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2024.4.12

ポケカの『環境』って何…? キツネでもわかるメタゲームの基本 | ミナナセポケカレポート

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ポケカの『環境』って何…? キツネでもわかるメタゲームの基本 | ミナナセポケカレポート
目次

はじめに

はじめましての方もそうでない方もこのコラムを読んでくれてありがとうございます。


最近はポケカ初心者を中級者に育てることにやりがいを感じている、TCG大好きバーチャルYouTuberの三七瀬なくりです。

なぜならほどよくドヤ顔できるから……。


ということで、今回は意外とまとまった情報が存在しない『環境』という言葉について解説していこうと思います。

対戦よろしくおねがいします。

カードゲーム用語としての『環境』

『環境』というカードゲーム用語には色々な意味がありますので、まずは大まかに2つ、『環境』という言葉の意味を解説します。

カードプール全体を指す『環境』

1つ目の意味は、そのカードゲームにおいて現在使用可能なカードの種類全体、いわゆるカードプールを指す『環境』です。


ポケモンカードにおいては、最新の拡張パック名を取って「クリムゾンヘイズ環境」「変幻の仮面環境」などと言ったりします。

仮に「クリムゾンヘイズ環境」と言った場合、拡張パック「クリムゾンヘイズ」発売時のカードプール全体のことを指していると思ってください。


他には、新弾発売後のカードプールを指して「新弾環境」と呼んだり、過去のレギュレーションのことを「Eレギュ環境」「Dレギュ環境」と表現したりします。

対戦や競技シーンで使われるカード・デッキを指す『環境』

一方で、もう少し狭い意味で使われる『環境』もあります。


競技シーンにおいては、どちらかというとこの意味での『環境』の方を聞くことが多いですね。

説明が難しいので具体例を先に挙げますと、例えば『環境デッキ』『環境トップ』『悪リザ環境』『ロスト環境』というような使われ方をします。


つまり、現在の競技シーンや対戦で多く使われるデッキや代表的なカードの総称を指して『環境』と呼ぶことが多いんですね。

例えば『悪リザ環境』とは、競技シーンにおいて悪リザ(《リザードンex》)が支配的なシェアを占めていたり、他のデッキと比べて頭一つ抜けて強力な環境のことを指します。


ここから先の『環境』は、おおよそこちらの意味で使われます。

対戦環境は常に変化しています

さて、この環境というものは常に一定ではなく日々変化しています。

それはなぜかというと、こちらも理由は2つあります。

1つはカードプールの変化。
新しいパックが発売されてカードの種類が増えたり、逆にレギュレーション変更で使えるカードが少なくなったりといった理由で環境が大きく変わるんですね。

2つ目は、ポケモンカードを始めとした様々な対戦ゲームには流行や相性関係が存在するため、対戦の外側で生じる思考戦、いわゆる『メタゲーム』が存在するからです。


そろそろ『環境』がゲシュタルト崩壊してきたところで、続いてこの『メタゲーム』の説明に移りましょう。

キツネでもわかる『メタゲーム』

メタゲームとは何か

『メタゲーム』という言葉の意味を詳しく説明するのはやや困難なので、ここでも具体例を挙げたいと思います。


せっかくなので、ポケカプレイヤーにとって最も馴染み深い対戦ゲームであるポケモン(※カードではなく原作ゲームの方)のタイプを例に出しましょう。


ポケモン原作にはゲーム開始時にもらえる御三家と呼ばれるポケモンがいますよね。この御三家は毎回必ずくさほのおみずの3タイプに分かれています。
皆さんはどのポケモンを最初に選ぶでしょうか。ミナナセはフシギダネが好きです。

