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2022.1.14

その10~カジュアルフォーマットを語ろう 清貧の章-パウパー-~ | ゆるふわマジックであそぼう

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その10~カジュアルフォーマットを語ろう 清貧の章-パウパー-~ | ゆるふわマジックであそぼう

その10~カジュアルフォーマットを語ろう 清貧の章-パウパー-~

目次

●あけおめ

新年明けましておめでとうございます!!!


今年も当コラムをよろしくお願いいたします!!!


新年!めでたい!2022年!何かあるかなって思ってWikipediaで「2022」の項目に目を通したのですが特に何もありませんでした!とにかくめでたい!4日から仕事です!クソっ!


さて、みなさんは今年の抱負はありますか?

自分はこのコラムが炎上せず帰り道に刺されることもなく年が明けても続いていることがもうKI☆SE☆KIなので、あまり欲張らず謙虚に過ごしたいと思います。無病息災!世界平和!招福万来!名聞利養!頼むアクセス数100倍くらいになれ!!!


それではハッピーなニューイヤーを飾る新年一発目の記事です!

新年一発目の記事でスタンダードでも統率者でも新弾の話でもなくマイナーフォーマットについて語る記事の許可が降りるのがドラゴンスターのすごいところだ(真顔)


みなさんは「パウパー(Pauper)」というフォーマットを知っていますか? シンガポールにある謎のテーマパークではないです。

一言で表すと「最高のフォーマット」です。やりましょう。この記事を読んだ直後に通りすがりのムエタイ選手にエグい角度のハイキックを喰らって記憶が飛んだとしても最低限「最高のフォーマット」ということだけは覚えて帰ってください。あと今年の春から社会に出る人達はついでにこれが「説明不足」というものだということも覚えておくと役に立つことでしょう。


というわけで今回はパウパーについて紹介していこうと思います! 当初はガチめのやつ書こうとしたのですが、冷静に考えたらここってそういうところじゃなかったですね!上記「最高のフォーマット」であることと、ざっくりとどんなフォーマットかだけ伝われば幸いです!あとは通りすがりのムエタイ選手に襲われないことだけ祈っていてください!

●一体何なんだパウパー

今度こそパウパーを真面目に一言で表すと「コモンだけを使用したフォーマット」です。

コモンだけを使用するので、正月に甥っ子や姪っ子、あるいは愛する我が子に「お年玉」と言う名のドレインを受けたみなさんもきっとエンジョイできます。


紙のカードとマジック・オンラインにてレアリティがコモンとして収録されたカードが使用できるため、初出がアンコモンorレアであるにも関わらず再録時にコモンとして収録されたいわゆる「コモン落ち」したカードも使用できます。

腐っても鯛、コモン落ちしてもアンコモン。大体強いので環境に与える影響も大きいです。


《チェイナーの布告/Chainer's Edict》《金切るときの声/Battle Screech》のようなマジック・オンラインオリジナルのセットでコモン落ちしたカードも使えます。

紙のマジックしかやっていない人には少々ややこしいのがネックです。


Pauper(貧者)の名を冠するだけあって、カード資産的な意味での参入ハードルが構築フォーマットの中でぶっちぎりで低いのが最大の特徴です。半端なく気軽に始められます。その気軽さはガンダムSEED両陣営がモビルスーツを盗もうとする気概に匹敵すると言われています。


そんな参入ハードルの低さを持ちながら、プレイヤー人口はそれほど多くないのでなんとかしたい・・・それが今回の狙いであります。みなさんも今すぐ卒業アルバムの端から順番に連絡して一緒にパウパーやりましょう!何か起きた場合の責任は一切負いかねます!


この記事で全国200人くらいしかいないパウパー人口を爆発的に増やして、なんとかして次回のオリンピック競技に捩じ込みたいと思います!2022年は挑戦の年ですからね!最終的にパウパーで様々な国際的問題をまるっと解決して、泥にまみれて悲しみに暮れるあの子の笑顔を取り戻したいですね!


