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2024.1.27

新環境のパオジアン研究記録 | 今津の研究

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新環境のパオジアン研究記録 | 今津の研究

新環境のパオジアン研究記録

目次

はじめに

 みなさんはじめまして!

 この度、ドラスタコラムを書かせていただくこととなった今津といいます!

 よろしくお願い致します!


 さて、新環境が始まり、なにを使えばいいか悩んでいる方も多いと思います。


 そこで、新環境が始まる前から注目しており、研究、調整を重ねている《パオジアンex》の研究記録を紹介したいと思います。

パオジアンというデッキについて

 まず今回の研究の前提として、私がパオジアンがどういうデッキだと認識しているのか、と言うことを説明しておきます。


 私が思うパオジアンというデッキの強みは、結論から言うと相手よりも先にサイドを6枚取りきるデッキです。


 全部のデッキがそうじゃないかと言われたらそうなのですが、パオジアンは特にその能力に特化していると考えています。


 ・「げっこうしゅりけん」や「ごっつぁんプリファイ」により、ほぼ全ての状況で2ターン目にサイドを2枚取ることが出来る

 ・《パオジアンex》の青天井火力、それらを継続して行うことが出来る《ビーダル》による安定したドロー


 これらパオジアンデッキの強みはすべてサイドを相手よりも早く取りきることに集約されていると言えるでしょう。


 弱みとしては、《リザードンex》のようにHPが高くなかったり、【アルセウスギラティナ】のように相手の手札に干渉できるカードがたくさん入っていなかったりと、逆転を狙う戦術は苦手としています。


 このような認識の上で新環境の《パオジアンex》の研究を開始しました。

パオジアンver.1.0

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10

ver.1.0


 まずはシンプルに《パオジアンex》の強みを最大限活かす形から始めました。


 前環境からパオジアン自体の大きく変わった点は主に以下の理由です。


 ・《バトルVIPパス》が使えなくなったことで《かがやくゲッコウガ》《パオジアンex》を持ってきにくくなったこと。

 ・《クロススイッチャー》で4枠使っていたところが《プライムキャッチャー》1枠でよくなったが、1回しかベンチポケモンを呼べなくなったこと。

 これらの2点です。


 《バトルVIPパス》が使えなくなったことに対しては、《クロススイッチャー》が抜けた枠にボール系統を増やすことで、1回しか呼べないことに対しては、《ボスの指令》を採用することで対策としました。




 感想としては、感触は悪くないものの、いくつか問題点も出てきました。


 まず1つ目が《カイ》に到達できないときの出力が低いこと

 2つ目がボールを増やしたことで、前半にボールを消費出来ていないと後半の《ビーダル》「はたらくまえば」でボールを引き込みやすく、手札が詰まってしまうことでした。

パオジアンver.2.0

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ver.2.0


 前回のver1.0の2つの問題点を踏まえ、《ビーダル》型から《ロトムV》《森の封印石》型に変更しました。


 《カイ》に到達出来ないと出力が低かった問題点を《ロトムV》の「そくせきじゅうでん」とサポートカードを増やしたこと

 手札が詰まってしまう問題点は《森の封印石》で確定で欲しいカードを持ってこられるようにしたことで改善されました。


 また、《頂への雪道》が使えなくなったことにより、《パオジアンex》《ミュウex》の特性が止まることがなく、見た目以上に後半も失速することないデッキになりました。


 しかし、《ビッパ》を抜いたことによって《なかよしポフィン》のバリューがさがったことで展開が難しくなったり、1ターン目からVポケモンやexポケモンを出すので後攻の時にサイドを先に2枚とられてしまい、そのまま負けてしまうケースが出てきました。

リザードンのリククラゲ採用

 問題点こそあれど、問題点がないデッキなど存在せず、【パオジアン】は間違いなく環境トップクラスのパワーを持っています。


 そんな【パオジアン】と同じく【リザードン】も前環境から使えなくなったカードが少なく、ACESPECや《ミストエネルギー》によって強化され環境トップクラスのパワーを持っています。


 しかし、そんなリザードンデッキのメインアタッカーである《リザードンex》《パオジアンex》に1回の攻撃できぜつさせられてしまったり、《プライムキャッチャー》《キャンセルコロン》+「げっこうしゅりけん」で進化する前に2体倒されたりと、あまり有利とは言えません。


