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2024.10.13

【第71章】蠅の王 | プラズマの未開地探求録

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【第71章】蠅の王 | プラズマの未開地探求録
目次

蠅の王

デュエル・マスターズに突如登場した新しいゼニス、《クリス=タブラ=ラーサ》


その見た目の通り、恐らく元となったものはベルゼブブ、蠅の王であろう。


それを体現するかの如く、《クリス=タブラ=ラーサ》は再度、”蠅の王”として我々の前に姿を現した。

それこそが、《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》である。


コストはあの《引き裂かれし永劫、エムラクール》と同じ15と非常に重いが、圧倒的なパワーと、お互いの手札を全て水晶マナ(裏向きのマナ)へと変えてしまうという、凄まじい能力を持っている。


2月に登場したゼニス達は、水晶ソウルという能力で水晶マナを使って早期に着地するデザインであったが、こちらは《「心」の頂天 プロフェシー》と同じく、革命チェンジを持っている。


よって、コストを支払って召喚するのではなく、革命チェンジによって入れ替わることが主な使い方になるだろう。


その革命チェンジの条件は、なんとゼニス。


水晶ソウル持ちのゼニス達であれば4ターン目に着地が可能なので、5ターン目には革命チェンジで登場し、相手のリソースを粉々にしつつシールドを砕いてくれるだろう。


そう、今までであれば。

その常識を、この《「奇妙」の頂天 クリス=バアル》が変えてしまった。


なんと、初のG・ゼロ持ちのゼニスであり、出たターンに相手プレイヤーへ攻撃が可能という、まさに《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》と組み合わせるべく出てきたゼニスだ。


そのG・ゼロ条件は、マナゾーンに水晶マナが5枚以上ある事。


専用デッキでなければ条件を満たすことは難しいが、逆に言えば、専用のデッキであれば容易に達成できるだろう。


この《「奇妙」の頂天 クリス=バアル》《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》の組み合わせを、自然文明のマナ加速でサポートするのが、先日発売されたキャラプレミアムデッキのコンセプトである。




が、本当にこれが最適解なのだろうか?


過去に私は、水闇ゼニスや水自然ゼニスという、異なるアプローチでゼニスのデッキを構築した。


という事は、水単ゼニスという、新しいデッキも作れるのでは???


そんなわけで今回は、キャラプレミアムデッキのコンセプトを踏襲しつつ、全く違うデッキを組んでみる事にした。

青の頂天

自然文明のゼニスでは、最速で4ターン目に《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》を着地させる事が可能だ。


しかし、そのためには、当然だがマナが5枚以上必要だ。


そのうえ、その中の5枚が裏向きでなければならない。


この条件を4ターン目に満たすには、2ターン目に水晶マナを1枚作り、3ターン目に《シャングリラ・クリスタル》を、4ターン目に追撃の《シャングリラ・クリスタル》または《「これは命懸けのデュエルなのです」》を唱える必要がある。


この動きを水文明で行う場合、《「これは命懸けのデュエルなのです」》は使えない。よって、4ターン目までに《シャングリラ・クリスタル》を2枚引き込まなければならない。


この時点で動きの再現性が極端に低くなってしまう。


以前の水闇ゼニスでは、水晶マナを3枚確保できれば、大型ゼニスという目標に到達する事ができた。


だが今回のコンセプトでは、水晶マナを5枚確保するという点で、大きな違いがあるのだ。


確かに、このコンセプトであれば自然文明の方が圧倒的に有利だ。同じカードを2枚揃える事は、8枚あるうちの2枚を引き込むより遥かに難しい。


では、どうするのか。


答えは簡単だ。同じカードを使えば良い。

そんな無茶を可能にするのが、《終斗の閃き マトリクス》だ。


最近ではマトリクスループの主役としても活躍したこのクリーチャー、なんと墓地から《シャングリラ・クリスタル》を唱える事が可能なのである。


よって、3ターン目の《シャングリラ・クリスタル》の後、次のターンは2枚目の《シャングリラ・クリスタル》《終斗の閃き マトリクス》のどちらかを使うことができれば、4ターン目に水晶マナを5枚揃える事が可能なのだ。


