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2023.7.19

Vol.65「闇火【テレスコ邪王門】」 | yk800のWeekly Pick Up Deck!!

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Vol.65「闇火【テレスコ邪王門】」 | yk800のWeekly Pick Up Deck!!
目次

はじめに

 初めましての方は初めまして、『yk800』です。


 このコラムでは、直近で話題となったデッキや筆者である私yk800が個人的に気になったデッキを紹介していきます!


 今回の特集は【テレスコ邪王門】


 先週大きな話題を集め、様々なメディアで注目のデッキとして紹介されているため、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。


 「防御的なデッキでありながらメタカードを駆使して【サガループ】にも勝てる」ところが注目を集めたポイントですが、手札破壊という効かない相手のほとんどいないギミックを主軸に据えていることもあって、ただビートと【サガループ】に勝てるだけではないパワーを感じられるデッキです。


 これから先の環境にも定着しそうな新デッキ・【テレスコ邪王門】について、基礎から解説していきたいと思います!

闇火【テレスコ邪王門】のサンプル構築

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闇火【テレスコ邪王門】ってどんなデッキ?

 強力なハンデス能力とドロー能力を併せ持ったシステムクリーチャー・《謀遠 テレスコ=テレス》がこのデッキの主役。


 序盤はメタカードも駆使して相手の動きを押し留めながら、《鬼寄せの術》やチャージャーから素早く《謀遠 テレスコ=テレス》を着地。ハンデスで相手のリソースを制圧する一方で自分は潤沢な手札を確保し、メタカードで蓋をしてゲームをコントロールするのが最初の目標地点です。


 その後は逆転を許さないように慎重に打点を刻んでマウント体勢を維持したまま削り切るか、《ルピア炎鬼》を添えつつ《CRYMAX ジャオウガ》で一気にシールドを割り切るかのどちらかで勝利を目指します。


 メタクリーチャーでの妨害やマナ加速・ハンデスや除去でのリソースの制圧・極力逆転されないように押さえ込んでのフィニッシュとゲーム展開における段階がわかりやすく、動かし方自体は最近のデッキの中でもかなりシンプル。


 一方で、制圧系のデッキの常として、相手のデッキに入っているカードを推測したうえで「負け筋」を考え抜き、それを徹底的にケアしていく必要があります。


 この手のコントロール要素が強いデッキは自分の動きを通しただけでは勝利に直結しないため、そこから詰みの局面に持ち込むまでがむしろ本番です。


 そういった意味で、回すこと自体は難しくないもののちゃんと勝ち切るためには相応の対面知識と練度が必要なデッキだと考えられます。




 有利に動けるのはメタが有効かつリソース+メタカードの構造を苦手とする【サガループ】や、《百鬼の邪王門》によるカウンターをケアできないビートダウンデッキ。盤面に対処する除去手段が限られており、《ルピア炎鬼》を着地させるだけで展開が一気に鈍くなる光水火【「正義星帝」】や光水火【鬼羅.Star】なども有利な相手でしょう。


 高速で《謀遠 テレスコ=テレス》を出されて即応できるデッキ自体がそもそも限られているため、《鬼寄せの術》+《謀遠 テレスコ=テレス》という上ブレが通れば多くの対面を制圧してしまえるのもこのデッキの強みの一つと言えそうです。


 一方で、そもそもハンデスがほとんど通らないような相手や、除去手段が豊富なデッキ、展開をメタクリーチャーで妨害しづらいうえに《百鬼の邪王門》を止めながら殴ってくる相手は厳しめです。


 代表的なところでは【水魔導具】。


 《卍 新世壊 卍》を張られればどれだけハンデスしてもデッキトップの魔導具呪文1枚からドローが繋がるうえ、そもそも墓地にどれだけ魔導具呪文を落としても「無月の門」系の能力は止まりません。頼みのメタクリーチャーも召喚して出てくるドルスザクたちには基本的に無力です。


 また、水闇自然【ジャオウガ】もかなり対処に困る相手です。


 《キユリのASMラジオ》こそメタクリーチャーで止まるものの、《天災 デドダム》《極楽鳥》を介したマナ加速から《若き大長老 アプル》《とこしえの超人》を添えて《CRYMAX ジャオウガ》でゴリ押されれば打つ手なし。


