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2024.1.23

その25~2023年のパウパー環境を振り返ってみよう~ | ゆるふわマジックであそぼう

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その25~2023年のパウパー環境を振り返ってみよう~ | ゆるふわマジックであそぼう

その25~2023の年パウパー環境を振り返ってみよう~

目次

●2023年のパウパーメタゲーム、めちゃくちゃ知りたいよね?

 
「2023年は私生活が忙しくて全然マジックができなかったな。2024年こそは今最もアツいフォーマットであるパウパーを遊びたおすぞ! でも丸々一年間離れていたから、今どんな環境なのかわからないや・・・」
 
「はっはっは、そういう時は私にまかせなさい」
 
「あ! パウパー博士!」
 
「2023年のパウパー環境を完全に理解している私がどんな環境だったかをバッチリ説明してあげよう」
 
「わーい! お願いします!」

■プロフィール

 
葉羽葉博士(ぱうぱー ひろし)
週7でカードショップに通うマジック:ザ・ギャザリングに人生を捧げている自称マジック研究家
マジック学会を作るため設立許可を伺うメールを日本学●会議に送ったのだが数ヶ月間返信が無い。


 
さとし君
永遠のマジック初心者。
2022年末頃まではパウパーをプレイしていたが、NPO活動として世界各国の紛争地域で復興支援に携わっていたため一年近くマジックから離れていた。


 
《鎌爪の猛竜》
プレイヤー1人が呪文1つを唱えるたび、そのプレイヤーのターンでない場合、鎌爪の猛竜はそのプレイヤーに4点のダメージを与える。

●3つの主要アーキタイプを知ろう

 
「2023年のメタゲームを語る上で外すことができないアーキタイプが3つあるよ。それが【カルドーサレッド】【グリクシス親和】【青黒テラー】だね」
●カルドーサレッド

《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》を中心としたアーティファクトシナジーを活用したアーキタイプ
・赤単なのにリソースがなかなか尽きない
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》連打による無敵のブン回りが強み

主要カード

 
「2023年のパウパーメタゲームの中心と言っても過言ではないのが【カルドーサレッド】だ。2022年末の時点で十分強いのに、そこからどんどん強化パーツを手に入れて最強無敵のアーキタイプになっていったんだ」
 
「すごい! ただそれだけ強大な力を手に入れたものは自らを御しきれなくなるって歴史が証明しているよね?」
 
「そうだね。ところで劇中のメタルクウラの負け方、正直納得いかないよね?」
   
 
「何の話???」

●グリクシス親和

・アーティファクトランドや《胆液の水源》等を《命取りの論争》のコストに充ててリソース確保
《クラーク族のシャーマン》《間に合わせの砲弾》で盤面をコントロール
《ケンクのアーティフィサー》《マイアの処罰者》等のクリーチャーでフィニッシュ
・上記を含めた多くのシナジーで対戦相手にリソース差をつけるアーティファクトデッキ

主要カード

 
「アーティファクトデッキ故の拡張性の高さが強みで、頻繁に強化カードを獲得しているんだ。テクニカルで非常に強力なアーキタイプだけど、途中から全然コンセプトが違う親和が誕生して存在が危うくなったり、存在感の有無で他のアーキタイプの構築に影響を与えたりと時代に翻弄され続けたアーキタイプだね」
 
「ヒロイックじゃないのにヒロイックなアーキタイプなんだ」
●青黒テラー

・1マナの切削呪文を連打して《トレイリアの恐怖/Tolarian Terror》《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》を高速でキャストし、カウンター呪文で守りながら相手を蹂躙
《殺し》で隙を生じずに脅威を排除し、《予想外の牙》でライフレースに強いのも強さの秘訣

主要カード

 
「従来のフェアリーをベースにしたクロックパーミッションと比較するとクロックのサイズが桁違いで、サイズを活かして強引に主導権を握ることができるよ。あまりにも強すぎて途中で己の亜種であるアンチデッキとトップメタ争いをするんだ」
 
