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2023.9.16

Vol.72「光火【サムライ】」|yk800のWeekly Pick Up Deck!!

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Vol.72「光火【サムライ】」|yk800のWeekly Pick Up Deck!!
目次

はじめに

 初めましての方は初めまして、『yk800』です。


 このコラムでは、直近で話題となったデッキや筆者である私yk800が個人的に気になったデッキを紹介していきます!


 今回の特集は【サムライ】


 殿堂直後はやや立ち位置を悪化させていましたが、ここに来て再評価の流れが強まっているため、個別記事を書いていなかったこともあって今回ピックアップ。「ビクトリーBEST」発売直後から構築の大枠は変わっていないものの、細部が洗練されてきていることを感じるリストになっています。


 今や環境の一角として存在感を確立している【サムライ】について、基礎から解説していきたいと思います!

光火【サムライ】のサンプル構築

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光火【サムライ】ってどんなデッキ?

 高火力のブン回りとロック手段を絡めた確実なフィニッシュを、メクレイドによる再現性・山札回転率の向上で両立。豊富なハンドリソースと執拗なまでの盤面処理性能で中長期戦まで戦い抜けるメクレイド時代の新感覚ビートダウンデッキです。


 序盤は軽減クリーチャーからスタートして、《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》《竜牙 リュウジン・ドスファング》を起点に展開を開始。


 スピードアタッカー付与手段で一気に打点を形成して《竜牙 リュウジン・ドスファング》のメクレイドをさらに誘発させたり、あるいは《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》でリソースを整えつつ次のターンに《音響の精霊龍 ラフルル・ラブ》《時の法皇 ミラダンテⅫ》を絡めたリーサルを狙ったり。


 特徴として《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》というキークリーチャーのどちらもが、違ったアプローチでリソース確保と盤面処理性能を同時に有していることが挙げられます。


 《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》は登場時と攻撃時に自分のシールドをブレイクして6000火力を発射。


 《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》は登場時に光のエレメントの数だけドローし、火のエレメントの数以下のコストを持つ相手のエレメントを除去。


 手札を減らさないどころか増やしながら相手の盤面を次々にねじ伏せていくため、盤面で勝負してくるデッキでは逆立ちしても勝てず、受け主体のデッキにも貯めてからロックを絡めたフィニッシュを狙えば十分に勝てるのが【サムライ】というデッキの強みです。


 反面、序盤は手札に特定のパーツを揃えないと出力が期待できないためハンデスで足並みを乱される展開には弱め。動き出しも最速パターンで3ターン目・たいていは4ターン目とやや遅く、総じて2〜3ターン目に妨害を受けたり3ターン目に走り切るような高速ビートダウンデッキも不得手です。


 かなり得意・不得意がはっきりしており、出力は非常に高いもののやや環境を選ぶデッキタイプだと言えます。

光火【サムライ】に採用されるカードについて

 初動となるコスト軽減2種。展開を早めるカードがなければ動き出しが4〜5ターンになることもザラにある光火【サムライ】にとっては、これらのカードは生命線です。


 《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》はなんと言ってもクロスギア。エレメント除去・カード除去でなければ対処されづらく、初動軽減カードとしてはもっとも信用が置けます。


 クロスギアのジェネレート・クロスコストが下がるのもありがたく、続くターンに《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》をジェネレートして2軽減を作りつつ《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》が引けた際すぐクロスできるように準備しておく、3ターン目に召喚した《戦術の天才 マロク》にクロスして4ターン目開始時からメクレイドする、といった動きが取れます。


 《チャラ・ルピア》はドラゴン限定ながら破格の2軽減。次のターンに《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》を召喚して2コスト火力+2ドローで山札を回転させていく動きを取れるのが最大の強みです。


 《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》に至っては2マナまで軽くなるため、次のターンに《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》+侍流ジェネレートで《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》or《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》展開→3軽減入って1マナでもう1体《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》、なんてブン回りも。


