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2024.6.26

【第64章】人は頑張ってもショートスリーパーにはなれないが聖霊王ならもしかしたら | プラズマの未開地探求録

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【第64章】人は頑張ってもショートスリーパーにはなれないが聖霊王ならもしかしたら | プラズマの未開地探求録
目次

クリーチャーを寝かせること

自分のクリーチャーを、アタックを介さずにタップするというのは、実は簡単ではなかった。


タップ能力で寝かせたり、自分のクリーチャーをタップする効果で寝かせたり、専用のひと手間をかけなければ出来なかったのである。


が、そんな難題も超化獣の登場で解決されてしまった。


ハイパー化を解放するためには、自身の他のクリーチャーをタップするという条件を満たす必要があるが、逆に言えば、これは自分のクリーチャーをアタックを介さずにタップする事が出来る、という事なのである。


これにより、タップされる事あるいは、タップ状態である事で能力を発揮するクリーチャーの評価が見直され、直近のエキスパンションでも、タップされた時にトリガーする能力を持つクリーチャーが多く収録された。


という事は、過去に収録されたカードの中にも、一躍脚光を集めているカードもあるのである。


一番有名(?)なのは《お騒がせチューザ》だろう。


タップされている時、誰も呪文を唱える事が出来なくなってしまう、刺されば非常に強いクリーチャーだ。

このカードもタップしなければ能力を発揮しない、つまりアタックしないと能力を発揮できない、というデザインであった。


そのため、そのパワーの低さをどうやって補うか、毎ターンアタックしなければいけないデメリットをどうやって克服するか、が課題であった。


そんな課題を抱えていたこのカードも、超化獣と組み合わせる事で、新たな使い方を見出せたのである。




このように、革命的なデザインで登場した超化獣は、最新弾「カイザー・オブ・ハイパードラゴン」で更に数を増やす事になった。


数が増えるという事は、それだけデッキ構築の幅が広がるという事である。


今回増えたカードによって、前回使おうとしても一歩及ばなかったカードが、ついにその真価を発揮するようになった。

そのカードとは、《聖霊王ガガ・ラスト・ミステリカ》である。


タップした時ではなく、アンタップした時に能力を発揮するという、大型の進化エンジェル・コマンドだ。


条件こそ厳しいが、その能力は超ド派手。


なんと、山札をほとんど引いてしまったうえで、シールド・トリガーを使いたい放題、というものである。


今回は、増えた超化獣と《ガガ・ラスト・ミステリカ》を使ったデッキの制作過程と、デッキの紹介をしていこう。

異形の聖霊王を寝かせて起こすため

今回作りたいデッキは、超化獣のハイパーモードを《ガガ・ラスト・ミステリカ》によって解放し、ターン開始時のアンタップにより《ガガ・ラスト・ミステリカ》の能力を起動させることである。