 相手のハンドキープにも左右されるところは大きいですが、あまり有利とは言えない相手です。


 とはいえ、この辺の相手にはカード除去・エレメント除去を採用して盤面で戦う力を向上させればある程度は改善可能。メインギミックに費やす枚数が少ないため、構築を特定の相手に寄せられるのは闇火【テレスコ邪王門】の大きな強みでしょう。

闇火【テレスコ邪王門】に採用されるカードについて

 【サガループ】をはじめとして、幅広い相手に有効な軽量除去クリーチャー。


 除去のされやすさがネックですが、2ターン目に動ける汎用性の高いメタクリーチャーということで3ターン目に自分のリソースを伸ばしたいデッキでは優先的に採用される1枚です。


 このデッキも例に漏れず、3ターン目は《コダマダンス・チャージャー》《鬼寄せの術》+《謀遠 テレスコ=テレス》などやりたいことが多いターンなので、軽く動けるカードの存在はテンポの観点から貴重です。

 火/闇のクリーチャーを最大で2ターン早く着地させるコスト軽減呪文。


 この一時的な軽減カードは手札消費の激しさが欠点ですが、《鬼寄せの術》はシールド回収が入るため手札枚数を維持したままクリーチャーを素早く送り込めます。


 主な出し先は《謀遠 テレスコ=テレス》《CRYMAX ジャオウガ》の2体。


 前者は毎ターン誘発するハンデス・ドロー能力を持ったシステムクリーチャーで、着地が早ければ早いほどアドバンテージを生み出します。


 後者は本来7マナかかるところを5マナまで軽減できるため奇襲性が大幅にアップ。ゲームを長引かせたくない相手に素早く畳み掛けるためのパッケージとして重宝します。

 3→5の流れを支える、手札の減らないチャージャー呪文。


 5マナ域にメインアクションを置いているこのデッキではチャージャーや《鬼寄せの術》といった展開加速カードの存在が大前提。その中でも手札を減らさずにマナを伸ばせる《コダマダンス・チャージャー》は優先度の最も高いチャージャーです。


 シールドが減ってしまうデメリットも《百鬼の邪王門》で受けられるこのデッキではあまり気にならないため、スペックの高さを存分に活かせます。




 初動を安定させるために、《コダマダンス・チャージャー》4枚の他に追加のチャージャーを1〜2枚採用するパターンもあります。


 その場合


《リロード・チャージャー》

手札を1枚捨てて1枚ドロー。手札調整としてはやや控えめです。

闇火多色は自動的にマナに行くチャージャーとしてはありがたいですが、多色枚数が増えるのはデメリットにもなりえます。


《終断γ ドルブロ/ボーンおどり・チャージャー》

トリガーブロッカー付きのチャージャー。受け札として機能するのが最大のメリットです。

《ボーンおどり・チャージャー》のランダム墓地肥やしは一応《絶望と反魂と滅殺の決断》とシナジーがあるものの、運頼りになるためメリット換算するのは難しいです。あくまで受け札付きのマナ加速と考えるのが良いでしょう。


《ボイル・チャージャー》

コスト2以下のカードを破壊。

除去しながらマナを伸ばせるため、【水魔導具】の《卍 新世壊 卍》や小型中心のビートダウンにテンポを取れるカードとして非常に優秀ですが、特に《卍 新世壊 卍》に対しては下の魔導具呪文ごと山札下に叩き込める《邪招待》の方が対策カードとしてはより適切です。


《セルリアン・アックス・ドラゴン/ダブルアックス・チャージャー》

手札を2枚まで山札の下に置き、その数だけドロー。枚数を任意に調整できるため手札入れ替えカードとしては比較的優秀な部類です。

上面のクリーチャーはほとんどおまけ。


 あたりが採用候補です。《爆霊魔 タイガニトロ》を採用するなら闇を含むチャージャーが最優先になります。

 汎用性の高いエレメント除去。特に、苦手な【水魔導具】への数少ないカウンターパートとしての役割が主体です。


 火文明をデッキに含むため他のカード除去・エレメント除去も採用できますが、《邪招待》は除去先が優秀。選んだエレメントに含まれるカードごとまとめて山札の下に封印してしまえます。


 《卍 新世壊 卍》の厄介な点として、カード除去で排除した際に下の魔導具呪文が墓地に落ちて《「無月」の頂 $スザーク$》の着地に繋げられてしまうことがありました。


 カード除去を使って減った手札をハンデスで絞られながら、相手はドローでリソース補填。この展開があるために、《「無月」の頂 $スザーク$》登場以降の【水魔導具】はただ《卍 新世壊 卍》を除去するだけでは止まらなくなっていました。


