その20~旧枠モダン初心者のための頻出カード50選~
●今旧枠モダンに興味を持ったな? これでお前とも縁ができた!
みなさんこんにちは!
え!? この記事に来たってことは旧枠モダンに興味がおありですか!?
ようこそ旧枠モダンの世界へ!!!!
お茶飲みます!? まずは軽く眺めていってください! 軽くでいいんで! おいそこのドラスタスタッフ今すぐ出口に鍵かけろ。ブラウザバックボタンと✕ボタンも押せないようにしr――
まぁでも実際よく言われるんですよ。「旧枠モダンに興味はあるけど、どんな環境なのかよくわからない」って。
確かにネットの海をさまよってもリストらしいリストはあまり見かけません。
ネットの海にデッキリストが十分に存在しない。マイナーフォーマットの悩みどころの一つです。
メタらしいメタがありそうで無いので、大会参加者の使用アーキタイプを円グラフにしてケーキを切ったらきれいに平等に分けられてしまうということも日常茶飯事。
しかしアーキタイプとしてのメタは無い(そんなことある??)ですが、採用率の高いカードは存在します。
というわけでめちゃくちゃふわっと説明しているくせに検索ではやたらと上位にくる前回の記事からより実戦レベルにフォーカスを絞って、デッキリストではなく大会で遭遇率の高いカードを紹介します。そうすれば環境のイメージがなんとなーーーく把握できるのではないでしょうか。
題して
「旧枠モダン初心者のための頻出カード50選くらい」
初心者といっても「旧枠モダン初心者」なので、マジックの知識自体は中級者という前提で書いています。
キックボクシングで4団体統一王者になったけど、ボクシングはプロテスト通ったばかりの新人みたいな。
ちなみに「50選」と書いていますが、選定カードに土地を含めると20枚以上増えて「ただマイナーフォーマットの土地紹介しただけじゃねえか!」となるので50選に土地は含まれておりません。
なんなら迸るパトスに身を任せて書き殴ったので本当に50選に収められたのかも怪しいです。
え?そんな適当で良いのかって?ドラスタコラムの無法地帯で何を言っているんですか???
とにかく、これを読めば「マジで何も分からない」から「何もわからない」にレベルアップできます。レベルアップってなんだっけ。
ちなみにこいつは旧枠モダン非公式マスコットキャラクター「キュモゾウ」です。
常識の範囲で自由に使っていいですよ。
●白
旧枠モダンとしての白は、プロテクション持ちで実用レベルのクリーチャーが多く、うまくハマれば特定の単色デッキを一方的に倒せることが特徴です。
《聖なるメサ/Sacred Mesa》
白系コントロールのフィニッシャーとして採用されます。
《神の怒り》との相性が良い点が他の白いフィニッシャーとの最大の違いです。
大量に並んだペガサス・トークンに蹂躙される時「多分鳥葬ってこんな感じなんだろうなぁ」とか考えています。
《翼の破片/Wing Shards》
モダンホライゾンで使用可能になった白の布告系レンジストライク除去です。
旧枠モダンでマジックにおける基本プレイングの一つである「クリーチャーの展開は第2メインフェイズ」を怠るとこの1枚で痛い目に遭います。
相手が3マナ構えていたら頭の片隅で今のストーム値を考えておきましょう。
《堅牢な防衛隊/Staunch Defenders》
《稲妻》に耐えつつ象・トークンを一方的に葬る3/4というスタッツに加えて戦場に出たときに4点ものライフを回復する優秀なクリーチャーで、コントロールデッキがビートダウン対策で採用します。
「めちゃくちゃ弱そうに見えたけど、実際に旧枠モダンやったら想像以上に頼もしかったカードランキング」とかやったらトップ5は手堅いです。
●青
旧枠モダンの青は強力なアドバンテージカードの《嘘か真か/Fact or Fiction》と最強の打ち消し呪文《対抗呪文/Counterspell》を筆頭に多くのカウンター呪文を擁しているのが特等です。
呪文のカードパワーが非常に高い一方でクリーチャーのカードパワーは控えめで「あぁ、そういえば青ってクリーチャーの色じゃなかった」とノスタルジーな気分に浸れます。
あとカウンターの選択肢がiPhoneのアクセサリばりに多いです。
《嘘か真か》
ハンドアドバンテージ獲得手段が弱い傾向にある旧枠モダンでぶっちぎりのドロースペルです。
4マナインスタントでほぼ確実にカードを3枚引ける呪文はこれだけです。
●黒
旧枠モダンの黒は除去の色というよりも大量リアニメイトやハンデスなどテクニカルなカードが多いことが特徴です。
《沼/Swamp》を参照する単色推奨のカードが多く、特に単色デッキにロマンを感じる色でもあります。
《恐怖/Terror》のような黒を対象に取れない除去は裏目のリスクが大きいためあまり採用されません。
《冥界のスピリット/Nether Spirit》
「ネザー・ゴー」のフィニッシャーとしておなじみです。
旧枠モダンは墓地対策以外でクリーチャーを追放する手段が限られているため、対戦相手が倒れるまで何度も墓地から帰ってきます。
その帰還性能はめぐすけが総務部に提出した書類が記載不備で差し戻される確率に匹敵すると言われています。
《よじれた嫌悪者/Twisted Abomination》
序盤は沼サイクリングで土地を伸ばし、後半は再生もちのフィニッシャーになる腐りにくい便利なクリーチャーです。
黒系コントロールのフィニッシャー候補ですが、沼サイクリングをメインに使用した上でマナフラッドの受けにも使用できることから黒系のビートダウンでも採用されます。
●赤
旧枠モダンの赤は環境を定義するカードの1つである《稲妻》を擁し、ミシュラランドの採用率の高さからランデスもよく使われるのが特徴です。
低マナ域の強力なカードがそれほど多くないので、他の環境ほど赤が濃いデッキの速度が早くないこともひとつのポイントです。
《包囲攻撃の司令官》
旧枠モダンにおける5マナ域最強のクリーチャーです。
カード1枚で盤面を制圧するカードパワーは旧枠モダンでも健在です。
●緑
旧枠モダンの緑は旧枠モダンの顔である最強カード《獣群の呼び声》が使用できるのが最大の特徴です。
基本的にビートダウンの色ですが、《起源/Genesis》によりアドバンテージ獲得も得意なので意外にもコントロールカラーとしての側面もあります。
《獣群の呼び声》
まず最初にこのカードの解説をしないことには始まりません。
旧枠モダンのメタはこのカードを中心に回っていると言っても過言ではない超頻出カードです。
緑色のデッキだったらほぼ確実に入っていると思ってください。
3/3の象クリーチャー・トークンを除去できることから赤の火力は3点以上であることが採用基準になり。
3/3の象クリーチャー・トークンと最悪相打ちが取れることからクリーチャーのパワーは3以上であることが重視され。
3/3の象クリーチャー・トークンの攻撃をブロックできることからクリーチャーのタフネスは4以上であることが求められます。
《起源》
緑は青に次ぐアドバンテージの色です。
Q.何で?