 軽減できるのはドラゴンを「召喚」するコストなので、せっかくアーマード・ドラゴンがついていても《竜牙 リュウジン・ドスファング》を軽減できない点は少し残念です。


 逆に【サムライ】を相手に立ち回る際は、これらの初動を出させない・あるいは除去する立ち回りを取れるとベストでしょう。

 2ターン目に動ける追加のカードであり、中盤以降はクロスギアをクロスすることで毎ターンメクレイドできる、初動と中コスト域の両方の性質を併せ持ったクリーチャー。


 初期の【サムライ】にはあまり採用されていなかったものの、環境や【サムライ】の立ち位置の変化に伴って採用例が増加。再評価が進んでいるカードです。


 このクリーチャーの特徴はエスケープ持ちのシステムクリーチャーであること。火のコスト火力・強制バトルや闇の破壊除去が大部分を占める現在のオリジナル環境において、リソースを回収しながら破壊を回避できる《戦術の天才 マロク》の場持ちの良さはバツグン。パワー低下や《邪招待》など一部例外はあるものの、基本的には対処困難です。


 誘発タイミングも良く、《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》の3ターンクロスが決まれば4ターン目開始時からメクレイドしてそのターン残りの4マナをフリーで動かせるため動きの再現性がグッと上がります。


 また、序盤にサムライを置いておけば《竜牙 リュウジン・ドスファング》のクロス先としても重宝します。


 《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》からスタートした場合はスピードアタッカー付与をメクれなければそのターン中には攻めに転じられなかったところを、先に《戦術の天才 マロク》があればクロス即攻撃してメクレイドチャンス+1 。


 手札に抱えておきたい光多色の多いこのデッキでは光単色マナの枚数が稼げる点も嬉しく、今後のスタンダードになりそうな1枚です。

 クリーチャーと呪文のどちらにも1枚でアプローチできる、ツインパクト初期の名カード。


 上面はコスト軽減が強い現在の環境では意外と活躍の機会が多く、登場時能力こそ許してしまうものの幅広い相手に一定の効力を発揮します。


 特に【サムライ】が苦手とするデッキの代表格である火単【ブランド】の各種フィニッシャーや《一番隊 チュチュリス》《烈火大聖 ソンクン》をケアできるのはかなり嬉しいポイントです。


 「ビクトリーBEST」リリース以降横並べを主体とするデッキのポジションが低迷していますが、その反動か「メインギミックではメタクリーチャーに依存しないデッキが数枚差すメタクリーチャー」の通りはむしろ以前より良くなっていると感じます。【サムライ】の《奇石 ミクセル》はまさにその代表でしょう。


 下面は呪文主体のデッキに対して確実に1手もらえる汎用性の高い呪文ロック。


 《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》《竜牙 リュウジン・ドスファング》、革命チェンジなどアタックフェイズに動く手段が豊富なデッキなので、メインフェイズでトリガーケアのために一手割いても動く余裕があるのは【サムライ】ならではです。


 《時の法皇 ミラダンテⅫ》から唱えるいわゆる「ダンテチャフ」も健在。

 サムライのぶっ飛びリソース枠。


 意外と非サムライも多い(サンプル構築では11/40)このデッキでは3ドロー成功率はそれほど高くありませんが、3枚の中から2枚を手札に加えられれば十分。セットで手札に抱えたい《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》《竜牙 リュウジン・ドスファング》を揃えやすくなるだけでも非常にありがたいです。


 また、《戦術の天才 マロク》に付けるとエスケープブロッカーとして単体高打点クリーチャー相手のクッションになるのは特筆すべきシナジーです。

 サムライの中核を担うキーカードその①。2ターン目のコスト軽減から3ターン目に登場して《竜牙 リュウジン・ドスファング》を踏み倒し、メクレイドを連打するブン回りは【サムライ】を象徴するムーブです。


 登場時・攻撃時に誘発する自分のシールドをブレイクしながらの6000火力も破格そのもの。毎ターンリソースを回収しながら中型クリーチャーまで除去できるため、登場時にアドバンテージを取れないクリーチャーを並べるデッキは、もはやこのクリーチャー1体でほぼ壊滅します。