 そんな状況で【パオジアン】が対策されないはずもなく、調整の段階でリザードンデッキに《リククラゲ》が入りました。

《リククラゲ》

 特性 「ねんきんコロニー」
 このポケモンがいるかぎり、相手のトラッシュにあるカードは、相手の特性またはトレーナーズの効果で、手札に加えられない。

 草無無 「きのこドレイン」 80
 このポケモンのHPを「30」回復する。

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 特性「ねんきんコロニー」がパオジアンに対して非常に強力で、《スーパーエネルギー回収》でエネルギーを回収できないことはもちろん、《ポケストップ》の効果でグッズを回収することも出来なくなってしまいます。

 しかもその《リククラゲ》を無理に取るとそのターンはサイドを1枚しか取ることが出来ず、サイドを6枚取りきるまでのターンが1ターン長くなってしまい、相手に先にサイドを6枚取られてしまいます。

 前環境では四天王決定戦で《エヴォリューション》型のリザードンに採用されてから各地で入賞しており、対パオジアンへの一つの解答でした。
 

 今では《プライムキャッチャー》が登場したので倒すこと自体は簡単なのですが、上述した通り

 《リククラゲ》を倒すターンにサイドを1枚しか取れないこと、後攻でサイドを2枚取られることが致命的であり、形の変更を余儀なくされました。

パオジアンver.3.0

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8

2

ver.3.0


 《リククラゲ》を取るターンにサイドを2枚取りたかったので相手の盤面にexポケモンやVポケモンがいないときにサイドを2枚進める手段を《プライムキャッチャー》《キャンセルコロン》+「げっこうしゅりけん」から《テツノカイナex》の「ごっつあんプリファイ」に変更しました。

 これによりサイド1枚のターンを作られることなく《リククラゲ》採用型のリザードンに対してしっかりと勝ちきれるようになりました。


 また、《カイ》に到達出来ない問題点と《ビーダル》「はたらくまえば」や《かがやくゲッコウガ》「かくしふだ」でのドローの質を上げるため、試験的に《暗号マニアの解読》を採用してみました。


 《ビーダル》《かがやくゲッコウガ》を残しておかないといけなかったり、順番が難しくなるということ、最初のターンに《かがやくゲッコウガ》がいないとサーチしたカードを引けないことなど

 使い勝手では《カイ》軍配が上がるものの


 ・場面によって欲しいカードを2枚サーチできる点が《パオジアンex》と噛み合っていること

 ・相手に《ナンジャモ》を打たれたら嫌な場面で山札の上に《カイ》《スーパーエネルギー回収》を仕込んで置くといった器用なことができること

 ・《ポケストップ》と相性が良いこと

 これらの理由から、今後も採用候補に挙げてもいいと思える結果でした。

パオジアンver.3.1

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ver.3.1


 ver3.0から気になった点を少し改善した形です。


 《メタモン》は、《なかよしポフィン》で出すことが出来なかった《パオジアンex》《テツノカイナex》《かがやくゲッコウガ》に変身出来ること、数%とは言えexポケモンでのスタートを下げられる点で採用しました。


 《ナンジャモ》は1ターン目からも使えるドローサポート兼最後の手札干渉手段として採用しました。

解説

回し方

 まずこのデッキはじゃんけんに勝てば先攻を取ります。


 序盤は自分の展開を意識して立ち回ります。


 ポケモンを置く優先度ですが、手札と相談しながら2ターン目に攻撃したいアタッカーで攻撃しやすいように盤面を作ります。

 基本的には《セビエ》《かがやくゲッコウガ》《ビッパ》の順で、次の相手の番に倒されなさそうなら《パオジアンex》《テツノカイナex》を置きます。


 中盤以降はサイドを2枚取れるプランを目指して動きます。

 相手のバトル場のポケモンが小型なら《テツノカイナex》、大型なら《パオジアンex》というふうにアタッカーを使い分けて最速でサイドを取りきることを目指します。


 また、平行して後半に向けて強い山札を作ることを意識します。

 《パオジアンex》は青天井の火力が出せますが、無条件でその火力が出せるわけではありません。

 場の水エネルギーを大量にトラッシュすることで初めて高い火力を出すことが出来ます。


 例えばこのパオジアンデッキにはエネルギーやエネルギーを再利用できるカードとして、《基本水エネルギー》が8枚、《スーパーエネルギー回収》が4枚、《すごいつりざお》が2枚入っています。

