ギラティナ VS リザードン徹底解説!
はじめに
アローラ! なかねです。
いきなりですが、先日開催されたシティリーグS3にてギラティナVSTARを使用し優勝することができました!
やったーーーー!!!!!
これで6月に開催されるJCSの出場権を手に入れることができました。ほんとうに嬉しい!!!
そんなわけで、今回のポケラボではロストゾーン軸のギラティナ対環境の王者リザードンのマッチアップについて、ギラティナ視点での解説をお届けします。
「クリムゾンヘイズ」で収録された新カードの影響で少し風向きが変わっていますが、リザードンが強い環境自体はもう少し続きそうなので、ギラティナを使おうとしている人もそうでない人もぜひご覧ください!
リザードンのおさらい
ギラティナ VS リザードンのマッチアップは一般的にはギラティナ側が有利とされています。
これには私も同意で、10回対戦した場合、ギラティナ側が6〜7回くらいは勝つだろうという認識です。
サイドプランなどを確認する前に、ギラティナがどういった点で有利なのかを把握するため、まずはリザードンの構築とその強みについておさらいしましょう。
現在の環境の顔とも言えるリザードンはサポートポケモンとして《ピジョットex》を採用しているタイプと特性「はたらくまえば」を持つ《ビーダル》が軸となっているタイプの2つに分けることが出来ます。
両タイプともに独自の強みを持っているため、それぞれについて掘り下げていきます。
ピジョットex軸
まずは《ピジョットex》を軸としたリザードンです。
ACE SPECや数枚のサポートなど細かい採用カードについてはいくつか選択肢がありますが、今回は《マキシマムベルト》を採用した形をサンプルにしたいと思います。
《ピジョットex》を相棒に据えたリザードンの大きな強みはやはりその特性の「マッハサーチ」です。
対戦の状況に応じて各種サポートなどの好きなカードをサーチし、ゲームを望んだ展開に持ち込むことができます。
2進化デッキはポケモンや《ふしぎなあめ》などを多数入れる影響で手札がガチャついてしまいがちですが、このデッキは一度ピジョットさえ立ってしまえば想定したゲームプランをおおむね再現できます。
リザードン+ピジョットという2体の2進化exを準備するため、序盤は《ロトムV》の「そくせきじゅうでん」を使用して手札を増やします。
序盤に多少出遅れてしまった場合でも、《リザードンex》の高いHPと打点、手札干渉+《カウンターキャッチャー》で的確に相手の盤面を崩すことで逆転が可能なパワフルなデッキです。
ここまで見ると隙がないように見えますが、ピジョット型のリザードンは盤面にアタッカーの《リザードンex》だけでなく、《ピジョットex》や《ロトムV》といったサイドを2枚取ることができるポケモンが複数いることになります。
そこで、ギラティナ側は《ギラティナVSTAR》のワザ「ロストインパクト」でこれらのサイド2枚のポケモンを効率よく倒すことでゲームを有利に進めることができます。
ビーダル軸
続いて《ビーダル》軸のリザードンです。
2月ごろはこちらのタイプのリザードンの方が勢いがあった気がしますが、直近ではピジョット軸の方がシティリーグ入賞数なども多く、シェアトップとなっています。
しかし、自主大会やジムバトルなどではこちらのタイプのリザードンも変わらず見かける印象です。
デッキのコンセプト自体は非常に強力なので、こちらにも触れていきます。
ビーダル型のリザードンの強みはサイドレースのコントロールにあります。
《かがやくリザードン》や《ビーダル》など、倒されてもサイドを1枚しか取られないポケモンで盤面を埋めることで、中盤〜終盤にかけて《リザードンex》のワザ「バーニングダーク」のダメージをコントロールすることができます。
ピジョット型と異なり状況に応じて好きなカードをサーチすることはできないものの、「はたらくまえば」と《ホシガリス》の特性「すあなにかくす」を駆使してリザードンをサポートします。
ビーダル型のリザードンが理想のゲームプランを通してきた場合、ギラティナ側は難しい試合展開を強いられることになります。
しかし、ビーダル型のリザードンはアタッカーを継続して用意することがそもそもの要求として重く、ギラティナ側が順当にアタッカーを倒していった場合は望んだゲームプランを実現することがあまりできません。
そのため、ビーダル型のリザードンと対面した際はスピード勝負をする意識で臨むのがおすすめです。
デッキレシピ
リザードンについておさらいしたところで、今回の主役となるギラティナのデッキレシピを見ていきましょう。
シティリーグで入賞しているレシピは細部に違いこそあれ、リザードン対面で必要なカードに関してはおおむね共通して採用されています。
