みなさんこんにちは、ラッチです!
突然ですが、基本土地は好きですか!?
マジックの魅力の一つにその奥深いイラストがありますが、中でも私は基本土地のイラストが好きで好きでたまりません。
毎回新セットの全カードリストが公開されるたびに、基本土地を見に行くのが一番の楽しみです!
そんな基本土地ですが、当たり前な存在過ぎてあまり気にしたことがない、こだわったことが無いという方も多いと思います。
ところがですね、自分の気に入ったイラストの基本土地が見つかると、
「初手にその土地があるだけで幸せになれるんですよ」
これ本当の話です。
しかし、30年の歴史を持つマジックの世界では、基本土地のイラストも膨大な種類があります・・・。
ですので今回は、私の独断と偏見でお勧めの基本土地を紹介していき、少しでも皆さんの基本土地ライフの助けになれたら良いなと思っています!
なお、入手が困難であるプロモーションカードや、Secret Lair製品のものは今回除外しました。
製品発売順に新しいセットから紹介していきましょう、それでは「山」編です!!
全ての山に登れ
『ドクター・フー』 No.0203
空に浮かぶ3つの星と手前のターディス(ポリスボックス)が一際目を引く、謎めいた美しさを感じるイラストです。右奥の雷鳴轟く城塞のような建造物と、邪悪な暗雲が立ち込める様子とは対象的に、左奥は星に照らされる山々と奇怪な岩がこの地への想像を掻き立てます。
初めて目にして以来、Arenaで使う山はこのイラストにしています。
『エルドレインの森』 No.0265
谷間に張り巡らされた無数の梯子が、不気味でもどこか楽しげな雰囲気を感じさせます。
ゴブリンかレッドキャップの巣窟なのでしょうか?スタンダードでは見かけませんが、これらの部族デッキの土地をこちらで統一したら、さぞかし壮観な気がしますね!
余談ですがこちらはイラストではなく、切り絵を撮影して作られたものだそうですよ。
『統率者マスターズ』 No.446
雲たなびく美しい空を貫くようにそびえたつ山脈と、青々とした川の流れに沿って続いていく街道筋が、1枚絵としての抜群の安定感をもたらしています。
見れば見るほど無限に眺めていられそうな、壁に飾っておきたいイラストですね。もともとスタンダードショーダウンのプロモーションカードでしたが、『統率者マスターズ』と『統率者レジェンズ』再録で入手が容易になりました。
『ファイレクシア:完全なる統一』 No.368
コンプリートバンドル限定で封入されている、オイルスリックFoil加工の山です。ウラブラスクの大焼炉の上から、ぎらついた赤マナ・シンボルが大きく輝いています。
特筆すべきは何といってもそのヌルっとした輝き。こればかりは画像では伝わりませんので、ぜひお店で手に取ってみてください。最高に格好良い土地の一つです。
『ファイレクシア:完全なる統一』 No.270
同じく『ファイレクシア:完全なる統一』から、ファイレクシア語版フルアート・山です。こちらは油ではなく、骨と血管のイメージを主体に描かれています。そのおどろおどろしく、痛々しい有様はファイレクシアの特性を十分に伝えて余りある、至高の1枚ではないでしょうか。
『ドミナリア・リマスター』 No.408
巨匠、Rob Alexanderの山です。初出は『ポータル・セカンドエイジ』。この全体が優しく赤みがかった空気と、雪被る漆黒の岩肌の荒々しさのコントラストがえも言えぬ魅力を醸し出しています。良い、良いよRobさん・・・。印刷の関係で『ドミナリア・リマスター』版よりも『ポータル・セカンドエイジ』版のほうがより淡い色合いで好みなので、機会があれば是非見比べてください。
『兄弟戦争』 No.285
戦火に焼かれた山々の頂に、アーティファクトの獣が唸りをあげています。ミシュラ製の兵器でしょうか?まるで怪獣映画のポスターのような、色使いと構図がこの上なく決まったフルアートだと思います。
『Unfinity』 No.243
山じゃなくて恒星じゃねーか!という今更なツッコミはさておき、毎回やらかしてくれるジョークエキスパンションシリーズの最新作から、ついに宇宙が登場です。
燃え盛る太陽のような星と、それに照らされ月のように輝く星が、文句なしの格好良さです。それとギャラクシーFoilはこの宇宙土地シリーズに本当にぴったりな光り方をするので、是非とも実物を見てみてください!
