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2022.4.12

Vol.10「【火自然アポロヌス】」 | yk800のWeekly Pick Up Deck!!

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Vol.10「【火自然アポロヌス】」 | yk800のWeekly Pick Up Deck!!
目次

はじめに

 初めましての方は初めまして、『yk800』です。


 このコラムでは、直近で話題となったデッキや筆者である私yk800が個人的に気になったデッキを紹介していきます!


 さて、今回の特集は【赤緑アポロヌス】。「キングマスタースタートデッキ」の発売に合わせて強化されるということで以前から話題となっていたデッキタイプなので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。


 実際に各地の大会で上位入賞も報告されており、追加パーツはスタートデッキのカードのみにも関わらず、その実力は保証済み。


 今回はそんな新進気鋭の【赤緑アポロヌス】について、構築の理念や各カードの採用理由に至るまで、基礎から紹介していきたいと思います!

【赤緑アポロヌス】のサンプルリスト

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【赤緑アポロヌス】ってどんなデッキ?

 今回の主役は王来MAXのキングスタートデッキ「アバクの鬼レクスターズ」にて新登場した《カチコミ入道<バトライ.鬼>》と、デュエキングMAXパックに収録された《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》


 《カチコミ入道<バトライ.鬼>》はコスト3という軽さながら進化コマンド・ドラゴン。キーカードである《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》とそのほかの侵略を同時に宣言しやすいため、《カチコミ入道<バトライ.鬼>》の進化元+《カチコミ入道<バトライ.鬼>》+その他のコマンド侵略クリーチャー】の組み合わせによって、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のメテオバーン条件である進化元3枚を簡単に達成できます。


 この《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のメテオバーンによるオールブレイク+そのままダイレクトアタック】を最速3ターン目に叩きつけて勝利を目指すのが今回のデッキのコンセプトとなっています。


 これを支えるのが12枚も採用されたコスト1進化元と8枚採用のコスト2サーチ呪文です。

 同じく新発売のキングマスターデッキで《ストリエ雷鬼の巻》《ヘルコプ太の心絵》という2種類のタマシードが収録されたことにより、レクスターズのコスト1進化元事情は一気に緩和。


 タマシードから進化することで手札を減らさずにコマンドを展開できる《オンソク童子<ターボ.鬼>》はもちろん、今回のサンプル構築では採用していませんが《晴舞龍 ズンドコ・モモキング》なども使い勝手が大幅に向上し、評価の上がっている1枚です。

 これらの進化元を1ターン目に展開して、2ターン目にはサーチカードを撃つのがこのデッキのメインムーブ。


 《エボリューション・エッグ》《進化設計図》にはそれぞれ良し悪しがありますが、必要パーツが多いコンボなのでどちらも採用する価値は十二分にあります。


 この手のコンボデッキはメタカードに弱いのが常ですが、このデッキはコンボパーツである《カチコミ入道<バトライ.鬼>》自身がバトル除去を飛ばしてメタクリーチャーを排除できる点がスマート。


 「タマシードから進化した時」という条件があるため、1ターン目にタマシード→2ターン目にサーチカード→3ターン目に《カチコミ入道<バトライ.鬼>》を召喚してバトルでメタクリーチャーを除去し、そのまま攻撃して二重侵略、というアクションが理想的なムーブとなります。

 《オンソク童子<ターボ.鬼>》は2ターン目に出して手札を整えつつ進化クリーチャーの枚数を水増しできるほか、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》プランが見込み薄になった際には2ターン目に《轟く侵略 レッドゾーン》へと侵略してT・ブレイクを叩き込んでシンプルなビートダウンデッキとして振る舞うこともできます。


 色々と脆い部分は否めないものの、速度と《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》の突破力で全てを解決するパワーに満ち溢れたビートコンボ。


 《ジャスミンの地版》《晴舞龍 ズンドコ・モモキング》を採用してマナ加速し、《ドープ<フレイムバーン.Star>》《ダイナボルト<ドギラ.Star>》から《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》への侵略を狙う構築も考案されているなど、環境に登場するやいなや全国各地で様々なバリエーションが試されています。


 今月末にリリースされる王来MAX第1弾でもまだ見ぬタマシードや鬼レクスターズが登場するため、今後の発展性にも期待大の新デッキです。

【火自然アポロヌス】に採用されるカードについて

 1ターン目に登場して手札を調整できるタマシード2種。除去を受けず、《オンソク童子<ターボ.鬼>》《カチコミ入道<バトライ.鬼>》の能力のトリガー条件となるため、コスト1進化元としての優先度は高め。