「アメコミでよくある展開だ」



 
「この3つが一応2022年末頃の時点でトップメタだったアーキタイプということだね!」
 
「その通り! 2022年11月に『兄弟戦争』が登場し、《ドワーフの炉の詠唱者/Dwarven Forge-Chanter》《ゴブリンの爆風走り/Goblin Blast-Runner》を獲得して【カルドーサレッド】がトップメタに躍り出て、【グリクシス親和】と【青黒テラー】とで三つ巴の争いになるところから2023年の物語は始まるんだ」

●2023年1月13日 『ドミナリア・リマスター』発売

《魂の絆/Spirit Link》がコモン落ち。


 
「『ドミナリア・リマスター』で《魂の絆/Spirit Link》がコモン落ちしたことで呪禁オーラが強化されたんだ」
 
「以前発売された『時のらせんリマスター』ではコモン落ちは1枚も無かったのに、打って変わって構築レベルのカードがコモン落ちしたんだね!」
 
「その通り! 元々採用されていた《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》《絆魂/Lifelink》と違って1マナと軽かったり重ね張りに意味があったりと、赤単に対して強く出られるので一気にメタの立ち位置が良くなったのさ」
 
「あと酒の席で『絆魂って単語をスマホに登録するよね的あるあるトーク』と『絆魂(はんこん)じゃなくて魂絆(こんぱん)にするべきだ』からの『コンパンといえばバタフリーとモルフォンってデザイン逆だった説あったよねトーク』が盛り上がるようになったと言われているんだ」
 
「後半のどうでもよさがすごい」
 
「他にも対グリクシス親和最強のサイドカードである《塵は塵に/Dust to Dust》を採用できる白が濃いデッキ(【オルゾフブリンク】や【ボロスシンセサイザー】等)や、《サルーリの門番/Saruli Gatekeepers》《コーの空漁師/Kor Skyfisher》で使い回す【ナヤ・ゲート】みたいなデッキも散見されました」
 
「あっ、恐竜喋れるんだ」

●2023年2月3日『ファイレクシア:完全なる統一』発売

《逆棘の叩拳/Barbed Batterfist》《苦痛ある選定/Anoint with Affliction》等の強化カードが登場。


 
《逆棘の叩拳》でEtB能力を使い回す【ボロスシンセサイザー】のクリーチャー枠が実質的に強化されたよ。ボロスといえば【カルドーサレッド】を中心とした赤単が流行りすぎて《名誉の斥候/Honorable Scout》がボロスを始めとした白くてブリンクするデッキで使われたりしたんだ」
 
「そんな昔のカードが注目されたんだね! 確かに《カルドーサの再誕》で1マナ6点ゲインが確定しているから頼もしいね。でも再録もされていないし、入手するのが難しそう」
 
シュヴィンゲンを日本でプレイしている人を探すくらいの難易度ですね」
 
「その例えでピンとくる人いるのかな???」
 
「他にも増殖で相手を毒殺する【ポイズンストーム】というアーキタイプが登場しましたが、【カルドーサレッド】の速さについていけずに煮沸消毒され、最終的に使い手の数は日本におけるホルヌッセンの競技人口くらいに落ち込みました」
 
「さっきからなんでスイスで盛んなスポーツを例えに使っているんだ???」

●2023年4月21日『機械兵団の進軍』発売

《無謀なる衝動/Reckless Impulse》の同型再版である《レンの決意/Wrenn's Resolve》が登場。


 
「実際【カルドーサレッド】にこの衝動的ドローがフルで8枚採用されることはなかったんだけど、5枚目以降の《無謀なる衝動》として採用したり、《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》を採用して8インパルス体制にした赤単が登場したりと赤単で様々なバリエーションが生まれたんだ。これも多様性だね」
 
「速さと継戦能力がトレードオフなのが赤単の各フォーマットの共通認識だけど、両立できてしまったらそりゃ強いよね」
 
「速さと手札を枯らさないアドバンテージ力の両方を持つ【カルドーサレッド】がトップメタに君臨して、『最序盤の赤単の猛攻を受けきれる』と『中盤以降も手札の枚数を確保できる』の2つをある程度クリアできないデッキは環境から駆逐されてしまったんだ」
 
