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2024.9.14

第11弾環境ひとまとめ! 「GP2024秋 千葉」直前メタゲーム解析 | せるぷーのエボルヴ研究室

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第11弾環境ひとまとめ! 「GP2024秋 千葉」直前メタゲーム解析 | せるぷーのエボルヴ研究室
目次

はじめに

こんにちは、せるぷーです。


今回のコラムは「Grand Prix 2024 Autumn 千葉」に向けて、第11弾環境のメタゲームを見ていきます。


かげろう一色だったVG環境から一転

乗物を中心としたデッキが各クラスの既存デッキとも融合し結果を残しており

かげろうほどはっきり抜け出したクラスがなく、混沌とした環境と言えます。


今回は8/31~9/8に開催された個人CSの結果の最上位デッキ(※)を集計して

多かったクラス順に紹介していきます。


(※)スイスラウンドが4回戦なら優勝のみ、5回戦なら準優勝以上、6回戦ならTOP4以上


手集計のためズレていたり漏れがある場合があります。

また、端数を0.5%単位で丸めてるため端数があっていません。ご了承ください。

クラス別デッキタイプ紹介

ロイヤル 30%

 一番人気はロイヤル。


 9割は以下に説明する荒野型だが、たまーに1コストスパルタスや自然型がいる。

荒野ロイヤル (28%)

3

3

3

3

2

2

3

3

3

2

2

2

3

3

3

【大分類】

 アグロ


【キーカード】

 《ファントムデュオ・バニー&バロン》(以下バニー&バロン)

 ・進化で継続的なダメージソースとなる『魔導四輪車・V』を場に出す


 《カースドクイーン・ナハト・ナハト》(以下ナハト・ナハト)

 ・【箱詰め】による一時除去と1コストサーチで盤面展開を助ける


 《音速の機構・ララミア》

 ・アグロロイヤルではお馴染み、高打点を叩き出す【疾走】カード


【概要】

 1~2コストに多い荒野フォロワーを序盤から複数展開しダメージを重ね

 中盤は《ナハト・ナハト》《ナハトの私兵》《静寂の元帥》で一気に盤面の格差を付けて

 《音速の機構・ララミア》の一撃で決めに行く。


 息切れを防ぐのは『魔導四輪車・V』、盤面が流れても疾走打点として3点を確保&1ドローで構成の維持に役立つ。

 操縦後は荒野フォロワーになるので、『乗物』のバフを乗せてリーダーへのダメージとできることも高評価。

 《バニー&バロン》以外で乗ろうとすると1PP必要なことには注意。

 『乗物』と《ララミア》でのリーサル計算するときにぽろっと見落とすと大惨事に。


 ウィークポイントとしては2コスト以下の荒野フォロワーが体力2以下のため

 《バーサーク・ドラゴン》で3体処理されたり、《ジャンヌ》などの2点除去で盤面が壊滅してしまう。


 ここらへんの除去一辺倒に対抗するパターンとして、商人(《アルヤスカ》などの3点セット)を入れたパターンもある(全体の3%)

ナイトメア 23%

 《カオスルーラー・アイシィレンドリング》(以下アイシィ)から出てくる『魔導列車』(以下列車)が超強力
 この操縦手として、今まで眠っていた5コスト以上のフォロワーが一斉に活躍することに。
 そして《アイシィ》《デッドペナルティ》を入れておけば列車戦略が成立するため
 既存のデッキに《アイシィ》を組み込んだデッキが大量に登場することに。


 6ターン目以降は列車起動し続けることで
 「アクト状態のフォロワーを1体破壊+リーダーに4点+2点回復」
 を繰り返していく展開になる。


 ただ、この動きをするのに6PP消費するので、ケアした上で動かれやすいという明確な課題もある。
 また、操縦の関係で【守護】を倒しながらリーダーに攻撃するのが苦手で
 ちょっとした【守護】1枚でリーダーへのダメージを大きく軽減されがち。


 コストの関係上アグロにはならないものの、コントロールにはいくらでも寄せられる形になっていて
 《ゼルガネイア》に加え《冥守の戦士・カムラ》まで入れるとVGかげろうに強くなる

 ただ、ナイトメアの弱点である「序盤の横並びが対応しにくい」は克服しづらく
 荒野ロイヤルに安定して勝つのは難しい。

吸血鬼ナイトメア (13%)