 侍流ジェネレートも《竜牙 リュウジン・ドスファング》にとどまらない活用範囲で、《天装 タイショウ・アームズ》でリソース拡充・《竜装 ゴウソク・タキオンアーマー》《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》で更なるコスト軽減を狙うだけでも十分以上に強力です。


 《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》については《ボルメテウス・武者・ドラゴン》としてノーコストでクロスして自軍にスピードアタッカーを付与するカードとしても活用できる相性抜群の1枚です。

 サムライの中核を担うキーカードその②。登場時に自分のバトルゾーンにある光・火のエレメントの枚数に応じてそれぞれドロー・コスト参照エレメント除去。攻撃時には手札の枚数以下のコストを持つサムライかアーマードを踏み倒す、能力マシマシの絶対的エースです。


 単体でのスペックも十分に高いカードですが、このカードの真価は《竜牙 リュウジン・ドスファング》やスピードアタッカー付与、革命チェンジといった周辺カードとのシナジーの強さにこそあるでしょう。


 《竜牙 リュウジン・ドスファング》のメクレイドが挟まることで光/火のエレメントカウントが+1されますし、スピードアタッカーが付与されていれば攻撃時能力を即時使用可能に。


 革命チェンジとの相性は特に際立っており、このクリーチャーの攻撃時に誘発した能力を保留しておいて先に革命チェンジを解決すれば、手札に戻ってきたこのカード自身を踏み倒してドロー&エレメント除去。スピードアタッカー付与まで絡めばさらにもう一度攻撃し、更なる展開に持ち込めます。


 この体制を作って一気に膨大な打点を押し付けるのが【サムライ】の黄金勝ちパターンのひとつです。

 サムライの中核を担うキーカードその③。サムライ・クリーチャーにノーコストでクロスできる補助能力の他には、登場時とクロスしたクリーチャーの攻撃時にサムライ・メクレイド5するだけのシンプルなカードです。


 メクレイド自体はこのカード1種4枚しか入っていないにも関わらず、誘発タイミングが強力かつ1ターン中に2回以上使うのも難しくないため、「【サムライ】といえばメクレイド」のイメージを強固に植え付けるだけのパワーがあります。


 ただし、「シンプルにメクレイドするだけ」のカードであるがゆえに踏み倒し先の判断はやや難しめ。


 特に《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》とスピードアタッカー付与の2枚が同時にメクレた時はかなり難しいです。ひとまず《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》で状況を落ち着けてから次のターンに走り切るのがいいのか、それともこのターン中にスピードアタッカー付与を出してから《竜牙 リュウジン・ドスファング》をクロスしたクリーチャーで攻撃して展開を広げるのがいいのか。もちろん答えはゲームごとに変わってくるでしょう。


 これに限らず、お互いの手札・バトルゾーンの状況はもちろん、これまでに山札の下へ置いたカードや、それに応じた次のメクレイドの期待値に至るまで、様々な変数を考慮に入れながらプランを決める必要があります。


 メクレイドの爽快感と難しさ、そのどちらもを高い水準で味わえるいいカードです。

 スピードアタッカー付与2種。


 自分自身がサムライ・クリーチャーで打点になり、《竜牙 リュウジン・ドスファング》を無償クロスして攻撃できる《爆炎ホワイトグレンオー》が優先度高め。こちらを4枚採用したあと、《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》が2枚ほど入る構成が今のところスタンダードでしょう。


 《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》は誰かにクロスしなければスピードアタッカー付与システムとして機能しないため、アタックフェイズに出しても仕事しないのがもっとも致命的な差。《爆炎ホワイトグレンオー》は出せばそのままスピードアタッカーを味方全体に付与してくれるため、機能が少ない分扱いやすさの面で優れています。


 とはいえ《竜装 ザンゲキ・マッハアーマー》にも非クロス時のコスト軽減や全体へのパワー+2000、《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》の侍流ジェネレートでの出し先など、こちらにしかできない仕事がいくつかあるのも事実。やはりどちらも採用しておきたいところです。