ポケカとは異なり、原作のタイプ相性では、くさほのおみずの3タイプは三すくみの関係になっています。


仮に御三家限定の環境で対戦が行われるとして、そこでくさタイプが大流行している場合、ほのおタイプのポケモンを使えば勝率が上がりそうですよね。



このように、ゲーム内の要素だけでなく、ゲーム外の情報や流行を考慮に入れて戦術を考える思考戦のことを『メタゲーム』と言います。

メタゲームの変化と環境読み

メタゲームはゲーム外で絶えず行われていますので、先程の例にも続きがあります。


くさほのおみずの3タイプしかいない環境において、くさタイプが流行すると、くさタイプに有利なほのおタイプを選ぶ人が増えますよね。

そうすると、今度はほのおタイプが流行することになります。

ほのおタイプが多い環境ではみずタイプを選べば勝率が上がりそうなので、みずタイプを選ぶ人が増え、次はみずタイプ環境がやって来ます。


このようなメタゲームによってゲーム内の環境が変化することを、俗に『メタが回る』と言い、メタの回りを予測することを『環境を読む』と言ったりします。

自分なりの視点で環境を乗りこなそう

ひとしきり脱線したところで、ポケモンカードの話に戻りましょうね。

ポケモンカードにおけるメタゲーム

カードゲームにおいては、デッキ選択やデッキ構築の中で自然とこうしたメタゲームが発生しています。
中でもポケモンカードは「弱点をつけばダメージが2倍になる」というルール上、タイプ相性によるメタ要素が大きな比重を占めることがよくあります。


このことが実にわかりやすいのは2022年頃のVMAX全盛期大怪獣バトル時代なのですが、そこを解説しても思い出話にしかならないので画像で失礼します。


最新の環境ってどんな感じ?

そのような時代を経て、現在のポケモンカードの環境はどうなっているのかというと、正直「超絶ムズい」の一言に尽きます。


ここ半年くらいのトレンドとしては、やはり単体のスペックが高い《リザードンex》を中心にメタが回っているものの、実際に競技シーンの情報を追いかけていると早い時は1週間単位でメタが回っており、相性関係も複雑怪奇。


このデッキを対策すればあのデッキに弱くなり、全部対策するとデッキのパワーがガタ落ちする……といった具合で、1カードゲーマーとしては正直めちゃくちゃテンションが上がる環境なのですが、初めて間もない方がこの環境に飛び込んで結果を出すのはなかなか難しいと思います。


というか、正確な環境読みとデッキ選択ができるのは上級者の中でも更に上澄みのごくごく一部じゃないかなあ。

ミナナセもシティリーグの環境読みはよく外します。

環境を乗りこなすためのヒント

そんな中でも環境を乗りこなすためのヒントとして、基本的な環境対策の方針を2つ記します。


1つはデッキ単位の対策、そしてもう1つはカード単位の対策です。

デッキ単位の対策

具体的には、《リザードンex》デッキ相手に勝率が高いロストギラティナを握る、というように、全体的な相性で有利なデッキを選択する対策です。


利点は有利対面のマッチングで高い勝率を出せることですが

欠点としては環境読みを外した場合に大きく勝率が下がる可能性があることが挙げられます。


これはミナナセの実体験ですが、これからロストバレットが増える! と読んでロストに有利な《サーナイトex》デッキをたくさん練習したのに、シティリーグ本番は《ミライドンex》《テツノカイナex》が大流行していたりね……。

カード単位の対策

こちらも具体例を上げるとロストバレットのメインエンジンである《キュワワー》対策に《クレッフィ》を1枚採用する、というような、特定のデッキやカードに対して有効なカードを1枚デッキに組み込む対策方法です。


利点は幅広いデッキで特定のデッキ対策ができることですが

欠点としては対策の対策が比較的容易であることが挙げられます。

特にシェアの大きな複数のデッキに刺さるメタカードがある場合はこちらの対策方針がよく採用されます。


最近の環境で言えば、《リザードンex》《カビゴン》LOのドローエンジンである《ロトムV》の特性を停止させる《ミカルゲ》などですね。

このミカルゲは《ネオラントV》の特性も止められるので、地味に《ルギアVSTAR》に対しても有効です。

おわりに

ということで、今回は環境やメタゲームといった、普段あまり目にしない概念についての解説をさせてもらいました。


環境を読み、メタを意識して強いデッキを考えるのは競技シーンの醍醐味ではありますが、初心者にとってはかなり高いハードルだと思います。

まずはあまり難しく考えず、好きなデッキを自由に遊ぶところから始めていきましょうね。


次回のコラムでは「で、結局初心者がジムバトルで優勝するにはどのデッキを握ればいいの!?」みたいな記事書こうかな……。


それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。
対戦ありがとうございました。

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このコラムのライター

三七瀬
なくり

三七瀬<br />なくり