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2024.6.12

【第63章】超空要塞 | プラズマの未開地探求録

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【第63章】超空要塞 | プラズマの未開地探求録
目次

自然文明の虫はデカい

季節は6月に入ったので、いよいよ梅雨である。


そして、梅雨が明けると、いよいよ夏本番が始まる。


つい最近になって、虫が増えてきたと思う今日この頃だ。戸締りをしっかりしておかないと、どこからともなく、奴らは入り込んでくる。


虫というと好き嫌いが大きく分かれるところだが、それはさておき、虫には大小さまざまなものが存在している。


小さいものは本当に小さいが、大きいものだと、特に暖かい地域では、いくら虫好きな人でも怯むほど大きい虫も居るという。


なお、私は大の虫嫌いなので、大きいのは勘弁して欲しい。


そんな”虫”だが、デュエル・マスターズにも当然のように居る。


一番有名なのは、最近もフィーチャーされているジャイアント・インセクトだろう。


中でも《キャディ・ビートル》は、環境でも大活躍している。


進化系は名前に「昆虫」と入るあたり、恐らくは昆虫モチーフなのだろうが、ジャイアントの名の通り、とにかくデカいのが特徴だ。


しかし、それだけではない。


実は、自然文明にはもう一つ虫に関連した種族が存在している。


それが「コロニー・ビートル」だ。


第1弾から登場しているという、かなり古参の種族だ。

が、恐らくほとんどの人が、聞き覚えのない種族だろう。


それもそのはず、これまでの環境の中で採用されたカードがほとんどなかった種族なのである。


今なお時々収録される事はあるが、そのどれもが地味な能力が中心となっており、環境に一石を投じるほど強力な能力は持っていない。


これまでのエキスパンションでわかりやすくフィーチャーされたこともなく、なかなかに扱いが難しい種族だという事が分かるだろう。


なお、フィーチャーされたことがないという事は、デザイン上ではバランス調整を施しやすいとも考えられる(種族サポートなどの点を考慮せずに調整がしやすい)ため、ふとした時に強力なカードが出てくる可能性は大いにある。


この種族の最たる例としては、《シェル・ファクトリーγ》という、サバイバー軍団を次々に揃えていくためのキーカードが存在している。


サバイバーの強化には、こうしたマイナー種族にスポットを当てることにより、著しく強化される事を防止しようとする意図がひしひしと伝わってくるので、こういった方法でコロニー・ビートルが再登場する事は期待できるだろう。


ところで、コロニー・ビートルはフィーチャーされたことが無いと言ったが、実は進化クリーチャーが存在している。


今から21年前、第6弾で登場した《超空要塞バビロン》だ。

その能力は、自分の自然クリーチャー全員に、攻撃の代わりにタップする事でマナ加速する能力を与えるというもの。


バトルゾーンに自分の自然のクリーチャーが並べば並ぶほど、大量のマナ加速が可能になるのだ。


このマナをどう使うかというと別で考える必要はあるが、この能力は唯一無二の効果である。


とはいえ、進化元があまりに心許ないこのクリーチャーを普通に扱うには、思った以上にハードルが高い


現代のデュエル・マスターズでは、この1枚を上回るスペックを持つ進化クリーチャーは山ほど居るし、あえてマナ加速などせずとも、ゲーム自体を終わらせてしまうような進化クリーチャーも大勢いる。


そんな中、このカードを使う理由はあるのか?