A.《起源》があるから。
毎ターン墓地のクリーチャーカードを回収することで多大なアドバンテージを稼ぐことができます。
《怨恨》
旧枠モダン最強の強化エンチャントです。
《獣群の呼び声》と共に緑系のビートダウンを支えるカードで、象クリーチャー・トークンを絶対に許さないタフネス4のクリーチャー達を突破するのに役立ちます。
これがないと本当に緑のビートダウンはタフネス4が立っているだけで千葉県のJR久留里線ばりに頻繁に止まります。
《巨大化/Giant Growth》
《稲妻》と並んで古来より存在するコンバットトリックの代名詞カードです。
現代の構築シーンで目にすることは少なくなりましたが、メジャーな除去を3点火力に頼っている旧枠モダンでは1マナで攻防共にこなす非常に強力なカードで、《巨大化》を一番強く運用しているのは旧枠モダンだという説もまことしやかに囁かれています。
●無色
旧枠モダンの無色は茶色であることが特徴です。
は?? とても大事なことだが??
●多色
《稲妻の天使/Lightning Angel》
・象クリーチャー・トークンを倒せるパワー3
・稲妻に耐えるタフネス4
・攻防一体な飛行速攻警戒
まさしく旧枠モダン界4マナ域最強のクリーチャーです。
欠点は3色であること。
楔三色なのでフェッチランドとペインランドをフル投入する必要があり、土地からのダメージが無視できないレベルで痛いです。
それでもこのクリーチャーを使うためにトリコロールカラーにする人がいるほど強力なクリーチャーです。
「旧枠モダン界の○○」という肩書をつけたかったのですが、いまいち良いのが浮かばなかったので募集してます。
《終止/Terminate》
黒いクリーチャーは除去れないという黒除去の悩みのタネを解消した最強クラスの除去呪文です。
一方でプロテクションに引っかかりやすくなったことはデメリットですが、赤黒デッキならば採用しない理由は無いでしょう。
《吸収》
呪文を打ち消しながらライフ回復で延命させてくれる強力な打ち消し呪文です。
旧枠モダンでこういったついでにライフを回復するカードは非常に珍しいです。
《名誉回復/Vindicate》
クリーチャーといわず何でも壊せる呪文が弱いわけありません。
対処できるカードが無いという状況はまずありえないので、色が合うのであればほぼ確実に採用されています。
《神秘の蛇》
EtB能力で打ち消しができる強力なクリーチャーです。
青と緑は除去こそ貧しいもののアドバンテージ獲得に長けたカラーで、バリエーションに富んだコントロールデッキが多く存在します。
《火+氷/Fire+Ice》
小型クリーチャーを2体焼いてアドバンテージを得たり、手札を減らさずに対戦相手の強力なアタッカーからの攻撃を1ターン防いだりと器用な活躍をしてくれます。
自分は2ターン目にマナクリーチャーを2体《火/Fire》で焼かれて心を折られたことがあります。
●土地
旧枠モダンの基本でない土地は友好色が多く、対抗色が少ないところが特徴です。
また、そもそもの基本でない土地の種類が少ないので、ここに記載していないタップイン二色土地やサイクリングランド、ウルザランドもそこそこの採用率があり「大体の基本でない土地は使われている」と言って差し支えないでしょう。
ミシュラランド
フェッチランド
ペインランド
こちらは友好色・対抗色両方存在します。
特に対抗色は唯一の二色土地なので、対抗色が友好色よりも組みづらい理由となっています。ノスタルジー!!
その他土地
●これが旧枠モダンの「上澄み」だ
以上、カード50選+αでした。αの部分がやたらでかい気がしますが旧枠モダンはおおらかな気持ちでやるのが一番大切なので気にしてはいけません。
本当に50枚に収めているのか数えたらだめです。マジでやめよう。
もちろんここに記載していない旧枠モダンのカードはたくさんありますが、旧枠モダンのおおよその概要は把握できると思います。
最悪「象が強くて稲妻が飛んできてカンスペで打ち消されて霊体の先達がコンボ決めてきて黒が沼並べるフォーマット」ってだけでも覚えてください。
始めよう最高のフォーマット旧枠モダン!!