これであれば、再現性はかなり現実的なレベルにまで上がるだろう。




さて、そうなってくると、問題は初動だ。


水文明ということもあって、2コスト帯には《戦攻のシダン アカダシ/「いいダシがとれそうだ」》を採用することで、《水晶設計図》と合わせて初動を8枚は入れる事ができる。


しかし、今回のコンセプトの再現性を高めるためには、初動が8枚だけでは、いささか不安がある。


なんとかして、この2~3ターン目の再現性を高める必要があるのだ。


そのために、1ターン目から山札を掘り進める方法を検討しよう。《ア・ストラ・センサー》だ。

1ターン目から打てる呪文であり、山札の上3枚から呪文を1枚手札に加える事ができる。


これで3ターン目に《シャングリラ・クリスタル》を唱える事ができる確率は格段に上がるだろう。


それにこのデッキで理想の動きをするためには、2ターン目にも水晶マナを生み出す呪文を唱える必要がある。


1マナで山札からカードを引き込める《ア・ストラ・センサー》は、まさに最高の安定剤というわけだ。


さて、現段階で序盤の動きはだいたい固まってきた。


現段階でのリストを眺めてみる事にしよう。

4

4

4

4

4

4

4

この段階で、28枚の枠が確定した。


眺めていて気付いただろう。


肝心なアイツが居ない。

《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》


水文明のゼニスにして、出るだけで相手のクリーチャー3体を手札に戻す事が出来る。


そのうえ、相手のクリーチャーが出るたびにドローができるため、場に残っているだけで次々とリソースを回復する事が出来るのだ。


もちろんゼニスなので、《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》に革命チェンジする事もできる。


最速を狙っても出来なかったときは、こちらでいったん耐えしのいで、5ターン目に仕掛ける、という事も十分に可能だ。


加えて、相手がクリーチャーを展開してこようものなら、キーカードを引き込む可能性も高くなる。


ここから2枚目の《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》を出す事ができれば、相手のクリーチャーを手札に戻したうえで、《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》でマナに叩き落す、という事も可能だ。


残るはシールド・トリガーだが、こちらは相手のクリーチャーを手札に戻すカードが良い。


それも出来るだけ多く戻せるほうが、《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》で一掃できるので、相性が良いだろう。

その条件に合致するシールド・トリガー、《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》は完璧なカードだ。


たとえ手札に来てしまっても、相手が大量展開してくれれば、0コストで出す事ができる。


そしてゼニスを繰り出したら、スマッシュ・バーストで相手のクリーチャーを手札に戻し、《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》でマナに落としてやろう。


おおよそカードも揃ったので、デッキの紹介に移ろう。

デッキリスト

4

4

2

4

2

4

4

4

4

4

4

というわけで、今回のデッキはこれだ。


キャラプレミアムデッキはゼニスを自然文明でサポートしたが、このデッキでは水文明を使っている。


あちらはマナ加速が得意ではあるが、こちらは手札を整えながら水晶マナを増やせるという特徴があるため、文明の特色を活かした形だ。


そのうえ、環境に対して絶大な威力を誇る《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》《飛翔龍 5000VT》を採用できるという点でも、大きなメリットと言えるだろう。


このデッキで一番やりたい動きは、以下の通りだ。


【2ターン目】

《「いいダシがとれそうだ」》または《水晶設計図》で手札を整え、水晶マナを1つ増やす

【3ターン目】

《シャングリラ・クリスタル》で水晶マナを2つ増やす

【4ターン目】

2枚目の《シャングリラ・クリスタル》または《終斗の閃き マトリクス》《シャングリラ・クリスタル》を唱える事で、水晶マナを2つ増やす。

これで水晶マナが5つになるため、《「奇妙」の頂天 クリス=バアル》をG・ゼロで召喚。

追撃で更に《シャングリラ・クリスタル》を唱える事が出来るなら唱え、《クリス=バアル》《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》へ革命チェンジする。


以上である。




最速4ターン目に登場する《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》は、環境でも十分に通用するという事が、昨今のCSで証明されている。


よって、それが十分に狙えるこのデッキも、環境で通用するのではなかろうか。


仮にこの動きが出来なかったとしても、安心して欲しい。


環境デッキに対して絶大な効果を発揮する《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》《飛翔龍 5000VT》を出せば、相手の展開を大きく遅らせる事が出来る。