 フィニッシュ時に重宝する革命チェンジ2種。チェンジ元は《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》1種、チェンジ先もサムライサーチに引っかからない光のドラゴン2種であるにも関わらず、《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》の爆発的なドローとメクレイドによる山札回転力によってどうにかなってしまうのがこのデッキの凄まじいところです。


 流石に最速展開に安定して絡めるのは難しいですが、5ターン目までじっくり準備できる余裕があれば十分に高い再現性でロックを絡めたフィニッシュに持ち込めます。


 革命チェンジと《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》の相性の良さも先述した通り。スピードアタッカー付与さえあれば先に《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》にチェンジした後に《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》を再度踏み倒して今度は攻撃時に《時の法皇 ミラダンテⅫ》にチェンジ、とほぼ完全なロックをかけて押し切ることもそれほど難しくありません。


 動き自体はシンプルなビートダウンでありながら、これらのロックを仕掛けて安全にフィニッシュできるのも【サムライ】というデッキが特殊な立ち位置を築く一因となっています。

 非常に有効範囲の広いスパーク系トリガー。【アビス】などの除去トリガーでの突破が難しいデッキが一定数存在する現状では、確実に1ターンをもぎ取れるスパーク呪文を採用する価値はかなり高いと感じています。


 【アポロヌス】に対する受けの有効性を考えると《極閃呪文 「バリスパーク」》《S・S・S》の2つが有力候補ですが、このうち《S・S・S》の利点は対応範囲の広さと手札に来た際に気兼ねなくマナに置ける光/火多色カードであることの2点でしょう。


 《S・S・S》は1枚目から有効トリガーになりますし、5c【ザーディクリカ】などの《聖魔連結王 ドルファディロム》に対しても一定の効力を期待できます。【アポロヌス】に対してもシールド追加でお茶を濁す《極閃呪文 「バリスパーク」》よりもバトルゾーンから消してしまう《S・S・S》の方が後々の差し切りを狙われづらいと考えられます。


 ただし、《我我我ガイアール・ブランド》にめっぽう弱いのは《S・S・S》のウィークポイントです。除去→相手クリーチャー全タップ→《我我我ガイアール・ブランド》の全軍アンタップ、という順序で解決されるためあまり有効に機能しません。


 《オリオティス・ジャッジ》も候補のひとつ。こちらは刺さる対象がかなり狭い代わりに、手札から唱えて有効な対面が一定数存在するのがポイントです。特に【魔導具】系デッキの《「無月」の頂 $スザーク$》に対してはほぼ完全解答となりえます。


 想定されるメタゲーム次第で入れ替わりの激しい枠ではありますが、今回は色基盤にもなり得る点を評価して引いた際にもっとも強い《S・S・S》をピックアップしています。

おわりに

 というわけで今回は【サムライ】について解説していきました。


 山札からの踏み倒しが多いためメクレイドの期待値計算が要求されたり、容易に山札が1周するためデッキボトムを覚える必要があったり、能力を誘発させるのに攻撃が要求されるためトリガーや相手の手札を増やすリスクを計算しなければならなかったりと、


 非常に豪快そうに見えて、かなり細かなところでカードゲームの基礎的な実力が問われるデッキだと感じています。少なくとも簡単なデッキではないかな、という印象です。


 しかし流石は最新特殊セットで強化されたテーマというだけあって、やれることの幅広さやパワフルさはまさに現代デュエル・マスターズ。速度面では他のビートダウンに遅れを取るものの、ボードコントロールやロックフィニッシュという強みを主張できるのは流石の一言です。


 とはいえ、シンプルに《竜牙 リュウジン・ドスファング》を大量チェインさせた後に《ヴァルキリアス・武者・ムサシ「弐天」》を出して5ドロー6ドローするだけでも楽しいデッキであることにも間違いありません。ぜひ一度触ってみてはいかがでしょうか。


 それでは、また来週お会いしましょう。お相手はyk800でした! 記事が面白かったらぜひX(旧Twitter)でのシェアをお願いします!

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このコラムのライター

yk800

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