『団結のドミナリア』 No.273
夕日に照らされた丘の上、槍に貫かれ動かなくなった機械兵が横たわる様を、優しくも物悲しく描く、美しい一枚です。手前の日陰になった広葉樹がポツンと佇む様相も、感情の対比を克明に浮き彫りにしています。
『団結のドミナリア』 No.272
不気味な形の倒木が並ぶ尾根道を、うっすらと照らしだすのは月明りでしょうか。道筋に転がる岩はよく見れば頭蓋骨のように描かれており、だんだんと巨大な生き物の死骸にも思えてくるのは流石のSeb McKinnon先生。
ホラーと美の融合です。
『統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い』 No.466
眩暈のするような断崖絶壁を登攀している冒険者の視点から描かれた、非常に珍しい構図の山です。フレイバーテキストの「登山中に息を整えるために足を止めた君は、山の奥深くから心臓の脈打つ音をはっきりと聞いた。」も、冒険心と緊張感を高めてくれますね。
基本土地にフレイバーテキストを添えてあるのが大好物なので、これからもどんどんやってほしいです。
『ニューカペナの街角』 No.279
夜空にライトアップされた摩天楼を簡略化されたディテールと色数で描く、ニューカペナらしいスタイリッシュな一枚です。沢山並べた時の満足感が大きいイラストなので、単色デッキにお勧めです。
『ニューカペナの街角』 No.278
ニューカペナの中央区の風景でしょうか、吸い込まれそうな消失点の正面から、電車らしきものが走ってきているのが見られます。人は一人も描かれてていないにも関わらず非常に賑やかで騒がし気なイラストで、アーティファクト系のデッキと合いそうだなと思っています。
『神河:輝ける世界』 No.300
軒先にぶら下がる雪洞の優しい明りが雪夜を照らす、思わずほっと一息つくような温かさに満ちた風景です。きっと土間では足湯がふるまわれて、急ぎの飛脚や忍者たちの疲れた足をほぐしているのでしょう。
『神河:輝ける世界』 No.290
より写実的に描かれた雪夜の街並みです。雪洞の代わりにネオンの看板が描かれており、ここが近未来都市であることを思い出させてくれます。奥の建物の玄関から覗いているのは、タヌキの像でしょうか?気になりますね。
『神河:輝ける世界』 No.289
克明に描かれた富士山似の山を拝むように佇む鳥居からは、炎の精霊の通り道が続いています。スタンダードの赤単を組むならこの土地を採用しそうです!
同じセットから複数枚出すのは極力控えようと思っているのですが、神河には推したい土地が多すぎる・・・。
『イニストラード:真紅の契り』 No.401
ステンシアの血染めの月が世界を支配する、イニストラードらしい1枚です。もちろん、《血染めの月》を採用するデッキとは相性が抜群かと思います。
『イニストラード:真紅の契り』 No.275
洋書の挿絵に出てくるような、緻密なタッチの線画で描かれた岩山です。巨大な洞穴の周りを飛び交う鳥たちが、程よいアクセントとなって重々しい雰囲気を引き立ててくれています。並べていくほど盤面を引き締めてくれそうな、強い土地ですね!真夜中の狩りでもDaria Khlebnikova氏は線画タッチの山を描かれていて、そちらもお勧めです!