では次はパウパーと他フォーマットとの違いについて説明しましょう。

●他と何が違うんだパウパー

精密なジャブを打ち合う軽量級ボクシング

コモンカード限定という特性上、他フォーマットと比較すると派手なカードがかなり少ないのが特徴です。


そのため牽制や読み合いなどのテクニックを駆使し、緻密なプレイングで少しずつアドバンテージ差を広げていくゲーム展開が多いです。 アンコモン以上にしか存在しないプレインズウォーカーカードはいませんし、アドバンテージ差を広げる手段の一つとしてコンバットトリックの重要性が高めです。

イメージとしてはヒット・アンド・アウェイで相手を攻める軽量級ボクシングのイメージが近いでしょうか。 一発逆転要素が少なく細かいプレイングを求められるため、参入ハードルは低い一方で大きな大会で上位入賞をする難易度はやや高めです。


そう聞くと身構えてしまいがちですが大丈夫!日本で「ルール適用度:競技」のパウパーの大会が開かれたのは令和3年までで1回しか無いので、あまり気にする必要なんてありません。肩の力を抜いて気軽にプレイしましょう。マイナーフォーマットの真髄は楽しむことにあります!

最強の色は青

生粋のグルール民としてはもう本ッッッ当に認めたくはありませんがっ・・・最強の色はっ・・・青です(廃ビルで椅子に縛り付けられドラゴンスターに銃口を突きつけられながら)編注:そんなことしていません

パウパーを始めるということはこいつらと同じ部活に入部するようなものです。


クリーチャーよりも呪文の方が強かった時代のカードが使えるため、レガシー同様青が非常に強いです。 《思案/Ponder》《定業/Preordain》のようなモダン禁止クラスのカード、《対抗呪文/Counterspell》といった最近モダンでもブイブイ言わせるようになってきた強力な呪文が多く使える青は常にメタの中心にいます。


令和4年1月1日現在、禁止カードの22枚枚中およそ半分の10枚が青のカードであることからも青の強さがわかると思います。何故令和4年1月1日現在なのかは“察して”下さい(虚ろな目)

強力な青のカードを使うのも良いですが、そんな殿様気分の青いデッキを下剋上精神でぶっ倒すのもマジックの醍醐味です!

超強力な火力呪文とライフゲインが絶妙に拮抗する環境

パウパーには《稲妻/Lightning Bolt》を始めとして、《稲妻の連鎖/Chain Lightning》《火炎破/Fireblast》等のレガシー級火力が使用できます。

火力高すぎだろ西川口駅付近の中華料理屋か。


「コモンカードしか使えないのにそんな強力な火力があったらバーン最強じゃん!」となるかもしれません。もちろんバーンは強力なアーキタイプの一つですが、バーンが最強になって世界が赤の炎に包まれたりしない絶妙なバランスになっています。


それは「ライフを回復するカードの多さ」にあります。


パウパーではタルキール覇王譚で登場した《平穏な入り江/Tranquil Cove》等のタップインライフゲインランドが多用されます。一方で他のエターナルフォーマットで頻繁に使用される《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》のようなフェッチランドや、《蒸気孔/Steam Vents》のようなショックランドがありません。つまり土地からのライフルーズが無く、それどころか回復するので実質的な初期ライフが高いのです。

また、《嵐の乗り切り/Weather the Storm》《赤の防御円/Circle of Protection: Red》《青霊破/Blue Elemental Blast》といったバーン使いがインフルエンザにかかった時の夢に出てくるカードが何かしら対戦相手のサイドボード、なんならメインボードに入っているため、イメージよりもバーンの強さは控えめになっています。 そんなこと言って余裕ぶっこいてサイドボードからバーン対策カード抜いた瞬間にバーンに焼き殺される。自動車免許の更新の時に見せられる動画でおなじみの光景ですね。