そうやって稼いだ時間を使い、改めて《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》の着地を狙おう。


それに革命チェンジ元でもある《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》も、相手の戦力を大きく削ぐことが可能だ。


こちらは時間を稼ぐだけでなく、相手の展開に対してドローが可能なので、引き込めなかったフィニッシャーを引き込むためにも活躍してくれるだろう。


そして、なんといっても、ジャストダイバーにより、ほぼ確実に場に残った状態でターンが返ってくることになる。


そうなれば、ここから《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》を革命チェンジし、攻め込むことも可能だ。


相手がクリーチャーを展開していたら、より多くの水晶マナを増やす事ができるため、相手の呪文は、ほぼ全てがシャットアウトされる事になるだろう。

他の採用候補

今回のリストでは採用していないが、採用が検討できるカードを紹介しておこう。


このデッキを改造して使う人への、一つのマイルストーンになってくれると幸いである。

Dの寺院 タブラサ・チャンタラム
ゼニスの初動として優秀な《タブラサ・チャンタラム》だが、今回は不採用となっている。

理由として
呪文ではないので《ア・ストラ・センサー》で手札に加わらない事
このデッキでは《シャングリラ・クリスタル》が必須となるので、それを引き込む助けにならない
これらのために採用を見送った。

2コスト帯を呪文に絞り、《ア・ストラ・センサー》で引き込む事に全力を傾ける方が、デッキの安定性は高いと判断した。

ただし、マナをアンタップするという動きも非常に強力なので、更に初動を増やしたい場合などは、真っ先に候補に挙がる。
黙示録の水晶
全体除去が可能な《黙示録の水晶》は、《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》と役割がかなり被っている。

このデッキでは、4ターン目にゲームに勝ちに行く事が出来ない場合、《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》を立てる事で、5ターン目に攻め込むプランもある。

そのため、役割が被っている関係から、《黙示録の水晶》は抜ける事になった。

ただし、4体以上のクリーチャーを除去したり、そもそも手札では無く山札に戻してしまううえ、即座に手札を補充できる点は、大きな差別点になる。

環境のファイアー・バードに対しての有効札を増やしたい場合は、採用を検討すべきカードだ。
「心」の頂点 プロフェシー
全体除去という点では、《「心」の頂天 プロフェシー》ほど強烈なものはない。

このデッキであればゼニスから革命チェンジする事で登場する、第2のフィニッシャーとなれるだろう。

しかし、こちらも上記の《黙示録の水晶》と役割が被る。

使い道としては、《蠅の王 クリス=タブラ=ラーサ》の攻撃時にシールド・トリガーで展開されたクリーチャーを、もう1体のゼニスの攻撃時に革命チェンジで出す事で一掃する、という使い方が可能だ。

とはいえ、そのためには《「狡智」の頂天 レディオ・ローゼス》で引き込む必要もあり、使うタイミングはかなり限られる印象。
イグゾースト・Ⅱ・フォー
《終斗の閃き マトリクス》の代わりに、このカードを入れるのも手だ。

こちらは《終斗の閃き マトリクス》と違い、呪文を唱えるたびに相手クリーチャー1体の行動を止める事が出来る。

その代わり、手札から呪文を唱える事は出来ないし、水晶マナを増やす事もできない。

継続的に水晶マナを増やすのであれば《終斗の閃き マトリクス》、防御面を気にするのであれば《イグゾースト》と使い分けてみるのもいいだろう。
水晶の祈り / クリスタル・ドゥーム
忘れられる事が多いが、《水晶の祈り》には水晶マナを増やす効果もある。

これで3ターン目に手札を整えることで、5ターン目に攻め込む準備を整える事も可能だ。

こちらを採用する場合、《ブルー・インパルス/「真実を見極めよ、ジョニー!」》の枠を《ローゼス・イノベーション》にしても良いだろう。

ただし、全体的に悠長な動きになってしまうため、今回は採用を見送った。

終わりに

という訳で、今回は水ゼニスという、少し捻ったデッキをご紹介した。


割と自信作でもあるので、興味のある人は、是非使っていただきたい。


なお、私もCSに持ち込もうとしたものの、大絶賛体調不良のため、週末は家で寝て過ごす事になるだろう。


みなさん、体調にはお気をつけて。

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このコラムのライター

プラズマ

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