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2023.8.9

Vol.67「水闇自然【キーナリー】」 | yk800のWeekly Pick Up Deck!!

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Vol.67「水闇自然【キーナリー】」 | yk800のWeekly Pick Up Deck!!
目次

はじめに

 初めましての方は初めまして、『yk800』です。


 このコラムでは、直近で話題となったデッキや筆者である私yk800が個人的に気になったデッキを紹介していきます!


 今回の特集は自然【キーナリー】


 新デッキというよりは既存のデッキのフィニッシャーをアップデートした形で、先週末に発売された「禁王創来」の新カード、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》をフィーチャーしたデッキです。発売前から強さがまことしやかに囁かれていたこのカードですが、早速リリース初週から結果を残してくれました。


 ランプデッキの新たなスタンダード? 自然【キーナリー】について、基礎から解説していきたいと思います!

水闇自然【キーナリー】のサンプル構築

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水闇自然【キーナリー】ってどんなデッキ?

 構築のベースは自然【ジ・ウォッチ】


 3→5のマナスキップから《終末王秘伝 オリジナル・フィナーレ》《天災 デドダム》+ブーストカードに繋いでどんどんマナを伸ばしつつ、素早く展開しようとしてくる相手には受けトリガーや《流星のガイアッシュ・カイザー》で反撃。


 最終的に《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》《終末の監視者 ジ・ウォッチ》で相手を封殺、あるいは《CRYMAX ジャオウガ》の打点を唐突に押し付けて勝利を目指します。


 「マナを伸ばして大型で相手を封殺して勝つ」というシンプルな方針ゆえに動かし方にもクセが少なく、初心者〜中級者にもオススメのデッキタイプです。




 そんなデッキが手にした新フィニッシャーが《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》


 《ブラキオ龍樹》のようなクリーチャーの登場時能力ロック持ちのクリーチャーですが、即時盤面に干渉できるバウンス能力、バウンスしたクリーチャーのコストに応じて味方を墓地から踏み倒す蘇生能力、さらにディスペクター特有のEXライフによる除去耐性と、およそロッククリーチャーに欲しい能力が全て備わった究極のフィニッシャーです。


 もちろんコスト10なので《流星のガイアッシュ・カイザー》でコスト軽減でき、《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の枠を一部いただく形でデッキに定着しています。


 EXライフが本当に凄まじく、確定除去を2枚使わなければ対処できないのは見た目以上の耐久性。しかもクリーチャーではなく呪文で対処しなければならないため、デッキによってはそもそも回答がないことすらありえます。


 マナ基盤として優秀なカラーリングも相まって、今後は定番化しそうな新フィニッシャーです。

水闇自然【キーナリー】に採用されるカードについて

 ビクトリーBEST」後の環境で密かに評価を高めているメタクリーチャー。


 相手ターン中にパワー7000になるため相手の《飛翔龍 5000VT》で手札に戻らず、次のターンに自分の《飛翔龍 5000VT》で切り返すための軽減要員として機能。


 もちろん《「俺の勝利だオフコース!」》でも焼かれず、新たに環境入りした光火【サムライ】の《ボルメテウス・武者・ドラゴン「武偉」》すらも火力範囲が6000なので見事にスルーできます。


 広範囲で汎用性に富むパワー参照除去が多数参入した結果、相対的にパワーの大きさによる擬似的な除去耐性が機能しやすい環境になりつつあります。


 妨害カードとしては有効性にややムラがありますが、バトルゾーンに残り続けて相手に最大値のアクションを取らせないのは得意なカードだと言えるでしょう。

 初動枠。3→5の流れは確実に達成したいため、このコスト帯のブースト札は合計10枚ほど採用するのが一般的です。


 クリーチャーブーストを優先するか呪文ブーストを優先するかは難しいところですが、今回はフィニッシャーである《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》との相性を意識してツインパクト初動を多めに採用しています。


