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2024.6.22

なぜ今人気? 復権したパオジアンを解説! | 今津の研究

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なぜ今人気? 復権したパオジアンを解説! | 今津の研究

実は難かしい? 増加中のパオジアン

目次

はじめに

こんにちは! 今津です!


最近はシティリーグもなく、環境の変化が追いにくい一方で、デッキを存分に組める期間ということで普段は手が回らないようなデッキを作っては試す生活をしています。


今回はそんな追いにくい環境の変化の中でも徐々に数を増やし、再び環境に返り咲いたと言っても過言ではない【パオジアン】について、どういう強みがあるのか? なぜ巻き返せたのか? 有利不利は? など深堀りしていこうと思います。

実は難しい?【パオジアン】について

まず、パオジアンと言うデッキは、言わずとしれた水タイプ屈指のサポートカード《カイ》から《セグレイブ》を立てて特性「きょくていおん」で状況に応じたアタッカーに水エネルギーをつけて攻撃していく前のめりなデッキです。


メインポケモンであり、青天井火力が出せる《パオジアンex》

2体にダメージを与えることができる《かがやくゲッコウガ》

相手のポケモンをきぜつさせればサイドを追加で取ることのできる《テツノカイナex》

と、全デッキの中で見てもトップレベルの攻撃力を誇るデッキですが、その攻撃力を活かすためには大量のエネルギーが必要になります。


そのために必要になってくるカードが

《パオジアンex》

特性
わななくれいき
このポケモンがバトル場にいるなら、自分の番に1回使える。自分の山札から「基本エネルギー」を2枚まで選び、相手に見せて、手札に加える。そして山札を切る。

ワザ
ヘイルブレード60×
自分の場のポケモンについているエネルギーを好きなだけトラッシュし、その枚数×60ダメージ。
《大地の器》

グッズ
このカードは、自分の手札を1枚トラッシュしなければ使えない。

自分の山札から基本エネルギーを2枚まで選び、相手に見せて、手札に加える。そして山札を切る。
《スーパーエネルギー回収》

グッズ
このカードは、自分の手札を2枚トラッシュしなければ使えない。

自分のトラッシュから基本エネルギーを4枚まで選び、相手に見せて、手札に加える。(このカードの効果でトラッシュしたエネルギーは選べない。)

この3枚になります。


《パオジアンex》以外はグッズであり、《ポケストップ》で拾うことが出来ること、この他にもボール系統や《キャンセルコロン》《プライムキャッチャー》など、デッキ内にグッズが多く、スタジアムは《ポケストップ》が採用されているケースが多いです。

《ポケストップ》

スタジアム
おたがいのプレイヤーは、自分の番ごとに1回、自分の山札を上から3枚トラッシュしてよい。その場合、その中にあるグッズをすべて、相手に見せて、手札に加える。

その攻撃力とサイドを取り切るスピードから、一時期はシェア率1.2を争っていたこともあるほどのデッキでした。


そんな【パオジアン】ですが、実は頻繁に大会に出ているプレイヤー達でも「難しいと言うデッキになっています。

【パオジアン】の難しさ

【パオジアン】は一見するとやること、目指すことが分かりやすく、そのターンのゴールだけを見据えるなら全デッキの中で見ても簡単な部類に入ります。


しかし、そのターンのゴールのための要求を満たしやすい特性やカードの使う順番、ゲーム終盤まで見据えたリソースの割き方など、かなり繊細なプレイが求められます。

衰退した理由

そんな【パオジアン】はある2つのデッキに対して勝ちにくく数を減らすこととなります。


それは【リザードン】と【ミライドン】です。


それぞれ理由が全く異なりますが

【リザードン】からは毎ターン飛んでくる手札干渉と《カウンターキャッチャー》によって《ビーダル》などの手札を増やすポケモンが倒されていき、手札が足りなくなってしまうこと

【ミライドン】は最速後攻1ターン目からサイドを2枚取ってくるデッキで、単純に速度で負けており、相手が回らないときにしか勝てない

といったものでした。

復権した理由

では、逆にその状態からどのような経緯で使用者が増えてきたのでしょうか。


こちらも理由が2つあります。それが新カードの追加と環境の変化です。


まず新カードの追加ですが、これは先日発売された「ナイトワンダラー」に収録されている《キチキギスex》《夜のタンカ》にあたります。

《キチキギスex》

特性
さかてにとる
前の相手の番に、自分のポケモンがきぜつしていたなら、自分の番に1回使える。自分の山札を3枚引く。この番、すでに別の「さかてにとる」を使っていたなら、この特性は使えない。

ワザ
クルーエルアロー 
相手のポケモン1匹に、100ダメージ。[ベンチは弱点・抵抗力を計算しない。]
《夜のタンカ》

グッズ
自分のトラッシュからポケモンまたは基本エネルギーを1枚選び、相手に見せて、手札に加える。

この2枚の追加により、安定感と後半も戦いきれる継戦能力が高くなりました。


《キチキギスex》《ビーダル》を倒されてもボール1枚から3枚ドローできるようになったため、後半にも火力を出しやすくなりました。

また、序盤の盤面形成にも最低限参加することができ、かなり【パオジアン】に合った1枚となっています。




《夜のタンカ》は、今までだと《すごいつりざお》からボール系統を使わないとアタッカーを使い回す事はできませんでしたが即座に復帰させられるだけでなく、《ビッパ》を出しておくことで《ビーダル》が倒されたとき、即座に《ビーダル》になってドローできる点も優秀です。