 その点、《邪招待》《卍 新世壊 卍》を除去した後に相手の墓地に魔導具呪文が残らないため、《卍 新世壊 卍》への応じ手として非常に優秀です。


 もちろん軽量メタクリーチャーをテンポよく除去したり、小型を中心にビートしてくる相手には気持ち程度の受け札になったりとピンポイントメタに止まらない活躍が見込めます。


 3ターン目に使うと次のターンの動きが非常に弱くなる点にだけは注意です。

 墓地リセット+戻した枚数に依存するコスト火力。


 【サガループ】などに墓地メタ・軽量クリーチャー主体のデッキへの盤面処理として機能するのはもちろんですが、自分の山札を回復できる点も見逃せません。


 受け札を使っていると山札がみるみる削れていく《百鬼の邪王門》との噛み合わせが良好で、一度使った《百鬼の邪王門》を山札に戻したり、《百鬼の邪王門》から出てきて強いクリーチャーだけを山札に戻して受けのクオリティを高める、といった使い方も終盤になれば見込めます。


 汎用性が高く、単なるメタカードにとどまらない能動的な使い方もあるため、デッキに3枚以上は採用しておきたいカードです。

 コスト3ながらパワー5000と優れたボディのメタクリーチャー。《「…開けるか?」》《絶望と反魂と滅殺の決断》などパワー4000がひとつのボーダーとなっている現環境では、パワー5000はちょっとした除去耐性です。


 《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》と同じく召喚せずに出すタイプのコスト踏み倒しを厳しく制限するクリーチャーですが、このクリーチャーは相手のターンだけでなく自分のターン中にも機能するのが最大の特徴。単なる妨害に止まらず、《ヘブンズ・ゲート》《百鬼の邪王門》のようなコストを踏み倒す受け札を完封することができます。


 その代償として、踏み倒し制限は相手だけでなく自分にもかかってしまいます。自分自身が《百鬼の邪王門》を使うため、適当に出すと自分の首を絞めることにも繋がります。


 【サガループ】のような殴ってこないコンボデッキには積極的に出し、ビートダウン相手にはフィニッシュ直前まで出さないようにするなど、使い方にややクセのあるカードですが、環境への適性は非常に高い強力なメタカードです。

 毎ターン終了時にデッキトップ1枚を墓地に置いてから闇のカードを墓地から回収できる擬似置きドローソース。


 継続的なアドバンテージ源としては非常に高水準で、状況に合わせて好きなカードを回収していけるため高い対応力を持っています。


 《百鬼の邪王門》《一王二命三眼槍》などの手札誘発型の受け札との相性も良く、自分のターン中に山札を掘り進めるべく使った《百鬼の邪王門》を回収して受けに利用する、なんて芸当も。今回のサンプル構築では採用していませんが、《秩序の意志》のようなS・バックもより効率的に活用できます。


 尖った強みはないものの、柔軟性の高さとデッキの方向性との噛み合いから無理なくデッキに馴染むのが魅力です。

 デッキの中核を担う新時代のゲームメイカー。相手ターン開始時にランダムハンデスし、相手が手札を捨てたら1ドローする2つの常在型能力がこのカードの強さを支えています。


 登場するだけで1ハンデス1ドロー確定、生き残り続ければ延々とアドバンテージ差をつけ続けるため、マウントを取る力がズバ抜けているのが最大の特徴。


 仮に即座に対処されてもすでに出した分のリソースを回収し終わっているためほとんど損失になりませんし、そもそもランダムハンデスで対抗札を抜けてしまえばそのままマウントが継続します。


 対処されない限り延々と相手のリソースを手段を削り続けるため、うっかり除去するタイミングを逃してしまうとみるみるうちに盤面から排除しづらくなっていきます。置物ハンデスはこれが厄介で強力です。


 相手の手札を全て刈り取ったら、「1枚ブレイク→ターンエンドして相手ターン開始時にブレイクしたシールドを捨てさせて1ドロー」を繰り返すだけで除去トリガーのない相手はほぼ完封可能。中盤のリソース制圧からフィニッシュ補助までをこなす役割の広さもこのカードの強みです。