 マッハファイターを介して盤面処理とマナ回収を同時にこなせる《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー》と、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》と並べば実質《地封龍 ギャイア》になる《黒豆だんしゃく》。クリーチャー単体ではより優れた選択肢がありますが、初動を兼ねられることも加味すれば十分に優秀です。


 クリーチャーブーストを採用すると自分の《飛翔龍 5000VT》を使いやすくなるのがメリットなので、この辺りはどちらに比重を置くか次第でしょう。


 クリーチャーブーストとしては手札調整できて多色カードをマナに置きやすくなる《Disメイデン》、シールドに埋まった際に《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》を受けられる《天体妖精エスメル/「お茶はいかがですか?」》あたりが採用候補。

 墓地リセット+継続的なマナ召喚能力持ちのタマシード/クリーチャー。


 毎ターン1回のマナ召喚を除去されづらいタマシードが担保してくれるのが強力で、直接的に手札の枚数を増やしづらいこのデッキでは貴重なアドバンテージ源として機能します。


 終盤になれば、自然クリーチャーを並べることで除去能力持ちのT・ブレイカーとして打点にも貢献してくれます。動かすまでのハードルがそれなりに高いのが難点でしたが、《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》の蘇生能力で即座に自然クリーチャー2体を作りやすくなったのは強化ポイントと言えるかもしれません。

 手札の枚数差を大きく付けられる置きハンデスクリーチャー。


 とりあえず出れば1:2交換が確約されているうえ、対処にターンと手札を使わせられるため綺麗な形で対処するのが非常に難しいクリーチャーです。


 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》《終末の監視者 ジ・ウォッチ》のバウンス能力との相性が良く、相手の手札を枯らした後にも盤面をバウンスして即座に捨てさせる流れでアドバンテージ変換でき、手札に返したカードを使われるリスクも最低限まで抑えられるため無駄がありません。


 5マナ時点で最速置きするのも十分強力ですが、マナが伸びないアクションである点は明確なネック。その後のゲームプランを検討してから出すのがよいでしょう。

 手札を減らさずに5→8のジャンプアップと除去を同時にこなすオールインワンの呪文。


 除去の当て先がないと並のアクションではありますが、盤面での戦いを意識するデッキ相手には非常に有効。単純に高速マナランプが大型フィニッシャーとの相性が良いこともあり、このデッキでは頻繁に4枚採用されます。


 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》の採用でこれまで機能しなかったアタック・チャンスが有効になるタイミングが出てきたのは忘れがちなので注意。殴り返しやブロッカーの除去に便利なので覚えておきましょう。

 ビートメタとしては最上級の全体バウンス呪文。主に火自然【アポロヌス】と火単【ブランド】を意識しての採用になります。


 手札さえあれば対象を選ばずに高コスト帯のクリーチャーまで射程に入るのが強力で、特に火自然【アポロヌス】との対面はこのカードを踏ませられれば無傷で《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》を対処可能。ターン終了時に《流星のガイアッシュ・カイザー》を踏み倒し、次のターンのダイレクトアタックを止めるのが鉄板の流れです。

 追加1枠の火自然【アポロヌス】対策。


 トリガーが《B.F.F. モーメント》4枚だとトリガー率は約43%。5枚に増やせば約50%まで上がります。この枠は他のトリガーでも構いませんが、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》を意識するのであればこのカードがオススメ。


 全てのシールドを同時にブレイクしてくる火自然【アポロヌス】相手には確実にスーパー・S・トリガーの発動が見込めますし、破壊除去としても最低限手撃ちにも耐えるコストです。

 このデッキのカウンター性能を支える自己踏み倒し能力持ちのドラゴン。


 読んで字の如くデッキのメインエンジン部分を担うクリーチャーで、まともにやり合ってくる相手にはマナランプとハンデスでマウントを取り、踏み倒しを駆使して速度で勝とうとする相手はこのカードで咎めるのがこのデッキの基本的な方針。