単色デッキが強い

タップインライフゲインランドが多用されているのは何故でしょうか?それはこのカードが「環境で最も強力な2色ランドの一つ」だからです。


お気付きでしょうか?そうです、パウパーにはアンタップインの2色ランドが存在しないのです。そのため高速のアグロデッキが多色化するリスクが非常に高く、単色デッキであること自体がタップインによるテンポロスや色事故が起きない等の理由で他のフォーマットよりもメリットが大きくなっています。先程説明した赤単のバーンをはじめとして、各色の単色デッキは常に好成績を残しています。


単色デッキを使うということは「基本土地を多く使う」のと同義になります。最高にかっこいいイラストの基本土地を並べられるのは明確なアドバンテージです。”魅せつけて”いきましょう。 お気に入りの基本土地をたくさん使いたいプレイヤーは世界に8億人いる計算なので、この事実が広まればプレイヤー人口は一気に8億人増える計算になります!オリンピック競技選出が現実味を帯びてきましたね!大丈夫です!正月でお酒を飲んでいるので絶対に車は運転しません!

ホライゾンは祭りの合図

モダン以下で使用可能な超強力カードが登場する『モダンホライゾン』シリーズで登場する新規コモンカードも当然使用できます。


パウパーの主要メタのデッキは一部の強力なコモンカードを中心に構築される傾向にあるため、通常のスタンダードに収録されるカードで構築レベルのカードが大量に増えることはケースとして稀です。 そのためプレイアブルなコモンカードが大量に登場し環境に大きな影響を与える『モダンホライゾン』のカードが発表された時の盛り上がりは旧枠モダンに匹敵すると言われています(この比較対象で伝わるのか・・・?)

かつては『モダンマスターズ』シリーズでのコモン落ちもお祭り騒ぎでした。そういった側面のお祭り騒ぎもパウパーの魅力の一つですね!

強力すぎて大暴れして禁止を食らったカードもちらほら・・・

統治者

パウパーでは手軽に継続的なアドバンテージが取れる統治者がよく使われます。

者です。統者ではありません。ご存知ないですか?初のリミテッド専用パックである『コンスピラシー:王位争奪』で初登場し、その後『統率者レジェンズ』等で再度収録されたメカニズムです。


パウパーではゲームを一瞬で決める強力なフィニッシャーがいないので、統治者を維持してアドバンテージ差を広げていきます。コントロールデッキが盤面を制圧した状態で統治者になったり、殴るのが得意なデッキが自ら統治者になって弾を補充しながら攻めるなんてこともあります。何にせよなんという圧政。メロスがブチ切れてセリヌンティウス連れて殴り込みに行くレベルです。あの統治者を奪いに行きましょう。やはり暴力‥‥!! 暴力は全てを解決する‥‥!!

だいぶパウパーについて全人類の理解度が深まってきたのではないでしょうか?

そろそろ大企業同士の利権を賭けた戦いの種目が裏格闘技からパウパーになった頃合いだと思います!


テンションが上がってきたので一旦落ち着きましょう!興奮していたら伝わるものも伝わりませんからね!

ところで年末年始休みを12/28-1/3と仮定して、土日といい感じに噛み合って9連休のコンボが発生する年って2025年まで無いんですよ。


・・・はぁ。


では過度にクールダウンできたところで次はパウパーでよく使われる代表的なデッキを紹介していきましょう。

●どんなデッキがあるんだパウパー

現環境はトップメタこそ親和1強ですが、それでも比較的多様性に満ちた環境になっています。

その中でも代表的なデッキをチョイスして特徴的なカードと一緒に紹介します。

親和

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各フォーマットに存在するアーティファクトを主体とした親和と呼ばれるデッキの中で、キーワード能力として親和と書かれたカードがちゃんと入っている珍しい親和です。親和ってなんだ(哲学)