このためには、次の3つの問題を解決する必要がある。


①超化獣を生き残らせる

《ガガ・ラスト・ミステリカ》をバトルゾーンに出す

《ガガ・ラスト・ミステリカ》がアンタップするまで生き残らせる


まずは超化獣をバトルゾーンに出し、次のターンに何らかの方法で《ガガ・ラスト・ミステリカ》を出し、更に次のターンに《ガガ・ラスト・ミステリカ》をアンタップする。


あまりに遠い。


いくらアタックを介さずにタップする方法が出来たとはいえ、あまりに能力の起動が遠すぎる。


まず、①の条件を突破するだけでも、《同期の妖精》のような除去回避を使う必要があるし、それが2回も必要となると、ハードルが高すぎる。


ならば、この条件を一気に解決する方法をとるしかない。


そう


超化獣を出したターンに《ガガ・ラスト・ミステリカ》を出してアンタップさせる


のだ。


これなら、①~③の条件を全て解決させる事が出来てしまう。


一見すると無茶苦茶な事を言っているかもしれないが、いったん考えてみるのも一つの手である。


時にその無茶苦茶こそが、解決策だったりするのだ。




順番は前後するが、まずは③を考えよう。


これに関しては、解決が容易である。そのターン中にアンタップすれば良いのである。

手段はどうあれ、光文明には、ターンの終わりにクリーチャーをアンタップさせるカードが数多く存在する。


そのようなカードを使えば、《ガガ・ラスト・ミステリカ》をタップしたターンに起き上がらせる事も可能なのだ。


残る問題は①と②だ。


実はこの問題を解決する方法が、最新弾で登場したのだ。

そのマスターピースのような役割を果たす超化獣が、《超光喜 エルボロム》である。


ハイパー化状態でターンの終わりを迎えた際、そのターンに自分のシールドを追加していたら、シールド・トリガー呪文をタダで使えるというものだ。


《ガガ・ラスト・ミステリカ》を踏み倒す事ができれば、一気に①と②の条件を解決できるのである。


そして、《ガガ・ラスト・ミステリカ》を踏み倒せるシールド・トリガー呪文は、下記のようなものがあるのだ。

これらをうまく組み合わせる事で、①~③全ての問題を解決し、《ガガ・ラスト・ミステリカ》を起動させる事が可能なのである。




では、《ガガ・ラスト・ミステリカ》を起動させて何をするのか、という話だが


この部分に関しては、特に捻りは無く、延々と《ガガ・ラスト・ミステリカ》のタップ・アンタップを繰り返すループを着地点とする。


具体的には、シールド・トリガーを持ち、クリーチャーをタップまたはアンタップ出来るクリーチャーを2体、《深海の伝道師 アトランティス》を使い、《ガガ・ラスト・ミステリカ》を延々とタップ・アンタップさせ続けるのだ。


このループに、相手のデッキを削るカードを使い回す要素を組み込めば、ループは完成するのである。


こちらも具体的に言うと、《アルカディア・スパーク》《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》により、相手のデッキを全て引かせるループが完成する。


この動きにより《ガガ・ラスト・ミステリカ》を起動させればゲームに勝利する、というデッキが完成するわけである。


あとは、これをシェイプアップしていけば、デッキになるはずだ。

ショートスリーパーの聖霊王の寝室を作ろう

《ガガ・ラスト・ミステリカ》を寝かせてすぐ起こすので、この聖霊王にはショートスリーパーになってもらう必要がある。


ちなみに、人は頑張ってショートスリーパーになる事は出来ないという。


そのうえ、ショートスリーパーだと思っている人の9割ほどは、単に寝不足だけど眠気に強い人、だとも言う。


人間はショートスリーパーになれないが、聖霊王ともあれば、多分なれるはずだ。


が、もちろん無理を強いる事には変わりはないだろう。せめて、睡眠をサポートするカードは選りすぐり、上質な寝室を作るべきだ。


まずは、このカードをタップ・アンタップさせるカードだ。


シールド・トリガーを持つクリーチャーで、クリーチャーをタップ・アンタップの両方を出来るクリーチャーは、実はそこまでない。


最近であれば《暴斬の姉豹》というカードがある。


コスト4のため、《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》と組み合わせて連続攻撃、という使い方もされた事のあるカードだ。


このカードを2枚使えば、《ガガ・ラスト・ミステリカ》をタップし、即座にアンタップする事が出来る。


が、実は最新弾で、より適任ともいえるカードが登場しているのである。

《粛清者ゴットハルト》である。


《暴斬の姉豹》と比べてパワーは低くなっているが、なんと2体のクリーチャーをタップ・アンタップする事が出来る。


タップ・アンタップするクリーチャーは《ガガ・ラスト・ミステリカ》だけなので、対象は1体だけで良いと思うだろう。


しかし、相手に《同期の妖精》が居る場合は、2体選べる《ゴットハルト》に軍配が上がる。


それに、いざという時に止められる打点の数を考えても、《ゴットハルト》の方がより対応力があると言えるだろう。




まずは、タップ・アンタップを可能にするカードは確定した。


続いては、《ガガ・ラスト・ミステリカ》を踏み倒す手段について検討しよう。


先ほど、踏み倒すカードの候補として《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》《ルシファー》の2枚を挙げた。


では、両方デッキに入れるのかというと、それではデッキのスペースを圧迫し過ぎてしまう。


という訳で、どちらかを選ぶ必要があるのだが、どちらの方が良いのだろうか? という問題である。


まず《ルシファー》の方だが、こちらは受け札として非常に優秀で、自分のターンに唱えれば《ガガ・ラスト・ミステリカ》を手札から踏み倒す事が可能になる。


対して《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》は、受け札としては扱いが難しい部分もあるが、シールドから《ガガ・ラスト・ミステリカ》を踏み倒す事ができる。