『フォーゴトン・レルム探訪』 No.275
一日の終わりを告げる、黄昏時の山です。空には夕焼雲と、すでに月が昇り始めています。「君の行く手にはどの洞窟にも新たなる危険が潜むという世界の背骨がそびえ立っている。」最高のフレイバーテキストも添えて。
『モダンホライゾン2』 No.488
まさに絵画、芸術そのものと言いたくなる、美しい夕暮れ時の風景です。湖畔の映り込みが本当にたまらないんですよね!初出は『オデッセイ』で、再録になります。
『ゼンディカーの夜明け』 No.277
空にはコーの帆凧が舞い、網投げで登攀する者たちが遥か上空のスカイクレイブの遺跡を拝む、これぞゼンディカー!と言いたくなるような1枚です。上陸デッキでは真っ先に採用候補になりますね。Foil版は空の部分がメタリックな光具合を見せてくれて、個性が深まります。
『Jumpstart』 No.065
初代ジャンプスタートにはデッキの種類毎に1枚、専用イラストの基本土地が収録されているのですが、これはゴブリンデッキの山だったと思います。一見すると禍々しい山の尾根なのですが、よく見ると全てがゴブリンの群れであり、地獄の片鱗を味わうことができます。
『基本セット2021』 No.270
長い物語の始まりを予感させる、美しくも険しい谷間の道筋です。透き通った空の立体感と緻密な岩肌の書き込みに思わず魅入ってしまいます。なんだかスカイリムがやりたくなってきました・・・。
初出は『基本セット2014』だったでしょうか、その後何度も再録されています。
『イコリア:巨獣の棲処』 No.270
パステルカラー調の柔らかな色彩で描かれた岩肌が印象的な一枚です。そのどこか楽し気な雰囲気から、イコリアの変容デッキはもちろんんこと、ゴブリンやエレメンタルといった部族デッキやアラビアンナイト調のキャラクター・デッキにもぴったり合いそうに思えます。
『Unsanctioned』 No.094
銀枠セット初の構築済みデッキとして発売されたのが、『Unsanctioned』です。そちらにボーナス・カードとしてFoil版5枚、通常版5枚封入されているのがこの、フルアート基本土地になります。正直イラストの印象だけで言えば飛び抜けて好き、とは言えないのですが、この金枠が加わることでどんなデッキにも合わせられる、隙のないデザインの土地に化けています。特にFoil版は金枠が箔押しでより気品を高める仕様になっており、是非実物を見てもらいたい1枚です。
『Unsanctioned』 No.093
同じく『Unsanctioned』から、こちらはRob Alexander氏の山です。眺めていると高原の空気が漂ってきそうな、写真より存在感のある絵ですよね。エキスパンションシンボルのカニのようなマークも最高に可愛いくて良いです。そして秘密ですが、イラストのどこかにリスが隠れているみたいですよ。
『テーロス還魂記』 No.285
その世界にしか見られない風景というのは実に良いものです。大地を繋ぎとめる巨大な鎖が、一目でいま神々の世に立っていることを納得させてくれますね!脱出をメインテーマにするデッキならこれ以外無いかな。
『テーロス還魂記』 No.253
フェッチランドやサーチ・呪文で土地を探すとき、ピン差しの土地がなかなか見つからずに何度もデッキを見直した経験はありませんか?そんなあなたにお勧めするのが、これ以上ない視認性を誇るこの土地シリーズです。
特にFoil版ともなると星雲の如き煌めきを見せてくれ、あなたのデッキの中で強く主張を放ってくれます。
『エルドレインの王権』 No.265
スカイリムで逃げ出してから最初にたどり着く村でしょうか、違いました。街道にはためく白旗が、領地の主張を明確にしています。どんなデッキにも合わせやすそうな1枚ですね。・・・そろそろどんな要素がツボなのかバレている気がします。
『ドミナリア』 No.265
手入れされた庭園の奥には、不思議な形の山とそれに続くアーチが目に入ります。もう、見ているだけでわくわくしてくるイラストですね、今すぐ散歩させてほしいです!!
一見プロモーションカードかと思うような特別感を感じさせるのは、流石の巨匠Mark Poole先生です・・・。
『ドミナリア』 No.264
中央に描かれた家が可愛くて好きなイラストです。ものすごく近くに溶岩が流れて煙が立ち込めているのですが、いったいどんな生活様式になるのでしょうか・・・ヴィーアシーノの住処とか?
『ドミナリア』 No.262
紅葉の山岳地帯です。山間へと消えていく道筋と、遠くの山々の空気があまりにもリアルで、山登りしたい衝動に駆り立ててきます・・・乗鞍岳行きたいなぁ。
季節感をデッキに取り入れるなら、間違いなく秋に最適の1枚と言えるでしょう。
『イクサラン』 No.273
ジェイスの冒険シリーズ。イクサランの大地の夜明けでしょうか。地平から太陽が顔をのぞかせるまでの僅かな時間、世界がうすぼんやりと色を取り戻していく瞬間がたまらなく好きです。
『破滅の刻』 No.197
Kev Walkerだな!と一目でわかる、色使い。朽ち果てた廃墟が砂煙とともに消え去っていきます。
『アモンケット』 No.264
