイアッシュ・カイザー》に対しても有効なので、キープできるなら手札に潜めておこう。
細かいプレイングこそあるが、やる事は単純なので、ひたすら攻め込める時に攻め込むべし。
連続で出てくるスピードアタッカーの前には、並な相手は太刀打ちできないだろう。
終わりに
同じコストのクリーチャーが次々に出てくるカードというと、真っ先に《ガチャンコ ガチロボ》が浮かぶかもしれない。
が、この手のカードの始祖とも言える1枚は、《神羅マグマ・ムーン》だ。
コストを宣言して、山札の上が宣言したコストと同じクリーチャーなら、踏み倒せるというもの。
その性質上、デッキのクリーチャーを特定のコストに偏らせる構築が存在した。
時代は流れ、より使い勝手の良い《ガチャンコ ガチロボ》が環境へ時は流れた、という感じである。
デッキ構築の制約こそ厳しいが、この手のカードは、次々の攻め手を送り込める性質上、かなり強力だ。
今後も同じようなカードが出てきたら、ぜひともデッキを組んでみたらいいだろう。
なお、今回の《暴竜爵の爪》は、コスト5を軸にして組む事も可能だ。
コスト5のクリーチャーには、ツインパクトでチャージャーを持つものが多い。
そういったカードを大量に採用することで、《暴竜爵の爪》すら踏み倒せる、強力なデッキに仕上がるだろう。