「そんな文武両道のデッキそうそう無いよ・・・」
 
「そこで登場したのが、メタの変遷に取り残された【黒単信心】をベースに、《復讐する狩人/Avenging Hunter》《吸血鬼の君主/Vampire Sovereign》といった現代の強力クリーチャーを加え、《命取りの論争/Deadly Dispute》を用いた【グリクシス親和】のアドバンテージテクニックを流用した令和最新の黒系コントロール【カルニブラック】さ」
 
「ここで【黒単信心】が進化して環境に登場するのはアツいね! これで【カルドーサレッド】最強の時代も変わt――」
 
「ところがどっこい【カルニブラック】が登場してもトップメタの赤単を崩すほどではなく例のエキスパンションが出るまでしばらく赤単最強時代が続いたんだ!」
 
「ギャーース!!」ザシュッ
 
「ぎゃあああああああ!!!」
 
「他の人が話す番なのに割り込んだから4点のダメージを受けている」
 
「他にも【トロン】・【青白ファミリア】・【ゲートデッキ】・【カルニブラック】等の赤単を強く意識するデッキに対してランデス戦法で戦う【赤緑ランデス】が流行しました」
 
「うわぁ! いきなり落ち着くな!」

参考:PFPによる環境についての声明


●2023年6月23日『指輪物語:中つ国の伝承』発売

1マナで起動できる土地サイクリングサイクルが登場。《ロリアンの発見/Lorien Revealed》で青黒テラーが大幅強化される。


 
博士「実質モダンホライゾン2.5である『指輪物語:中つ国の伝承』はあらゆるフォーマットに影響を与えたんだけど、パウパーもご多分に漏れず構築レベルのカードが大量に追加されたんだ。特に《ロリアンの発見》によって【青黒テラー】が大幅に強化され、マナ基盤の安定と後半の息切れという2つの短所がいきなり克服されてしまったんだ」

従来のマナ基盤

4

4

10

《ロリアンの発見》登場後のマナ基盤

4

12

 
「序盤は島サイクリングで《汚染された帯水層/Contaminated Aquifer》《島/Island》をサーチできて土地のスロットを圧縮できて、後半は3ドローで息切れを防止できる。ものすごい強化だ。もしかして・・・成った?」
 
「最強デッキ【青黒テラー】を中心とした環境の始まりだ」
 
「【青黒テラー】がメタの中心になったことで、【カルドーサレッド】の方も同型対決に強い《ドワーフの炉の詠唱者/Dwarven Forge-Chanter》や、《溶岩の投げ矢/Lava Dart》がテラー相手に腐りやすいため徐々に枚数を減らしたりと変化がありました」
 
「(こいつどっちが本来のテンションなんだ・・・?)」
 
「あれ? そういえば少し前にパワーアップした呪禁オーラってどうなったの?」
 
「赤単に優位に立てる気がすることで呪禁オーラの時代が到来したと空へ羽ばたいたんだけど、布告系の除去が致命的な弱点であることは変わりないので、【カルニブラック】が登場した瞬間に撃墜されてしまったんだ。さらに布告除去は【青黒テラー】にも有効なので、【青黒テラー】や【グリクシス親和】も布告除去を搭載するようになったため今は地面にめりこんでいるよ」
 
「かわいそう」

●2023年8月1日『統率者マスターズ』発売

《きらきらするすべて/All That Glitters》
《謎めいた海蛇/Cryptic Serpent》
《戦慄の復活/Dread Return》
等の強力なカードがコモン落ち。

 
「『指輪物語:中つ国の伝承』と並んで2023年のパウパーメタに影響を与えたのが『統率者マスターズ』だ。重要なカードが複数あるので1つずつ解説していくよ」

スタンダードでも活躍した《きらきらするすべて》がまさかのコモン落ち。これにより親和のバリエーションに青白をベースにした【きらきら親和】が登場。

 
「【きらきら親和】は同じ親和でもコントロール寄りの【グリクシス親和】と違って殺意マシマシの非常に前のめりなデッキなんだ」
 
「他のフォーマットと違ってアーティファクト土地があるから《きらきらするすべて》の修正値がすごいことになるんだね」
 
《きらきらするすべて》の破壊力は強力だけど、私が高2の夏休み前に勇気を出してB組の吉岡さんに告白してフラレた時に言われた『イライラする全て』の破壊力も凄まじかったよ」
 