 ここから試合が進むごとに、倒すために使うエネルギーや《かがやくゲッコウガ》の「かくしふだ」、逃げるためのエネルギー消費などで使えるエネルギーが少なくなっていきます。


 極論になってしまいますが、山札と手札の中に《基本水エネルギー》《すごいつりざお》がなく、残っている《スーパーエネルギー回収》が1枚だけ・・・というような状況になってしまうと《パオジアンex》は最大240ダメージしか出すことが出来ず《リザードンex》《ギラティナVSTAR》を倒せなくなってしまいます。


 ゲームの終盤でこうならないために、使っていいカードと残しておかなければいけないカードを選別しながら試合を進めることが重要になってきます。


 後半は中盤で作った強い山札を使って相手の大型ポケモンを倒しに行きます。


 どの順番でカードの効果を使えば一番勝ちに近づくのかなど難しい要素もありますが、使っているとだんだん分かってきます。

 最初よりも上手くなっている感覚が実感しやすいのもパオジアンの楽しいところだと思います。

採用候補カード

 《暗号マニアの解読》

 自分の山札から好きなカードを2枚選ぶ。残りの山札を切り、選んだカードを好きな順番に入れ替えて、山札の上に戻す。

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 新たに登場したカードでVer3.0の項目でも触れましたが、《かがやくゲッコウガ》《ポケストップ》などと相性が良かったり、相手の《ナンジャモ》対策になるカードです。
 序盤に使いづらい点を考慮して抜けましたが、《ナンジャモ》が大量に飛んでくる環境になれば採用価値は高くなりそうです。
 
 《カイオーガ》

 無 うねりをよぶ 
 自分の山札からエネルギーを1枚選び、このポケモンにつける。そして山札を切る。

 水水水無 ダイナミックウェーブ 
 このポケモンについているエネルギーを3個手札にもどし、相手のポケモン1匹に、180ダメージ。[ベンチは弱点・抵抗力を計算しない。]

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 初期に入っていたカードです。
 自身がサイドを1枚しか取られないアタッカー且つ、ベンチにいる《ネオラントV》《イキリンコex》《ミュウex》を一回の攻撃できぜつさせられる点が強力です。

 逃げるためのエネルギーが多いことと、現状ないと困ってしまう相手が居なかったので抜けていきました。
 《ミライドンex》《トドロクツキex》のような後攻1ターン目からサイドを取ってくるデッキが多くなってくると採用価値が高くなりそうです。
 《キャンセルコロン》

 この番の終わりまで、相手のバトルポケモンの特性は、すべてなくなる。(新しくバトル場に出したポケモンもふくむ。)

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 《リククラゲ》をサイド2枚とりながらきぜつさせる役割を《かがやくゲッコウガ》から《テツノカイナex》に変更したため、不採用になりました。

 《プライムキャッチャー》と相性が良く、強力なカードなのは間違いないのでデッキのコンセプトと環境次第でまた入りそうです。
 《テツノツツミ》

 特性「ハイパーブロアー」
 このポケモンがベンチにいるなら、自分の番に1回使える。相手のバトルポケモンをベンチポケモンと入れ替える(バトル場に出すポケモンは相手が選ぶ)。その後、このポケモンと、ついているすべてのカードを、トラッシュする。

 水無無 「れいきゃくジェット」 80
 次の相手の番、このワザを受けた進化ポケモンは、ワザが使えない

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 《カイ》で持ってくることができ、相手のバトル場のポケモンを強制的にベンチポケモンと入れ替えることが出来ます。

 このパオジアンデッキはHP130以上の非exポケモンや非Vポケモンを倒しながらサイドを2枚取ることが出来ないのでそういったポケモンをよけたい時や、《アローラロコンVSTAR》の「スノーミラージュ」のような、「次の相手の番、このポケモンは特性を持つポケモンからワザのダメージを受けない」といったワザを使ってきたポケモンに対して一度ベンチに下げてから《プライムキャッチャー》などでもう一度バトル場に呼ぶことで、効果をリセットしてきぜつさせる、といった小技を使うことも出来ます。

 《アローラロコンVSTAR》などが増えてきたら採用を検討したいカードです。

最後に

 いかがだったでしょうか。

 少しでも良かった、役に立ったと思っていただけたらいいねを押してもらえると嬉しいです!


 今後も環境デッキの掘り下げや解説などのコラムを書いていく予定ですのでぜひよろしくお願い致します!

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このコラムのライター

今津

今津