はじめに
今回のキーカード
今回の主役となるカード《心の開捧 フィリィア》
その能力は「特定の条件を満たしていれば、ブースト時にパワー+5000し、そのバトル終了時に自身をソウルに置くことで1枚ドローできる」というもの。
高パワーのブーストしつつ、バトル後は相手ターンや次ターンの準備ができる強力なカードですが、能力の発動条件が少し曲者。
・オーダーカードのプレイ
・相手のリアガードが1枚以下
この二つのうちどちらかを満たせばオーケーなのですが、前者はデッキによってはそもそもオーダーカードが不採用な場合も多々あり、後者も除去が得意なデッキでもなければ中々達成できません。
といったように、《フィリィア》はいわゆる「強力だが、使えるデッキが限られる」タイプのカードです。
そこで今回は「メインデッキにノーマルオーダーを採用している」かつ「継続的な除去を得意とする」《零の運命者 ブラグドマイヤー》のデッキに採用してみたので、その構築と使い方をご紹介させていただきます。
デッキレシピ
ライドデッキ
メインデッキ
採用カード解説
メインデッキ
《フィリィア》登場以前から《ブラグドマイヤー》デッキで採用されていたノーマルオーダー。
その能力は「SC1しつつ、ソウルからグレード3以下のユニットを1枚コールし、そのターン中パワー+5000する」というもの。
《ブラグドマイヤー》デッキではライドラインや《ザムーグ》の能力でノーマルユニットをソウルに溜め込みやすく、そこから戦況に応じたユニットを選んでコールできるという強みがありました。
これまではCBなしで手札を増やせるリアガードがいなかった中《フィリィア》の登場によって、展開しつつ手札の補強に繋がるオーダーカードへと大躍進。
このユニット達も役割は《凶星の檻》と同じく《フィリィア》を再利用できるカード。
こちらはCBコストが必要ですが、2ターン目から能力が使えることと、自身が《フィリィア》のブースト対象となれるのが差別点。
さらにこのカードは手札以外の場所から登場しても能力が使用できるので
《凶星の檻》→《ヴェドローク》→《フィリィア》と1枚から一気に連鎖しての展開も可能なため、手札に来てもソウルに入っても美味しいカードとなっています。
《凶星の檻》とこのカードを使い、《フィリィア》を何度も使いまわして手札を補強していくのがこのデッキの基本コンセプトになります。
こちらはバトルフェイズ開始時、後列のリアガード1体に『ブースト』能力を付与できるセットオーダーと、それをデッキから呼び出す能力を持ったサポートユニットのセット。
このカードと《ヴェドローク・ドラゴン》の相性は抜群で、永続能力で高パワーになれる《ヴェドローク》を後列要員にすることで、《スチームレイダー ザムーグ》のクリティカル+1されたアタックなどをヒットさせやすくなります。
また、G2のオーダーカードでもあるので相手が序盤から展開してきた時などは《フィリィア》の能力発動条件を満たす要因としても使えます。
(《サゲイシャス・スキーマー》で山札から配置した場合は『プレイ』とは扱われないので注意してください)
ライドデッキ
ライドデッキは《ブラグドマイヤー》専用のライドラインを選択。
G1、G2ともにライドされた時に山札の上3枚からG1以上のカードを全てソウルに入れる能力があり、この能力で《フィリィア》や《ヴェドローク》がソウルに入ると非常に戦いやすくなります。
(ただ、逆に山札の上がG0ばかりだとソウルも増えず、ドローもできないということになるのでかなり運が絡むカード達ではあります)
ファイトの流れ
先攻後攻・手札交換
《ブラグドマイヤー》デッキは相手のグレードに関する制限を持ったカードはなく、相手よりも先にG3になるメリットが大きいので、基本的には先攻が有利です。
(相手がGゾーンのある超越デッキなら後攻の方が良い場合もありますが)
ライド時の手札コスト
序盤
中盤
終盤
終盤、バインドゾーンにある裏向きのカードが8枚を超え、相手のダメージが3点以上になった辺りからディヴァインスキルによるフィニッシュが視野に入ります。
そのディヴァインスキルをいつ使うのか、という判断基準ですが、慣れるまでは下記の2パターンのどちらかだと思った時に使用を宣言しましょう。
・次の相手のターン、おそらく攻撃を耐えきれないなと思った時
・今の自分の手札、盤面が『このデッキの出せる最大値、理想』だと感じた時
前者はそのまま「ここで決めないとダメ」な場面なので出し惜しみしてはいけません。
後者も言うなれば「今より良い状況はない」わけなので使ってしまいましょう。
どちらの状況も、仮に相手に耐えられたとしても、手札を大きく削ることで次の相手の攻撃力を下げ、こちらが守りやすくなることにも繋がるはずです。
(参考写真)
一つの目安として
「ペルソナライドに成功し、中央後列には《イヴォーク・アルケミスト》」
「オーダーゾーンに《暗黒街の遊技》が2枚」
「両列のリアガードは前列に《ザムーグ》後列にはブーストを得た《ヴェドローク》のセット」
が理論上のこのデッキ最大値、理想の状況です
とはいっても、流石にこれは非常に条件が厳しく滅多に作れない盤面なので、ダメージやドロップに行ってしまったカードを確認しつつ『今できる理想』を考えて調整してみてください。
このデッキの弱点
まず、一つ目の弱点は「デッキ切れしやすい」という点。
ソウルに入れる能力やドロー能力が豊富なため、5ターン目には山札が残り9枚以下になることも珍しくありません。
そんな時のためにぜひ覚えておいて欲しいのは
《ブラグドマイヤー》と《ザムーグ》の能力でのドローは任意だということです。
ソウルを増やしたり、相手の除去とパワー上昇はするけどドローはしない。という選択も可能なので、ギリギリまで山札の消費を抑えられます。
逆に《凶星の檻》と《ヴェドローク》のSCは強制なので気をつけてください。
二つ目の弱点はこの構築に限った話ではないのですが《ブラグドマイヤー》はディヴァインスキルが強力な反面、そこを対策されると攻め手に欠けてしまいます。
具体的には、盤面の守護者をガーディアンサークルに移動させられるセットオーダーを採用されていると、思うように戦えないことになるでしょう。
ちなみに余談ですが、これらセットオーダーと《ブラグドマイヤー》のディヴァインスキルの処理の順番は
《ブラグドマイヤー》のアタック時能力の使用宣言
↓
相手セットオーダーの使用宣言
↓
《ブラグドマイヤー》のディヴァインスキルの使用宣言
なので、「相手が守護者をリアから移動してきたので、このターンはディヴァインスキルは使いません」という選択肢も取れるので、ぜひ覚えておいてください。
(上記の処理はちょっと複雑なので、《ブラグドマイヤー》のアタック時に、対戦相手にもあらかじめ確認しておくとお互いに気持ちよくプレイできると思います)
さいごに
『カードファイト!! ヴァンガード スカイライド 1巻』付録のカード《心の開捧 フィリィア》をメインにした《ブラグドマイヤー》デッキの紹介は以上となります。
スカイライドは既に2巻も発売しており、そちらの付録カード《深淵霊域 メイディス》も中々強力な一枚となっております。
なにより作品自体が、既存のカードを使うアニメとはまた一味違ったオリジナリティ溢れるファイトが魅力的ですので、興味を持った方は是非、WEBでの連載や単行本を購入してみてはいかがでしょうか。
最後までご清覧ありがとうございました。