ある。


そう、このカードを確実に5ターン目にバトルゾーンに送り込めるフォーマットがあるではないか。


デュエパーティだ。

要塞でパーティを開こう

ところで、コロニー・ビートルという種族のクリーチャーは、実は最新弾「デーモン・オブ・ハイパームーン」に新規で収録されていたりする。

その新参者が、《シェル・アンラーク》である。


出た時に相手クリーチャー1体をマナゾーンに送り込めるという、今となっては少し強そう、ぐらいの能力だ。


だが、大昔のデュエル・マスターズを知っている身からしてみれば、《シェル・ストーム》と比較すれば破格のスペックだという事を理解できる。


コストが7から4まで軽くなり、マナに送るクリーチャーもこちらで選べるのだから、その差は歴然だ。


しかも、レアリティもコモンと、レアで収録されていた《シェル・ストーム》より、入手のハードルも低い。


これが22年の進歩というものなのか・・・


と、これほど優秀な進化元は他に無いので、これはまず、採用だ。




さて、他にはどんな進化元が居るだろうか。


できれば、《超空要塞バビロン》の進化元になる、コスト4以下である事が望ましい。

冗談に思えるかもしれないが、使えそうなカードは、この3枚である。


デュエパーティでは同じカードを2枚以上入れる事はできないので、現段階で、進化元は4枚である。


残りのカード達は、通常の構築環境では、採用を考えてしまうようなスペックを持つクリーチャー達だ。


が、今回のフォーマットはデュエパーティである。そんな事はさして気にする必要も無いのである。


デュエパーティのデッキは60枚。4~5ターン目に進化を狙うのであれば、進化元は10枚ほど欲しいところだ。


という訳で、のこり6枚を選出する必要がある。


さすがに、全部を見ていくと日が暮れて夜が明けるレベルなので、今回はこちらの6枚をピックアップした。

誰だキミたちは?!


と思う人も多いだろう。


ただ、《シェル・キャノン》に限っては、デュエル・マスターズ・プレイスの黎明期に、トリガービートで採用されていた(筆者談)ため、知っている人は僅かに居るのではなかろうか。


採用基準としては、まずシールド・トリガーを持っているものを優先に探し出し、残りは能力面の有用性を考慮して選出した。


《シェル・ポーチ》は、進化クリーチャー限定、かつ一番上のカードしか剥がせないが、場合によっては優秀な除去カードにもなり得るカードだ。


よくよく見てみると、なんと第3弾のカードである。この時点で、進化元の再構築という概念が誕生していたのだ。


《シェル・ブリーダー》は、タップ能力により、マナからクリーチャーを継続的に回収してくれる。


《超空要塞バビロン》と能力の起動条件が被っているため、どちらかしか使えないが、後半はマナ加速よりマナ回収の方が重宝されるため、序盤~終盤どこでも使えるというのは美味しい。


《シェル・ラック》もコスト2という最軽量の進化元のため、軽量マナ加速を絡めながら展開が可能な優秀な進化元だ。


《シェル・キャリアー》はパワーがデカい。


これで進化元が揃ったので、基盤は完成した。


され、ここからがデッキの肝となる「マナを増やして何をするか」を検討していこう

要塞から出撃せよ

デュエパーティであれば、マナを伸ばすのは割と簡単だ。


重要なのは、伸ばしたマナで何をやるか、だ。


ただ大型クリーチャーを繰り出していくだけなら、大型ディスペクターを連打する方が単純で強力だ。


自然文明単色という点で考えても、《天風のゲイル・ヴェスパー》を軸とした大型を展開するデッキには勝てない。


となると、別のアプローチが必要だ。


ここで注目したいのは、《超空要塞バビロン》の能力を活かすためには、バトルゾーンにクリーチャーを並べる必要があるという点だ。


であるならば、この展開をそのまま利用する方法が良いだろう。


要するに、バトルゾーンにクリーチャーを並べて、それを強化して攻撃に転じる、というコンセプトがピッタリなのだ。


デュエパーティは全体的にゲーム速度が遅いため、コンボデッキが強力なイメージは強いだろう。


もちろん、その認識も間違いないが、大量のクリーチャーで攻め込むデッキもちゃんと強いのである。


自然文明単色で、このコンセプトを強烈にサポートするカード。それは、《幻影ドン・サボテ》だ。

ものすごく重いコストであるが、なんと、自分の自然のクリーチャー全員がワールド・ブレイカーになる。


要するに、攻撃が通れば、一撃で相手のシールドを吹き飛ばせるという事だ。


これほど単純明快で、強力な全体強化は他に無い。


要求される膨大なマナも、《超空要塞バビロン》であれば容易に調達する事ができるだろう。


ただし、パワーは上がらないので注意が必要だ。


もし、パワーの増強が必要なのであれば、《推進型無重力ジャイロボール》を採用してみるのも良いだろう。


恒久的にパワーを上げてくれるうえ、パワード・ブレイカーによる打点上昇、そのうえG・ストライクまで持っているので、受けとしても優秀だ。

他にも全体を強化するカードはたくさんあるが、こちらも挙げていくと日が暮れて次の日の夜になるかもしれないので、省略する。


ひとまず、全体的な動きも決まったので、デッキの紹介といこう。

デッキリスト

パートナー

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ぱっと見だけではよく分からないのが、デュエパーティのリストである。