 コスト10以上の《終末の監視者 ジ・ウォッチ》《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》のコストを大きく軽減してくれるだけでなく、登場時の2ドローによるリソース拡充、相手クリーチャーが出たターンにプレイヤーを攻撃できなくする差し切り封殺能力と、追加で付いている能力の全てが優秀。6マナで出しても十分以上の仕事を果たします。


 逆に相手をする際は、迂闊にクリーチャーや呪文を踏み倒さないように気をつけましょう。

 闇文明の誇る歴代最強格のフィニッシャー。


 一般的にメタクリーチャーとの組み合わせがよく知られていますが、《流星のガイアッシュ・カイザー》との噛み合わせもなかなかのもの。相手ターン終了時に《流星のガイアッシュ・カイザー》を踏み倒し、返すターンに《CRYMAX ジャオウガ》を召喚するだけでそのまま6打点形成。


 除去耐性を持つことでT・ブレイカーとの相性も良く、登場して相手のシールドを3枚まで減らしたところで先に横のT・ブレイカーでシールドを割り切れば、《CRYMAX ジャオウガ》の除去耐性で相手のトリガーを耐えつつダイレクトアタックまで漕ぎ着けることもできます。


 デッキのメインというわけではないものの、数枚採用しておくだけでどこからでも鋭角なフィニッシュを見込めるのはこのカードの明確な強みです。

 現在のメタゲームの中心に居座っていると言っても過言ではない超優秀なスイーパー。


 小型クリーチャーはこのクリーチャーが軒並み押し流してロックを仕掛けられるうえ、デッキの構築次第では着地された瞬間何もできずにターンを1ターン明け渡すことになります。


 このクリーチャー1体で動きが止まってしまうデッキはそれだけで非常に厳しく、軽減を絡めれば3〜4マナで出ることもザラにあることから水文明のデッキであれば2〜3枚入っていると考えても損はないほどです。


 従来の水闇自然【CRYMAX ジャオウガ】と比べてマナ加速主軸のこのデッキは相手の《飛翔龍 5000VT》の影響を受けづらいことが強みのひとつと言えるでしょう。

 どちらも「登場時に盤面に干渉できる」「コスト10の」「ゲームにフタを仕掛けられるフィニッシャー」。


 《終末の監視者 ジ・ウォッチ》は登場時・攻撃時の両方で2体を同時にバウンスでき、再展開してきたタイミングでターンをスキップ。クリーチャーのプレイはもちろん呪文の詠唱に対してもこのターンスキップは働くため、仮にすぐ除去された場合でも除去以外の行動はまず取れません。


 一方で除去への耐性そのものはなく、返しに相手が確定除去を持ち合わせていれば対処自体は簡単にされてしまいます。


 《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》は1体しかバウンスできず呪文に何もできないかわりに、EXライフによる除去耐性とバウンスした相手のコストに応じてのリアニメイトがウリ。


 クリーチャーの登場時能力であれば完全にロックしてしまえるため呪文2枚を使っての対処以外はほぼ不可能で、単体でもべらぼうに強力ですが他のフィニッシャーと組み合わさることでより強固な盤面を築き上げられます。


 どちらを何枚採用するかは難しいところですが、現時点では多色比率も鑑みて《終末の監視者 ジ・ウォッチ》1〜2:《終末縫合王ザ=キラー・キーナリー》2の比率が主流です。

おわりに

 というわけで、今回は自然【キーナリー】について解説していきました。


 禁王創来」の新規ディスペクターはどれも強力ですが、中でも《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》は抜群のスペック!


 非常にわかりやすいロック能力で、「こんなカードが構築済みデッキに2枚入ってていいんだ」と素直に思ってしまいました。


 デッキ自体もマナランプ戦術が日の目を見そうな次環境での活躍も期待できる、持ってて損のないデッキになっていると思います。《流星のガイアッシュ・カイザー》が続けざまの再録で手に入りやすくなっている今がチャンス!


 それでは、また来週お会いしましょう。お相手はyk800でした! 記事が面白かったらぜひTwitterでのシェアをお願いします!

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このコラムのライター

yk800

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