今回、コンボの起点として《超光喜 エルボロム》を採用している事から、シールドから踏み倒す方法でも確定で踏み倒す事が可能だ。


受け札という点を考慮するのであれば《ルシファー》の方に軍配が上がりそうだが、《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》には、クリーチャーとしてバトルゾーンに出るというメリットがある。


このメリットが、このデッキに対してどう作用してくれるのかというと、上記の《ゴットハルト》2体+《深海の伝道師アトランティス》によるループに組み込み、シールドからループパーツを回収する事が出来るのである。


これであれば、ループのフィニッシュに必要なパーツの枚数を最小限に抑える事が出来るため、デッキの潤滑剤にスペースを回す事が出来るのだ。


水文明を含む、受け札として《ルシファー》の方に軍配が上がるものの、コンボに対しての貢献度では《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》の方が圧倒的にメリットがあるのだ。




さて、踏み倒しの手段も決まったところで、肝心な進化元を検討していこう。


コンボの起動には、《ガガ・ラスト・ミステリカ》をアンタップさせる必要がある。


であれば、進化元がアンタップする能力をトリガーさせ、その解決前に《ガガ・ラスト・ミステリカ》に進化するというアプローチが出来れば、進化元のカードで《超光喜 エルボロム》をハイパー化するだけでコンボが成立するはずだ。


という事は、ターンの終わりにアンタップするクリーチャー、という事になる。


ちょうど良いことに最新弾には、ターンの終わりにクリーチャーをアンタップできる超化獣が居る。

それは《ハイパー・エン・ゲルス》だ。


4コストと少々コンボパーツには重いが、ターンの終わりにクリーチャーを3体までアンタップできる。


そのうえ、自分のシールドが7枚以上あれば、自分のクリーチャーが離れなくなるというオマケ付きだ。


これを使って《超光喜 エルボロム》をハイパー化し、ターンの終わりに《ハイパー・エン・ゲルス》の上に《ガガ・ラスト・ミステリカ》を進化させれば、コンボスタート出来るというわけである。


それに、いざとなったら《ハイパー・エン・ゲルス》をハイパー化させ、そのためにタップしたクリーチャーの上に《ガガ・ラスト・ミステリカ》を乗せるという方法もあるだろう。


が、結局のところ《超光喜 エルボロム》を絡ませないと《ガガ・ラスト・ミステリカ》を出せないので、このアプローチは断念する事になった。


《超光喜 エルボロム》もコスト4と、コストが被っているのもマイナスポイントだ。




では、この進化元に相応しいクリーチャーは誰なのか?


それは最も軽く、ターンの終わりにアンタップするクリーチャーであると考える

その条件に合致するのは《朱玉樹》である。


コスト1でパワー1500と非力であるが、ターンの終わりに自分でアンタップする事ができる。


なぜコスト1であることが良いのかというと、何かのついでにバトルゾーンに出し、コンボを構える事が出来るから、である。


それに、5マナあれば《超光喜 エルボロム》と一緒に出す事で、一気にコンボ成立まで持っていく事が可能なのだ。


このデッキは、コンボの始動にはパーツが4枚《朱玉樹》《超光喜 エルボロム》《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》《ガガ・ラスト・ミステリカ》を揃える必要があり、最速で動く事はあまり無いだろう。


そうなった場合、3ターン目にコンボパーツをいったん出すより、5ターン目以降に一気に揃えてしまう方が良い。


そういう点でも、《超光喜 エルボロム》と一緒に出せるコストというのは非常にコンボパーツとして優秀なのである。


聖霊王の睡眠を助けるカードは、これで一通りそろった。というわけで、最後にデッキ紹介といこう。

デッキリスト

4

4

1

4

1

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3

1

2

2

4

4

4

1

1

という訳で、デッキリストがこちらになる。


デッキの動かし方を解説すると、下記の2段階になる。


【ループ開始まで】

《超光喜 エルボロム》を出し、手札の《ガガ・ラスト・ミステリカ》をシールドゾーンに置く。

《朱玉樹》をタップし、《超光喜 エルボロム》をハイパー化する。

③ターンの終わりに《朱玉樹》のアンタップ能力と《超光喜 エルボロム》の能力をトリガーさせる。

④まず《超光喜 エルボロム》の能力で手札から《星龍の暴発》を唱え、《暴発秘宝ベンゾ》をバトルゾーンに出す。

《暴発秘宝ベンゾ》で、《ガガ・ラスト・ミステリカ》のシールドをブレイクし、タップ状態の《朱玉樹》の上に進化させる。

《朱玉樹》の能力を解決し、《ガガ・ラスト・ミステリカ》をアンタップする。


【ループ手順】

《ガガ・ラスト・ミステリカ》の能力で、山札の下から2枚を残して全て引く。

②手札から《アルカディア・スパーク》《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》を唱え、相手にカードを1枚引かせる。