『モダンホライゾン2』で破壊不能を持つ《銀色険の橋/Silverbluff Bridge》等の通称ブリッジランドを手に入れ大幅に強化。同じく手に入れた《滞留者の相棒/Sojourners Companion》の禁止で弱体化されたと思いきや、『フォーゴトン・レルム探訪』と『イニストラード:真紅の契り』で強化パーツを獲得しました。回を追うごとに強化パーツを獲得するのでガンダムバルバトスくらい強いです。
サイドボードで多少アーティファクト破壊を積まれた程度ではビクともしない、現在間違いなくメタの中心にいるデッキです。環境が移り変わるたびにデッキカラーが変わるのも面白いです。

《エイトグ/Atog》

大量に並べたアーティファクトを一気に食べて巨大化した《エイトグ/Atog》《投げ飛ばし/Fling》で相手にシュートするのが主な勝ち手段です。最近は《結婚式への招待状/Wedding Invitation》を片手にブロックをすり抜けてご祝儀(大ダメージ)をぶち込んできたりします。超エキサイティィィン!!

青単デルバー

4

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3

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4

18

Deck Designer : Tarte

線の細いクリーチャー、除去が無い青という色、限られた枚数の打ち消し呪文で一筋の光を掴み取る。


パウパーのクロックパーミッションといえばこれ。1ミスが死に繋がるピーキーさが特徴の上級者向けデッキです。打ち消し呪文で急所を躱し、飛行クロックで対戦相手のライフをキッチリ削り取る緻密なプレイングに自信がある人におすすめです。半端な覚悟で使いこなすのは非常に困難ですが、デッキと環境を理解し紙一重でゲームを制した時にしか摂取できない栄養素があるとかないとか。

1/1飛行の小粒クリーチャーと侮ってのらりくらりと回避されて敗れた時の噛ませ犬的屈辱感は計り知れません。またしても自分は青に屈してしまうのか。この怒りをどこにぶつければいいのか。何故等身大フリーダムガンダムが展示されているのが日本ではないのか。世の中には理不尽がたくさんありますね。

《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》
2マナを構えている状態でフェアリーが殴ってきたら忍者を警戒します。

《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》でカードを引きつつ《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》を戻し除去をケアする攻防一体の構えをとることを、古来より忍の奥義「カラテ」と呼びます。カラテを完成させないためにも戦闘フェイズ中のクリーチャー除去は攻撃クリーチャー指定ステップ中に行いましょう。汚いなさすが忍者きたない。

青黒フェアリー

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10

2

青単デルバーに黒を足すことで受けを広くして、様々なアーキタイプと互角以上に戦えるようになった対応力の広さが売りのコントロールデッキです。


かつては圧倒的トップメタとして猛威を奮いましたが、度重なる禁止カード発表によってこのポジションに落ち着きました。それでもメタ上位にいることから地力の強さがわかります。

打ち消し呪文と除去で盤面をコントロールした状態で黒最強のフィニッシャー《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を着地させるのが主戦法です。

メタによって色が青黒になったり赤青になったりするフォームチェンジを駆使して戦います。平成初期の仮面ライダーですね。

《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》

どんなクリーチャーでも破壊できる《喪心/Cast Down》がコモン落ちして生存率が”若干”落ちましたが、それでも依然強力なフィニッシャーです。
 《喪心/Cast Down》が登場する前はタフネス5が《炎の斬りつけ/Flame Slash》のような赤の火力で焼けず、黒のゾンビであることで黒の主流な除去《夜の犠牲/Victim of Night》《破滅の刃/Doom Blade》を受け付けなかったため本当に無敵でした。《喪心/Cast Down》コモン落ちは《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を除去するためという説がまことしやかに囁かれています。
ただでさえ除去手段が限られている《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を打ち消し呪文で守った時のガードの固さは、インドの動物保護団体が守るベンガルトラに匹敵すると言われています。

黒死病

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3

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5

1

Deck Designer : さいとー

パウパー環境にはタフネス3以上のクリーチャーを一掃する全体除去がほとんど存在しません。

そのためパウパー環境のアグロデッキは《神の怒り/Wrath of God》に怯えることなく穏やかで平和で暴力的な日々を過ごしていました。このデッキが現れるまでは。


