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2024.2.22

第9弾『光影の二重奏』徹底? 解剖 | せるぷーのエボルヴ研究室

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第9弾『光影の二重奏』徹底? 解剖 | せるぷーのエボルヴ研究室
目次

はじめに&概要

こんにちは、せるぷーです。

2月に入って、2024年度の大会予定が色々と発表されましたね。


第9弾環境は大型大会はJCS(3/17)のみですが
来年のJCSに続く店舗大会が3/23から始まりますので
JCSに参加できなかった組にとっても大事な弾と言えます。

また、今までの個人戦とは別に
多人数フォーマット「グローリーファインダー」が発表されました。
今回からはこちらのフォーマットで特殊な使い方ができるかについての考察も一部のカードでしていきたいと思います。




※編注:本記事内では最新弾のカードに対しても、販売ページへのリンクが反映されておりますが
弊社でのシングルカード販売開始時刻までアクセスしても、商品は表示されません。

あらかじめご了承の上、本記事のご購読をお願い致します。

総論

・自然や機械のように弾固有のテーマは存在しない。

 第6弾「絶対なる覇者」に近い。


・はっきり強化しにいってるテーマは4つ。

 アグロロイヤル、吸血鬼ナイトメア、秘術ウィッチ、アミュレットビショップ


 エルフ・ドラゴンはスペル軸を新たなテーマとして提示しているが、枚数がちょっと不足。

 ウィッチの学院、ニュートラルの天使などのテーマもあるが、上に挙げたもの以外は見た感じかなり足りてない印象。


・全体的に横への展開力が高いものが多く、単体除去で対応するのが難しい。


・今までそのクラスになかった要素がいくつかある。注意しておきたいのは以下。


 エルフ:全体除去スペル《森羅の怒り》

 (4コスト 相手フォロワー全体に3点、条件達成で5点)


 ウィッチ:《キングスノーマン》

 ナイトメア:《ブラッドムーン》

 この2枚は各クラス別説明で。 

クラス別

エルフ

人形エルフ

 人形デッキの弱点として『操り人形』とタイプ・人形カードの供給量があって、当面は増えないだろうと思っていたところの今回の《すり替わり》

 もう一つの弱点、低コストの小回りの利く除去までカバーしている優れもの。


 ポーラの進化先の一つ《真紅の絆・ポーラ》はEXエリアに戻ることから人形向けで、《復讐の人形遣い・ノア》+『ヴィクトリア』『ロイド』の2回攻撃で一気に打点が伸びるように(16点)。

 その他《アナスタシア》展開時の盤面の広さ確保にも活躍できる。


 前環境でも細かいところでかなり色んなパターンがあったデッキ、この2種が入ることで最終的にどんな仕上りになっていくのか楽しみ。

スペルエルフ

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 「エルフ」のスペルカードが墓場にあるとボーナス、特に5種類が一つのターゲット。
 《ユグドラシル》はその潤滑油で、単体で勝てるカードではない……となるとスペルで何ができるかが問題となるところ。


 エルフのスペルで一番重いのは《白銀の矢》、それ以外は小粒なのが多いこともあって決め手がない。どう解決するか?

その他注目カード
 《エルフジェネラル》

 5コスト進化なしで合計8/9分の【守護】フォロワーを展開できる、ブロンズとしては破格の能力を持つ。 
 他のカードも必要なく、この1枚で完結しているので、オープン8の強力なお供。

 全部取るのはかなり難しく、本体を守護にして『フェアリー』をうまく守りつつ、《クイーンセイバー・シンシア》で強化して押し込めれば8点(+ウィスプで3点)叩きだせるが、それでも足りないのだろうか?
 《ホワイトヴァナラ》

 エルフだけだとこれよりも効率がよいカードが多いので、他のクラスと混ぜられる「グローリーブリンガー」向け。
 【オーラ】を持つなどで差別化してくれていれば……

 進化しちゃうと攻撃力とかが増えなくなるので注意。




ロイヤル

 今回は『ナイト』などのトークン推し。これだけ横並びするカードが増えれば《ララミア》が大暴れできそう。

 また、1コスト1進化の《空の指揮官・セリア》が加わり進化回数が序盤から稼ぎやすくなったため、《カゲミツ》もかなり強くなる。

アグロロイヤル

 《白と黒の決闘》
 下準備なしの1枚のカードで展開できる5コストのカードとしては過去最大出力。

 しかも墓場からの効果起動でコストがあればその分強くなるわ疾走ダメージまで付けられるわの大盤振る舞い。
 どれくらいの出力をしてくるかについては最初に抑えておきたい。