運河、ピラミッド、アヌビスを象った巨大建造物!エジプト要素てんこ盛りの1枚で、好きな人にはたまらないイラストですよね。
『タルキール龍紀伝』 No.261
ハイライトとコントラストが実に巧みな、溶岩流れる山脈の風景です。ここから強力なドラゴンが生まれ育つのが、想像に難くありません。
『タルキール覇王譚』 No.264
切り立つ山から流れ落ちる滝の水しぶきが、夕日に照らし出されて淡く輝いています。ジェスカイの高僧がどこかで瞑想していそうな、雰囲気抜群の一枚です。
『基本セット2015』 No.263
怪物の顔にも似た、巨大な岩山の向こうから、神々しい光が浮かび上がろうとしている瞬間です。ありそうでなかなか無いタイプのイラストで、合わせるデッキを考えるのが楽しそうですね。
『ラヴニカへの回帰』 No.269
煙立ち込めるラヴニカの都の一角です。イゼットかラクドスの雰囲気ですが、実はボロスの区画のようです。MPSランドという日本限定配布のプロモーションカードで、ボロスの刻印が描かれたFoil版が存在します。
『ラヴニカへの回帰』 No.266
ラヴニカの都をすこし遠景でとらえた1枚です。建物の構造が格好良いですよね・・・ラヴニカの土地は、どれも最高です・・・。
『基本セット2013』 No.245
『基本セット2012』初出の、赤い山です。この上なく雄弁に「山は赤マナである」ことを感じさせてくれる、潔いイラストです。
『イニストラード』 No.261
平原に突如として鎮座する巨大な岩が、インパクト抜群な1枚です。しかしよく見るとそれ以上に不穏な上空のナニカと、美しい草花のアンバランスが絶妙にマッチしています。
『アヴァシンの帰還』 No.241
アヴァシンが帰還した後の光景がこちらです。
『基本セット2012』 No.245
描かれる山が極端に右端に寄った、これまた珍しい構図の1枚です。壁面にはつり橋と崖路が作られており、くりぬかれた窓からは無数のゴブリンが覗いていることから、ゴブリンの城塞であることが分かります。何枚も横並べすると映えるイラストです。
『オンスロート』初出になります。
『新たなるファイレクシア』 No.172
ミラディンの赤の太陽が克明に描かれた1枚です。発売当時に目にしたこの土地のFoil版の輝きがあまりにも美しくて、すぐさまストレージの在庫をありったけ買ったのでは足りず、海外から取り寄せた記憶があります。
モダンの赤単デッキで今でも使っている土地です。
『ローウィン』 No.297
あまりにものどかな小道です。政治力を重視する統率者デッキで、少しでも圧を弱めるために採用するにはちょうどよさそうですね。
『神河物語』 No.301
思わずため息の洩れそうな、雪夜の山です。神々の住まう神聖なる地、というのが個人的にしっくりくる解釈ですね。流石のJohn Avon、最も人気のある山のイラストの一つではないでしょうか。
『オデッセイ』 No.345
再びRob Alexander氏より、雪解けの岩山です。この落ち着いた色彩が本当に好き過ぎて、通常版もFoil版もストレージで見かけるたびに回収していました。
この頃の旧枠のFoilの光り方が、また味があって良いのですよね。
『基本セット第7版』 No.338
白枠のRobさんといえばこちらです、最高ですね。Foil版は黒枠になります。
『ポータル三国志』 No.175
青緑で描かれた岩肌と雲海がアジアンテイスト抜群な1枚です。やはり国内では入手が難しかったので海外から取り寄せたのですが、全然違うイラストの山がたくさん届いたのは笑い話です。
『ポータル』
初代『ポータル』の山です。この時期にコレクターナンバーは存在しません。凄みのある漆黒の岩肌と燃えるような空の色が、マジックの赤いカードの役割を指し示してくれるかのようです。
『基本セット第6版』で白枠になって再録され、その後構築済みデッキでの再録経験がありますが、黒枠は『ポータル』だけです。
『基本セット第5版』
「あなたのマナ・プールに〇を加える。」の一文で泣き出す人が多いことで知られる、古参プレイヤー御用達の一枚です。もちろん、私も大好きです。
あのJohn Avonが、四季それぞれのバージョンでイラストを描いています。
『ミラージュ』
同じくJohn Avonが手掛ける山シリーズ。この時期はだいぶ写実的なタッチですが、このあと『ウルザズ・サーガ』でいきなりデジタル調になった驚きを今でも覚えています。
『アイスエイジ』
水彩風タッチの山です。この枯れた感じが『アイスエイジ』のセットに見事はまっているのですよね。昔のカードだけでデッキを組むなら、真っ先に採用候補に挙がりそうな一枚です。
終わりに
さて、新しい土地との出会いはありましたでしょうか。
ここでご紹介できなかった土地でも語りたいイラストは無限にありますし、基本土地にまつわるディープなお話もいろいろとあるのですが、ひとまず今回は基本のキ、ということでお開きにしましょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
「基本土地は最高《島》編」でまたお会いしましょう!