黒死病デッキはパウパー環境屈指の全体除去カードである《黒死病/Pestilence》を中心としたコントロールデッキです。アグロデッキに対してえげつないほどに強く、当たらないことを祈るのが最善手とすら感じてしまうほどです。

一説によると「お百度参り」という言葉は、アグロデッキ使いが大会参加前にお寺に100回お参りして無病息災(訳:黒死病デッキと当たらないこと)を祈ったことが始まりと言われています。

《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》
《黒死病/Pestilence》は戦場にクリーチャーがいないと生贄に捧げられてしまうという弱点がありますが、《黒死病/Pestilence》が効かないクリーチャーを出すことでその弱点を補えます。
「パウパー界の《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》」の異名を持つ《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》はプロテクション(単色)により環境屈指の除去耐性を持ち、《黒死病/Pestilence》の維持とフィニッシャー、ブロッカー全てを兼ね備えます。デッキによっては本当にどうしようもないので、多色であったり無色であることがメリットになります。

赤緑ランプ

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3

3

新時代のパウパー環境で生まれ、最弱の地位から登り詰めたビッグなデッキです。


『統率者レジェンズ』以前、赤緑というカラーは速さで赤単に劣り、安定感で緑単に劣る「最弱の2色」でした。悲しい。

しかし『統率者レジェンズ』にて《苛立つアルティサウルス/Annoyed Altisaur》《乗り込み部隊/Boarding Party》という2種類の強力な続唱クリーチャーを手に入れ、パウパー環境に赤緑ランプが成立。

続く『モダンホライゾン2』でマナ加速面でも強化され、見事に最弱の色という汚名を返上しました。

次の記事はパウパー環境における赤緑不遇の歴史、そこからの下剋上によりのし上がる熱い超大作ドラマ。題して『赤緑卍リベンジャーズ』を書きます!(編注:だめです)

《浄化の野火/Cleansing Wildfire》

パウパーのマナ加速呪文は緑ではなく赤です。本当ですよ!ちゃんと土地をサーチします!
『モダンホライゾン2』で獲得したブリッジランドを対象に《浄化の野火/Cleansing Wildfire》《地操術士の計略/Geomancers Gambit》を唱えることで基本土地をサーチしながらカードが引けてしまいます!
ランプデッキは各フォーマットにありますが、マナ加速呪文にドローがついているのはパウパーだけ!本来の用途である「基本でない土地」破壊も兼ねているため、かつて環境を席巻していたトロンをメタ外に追いやった張本人でもあります。特に理由のない土地破壊がトロンを襲う!

黒単コントロール

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2

2

18

男は黒に染まれ。人々が闇を求める限りどのフォーマットにも黒コンはいます。


除去コントロールでありながら手札を攻めたりクリーチャーを展開して殴りに行けたりとプランの広さが特徴。デッキの方向性的に比較的扱いやすく、地力が非常に強いので初心者にもおすすめのコントロールデッキです。

パウパーに相手のターンを飛ばすカードはありませんが、《騒がしいネズミ/Chittering Rats》が上手く決まると似たようなことが起きます。黒に不可能は無いので。

《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》

色拘束の強いパーマネントを並べて《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》で一気にライフを奪い去るのがこのデッキの主戦法です。
内部告発系データベース-Idobatakaigi-に秘密裏に潜入して仕入れた情報によると、《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel》がアンコモンに格上げしたのはこのアーキタイプが原因と噂されています。[要出典]

ボロスラリー

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6

白の優秀なクリーチャーを火力と全体強化で支援して戦うグッドスタッフな正統派ミッドレンジ。


クリーチャーのカードパワーの高さを生かして点でも面でも戦えるため、アグロデッキの中でも特にオールラウンドに戦うことが出来るのが強みです。

黒死病デッキ同様パウパー界最強生物である《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》を使えるので除去耐性も非常に高いです。主人公のライバルとして準決勝くらいで対戦する質実剛健な強キャラを目指したい人におすすめです。対親和最強カードである《塵は塵に/Dust to Dust》を使えるのもグッド。