3

3

3

2

3

3

3

2

1

3

3

3

3

2

2

1

【大分類】
 ミッドレンジ~コントロール

【キーカード】
 《血統の王》
 ・4コストで盤面に6コスト分のフォロワーが出せるため、1コスト軽く列車を動かせる

【概要】
 アイシィ入りとなったことで後半の粘り腰が入った吸血鬼。
 代わりに《ラストデイライト》《貴き血牙》がなくなっているため序盤の圧が低く

 『フォレストバット』を残したことで負けにつながることは少なくなった。
 とはいえ不用意に残しすぎると《吸血姫・ヴァンピィ》が暴れ出すので、用心しておくことは大事

荒野ナイトメア (7.5%)

3

1

3

3

3

3

3

3

3

3

3

1

3

3

2

【大分類】
 ミッドレンジ

【キーカード】
 《ストレイホロウ・イルガンノ》
 ・破壊されてもEXに何度でも戻ってくる1コストフォロワー。最終的には《異形》を出す役割

 《異形》
 ・真価を発揮できるのが【ネクロチャージ_10】以降ではあるが、疾走4点と5点除去は魅力

 《放浪する料理人》
 ・アイシィを探しに行くことができる。荒野型にする最大の理由

【概要】
 今回は《スカルドリーマー》まで入れたものを荒野ナイトメアとして紹介。


 発生した『乗物』をリーダーへのダメージに変換する手段が多くなっているため
 ナイトメア相手だからと列車分の体力を残せばとすると《異形》などで一瞬で持っていかれる


 序盤の面作成があまりできない、体力回復が多くないということもあって

 スタートの早いロイヤルは吸血鬼型以上に苦手。

ウィッチ 17.5%

 秘術以外は超越(4.5%)

秘術 (13%)

3

2

1

3

3

3

3

3

1

1

3

3

3

2

2

1

3

【大分類】
 ミッドレンジ

【キーカード】
 《アーティストメイジ》
 ・他のフォロワーに【ドレイン】を付け、ダメージレースを一瞬で破壊していく

 《大地の活用》
 ・アーティストメイジで土の印の消費が激しくなったので、大量供給手段として採用もあり

【概要】
 《ケリドウェン》《ファウスト》などの盤面制圧能力の高いフォロワーを駆使してダメージを積み重ね
 《ライリー》《エンシェントアルケミスト》で削り切るプランは特に変化ないが
 《アーティストメイジ》の【ドレイン】能力を活用してそのターンを稼ぐプランが追加。


 理想通りに動ければ強いものの、周りのデッキパワー上昇に伴い要求される手札レベルも厳しいものになっている。

 相手に合わせたマリガンをしっかりする必要がある。

 仮想敵としてロイヤルを見るなら《スウィート★メドゥーサ》も採用しておこう。

ヴァンガード限定構築 16.5%

 全部かげろう……と見せかけて、ロイパラ系もいる(1%)

かげろう (15.5%)

3

3

2

3

3

3

3

1

3

3

1

3

3

3

3

【大分類】
 ミッドレンジ

【キーカード】
 《バーサーク・ドラゴン》
 ・一気に最大3体倒せるスーパーカード、対アグロ系への勝率の高さはこのカードが担っている

 《魔竜戦鬼 ヤクシャ》
 ・『魔導列車』に対応するなら入れたい。とりあえず1回壊してその隙に

【概要】
 デッキタイプ別で言うと荒野ロイヤルの次に多い、前環境の覇者かげろう。
 秘術やナイトメアがかげろうにとって嫌な要素(体力の大幅回復や『魔導列車』を筆頭とした単体除去)を手にしており
 相手の最も強い動きに対応するのが難しくなっていて、前環境に比べて簡単に勝てなくなっている。

 とはいえ《バーサーク・ドラゴン》からの強力な除去+大型疾走でトドメ
 という動きについては上に立つデッキタイプがないので、ちょっと動きが鈍い相手を圧倒する力は健在。
 そして《槍の化身 ター》がトリガーで捲れれば圧倒的な強さを誇るデッキなので、大会前にお参りするのも一つの手。

エルフ 6.5%

荒野(ロキサス)エルフ (6.5%)