また、《ポケストップ》とも相性が良く、《ポケストップ》でトラッシュしたポケモンをそのまま手札に加えることができます。

そのため、今まで以上に《ポケストップ》を回しやすくなった上、価値が上がったという考え方もできます。




そして環境の変化ですが、これは【ミライドン】が減少し、【タケルライコオーガポン】が台頭したことが大きいです。


【パオジアン】【ミライドン】【タケルライコオーガポン】はそれぞれ攻撃力が高く系統としては近いデッキですが、それぞれ少しずつ特化している部分が異なり、この3つのデッキは三竦みのような関係になっています。


その中で【パオジアン】は【ミライドン】に不利で【タケルライコオーガポン】に有利なため、環境にあっています。

《パオジアンex》《テツノカイナex》でスタートしなければ【タケルライコオーガポン】に先に攻撃されてもサイドを1枚だけしか取られず、先に2-2-2で6枚取り切ることが出来る)

サンプルレシピ

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使いやすさ重視で組んでみました。

簡単な回し方

序盤

序盤は盤面を作ることを意識します。


相手にもよりますが、《セビエ》2体、《ビッパ》2体、《かがやくゲッコウガ》などを準備したいです。

この段階ではまだ《パオジアンex》などのサイドを2枚取られるポケモンは出したくないことが多いです。

中盤

《カイ》などを使い《セグレイブ》《ビーダル》を進化させて盤面を完成させます。


盤面が完成したら、相手のバトル場のポケモン次第でどのアタッカーで攻撃すれば効率よくサイドを取れるかを選択して攻撃していきます。

終盤

終盤も中盤と変わらずサイドを効率的に取りに行くことを目指します。


《キャンセルコロン》+ワザ「げっこうしゅりけん」は終盤にも無理やりサイドを取ることができたりと、ゲームを通して役割を失いにくいため、早めに進化されたからなどと安易にトラッシュしてしまわないことをおすすめします。

ゲーム中の考え方

次に【パオジアン】を回しているときに私が考えていることを紹介します。

1.リソース管理

ゲーム中ほとんどこれを考えていると言っても過言ではないくらいにリソース管理を考えています。

考え方として、ざっくりポケモンとエネルギーで分けていて、相手の次のアタッカーなどを考えて計算しています。


例えばポケモンで言うと、相手が【タケルライコオーガポン】の場合、こちらの《パオジアンex》をきぜつさせるには基本的に《タケルライコex》が攻撃してきます。

そのため、《パオジアンex》で返しにサイドを2枚取ることができます。


そのため、雷エネルギーや《テツノカイナex》は使わないことが多くなるためトラッシュしても良い、というように考えます。




エネルギーも同じ考え方なのですが、今回も分かりやすいので【タケルライコオーガポン】相手で考えます。


自分の残りサイドが4枚の状況で相手の場には道具がついていない《タケルライコex》

《パオジアンex》で相手の《タケルライコex》をきぜつさせるためには4枚の水エネルギーをトラッシュする必要があります。


そして、ポケモンのところで書いたとおり、基本的には《タケルライコex》が攻撃してくるため、最低8枚のエネルギーで前の《タケルライコex》を2回きぜつさせてサイドを4枚取れる計算になります。

しかし、【タケルライコオーガポン】には《勇気のおまもり》が入っていることが多く、次のターン、《勇気のおまもり》がついた《タケルライコex》が出てくる可能性もあるため、備えとして最低でも5枚は用意したいです。


このとき、自分の盤面に水エネルギーが0枚、山札にも0枚、手札に5枚、手札と山札に《スーパーエネルギー回収》が残り1枚、《すごいつりざお》《夜のタンカ》は0枚だったとしましょう。

あまりにも分かりやすいですが、使えるエネルギーは9枚ぴったりであり、特性「かくしふだ」を使ってしまうとダメージが足りなくなってしまう可能性があります。


実際はもっと複雑ですが、何エネルギー分特性「かくしふだ」と「にげる」に使えるかなどを考えています。

2.そのターンで最も取りたいプランの要求を満たせそうかどうか

これはそのターンに目指しているゴールに今の手札、場で本当に辿りつけそうかどうかということです。


当たり前ですが《キャンセルコロン》+《プライムキャッチャー》を使って「げっこうしゅりけん」が打ちたい! となっても手札に揃わないと打てません。


【パオジアン】は、特性「はたらくまえば」や特性「かくしふだ」、《ポケストップ》など手札を増やす要素がたくさんありますが、自分が望んだ行動が必ずできる訳ではありません。


そのため、最低限このターンにしなければいけない行動から理想の行動の間をドロー次第で選ぶことを意識しています。

3.倒されるポケモンを考える

【パオジアン】は高いダメージを出すためにアタッカー《セグレイブ》大量の水エネルギーが必要になってきます。


そのため、アタッカー、《セグレイブ》、特性で手札を増やすことのできるポケモンのいずれかを倒されても準備が必要になるデッキです。

こうしたことから、相手の視点からどのポケモンを取られそうかを考えて、山札に必要なカードを残していきます。


例えば終盤だと《セグレイブ》よりも《ビーダル》の方が取られることが多いので《ビッパ》をベンチに出しておき《夜のタンカ》を温存しておくことで、相手の《ナンジャモ》などから復帰しやすくなります。


その他には、《テツノカイナex》で攻撃することでアタッカーのエネルギーが残り続けるため、相手にベンチの《ビーダル》などを倒されにくくする、という動きもあります。

おわりに

いかがだったでしょうか?


【パオジアン】をその特徴から簡単なデッキだという印象を持っていた人もいたのではないでしょうか?


今後のポケモンカード生活に少しでも参考になれば嬉しいです。

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このコラムのライター

今津

今津