《農民の結集/Rally the Peasants》

ボロスラリーのラリーはこのカードのことを指します。早い話が百姓一揆ですね。
大体の場合、結集するのは農民ではなく《戦隊の鷹/Squadron Hawk》《金切るときの声/Battle Screech》の鳥トークンで、『ゼルダの伝説』シリーズでコッコをいじめた時のような圧倒的暴力で相手をなぎ倒します。



以上がパウパーの主要メタに存在する代表的なデッキになります。 これで合コンで突然話題を振られた時のネタはバッチリですね!(当コラムは合コンでの結果について一切責任を負いかねます)


ですがこれらはあくまで現在存在するデッキの一部に過ぎません。

エターナルフォーマットの良さはカードプールの広さにあります。トップメタを握るだけがマジックではありません。
目指すはパウパーの深淵!!主要メタデッキではありませんが、次は更に変なデッキを紹介します!


マジックとはどんな自由な発想で作ってもいいんだ!君だけのオリジナルデッキでライバルに差をつけろ!


●こんな変なデッキもあるぞパウパー

ズー

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Deck Designer : めぐすけ

白の優秀な軽量クリーチャー、赤の火力、緑の強化呪文を組み合わせた多色ビートダウンです。Zoo(動物園)の名を冠する通り猫や鳥、猿などダイバーシティに富んだデッキで、デッキに現代社会を仮想的に体現したビオトープのとして面を持たせ、生命の躍動感、動物愛護精神、ラブ&ピース、トップメタデッキ絶対倒す、俺が青いデッキのエンディングテーマ担当というメッセージが込められた社会的なアーキタイプです。


多色であることを活かした選択カードの多さや幅広く対策カードを詰める受けの広さが強みです。優秀なカードと幅広い受け・・・これだけ聞くととても強く感じますが、先述の通りこの環境はフェッチランドもデュアルランドも存在しないため、他フォーマットのズーと比較すると自動車教習所でアクセルの踏み方しか習わなかったのかってくらい土地が事故ります。

《野生のナカティル/Wild Nacatl》

 かつてモダンでも禁止カード扱いだった1マナ3/3という驚異的マナレシオを持つクリーチャーです。
パウパー界の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》と呼ばれる(本人談)代償として、実質的に「基本土地タイプを持たない基本でない土地を採用できなくなる」という多色デッキでは致命的なデメリットを持ちます。
 『カルドハイム』にて基本土地タイプを持つ2色ランド《高山の草地/Alpine Meadow》を獲得し土地事故が若干緩和されただけでなく、2ターン目に《怨恨/Rancor》をつけて5/3トランプルでアタックする最強のルートを手に入れました。それでもなお結構な頻度で《野生のナカティル/Wild Nacatl》《さまようもの/Wandering Ones》に変身することに目をつぶれば最強のクリーチャーです。

マッドネスバーン

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Deck Designer : OONS

赤と黒のライフを攻めるカードにマッドネス要素を足すことで息切れすることなく火力を撃ち続けることができるようにしたバーンデッキです。 純正バーンと比較すると火力の継続性を強化したのが強みですが、2色にしたことによる色事故のリスクと、マッドネスを経由させることによって爆発力がやや劣るのがネックです。 純正バーンとこのデッキ、どちらを選択するかは「ガンダムXとガンダムXディバイダーどっちが好き?」みたいな話だと思ってください。結局のところどちらもバーンだし、どちらもパイロットはガロード・ランなので、ライフゲイン(ティファ)には弱いです。

《吸血鬼の口づけ/Vampires Kiss》
ライフドレインをしながらマッドネスの種になる血・トークンを2つも生成できます。ここから《癇しゃく/Fiery Temper》《血管の施し/Alms of the Vein》をマッドネスで唱えることで手札を減らすことなくライフを削り取ることが出来ます。
全然関係ないですが、「狂乱の業火-マッドネスバーン-」・・・中二病心をくすぐられる声に出して読みたいデッキ名ですね。