 基本は5コストで以下の4枚で合計10/9
《イメラ》 5/4【指定攻撃】【突進】
《マグナス》 3/3
・ナイト 1/1 ×2
 《マグナス》のアクト効果で+1/+0が2か所に付くので
 「イメラが指定攻撃6点をしてきて、3/3(アクト)、2/1、1/1が残る」が基本パターンになりそう。


 7コストあると、そのまま墓場の効果を起動できてナイトが2/1【疾走】に。
 《マグナス》の効果で+1をそれぞれに付けて6点疾走。
 8コストあると《イメラ》の攻撃時効果によるEXエリアのナイトが場に出せて、さらに+2点。

 デッキから探さないといけないので、《イメラ》《マグナス》が手札に来てしまってると出力が弱くなるのがネック。3回出せることはなさそう。

 また、単体で有能なカードなので、アグロでなくても色んなデッキに噛み合う。

 ただ自然ロイヤルは固定パーツが多いのと盤面にナテラがある関係で流石に無理そう。

 《希望の戦術家・セリア》
 後手1ターン目で2体展開、というか合計3/3をばら撒けるのは初登場。次の《粗暴な豪剣士》も含め、最初に出てくるかどうかでかなりゲームプランが左右される1枚。

 《粗暴な豪剣士》
 セリアが絡んだ時の爆発力は相当なもので、《ペルセウス》まで繋がると後手2ターン目で4体合計9/9まで展開できてしまう。流石にこれを捌くのは容易ではない。
 ただ、3/3で出そうとするとセリアが絡まない限りどうしても3ターン目以降になってしまうこと、2コストフォロワーでトークンが出るカードが《イノセントプリンセス・プリム》《オースレスナイト》などいまいち小さく、これが大きくなることが生かせないのがネック。

その他注目カード
 《スパルタクス》

 手札を引ききって敗北する判定の前にカードの効果で勝利できる(Q&Aも参照)。

 このカードが真価を発揮するのは「グローリーブリンガー」で、《無貌の魔女》などの他クラスのデッキを一気に削るカードと組み合わせることで一発勝利を狙える。
  ただ1枚勝ちできてしまうカードなので、見せた瞬間に周りから攻撃されるのは間違いなし。  
 《前線の城壁》

 今までありそうでなかった「クイック持ちのPPを使わない先置き除去」。 
 オーキス進化によるロイドの生成へのけん制になるなど、置いてあることで自由に動ける盤面は間違いなく増える。

 2コスト3点除去はカードパワー的にどうなのか? というのはあるが
 今までにない動きをするカードなので実際に使ってみないと評価するのが難しそう。




ウィッチ

秘術ウィッチ

 LG枠2枚がどちらも秘術関係ということで大幅強化。ケリドウェンが【スタック】を大食いするので、いかに土の印を確保するかが一つの課題。

 《永劫を求む者・ケリドウェン》
 『久遠の秘薬』がとにかく強力。《マーリン》などウィッチは3コスト以下でファンファーレが強いのも多い。


 ここから《エレメントシャーマン・ライリー》を出して【土の秘術】の効果3つ発動させるのが最初の目標。

 進化後のコスト軽減は《ダイワスカーレット》と同じくターン中で1枚目が条件

 『久遠の秘薬』でこれを出して進化しても、もう軽減効果は起こらないので注意。

 《真実の究明者・ファウスト》

 アプリ版の効果が全く思い出せないレベルで元から大きく改変され、そして強力になって帰ってきたカード。


 ファンファーレ効果で何が起こせるかは押さえておきたい。出せる土の印・アミュレットは9種。
 0コスト:《星見の望遠鏡》
 1コスト:《お菓子の家》《魔女の大釜》《雄大なる教え》
 2コスト:《サモンサークル》《炎熱の術式》《錬金工房》
 3コスト:《錬金術の代償》《真理の魔鏡》


 1コスト以下で除去できるものはないので、ファンファーレ効果で2体倒す可能性があるとしたら2コスト2枚か、《真理の魔鏡》からの墓場《ケリドウェン》進化になる。
 リーダーに直接ダメージを与える効果も土の印経由ではなし。

オニオン軍団

 たぶん誰かは挑戦する枠。


 何枚《オニオン軍団》を入れるか悩ましいところで、《オニオン軍団の長・バーゼント》でしっかり2枚出せる確率考えると、20枚(2枚以上見つかる可能性81.25%)よりはちょっと多くしたいところ。

 空いたところでアドバンテージを稼いだりオニオンを墓場に送るカードを入れたい。


 《異界を統べる者》で1と言ってまとめて落としたいところだが、進化での回収が難しそう。

その他注目カード
 《キングスノーマン》

 歴代エボルヴのカードの中でも特異さではトップクラスのカード。
 単体ではそんなに強くないが、特定のデッキ(人形やアグロロイヤル)はこれ一枚で機能不全に陥るため、これを処理するためのカードをデッキに入れることを強要されるという意味で強い。