大まかな方針を説明しよう。


まずは5ターン目までに、《超空要塞バビロン》の進化元の用意、そしてタップ能力を使うためのクリーチャーを2体ほど並べるようにしよう。


マナ加速で4ターン目に《超空要塞バビロン》を出す事も狙えるが、それだとクリーチャーの数が少なく、増やせるマナが少ない。


一気にマナを増やすためにも、まずは盤面を並べる事を意識しよう。


《超空要塞バビロン》を出したら、出したクリーチャーをタップし、大量のマナ加速をしよう。


こうする事で、たとえ返しのターンで大量のクリーチャーを処理されたとしても、増えたマナを使って反撃の用意は万全だ。


当然、ただ黙って殴り返されるのを傍観しているだけではない。


《身代わり人形トレント》《怒流牙 根津の超人》は、相手の攻撃に対応して出すことで、自分のクリーチャーを守る事が可能だ。


マナを増やしたら、再びバトルゾーンを整える必要がある。そのために、《口寄の化身》《ハッスル・キャッスル》を使い、打点を揃えていこう。


打点が揃ったら、《禍武斗の轟印》《幻影ドン・サボテ》を使い、超強化した打点で相手を攻め立てるのだ。


シールド・トリガーなど反撃があるかもしれないが、気にしないでごり押ししよう。


ここはデュエパーティ、シールド・トリガーも1枚ずつしか入ってないのだから、致命的なカードを踏まなければ誤差である。


しかし、それでもリソースが足りない事が起こり得るのがデュエパーティだ。長期戦になるのだから、息切れだってするだろう。


そんな時に使えるのが、マナを使った戦略だ。


中でも《蛇手の親分ゴエモンキー!》は、マナからクリーチャーを召喚できるようにする、必殺の切札だ。


これでクリーチャーを並べ、《超絶特Qダンガンテイオー》で疑似スピードアタッカー化すれば、一気に攻め込むことも可能だ。


《大神砕ジオ・アルデバラン》は、このデッキでは大量のクリーチャー除去を可能にするカードだ。


《超空要塞バビロン》と組み合わせると、自分のクリーチャーをタップしてマナ加速するたび、相手のクリーチャーを減らしていく事ができる。


マナ加速が主軸となるこのデッキでは、窮地を救ってくれる切札になってくれるだろう。




こうやって見ると、このデッキは非常にシンプルな戦い方だ。


並べて、強化して、攻撃する。


シンプルで強力なこの戦い方に、更なるアクセントを加えるのが《マ・スクメーロ・タンク》だ。


マナゾーンにタップして置かれ、ターンの初めにアンタップしないが、2枚目以降のマナを置くとアンタップすることができる。


つまり、《超空要塞バビロン》によって《マ・スクメーロ・タンク》をタップしてマナ加速すると、再びアンタップしてマナを増やす事が出来るのだ。


この動きによって、好きなだけマナ加速が可能なのである。


そのうえ、デッキに搭載されている《覇翼 フェアリー・アクセラー》と組み合わせると、山札が続く限り連続攻撃が可能になる。


ただ並べて攻撃するだけでなく、このコンボを狙うことで、相手に対処を強いる動きも可能だ。


1枚しかないカードを引き込むのは至難の業だが、自然文明には《ディメンジョン・ゲート》《五郎丸コミュニケーション》があるため、引き込める確率は他のデッキに比べると高い。


狙える場面では積極的に狙いながら、相手を追い詰めていこう。

終わりに

デュエパーティでは、通常の構築戦では使われないようなカードにも日の目を見る機会があり、使ってみたかったカードを主軸に据えることができる。


この《超空要塞バビロン》も、確かに強力な能力を持っているものの、進化元の選択肢が限られているがゆえに活躍する機会のないカードだった。


しかし、そんなカードも、デュエパーティでは大いに輝けるのである。


プレイヤーなら誰しも、好きなカードがあるだろう。


そのカードがもしパートナーに出来るような1枚であれば、それをパートナーにしてデュエパーティを楽しむのも一つの楽しみ方なのである。


デュエパーティの環境は(環境という概念があるかはともかく)、未だ未開拓な部分も多いのが現状だ。


そのため、自分がやりたい事をやってみれば、それだけ輝ける可能性が大いにある。


構築戦のデュエマにマンネリ感を覚えている人は、是非ともこのパーティに飛び込んでみても良いのだろう。

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このコラムのライター

プラズマ

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