拷問生活

4

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7

手札と墓地のクリーチャーカードを入れ替えてシルバーバレットのように戦う墓地活用デッキです。

いわゆる「ガチャガチャしたい人がガチャガチャするためのデッキ」ですね。構築の自由度の高さはピカイチで派生も多く、使い手の個性が出る楽しいデッキです。

紙でデッキリストを書く時の面倒くささにおいては他の追随を許しません。往年の出産の殻デッキの”あの感じ”を味わいたくて日々を悶々と過ごしている方、ようこそパウパーへ。

《ゴルガリの茶鱗/Golgari Brownscale》

パウパーにはバスケのダンクシュートはありませんがドリブルはあります。ダンクが無くてもドリブルさえ極めれば最強になれるということは『AC北斗の拳』が教えてくれましたね。
この《ゴルガリの茶鱗/Golgari Brownscale》を拷問生活によって手札⇔墓地間を行き来(ドリブル)させることで凄まじい勢いでライフを回復させることが出来ます。ライフを安全圏までもっていったら今度は《墓所のネズミ/Crypt Rats》を戦場⇔墓地間でドリブルさせましょう。ゲームが終わります。

ずべら

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この記事を読んでる人の8割5分くらいが「ずべら??」ってなっていると思います。

ずべらは『神河物語』で出た部族で、エルフやフェアリーと並ぶパウパー環境の代表的な部族デッキです。

むしろ唯一性でいえばパウパーを代表する部族と言っても過言では・・・うーん、過言・・・?いや、でも・・・過言ではありません!!!

偶然にも次のエキスパンションは同じ次元の『神河:輝ける世界』です。新たなずべらが登場して強化される可能性があるということで全国のずべら使いが道頓堀に飛び込む準備をしているとまことしやかに囁かれています。こいつこの僅かな神河要素で新エキスパンションについて語り尽くした気になっていないか・・・?

《フェイン・デス/Feign Death》

ずべらを実質的に水増しして複数回能力を誘発させることができます。
「死は労働をやめる理由にはならん」とは某ブラック企業Fレクシアの有名な社訓ですが、株式会社ずべらもパウパー環境ではFレクシアを筆頭株主に持つため第2、第3の人生を強制的に謳歌(諸説)させられています。なんという社畜デッキ。仕事している時の自分を重ねてしまいますね・・・。


どうですか?パウパーにとても多くのデッキが存在するとわかっていただけたでしょうか?これはほんの一部に過ぎませんし、これを見ているあなたがこれまで存在していなかった新しいアーキタイプを創り出してもいいんですよ?!さぁ!これであなたも自信を持ってパウパープレイヤーへの一歩を踏み出せますね!

●奥が深すぎるぜパウパー

いかがでしたでしょうか?ただカードパワーが低いだけの環境では無い、様々なデッキが存在するフォーマットであることがわかっていただけたでしょうか?

同時に全人類のパウパーへの理解の深まりも都営大江戸線六本木駅のホームくらいにはなったはずなので、各国首脳の外交手段も麻雀からパウパーになったはずです!


でもどうしよう・・・旧枠モダン同様壊れるほどパウパーを愛してもやはり1/3も伝わっていない気がします。


ただ、ここまで読んだってことは少なからずパウパーに興味があるということですね?

・はい

・イエス <


なるほど!素晴らしい!きっと今回紹介したデッキの中に1つや2つ気になるデッキがあったと思います!遠い親戚にお年玉要求されたと思って組んでみましょう!

この軽すぎるノリで組めてしまうのがパウパーの一番すごいところです!

そしてそのまま気づいたら凄まじい量のデッキを持っていることになるのがパウパーの一番恐ろしいところです!

さぁ!これでデッキの準備は出来ました!


次は大会ですね!!


過去の記事を読んでいたらおわかりですね?!


せーのでいきますよ?!


せーのっ!!


パウパーの大会開いてくれドラゴンスターーーーーーーーーー!!!


おしまい

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このコラムのライター

めぐすけ

めぐすけ