迫る宿命決戦! 「運命者」を振り返ろう
はじめに
皆さまこんにちは、宮浦⑨と申します。
私のコラムでは主にこれからヴァンガードをはじめてみたい、あるいは始めたばかりでまだわからないことが多い。
そんな方がもっと楽しく、もっと強くなれるような内容をお伝えしていきたいと思っています。
今回のテーマは「運命者を振り返ろう」というものです。
ディヴァインズシリーズの中心となっている《運命者》の名を持つユニット達。
そしてseason2では新たに《宿命者》の名を持つユニット達が登場し、「運命者」と「宿命者」が雌雄を決する「宿命決戦」の火ぶたも切って落とされました。
出典:カードファイト!! ヴァンガード公式サイトより引用:商品情報 ブースターパック「宿命決戦」
そこで今回は、8月に発売されるブースターパック「宿命決戦」に備えて、これまで登場した七枚の《運命者》達について
①背景ストーリーでのユニット説明
②ディヴァインスキルの解説
③その運命者のデッキ紹介
の構成で振り返っていこうと思います。
アニメ「Divinez」そして背景ストーリー上で重要な役割をもつユニット達。
彼らは惑星クレイで重要視される特殊なエネルギー『運命力』の塊をその身に内包しています。
「運命力(デザインフォース)」には世界の運命を望む方向に傾ける力があり、その塊を内包する運命者達はつまり「望みを叶える力がある」ともいえる存在です。
この辺りは、アニメ『Divinez』でもおおよそ同じようなことが語られており、この運命力を一つに集める儀式が『運命大戦』でした。
ケテルサンクチュアリの前身となる神聖国家「ユナイテッドサンクチュアリ」の
医療団体「エンジェルフェザー」に所属していた経歴を持つ
「救世の使い」の二つ名を持つ伝説的なエンジェル。
背景ストーリーでは
背景ストーリーでは物語の中心にいるユニット。
2000年前に恋人であった『リィエル』の死をきっかけに「エンジェルフェザー」を離脱した彼は、人の目から隠れて傷ついた人々を癒す旅をしていました。
しかし、その旅の途中で《運命者》となった彼は、「運命者とはなんなのか」を調べるため、各国の運命者と接触していきます。
最後の運命者であったブラグドマイヤーとの戦いを終えた後は、生まれたばかりの彼の先生役をしながら旅を続けています。
ディヴァインスキル
レザエルのディヴァインスキルは「ドロップゾーンのクリティカルトリガーを全て山札に戻し、ドライブ+1する能力」と「6点目のダメージを受ける時に1度だけ、ヒールトリガー以外のトリガーでもダメージを回復する」というもの。
アニメでの使用時のセリフは「奇跡降臨」「奇跡再臨」
攻めのトリプルドライブと受けの回復が一体化した攻守にバランスの良いディヴァインスキルです。
山札切れの回避にも繋がるところも地味ながら強力なポイント。
現在の《レザエル》デッキは《せるがおん》や《ニルベリス》などの、アタック後に場を離れて手札を増やすユニットを利用し、《レザエル》の持つリアガードの蘇生能力を手札の確保へと繋げる戦略が主流です。
これにより《レザエル》デッキは『連続攻撃しつつ、手札は増える』というヴァンガードの理想ともいえる動きを実現しています。
『強力なリソース確保能力による安定感』がレザエルデッキの強さの基軸と言えるでしょう。
ドラゴンエンパイア出身の「天下無双」の号を持つウィングドラゴン。
彼の強さに憧れ、弟子を自称する竜剣士も多数存在します。
背景ストーリーでは
修行の旅の中でレザエルと同じく突如として《運命者》となった彼は、押し掛け弟子のアルダートを連れて、運命者の力を見極めるため強敵と戦う旅を続けています。
典型的な武人キャラとして強さを求める一方で、無益な殺生はせず「運命者とは何か」を考えるなど理知的な一面も持ち合わせており、他の運命者達との交流にもちゃんと参加しています。
これまでのヴァンガードでは、フレイムドラゴンやサンダードラゴン、アビスドラゴンが今まで主体だった中で初めてのウィングドラゴンのメインキャラというのも見どころの一つ。
ディヴァインスキル
《ヴァルガ》のディヴァインスキルは「ヴァンガードの2度目のアタック終了時に相手のダメージが3枚以上なら、再びスタンドしドライブ+2する」能力
アニメでの使用時のセリフは「無双開眼」
三度目のヴァンガードでの攻撃を可能とするシンプルかつ強力なディヴァインスキル。
ぜひとも一度目の攻撃でクリティカルトリガーを引き当てたタイミングで使いたいところ。
《ヴァルガ》デッキの最大の特徴はなんといっても『ヴァンガードが強い』という点でしょう。