「辛い学生時代だったんだね」
 
「ちなみに爆発力だけならパウパー環境最強なんだけど、《きらきらするすべて》に頼り切っているため安定性に難があり赤単とテラーの地位を脅かすレベルには至れなかったんだ」

《トレイリアの恐怖》と似た使い方ができる《謎めいた海蛇》がコモン落ちしたことで、海蛇を8枚採用できるようになり、黒のカードを無くした【青単テラー】が登場した。


 
「色減っちゃったの!?」
 
「青単にすることで」

《トレイリアの恐怖》と相性が悪い《グルマグのアンコウ》《謎めいた海蛇》にすることで探査によって墓地を追放する必要が無くなった
・土地が全部《島》になったのでタップインによるテンポロスが無くなった
・新たなアタッカーとして《秘密を掘り下げる者》を採用し、序盤からプレッシャーをかけられるようになった

 
「という主に3つの差別化ポイントができたんだ。つまりどういうことかと言うと最序盤にマウントをとりやすくなって【青黒テラー】に強くなったと言えるね」
 
「その分《殺し》《予想外の牙》が使えなくなって他のデッキに対して弱くなった気がするけど大丈夫かな」
 
「ざっくり説明するとこの時は環境に赤単かテラー系しかいなかったので、《水流破》《青霊破》を大量投入すれば仮想敵全てに対応できてしまったんだ。はるか昔にファイアーズが流行りすぎてノーファイアーズが生まれたように、メタが極端な状況で稀に起こる現象がパウパーでも起きたんだ」
 
「ノーファイアーズについては土日のカードショップにいつもいるアラフォーのおじさんに聞いてみてね!」
 
「ちなみにその頃【グリクシス親和】は数少ない【青黒テラー】への対抗手段である《ケンクのアーティフィサー》が【青単テラー】に効かなくなって瀕死でした」
 
「あぁ、破壊不能も《断絶/Snap》には無力だから・・・」
 
「ちなみに私も吉岡さんに告白する前にファッションセンスを磨こうとして服から黒を無くして青単にしてみたんだ(写真を見せる)」
 
「ファッション初心者がいきなり上下デニムに手を出すのは流石に厳しいよ・・・」

フラッシュバック付きのリアニメイト呪文《戦慄の復活》がコモン落ち。墓地活用デッキが強化された・・・のだが。


 
「テラー系が流行して墓地が徹底的にメタられていたせいで、墓地を活用するデッキ達は軒並みサイドボードにガッツリ搭載された墓地対策の煽りを受けてしまい活躍することはなかったんだ・・・」
 
「直接メタられていたわけじゃないのにとばっちりを受けてしまったんだね」
 
「私が吉岡さんにフラれたのも何かのとばっちりだった可能性が・・・」
 
「告白にサイドボーディングは無いから純粋な敗北だと思うよ」

●2023年9月8日『エルドレインの森』発売

《ローアンの陰惨な調査/Rowan's Grim Search》《キャンディーの道標/Candy Trail》でアルタートロンが強化
・テラー系の対抗馬として【カウゲート】と【青黒フェアリー】が流行


 
「エルドレインのメカニズム『協約』を容易に達成できる【アルタートロン】が《ローアンの陰惨な調査》《キャンディーの道標》によって安定性が増してパワーアップしたんだ」
 
「ところで【アルタートロン】を相手にしている時の、コンボが決まって大量のゴーレムに蹂躙されるのを防ぐために対策カードをぶつけるポイントを慎重に見極めるあの感じ、仕事でミスをした時に責任を他に分散させようと会議で細心の注意を払いながら言葉を選んでいる時の感覚に近いよね」
 
「わかりたくない感覚だなぁ」
 
「この頃は他にも《虹色の断片/Prismatic Strands》《青の防御円/Circle of Protection: Blue》でダブル海蛇のダメージを無効化できる【青白ゲート】が流行ったり、クロック性能で劣る代わりに様々なデッキに手数で勝る【青黒フェアリー】が復権したりしたんだ」
 