今回は私が実際にシティリーグで使用したレシピを例に解説していきます。
デッキコードはこちら↓
ignnLn-uqFkrF-HgnNgP
構築のポイント
レギュレーションの変更前と比較すると、ギラティナに採用されていたいくつかのカードが使用できなくなっています。
ギラティナVSTARの高耐久こそそのままですが、《頂への雪道》と《ツツジ》を組み合わせてターンをもらうといった芸当はできません。
そのため、現在のギラティナは《キュワワー》や《かがやくゲッコウガ》でデッキを回すことを念頭に置き、「大きなロストバレット」として戦うのがいいと思います。
リザードン対面においてもこの「ロストバレット」のように戦うという考え方は重要で、《ギラティナVSTAR》や《テツノイサハex》に《ウッウ》などを組み合わせてサイドプランを遂行します。
草エネルギーが自然に入るギラティナならではのアタッカーです。
ワザの要求こそ重いですが、特性「ラピッドバーニア」のおかけでキュワワーなどに先貼りしていたエネルギーを回収することもでき、想像以上に取り回しがいいです。
ルギアやロストバレットから飛んでくる《ミュウex》などにも役割が持てるため、リザードン以外の対面でも活躍の機会があります。
また、今回はVSTARパワーの権利を《森の封印石》にも使用できるようにしています。
序盤の《アクロマの実験》や相手の手札干渉後に任意のカードをサーチすることで想定していたプランの再現度を高めてくれる1枚です。
リザードン対面では「スターレクイエム」との選択になりますが、相手の展開がうまくいっていない場合などでは《森の封印石》にVSTARパワーを使用しサイド差をつけることも多いです。
リザードン以外の対面においても「スターレクイエム」を使用する必要がないゲームはそこそこあるため、採用を検討している方はぜひ試してみてください。
VS リザードン
前提となるギラティナのデッキレシピについての説明は以上になります。
ここからが今回の本題となるリザードン対面解説です。
まずはじめにリザードン対面で共通する盤面の作り方を説明し、続けてピジョット軸とビーダル軸それぞれの対面ごとでケアしなければいけないポイントなどを述べていきます。
共通する戦い方
空いているベンチには3体目の《キュワワー》を置くことが多いです。
序盤は「はなえらび」でロストゾーンの枚数を増やしながら、アタッカーを準備するために必要な《ミラージュゲート》や《ギラティナVSTAR》を手札に溜め込みます。
ロストゾーンの枚数がある程度溜まり、アタッカーの準備ができたところで《ギラティナVSTAR》が「スターレクイエム」を絡めてサイドを3〜4枚取り進める展開が目標になります。
《リザードンex》のワザである「バーニングダーク」はこちらのサイドの枚数にダメージが依存するため、ギラティナ側がサイドを2枚取り進めた段階までは《ギラティナVSTAR》は1回のワザできぜつさせられません。
一方で、ギラティナラインを最初から2面展開してしまうと、サイドを数枚取り進めたあとはリザードン側が常に1回のワザ宣言で2枚のサイドを取る権利を持つことになるため、サイドレースの負債となってしまいます。
そのため、序盤ベンチに準備するギラティナラインは1面に留めてください。
この展開の例外として、あまりにもギラティナ側の手札の状況が悪く、「アビスシーク」を複数回宣言しなければいけないパターンがあります。
その場合はバトル場の《ギラティナV》にダメージが乗ったタイミングでベンチに新しいギラティナラインを用意しましょう。
新しいギラティナが「スターレクイエム」で《リザードンex》をきぜつさせ、返しの「バーニングダーク」を耐え、それを《テツノイサハex》で切り返すことができればなんとかゲームを繋ぐことができます。
《ギラティナVSTAR》が役割を遂行したあとは、《テツノイサハex》やロストギミックお馴染みのアタッカーたちの出番になります。
リザードン対面は基本的にバトル場に《リザードンex》がいるため、それを《テツノイサハex》で返していけばOKです。
《かがやくリザードン》などを絡められた場合には、「げっこうしゅりけん」や《ウッウ》+《ボスの指令》といった組み合わせでサイドを取り進めます。
ゲーム終盤は手札干渉と勝負することになるため、《ツツジ》から要求を満たすことが多くなります。
そのため、《キュワワー》への手張りや不要な《なかよしポフィン》を使うといった準備を済ませ、手札干渉に備えましょう。
ピジョットex軸
ここではピジョット軸リザードンの対面解説をします。
基本的に、リザードン側の場に「ロストインパクト」で倒せるサイド2枚のポケモンがいる分、ビーダル軸よりも戦いやすい対面です。