もちろんこのデッキでもリアガードの存在は重要ですが、《ヴァルガ》デッキはパワーや連続攻撃、除去など攻撃において重要とされる要素が全て《ヴァルガ》の能力に集約されています。
そのため、採用されるリアガードのほとんどが手札を増やす能力で固められており、これにより運に左右されにくく、レザエルとはまた違った形の安定感を有しています。
言葉を選ばずに言うなら『シンプルなデッキ故の再現性の高さ』がヴァルガデッキの強さです。
空に浮かぶクジラの背にある学園都市「リリカルモナステリオ」
そのクジラの進路を司る『導きの塔』の主であるマーメイドであり、同時に生涯現役を謳うトップアイドル。
背景ストーリーでは
他のリリカルモナステリオのユニットがアイドルを目指す「学生」達の中、彼女は学生ではなくどちらかと言うと教員や学園理事と並んで学園の運営に関わる「大人」側の存在なのが特徴といえます。
「導きの塔の主」「伝説のアイドル」「いたって普通のマーメイド」など様々な側面を持ち、言葉遣いも結構使い分けるまさに千変万化のお方。
ディヴァインスキル
ディヴァインスキルは「アタック終了時、リアガードを全て手札に戻すことで、手札から1枚選びリアガードにコールし、そのユニットのパワーとクリティカルをクリスレインと同じにする」というもの。
アニメでの使用時のセリフは「万化絢爛」
ヴァンガードのパワーとクリティカルを継承した二度目の攻撃を行う豪快なディヴァインスキル。
ドライブチェックのトリガーを全てヴァンガードに付与しても無駄にならないので、ガードを貫通する可能性が高くなるのも面白さの一つ。
クリスレインデッキを語るうえで切り離せないのは《シニカルコンポーザー ラウム》です。彼女は実質的に「相手に守護者の使用を強要する」特殊なガード制限能力を持っています。
この能力と《クリスレイン》の起動能力のクリティカル上昇と合わせて、常に《クリスレイン》の攻撃に対して「ノーガード」か「貴重な守護者を使うか」の二択を迫っていくことが可能となります。
しかし、本来なら守護者は高パワーの攻撃を防ぐために使いたいもの。
不用意に使いきればディヴァインスキルで《クリスレイン》のパワーとクリティカルを持って登場したリアガードの攻撃を防げなくなってしまいます。
『ガード制限と高パワーの併用で相手の動きをコントロールする力』が《クリスレイン》デッキの最大の魅力でしょう
スターゲートにある大企業「ブリッツインダストリー」の若きCEO。
会社のモットーは「犬小屋から軌道エレベーターまで」
背景ストーリーでは
彼は『ディヴァインズシリーズ』以前の『Dressシリーズ』から登場しており、背景ストーリーでは便利なブリッツインダストリー製のアイテムを次々と用意してくれる四次元ポケットを持った未来の猫型ロボットのような活躍をしていました。
良い人なのは間違いないのですが、それと同時にずば抜けた行動力がちょっとしたアクシデントの火種になることもあり、今回も他の運命者達がその力を慎重に見極めている中「運命者の力を使った最強兵器を作ろう!」という事で'ブリッツアームズ'と《極大衛星兵器 オイリアンテ》を作ってしまいました。
ディヴァインスキル
ディヴァインスキルは「手札から別名のプロダクトオーダーを2枚同時に配置し、オーダーゾーンのプロダクトオーダーを1枚『稼働』する」能力。
アニメでの使用時のセリフは『標解放』
セットオーダーの配置と「プレイ」は別の動作なので、このディヴァインスキルの実体は「1ターンに3枚までプロダクトオーダーを配置する能力」とも言い変えられます。
《殲滅機動要塞 フライシュッツ・マクシム》は「プレイできない」という厳しい制限があるので、この能力で制限を無視して配置していきましょう。
《ヴェルストラ》デッキを語るうえで欠かせないのは『稼働』能力。
これはオーダーゾーンの『プロダクト』属性を持つセットオーダーのうち1枚の能力を使用する能力で、これは「同じユニットでも状況に応じて複数の効果を使い分けることができる」ということを意味します。
そのため、デッキの中身はそのままでありながら、除去と連続攻撃に特化したプレイスタイルから、ドローに特化した防御のプレイスタイルまで自在に使い分けて戦うことができます。
結果的にプレイングは非常に複雑にはなりますが、理想的な手札でない場合も戦術でリカバリーしたり、相手のデッキに合わせた「弱点を突く」ような臨機応変な対応も不可能ではありません。
『攻と防のプロダクトの使い分けによる対応力』がヴェルストラデッキのコア・コンピタンス(他では真似できない能力)です。
ストイケイアの空飛ぶ幽霊船リグレイン号の船長。