《青の防御円》! 黒と並んで使用率が低い防御円がここで活躍するんだね!」
 
「テラー系デッキはエンチャントに触れないからテラー側としてこれらのカードはとても恐ろしいカードなんだ。私もこのサイクルのカード名を使用するたびに『:(コロン)』が何らかの誤作動を引き起こさないかヒヤヒヤしているからね。特に半角の方は怖い。ドラスタコラムにはまだ未知のバグが潜んでいるからね」
 
「別ベクトルの恐怖だ」

●2023年11月17日『イクサラン:失われし洞窟』発売

●赤単のバリエーションにステッカーカルドーサが登場
 
「【カルドーサレッド】の派生形として《________ Goblin》を使って爆発力を重視した【ステッカーカルドーサ】が登場したんだ。挙動が違うMagicOnlineの方で大暴れして、紙のマジックでもその有用性が注目されたようだね」
 
「また赤単のバリエーションが増えたの!?」
 
「ここが企業コラムでなかったら『こち亀』の例のコラを作っていたところなんだけどさすがに許可が降りなかったよ」
(編注:当たり前です)
 
「ちなみに《________ Goblin》はカード名が特殊だからかドラスタのWebページでリンクを作ってもバグって正しく商品ページに飛ばないことが判明したよ」
 
「本当に未知のバグが潜んでた」
《ゴブリンの墓荒らし/Goblin Tomb Raider》でカルドーサレッドが強化
 
《僧院の速槍》《ゴブリンの爆風走り》《ヴォルダーレンの美食家》と【カルドーサレッド】の1マナ域は既にベビーフェイスプラネッツのドリンクバーくらい充実しているんだけど、ここに実質《ゴブリンの先達》である《ゴブリンの墓荒らし》がきたことで最強がさらに最強になったんだ。ハイパー五条悟タイムだね。」
 
「それってもしかして・・・」


2023年12月5日 《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》禁止


 
「あまりにも強すぎたが故に獄門疆に封印されてしまったんだ。僕はついてゆけるだろうか。速槍のいない世界のスピードに」
 
「バベルの塔のように神の怒りを買ってしまったんだね」
 
「そうだね。それだけ【カルドーサレッド】の影響力は強かった。もし《僧院の速槍》が禁止されていなかったら、令和5年の漢字は『』になっていたと言われているよ」
 
「息を吐くように絶対に存在しない漢字出してきた」
 
「『カルレがブン回ってれた』とか言うよね?」
 
「ほんのり意味がわかっちゃうのくやしいなぁ」
《税血の刃/Tithing Blade》でブリンクデッキが強化
 
「マナ・コストはそのままに、布告除去が《コーの空漁師/Kor Skyfisher》《きらめく鷹/Glint Hawk》で使い回せるようになったんだ。パウパーといえばEtB能力を使い回す環境と言っても過言ではないので、これと《ボジューカの沼》をタッチしてテラーをメタる、通称【海蛇狩りスターターキット】は各ブリンクデッキが黒をタッチしてまで使用するようになったんだ」
 
「あれ? 布告除去ってことは・・・」
 
「地面にめりこんでいた【呪禁オーラ】が首から下全部埋まってしまったよ」
 
「とてもかわいそう」

●今後のパウパー環境の展望

 
「というわけで2023年のパウパー環境は《僧院の速槍》の禁止でもって次のフェイズに進むことになったんだ。依然として赤単がトップメタなのは間違いないんだけど、理不尽にれるケースは無くなったよ」
 
「これまで陽の目を浴びることができなかったアーキタイプにも可能性が出てきたんだね! よーし! どんな環境か理解できたことだし、僕も新しいデッキを組むぞ!」
 
《僧院の速槍》禁止直後の環境としては《税血の刃》の流行でテラー系が減少、様々なバリエーションのきらきら親和が登場しメタゲーm――」
 
「そうだ! 特に2024年に発売する『カルロフ邸殺人事件』はコモンカードが強くなるので一波乱きそうだね!」
 
「ギャーース!!」ザシュッ
 
「ぎゃあああああああ!!!」
 
「みんなは人や恐竜が話している時に割り込んで話すのはやめようね!」


おしまい



SPECIAL THANKS:角とうふ


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このコラムのライター

めぐすけ

めぐすけ