ピジョット軸のリザードンは《ピジョットex》の特性「マッハサーチ」にゲームの展開を大きく依存しているため、ギラティナ側は優先してピジョットを倒すことを序盤の目標にします。
具体的なサイドの取り進め方として、《ピジョットex》を倒したあとにバトル場の《リザードンex》を倒し2-2-2で進むプランが挙げられます。
1. ピジョットexをギラティナVSTARの「ロストインパクト」で倒す(サイド2枚)
2. リザードンexをギラティナVSTARの「スターレクイエム」で倒す(サイド2枚)
3. リザードンexをテツノイサハexの「プリズムエッジ」で倒す(サイド2枚)
といった具合です。
リザードン側も《かがやくリザードン》や《ヒトカゲ》の「ヒートタックル」+《こだわりベルト》といった方法でサイド1枚のポケモンを挟んでくるため
1体目のリザードンを倒したあとは《ウッウ》などを絡めて2-2-1-1でサイドを取る展開になることも多いです。
次に、ピジョット軸特有のケアについてです。
ピジョット軸特有のケアとしてはアタッカーとしてふるまう《ピジョットex》の対処があります。
上手なリザードンの使い手は《ピジョットex》にエネルギーを1枚貼っておき、こちらにギラティナがいない盤面でアタッカーとして運用してきます。
そのため、相手のベンチを呼ぶ要求が叶わず、《リザードンex》とこちらの《ギラティナVSTAR》がサイドを交換する形になった場合、こちらも2体目のギラティナラインを用意し、継続して《ピジョットex》を倒せるようにしましょう。
最後に、ACE SPECとして《ヒーローマント》を採用しているリザードンについてです。
この対面は《ロストスイーパー》の重要度がぐんと上がります。
もし《リザードンex》が《ヒーローマント》をつけた場合、《テツノイサハex》の「プリズムエッジ」一回できぜつさせられなくなってしまうのです。
なので、基本的に《ロストスイーパー》は相手のACE SPECが確認できるまで山札に温存しておきましょう。
ビーダル軸
ビーダル軸のリザードンは基本的には《リザードンex》以外にサイドを2枚取ることができるポケモンが盤面にいないため、ピジョット軸よりも戦うのが難しい対面となります。
たとえ《ギラティナVSTAR》が攻撃を耐えたとしても、「スターレクイエム」の権利を使うことでしか一度にサイドを2枚進めることができないため、出遅れてしまった場合は巻き返しが困難です。
しかし、ビーダル軸のリザードンは継続してアタッカーを用意し続けることに一定のハードルがあるため、トータルで少し有利がつくかなといった印象です。
具体的なサイドプランとしては
1. 「スターレクイエム」でリザードンexを倒す(サイド2枚)
2. 「ロストインパクト」+「おとぼけスピット」もしくは「プリズムエッジ」でリザードンexを倒す(サイド2枚)
3. 「げっこうしゅりけん」でかがやくリザードンを倒す(サイド1枚)
4. 任意のポケモンでベンチのマナフィやジラーチを倒す(サイド1枚)
といった進行になることが多いです。
2ターン目からビーダル軸のリザードンが攻撃を開始してきた場合には相手のベンチが手薄なことも多々あるため、アタッカーを無視して《ビーダル》を倒す場合があります。
また、相手のベンチに《ビーダル》が2面立ってしまった場合は逆にアタッカーを積極的に狙い、中盤以降に《かがやくリザードン》を準備される要求を上げ続けるほうが勝ちやすいかもしれません。
なるべく相手がこちらのポケモンを倒す要求が高くなる組み合わせで、相手のポケモンを倒すことが重要になります。
こちらの要求を満たすアプローチや終盤の山札作りに関してはピジョット軸のリザードンと同じことを心がければ問題ないかと思います。
終盤の《ナンジャモ》に備え、なるべく圧縮された山札で要求を満たせるように備えましょう。
まとめ
①ギラティナラインは1面でOK
②ピジョット軸はピジョットexを最優先で倒す
③ビーダル軸はスピードとの勝負
④終盤に向けてのきれいな山札作りを心がける
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございます!
《ガチグマアカツキex》が登場したことでリザードンが圧倒的tier1とは言えない環境になってきましたが、このマッチアップ自体は今後も頻出するかと思います。
ロストギミックは細かい判断の回数がほかのデッキと比べても多く、やればやるだけ上達が実感できるデッキです。
今回の記事を参考に、プレイの方針や立ち回りを深掘りしていただければなによりです。
次回の更新は「クリムゾンヘイズ」収録のACE SPECをフィーチャーしたデッキ紹介になりそうです。
改めて、最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、次回のポケラボでお会いしましょう!