 サイドボードがあるゲームに向いているカードだが、エボルヴにはそれがないので使うほうも使われるほうも覚悟は決める必要がある。




ドラゴン

テーマはスペル軸と言えるが、LGが絡んでいないこともありちょっと力不足感。というわけで2枚のLGに期待がかかるわけだが……。


 《ドラコニックメイル・ギルヴァ》

 今弾最強のイラストアドカード(個人差はあります)。

 立ち位置としては一回り大きくなってドローが付いた《ハンプティダンプティ》。
 自分の場のフォロワーも巻き込むのは忘れないように。
 1ドローも付いてるので見切り発車でもなんとかなりそう。

 デッキの居場所としてはアグロが主戦場か。もしかしたらディスカードドラゴンでも。
 《竜の炎・ジルニトラ》

 こちらはランプドラゴン向け。

 単体で使っても3/4+5/5【疾走】+1ドローと6コストなりの出力は持っているので
 【覚醒】前のターンにとりあえず出してみて、相手の対応を伺うのもあり。

 また、ドラゴニュート・竜族という強力な2タイプを持っているので、《アンネローゼ》にも《精霊竜姫》にも引っかかるのところが優秀。




ナイトメア

吸血鬼ナイトメア

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 『フォレストバット』をあの手この手で使い倒すデッキ。


 最初は人形エルフっぽくなるかと思ったが、疾走枠が《ブラッドクイーン・ヴァンピィ》《アルカード》くらいと少ないこともあって、最終的なダメージを届かせるためにそれなりの工夫が必要になりそう。


 ドローサポート多め、細かい除去が多い、体力回復もそこそこできるあたりがアドバンテージなので、少しコントロール寄りになる想定。

2コスト(ローズクイーン)ナイトメア

 ニュートラルのカードであるが一番入りそうなのがナイトメアのデッキなのでここで紹介。


 《月と太陽》《アマテラス》《ツクヨミ》というニュートラル3種が追加。
 《月と太陽》《粛清の英雄・メイシア》の攻撃時能力で使いまわせたりと咬み合わせが良く、不安だった序盤の展開力にプラス要素が増えるのはメリット。

その他注目カード
 《ブラッドムーン》

 先置きできる&コストなしで発動して【真紅】になれる初めてのアミュレットカードということで価値が高い。相手にもダメージ入るし。

 この1枚で真紅軸の評価がガラッと変わる可能性も秘めてるが、先に吸血鬼とか2コストナイトメアが研究されると思うので、答えが出るのは後になりそう。




ビショップ

アミュレットビショップ

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 《ヘヴンリーナイト》《ケリュネイア》といった「太い」カードが増え、質で押し込めるラインナップになってきた。


 但し高コストが渋滞してきて破綻してしまいかねないので取捨選択が悩ましい。

 《相克の翼像》《マルドゥーク》あたりまで入れる余裕はなさそう。


 低コストアミュレットとして《愚神礼賛》の登場は、アドバンテージを失わない壊すアミュレットが足りてないので嬉しいところ。

注目のカード
 《ツタンカーメン》

 守護ビショップ向けのシンプルに強いカードが登場。
  PPがあれば最大3回【守護】し続けてくれるので相手のリーサル計算を大幅に変えてくれる。

 《錬金術の代償》《天界の先兵》などの消滅除去がビショップ外にも出てきていることには注意。




ニュートラル

注目のカード

 《天界の尖兵》
 天使カードもそれなりに増えたといえ、天使のみしかカウントしないのがしんどい。効果は強いが……。

 また、天使、堕天使は未だにニュートラルにしか存在しない。天使は現在22種(下のデッキリスト参照)。

 《スットゥング》
 いわゆる2体《フィルレイン》

 効果としてはかなり強力だがコストがちょっと重すぎるか。


 オープン8では間違いなく引っ張りだこ。

現在の天使リスト(22種)

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最後に

いかがでしたでしょうか。

ちょっとクラスごとの格差が大きい感じのする今弾ですが
アグロロイヤルや秘術ウィッチなど、ここ1年くらいの環境ではあまり活躍できてなかったアーキタイプが復活するので

過去のカードとにらめっこしながらデッキを作り上げていくのが楽しいかと思います。


環境の一つの答え合わせとしてJCSが、その後に店舗予選となりますので
JCSの結果を踏まえて店舗予選に向けたおすすめデッキを紹介できればと思います。

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。

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このコラムのライター

せるぷー

せるぷー