③手札から《ゴットハルト》または《暴斬の姉豹》を2体と《深海の伝道師アトランティス》を出す。

《ゴットハルト》《暴斬の姉豹》の能力を使い、《ガガ・ラスト・ミステリカ》をタップし、アンタップする。

《深海の伝道師アトランティス》の能力で《ガガ・ラスト・ミステリカ》以外のクリーチャーを手札に戻す。

《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》の効果で、墓地のカードを全て山札の下に戻す。

①に戻る。


以上が、ループ手順である。




2巡目以降は《アルカディア・スパーク》の代わりに《ルシファー》《セイレーン・コンチェルト》といった呪文を唱えて山札を調整しよう。


《ルシファー》を唱えていた場合、次の《ガガ・ラスト・ミステリカ》の能力で引くカードは確実に《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》《アルカディア・スパーク》になるので、次はこれを唱えよう。


その次の《ガガ・ラスト・ミステリカ》の能力で引くカードは《ルシファー》《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》になる。


結果的に《アルカディア・スパーク》を好きなだけ打てるので、相手の山札が無くなる、という戦術だ。


最速で4ターン目にコンボに入る事が出来るが、出来ない場合は、《理想と平和の決断》で手札を整える事にしよう。


手札に《朱玉樹》《超光喜 エルボロム》が揃い、かつ他のパーツも揃ったら、5マナでコンボパーツを揃えてゲームを終わらせにいこう。


コンボパーツは、1枚だけであればマナゾーンに置いても大丈夫だ。


《セイレーン・コンチェルト》を使うことで、マナから手札に回収し、コンボを成立させてくれる。


《暴発秘宝ベンゾ/星龍の暴発》は、上記のループに組み込むことで、シールドに眠っているコンボパーツを回収してくれる。


《アルカディア・スパーク》が1枚しか入っていないのは、シールドやマナに落ちた場合でもケアが可能なので、最小限に絞った結果である。


同じ理由で、《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》の枚数も、必要最小限の2枚に絞っている。


このデッキはコンボに必要なパーツが多いので、できるだけコンボパーツを集めるカードを多く採用したかった。


そのため、空いた枠には、全力で山札を掘り進めるカードを多数採用している。


その中でも、最新弾で登場した《理想と平和の決断》は、除去まで出来る超優秀なカードだ。


このデッキは、コンボや《ガガ・ラスト・ミステリカ》含め、ほぼ知られていないカードと動きを搭載した超地雷デッキだ。


相手にしてみたら、何をどう対処したら良いのか分からないうえ、やたらに多いシールド・トリガーで受けも万全という、非常に厄介な相手になるだろう。


その利点を活かして、存分に相手を混乱させるよう、意識して立ち回ろう。

終わりに

超化獣が公開された当初、真っ先に思い浮かべていたのが《ガガ・ラスト・ミステリカ》であった。


が、アンタップする手立てが上手く思いつかない事、そもそも《ガガ・ラスト・ミステリカ》を踏み倒す手段が乏しい事から、いったんお蔵入りにしていたデッキである。


今回、《超光喜 エルボロム》という超絶相性の良いクリーチャーが出た事で、ようやく世に出せるレベルにまで完成させる事ができた。


なお、《ガガ・ラスト・ミステリカ》はデュエパーティで使えば、とてつもない威力を発揮してくれる。


そもそも山札が60枚からスタートするので、引けるカードの枚数も大幅に増えるのだ。


使えるカードこそ1枚ずつだが、コンボせずとも、展開される大量のクリーチャーには、相手も対処に困る事間違いなしだ。


もうじき、ファンフェスティバルも迫っているので、是非試してみてはいかがだろうか。

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このコラムのライター

プラズマ

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