3

3

2

3

3

3

3

2

3

3

3

3

3

3

【大分類】
 アグロ・コンボ

【キーカード】
 《マドロスエルフ》
 ・追加された荒野カードに傭兵持ちが多く、序盤の展開サイズが1ランクアップ

 《レヴィールの無法者》
 ・『乗物』を吸い取って打点に変換できる。横に『乗物』を出すスペースが1つあればいいのが、コンボをするときにとても有用

 《ギガントパスチャー》
 ・リーダーにもダメージが入る全体除去。EXエリアに乗物は勝手に溜まるので下準備もそんなにいらない。

 ただ最大で5点なので体力6以上が現れると手が止まる

【概要】
 基本的にはアグロなのでロイヤルと似た感じだが、フォロワーをどんどん出して厚みを作るロイヤルと違い、エルフは手札から一気の展開を狙う型。
 《レヴィールの無法者》⇒乗物大量投入⇒《スクナ》進化という必殺技で10点以上持っていくことができて、決まるととても気持ちいい。

 序盤の盤面取りは《マドロスエルフ》におんぶにだっこ。

 引けていると強い場を作れるが、そうでない場合は《サボテンカウボーイ》などで必死に粘る形になる。

 また盤面構築と言えば《アナスタシア》になるが、『乗物』が混じることもあって5体全部バフは狙いにくい。
 そのため、実質1コストで複数の【疾走】フォロワーのサイズを上げるという使い方が主となる。
 

 《開拓のロデオガイ・ロキサス》はこのデッキ内の数少ない万能除去枠。
 ドロー、回復、フォロワー破壊と1ターン稼ぐ仕事はしてくれるが、決め手になることは少ない。
 能力はアミュレットならなんでも能力にヒットするので、《収穫祭》をそのまま起動能力のコストに当てられる。
 普通にフォロワーを展開していくと手札がなくなるので、このあたりのテクニックを採用してリソースを確保したい。


 盤面除去の強い相手に対してロイヤルより戦いやすい代わりに

 手札がパワーになるので手札を捨てさせてくるナイトメア(アイシィ)は苦手。

ビショップ 3.5%

 残り2クラスは現時点では5%以下のシェア率だったので簡単な紹介のみ。

 ビショップは荒野型、コントロール型の両方が見受けられる。

 荒野型は《メルティングシュガー・セリーナ》が2コスト以下を持ってくるため、アグロ~ミッドレンジになる。
 デッキの圧は十分あるのだがリソース補充に乏しく、セリーナを引かないとじり貧になりがち。

ドラゴン 2.5%

 ドラゴンの上位に残っているのは全て荒野型。


 ロイヤル以上にアグロに尖った性能で、《フォルテ》を中心とした疾走打点も多い。
 ただリソースの補充があまり効かないため、かげろうや秘術相手に捌かれるとそのままじり貧に。
 逆に受けが弱い同じアグロ相手には先行して勝ち切れる。

まとめ

最後に、サンプル数が少ないですが、上位デッキの決勝での勝負を紹介します。

(決勝の勝敗だけはCSの結果を見れば集計できるため)

これは9/11までの結果を含めて計算しています。同型ミラーは除外しています。-は対戦無し。

デッキ 荒野ロイ かげろう 吸血鬼 秘術 荒野メア その他 勝ち数計
ロイヤル_荒野
1 2 0 3 4 10
VG_かげろう 3
1 2 - 3 9
ナイトメア_吸血鬼 0 1
1 1 4 7
ウィッチ_秘術 1 3 0
1 1 6
ナイトメア_荒野 0 - 0 0
1 1
その他 2 1 3 1 0
7
負数計(縦合計) 6 6 6 4 5 13


上位4デッキは決勝でトータル勝ち越しをしており、安定して勝てる枠のデッキと言えそうです。

4デッキ内の相性はサンプル数が少ないのではっきり言うことはできませんが

例えば「かげろうは荒野ロイヤルに有利」というような肌感覚に近い傾向が見受けられるようです。


それはそうと有力なデッキが歴代のグランプリの中でも多く存在し

かなりメタ読みが難しくなっていますので

グランプリがどんな結果になるかが楽しみですね。


今回のコラムはこの辺で終わりとします。

それでは、次回のコラムでお会いしましょう。

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このコラムのライター

せるぷー

せるぷー