 パワーも5000と十分に高く、これまでの環境傾向からは外れた対処法が要求される1枚。構築の段階で返し方を意識しておきたいカードです。

 闇文明の代名詞とも言えるパーフェクト呪文。特にミッドレンジデッキへの適性は非常に高く、中速デッキでこのカードを採用していない闇文明デッキを探す方が難しいほどです。


 ハンデス・除去・蘇生の3つのモード全てが有用で、特にハンデスモードは《謀遠 テレスコ=テレス》下で使うと2ハンデス2ドローという説明不要の凶悪さに。


 除去も盤面対処手段に乏しいこのデッキでは使える場面が多め。《とこしえの超人》《若き大長老 アプル》といった《百鬼の邪王門》を止められるメタカードをスマートに排除できます。


 蘇生モードはそれほど出番が多くないものの、ハンデス・除去のついでに《ルピア炎鬼》《フットレス=トレース》を蘇生できるオプションがあるに越したことはありません。


 カードパワーに加えてデッキとの噛み合いも優れた優秀なカードです。

 手札から使える敗北回避手段。《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》などの単発で大きな打点を叩きつけてくる相手に対して最も有効な受け札です。


 《謀遠 テレスコ=テレス》《フットレス=トレース》など手札を抱えやすいシステムが揃っているため手札を元手に受けを作れるカードは全般的にデッキとの相性に優れており、中でも《一王二命三眼槍》は攻撃によるフィニッシュなら確実に1発止められる点に特異性があります。


 クリーチャーとして使っても最低限2打点スピードアタッカーで及第点。


 多色の重みもあいまってそれほど枚数は採れないものの、受けの幅を広げるうえで欠かせないカードです。

 【赤黒テレスコ邪王門】における守りの要。ビートダウンデッキに対して強烈なカウンターをお見舞いするための最終兵器的存在として機能しています。


 《一王二命三眼槍》と同じく手札を抱えやすいデッキの構造と強く噛み合っており、採用している闇のクリーチャーにブロッカーが多いため2面止められる機会も多め。


 このカードがなければ、中速ハンデスデッキとしてのこのデッキはビートダウンデッキに対してなすすべもなく負けてしまいます。守りに専念できるこのカードの存在こそが、デッキとしての強さを支えている秘訣とさえ言えるでしょう。


 これといった特殊な使い方こそあまりないものの、デッキコンセプトの片翼を担う重要な1枚です。

 コントロールプランをすっ飛ばして、素早くゲームを畳むための追加フィニッシャー。


 長期戦になると逆転されかねない水闇自然【ジャオウガ】や【水魔導具】に対しても高速で打点を押し付けられば意外とあっさり貫通できることも。リソース勝負を見越してリソースを整えることに注力している相手を置き去りにしてフィニッシュまで向かえます。


 メインプランには基本的にあまりそぐわないものの、相手のバトルゾーンにタップされたクリーチャーがある状態では確定除去+2ハンデス、《謀略 テレスコ=テレス》がいれば2ドローまでおまけについてくるためリソース殲滅目的で使っても十分強力です。


 そもそもの話、メインとは別軸でゲームを終わらせられることにこそ採用価値があるカードとも言えます。2〜3枚は採用しておくのがオススメ。

おわりに

 というわけで、今回は【テレスコ邪王門】について解説していきました。


 《謀遠 テレスコ=テレス》については《霊刑連結 ジゴク・パルテノン》が強かった経験から可能性を感じるカードだとは思っていたのですが、まさかこんなにも早く頭角を表すとは!


 環境要因も手伝って《百鬼の邪王門》デッキに注目が集まった矢先だったため、非常に驚きました。


 もちろんベースの強さもありますが、様々な方向性に寄せられるのがこのデッキの最大のセールスポイントだと思っています。メタクリーチャーに寄せてみたり、除去に寄せてみたり、ハンデスに寄せてみたりと、グッドスタッフ寄りの構成も手伝って細部の調整から基盤以外総とっかえの大改造まで自由に構築をいじれるデッキです。


 今週末発売の新商品に収録される《邪幽 ジャガイスト》が加入すればアビスに寄せた構築が強化されそうだというウワサもまことしやかに囁かれているため、いまのうちに触ってみてはいかがでしょうか。


 それでは、また来週お会いしましょう。お相手はyk800でした! 記事が面白かったらぜひTwitterでのシェアをお願いします!

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このコラムのライター

yk800

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