というのは仮の姿で、その実体は世界中で暗躍する様々な陰謀についての調査と解決を請け負う裏世界の工作員。
背景ストーリーでは
《ヴェルストラ》と同じくディヴァインズシリーズ以前から登場しており、常に物語の影で暗躍していました。
背景ストーリーで明かされた彼の最終目標は「尊敬する伝説の海賊王を蘇らせること」
その禁忌の領域に至るため、運命者の力を利用しようとしています。
背景ストーリーでは副船長であるヘンドリーナとの関係性も見どころの一つです。
ディヴァインスキル
ディヴァインスキルは「G3以上へのアタック時、同じ縦列のリアガード2体をスタンドさせる」能力
アニメでの使用時のセリフは「禁忌蔓延」
能力自体は非常にシンプルですが、《ゾルガ》デッキはパワーとクリティカルを上昇させる能力を持つユニットが複数おり、それらをスタンドさせれば相手に与える圧力はすさまじいものとなるでしょう。
《ゾルガ》デッキの最大の特徴は魔合成……ではなく、実は蘇生戦略のほうにあります。
《ゾルガ》デッキ専用のカードである《彷徨の獄竜》や《業臨の怪魔》のような自力でドロップから復活するユニットは手札を減らさずに盤面を展開でき、一度ドロップに送られればほぼ無限に湧いて出てきます。
他にも、《ゾルガ》自身の能力やオーダーカードでドロップから復活させた守護者や超トリガーを《影纏い》の能力で手札に戻せば、何度も何度も防御札として使いまわしたりといったことも可能です。
これらの能力によって生まれる『鉄壁の防御力』は《ゾルガ》デッキと相対した時、非情に恐ろしく感じることでしょう。
他の運命者達が伝説的な存在だったり、組織の長だったりする中で唯一そういった背景を持たない運命者、それが《ブラグドマイヤー》です。
背景ストーリーでは
後述する『リィエル』の死によって発生した『レザエルの悲しみ』を核にして誕生した彼は、自らの飢えを満たそうと運命力の渦で周囲のものを無差別に吸収し続けていました。
彼の操る運命力の渦は『零の虚』と呼ばれ、彼の武器でもあります。
レザエルとの戦いを通して、自己を確立した彼は現在レザエルの旅に同行しつつ、かつて吸収した色々なものを各国に返却してまわっているそうです。
ディヴァインスキル
ディヴァインスキルは「このターン中、手札からの守護者のコールとプレイを封じ、相手ヴァンガードの能力を全て無効にし、自身のクリティカルを+1する」というもの
アニメでの使用時のセリフは「零に還れ」
自身のパワー上昇能力との相性は抜群であり、超トリガー無しでこの攻撃を凌ぐのは至難の業でしょう。
ケテルサンクチュアリ所属の二人目の運命者である彼女は、かつてある大戦にて命を落としたレザエルの恋人『リィエル』という名のエンジェルと瓜二つの姿を持つ謎の存在です。
背景ストーリーでは
彼女の出自はかなり複雑で
「本来の未来でブラグドマイヤーに敗れてレザエルが死亡」
↓
「レザエルの持っていた運命力が、リィエルの遺体が安置されたギアクロニクルの遺跡を稼働させる」
↓
「リィエルの遺体+レザエルの記憶+ギアクロニクルの機械が合わさり『リィエル=アモルタ』が誕生」
↓
「運命者としての力とギアクロニクルの力を使い、過去へと時間跳躍」
という流れで作中の時間軸に現れました。
第七の運命者である《リィエル=アモルタ》はレザエルとブラグドマイヤーの戦いの後、歴史の修正によって消滅してしまいました。
しかし、宿命者となった新たな『リィエル』《リィエル=オディウム》の登場も発表されているので彼女の今後の動向にも注目が高まります。
ディヴァインスキル
ディヴァインスキルは『アタック終了時、ドロップゾーンの同名カードに再ライドし、ドライブ-1する』というもの
アニメでの使用時のセリフは「時よ逆巻け」
この能力の最大の特徴は「ヴァンガードが別のカードに変わる」こと。
トリガー効果を引き継げないというデメリットがありますが、1ターンに1度の制限があるアタック時能力をもう一度使えるようになるというメリットもあります。
《リィエル》デッキは、ディヴァインスキルによって《リィエル》のアタック時の能力がもう一度使えるようになることを活かした六回攻撃が要となっています。
更に彼女のディヴァインスキルには手札コストが一切無いため、《アイディラス》のバインドされた時の能力も組み合わせることで一気に手札を増やすことができます。
《リィエル》の完全ガード能力も合わさることで、本来ならリソースが尽きてくる終盤にこそ粘り強い防御力を発揮することができます。
また、ドロップのカードを山札に戻すことで山札切れによる敗北を回避することもできるので『土俵際ギリギリの粘り強さ』では《リィエル》は特出していると言えるでしょう。
さいごに