 特に《ヘルコプ太の心絵》は4枚も見られるうえに手札を減らさずに展開できるため、このデッキで最も強い初動です。


 進化クリーチャーしか回収できない点も、キーパーツが全て進化クリーチャーであるこのデッキではほとんど困りません。


 《ストリエ雷鬼の巻》はドローこそできるものの1枚限りで、手札も1枚減っている点に留意。


 手札入れ替えは強制効果なので、必要なパーツが揃っていないときはいざ知らず、手札にコンボパーツしかない状況でも1枚をデッキボトムに返す必要があるので要注意です。

 9枚目以降のコスト1レクスターズ。


 タマシードシナジーをサポートできない弱点はありますが、ひとまずコスト1の打点なので《轟く侵略 レッドゾーン》などで攻める際に添えるには最適です。


 なんとしても1ターン目に進化元を出したいデッキなので、文明の合う追加のコスト1タマシードが登場しない限りはこのカードが引き続き採用されていくでしょう。

 2ターン目に撃ちたいサーチ群。


 進化クリーチャーが3枚も手札に必要になるコンボですので、この手のカードは是非とも採用したいところ。


 このデッキには単色カード(と、アンタップインする多色カード)しか採用されていないため、1ターン目にタマシードをプレイした後も多色のタップインを気にすることなく2マナ→3マナと流れるようにカードをプレイしていけます。綺麗にマナカーブを埋める点でも必須に近いカードたちです。

 進化クリーチャーでありながら2ターン目の手札調整を兼ねつつ、いざという状況では侵略元にもなるハイスペックカード。


 ドラゴンを持たないため《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》にはなれませんが、コマンドなら持っているため《轟く侵略 レッドゾーン》は侵略可能です。最速2ターン目にT・ブレイクを叩きこんで、そのままビートダウンプランも狙えます。


 タマシードから進化することで手札を減らさずに進化クリーチャーを展開できますが、ここでひとつ注意点が。


 《カチコミ入道<バトライ.鬼>》《オンソク童子<ターボ.鬼>》らの「タマシードから進化したとき」能力の条件は、そのカードを直接バトルゾーンにあるタマシードのうえに載せた際にしか発動せず、「タマシードを進化元にしている進化クリーチャー」を進化元にした場合には機能しません。


 1→2の流れで《オンソク童子<ターボ.鬼>》を進化させてルーティングした場合、必然的に次のターンに登場する《カチコミ入道<バトライ.鬼>》は強制バトルを撃てなくなってしまいます。


 除去がほぼ不要そうな対面では特に気にする必要はないでしょう。が、メタクリーチャーを展開してきそうな相手にはタマシードをあえて温存し、《カチコミ入道<バトライ.鬼>》の除去能力を叩きこむプランも考慮すべきでしょう。

 コンボの起点となるコマンド・ドラゴンを持った最軽量進化クリーチャーです。「コマンド」・「ドラゴン」どちらも持ち合わせている唯一のコスト3クリーチャーということで、替えの利かない役割を担っています。


 コンボパーツでありながら放てるバトル除去が非常に便利です。メタクリーチャーを除去して走りやすくするのはもちろん、コンボが揃っていない状態でも盤面を取りながら2点を刻んだり、除去+殴り返しで2面削れたりとコスト以上の性能。


 サンプル構築では他に火の進化ドラゴンを採用していないため、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》になれる唯一のカードであることは記憶に留めておきましょう。

 このデッキのコンセプトでありフィニッシャー。


 元々は「デュエル・マスターズ プレイス」にて活躍した《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》の調整版を、さらに現代デュエル・マスターズに適合するようリアレンジして逆輸入しなおしたという、少々複雑な成り立ちカードです。


 「プレイス」版ではシンパシー:ドラゴンによる自己軽減能力が追加され、メテオバーン能力でワールド・ブレイカーを得るのではなく直接相手のシールドをブレイクしてそのままダイレクトアタックまで持ち込めることから、ドラゴン系デッキの強力なフィニッシャーとして環境に君臨しました。


 「現代でのデュエル・マスターズでも通用するのでは?」とさえ言われたこの「プレイス」版《超神星アポロヌス・ドラゲリオン》ですが、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》へと再調整されるにあたって一部の能力にはアップグレードが施されました。


 自己軽減能力の代わりに侵略能力による自己踏み倒しを。登場タイミングがアタックステップになったことに合わせてメテオバーンのタイミングも登場時に。


 踏み倒しメタに弱くなったり、「選ばれた時」のマナ破壊が規模縮小してしまったりと一概に強化されたわけではないものの、侵略能力のおかげで極めて早いタイミングでシールド全ブレイクダイレクトを決められることで注目を集めました。




 登場以来根強いファンが使用しており、大会での入賞もたびたび報告されるポテンシャルを持ったカードでしたが、コスト3の侵略元でありながらメタクリーチャー除去までも同時にこなす《カチコミ入道<バトライ.鬼>》や低コストタマシードの登場でついに爆発。総合的に大幅な強化を受けて、今回のデッキが成立しました。


 躍進の裏には環境的な要因も大きく、現環境にはこのカードの突貫を安定して受けられるデッキがほとんど存在しません。その原因は、王来篇を通して供給され続けたG・ストライクが受け札のメインストリームになっていることです。


 選んだカードの攻撃を止めるG・ストライクは、シールドをブレイクした時点ですでに攻撃中の《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》にとって全くの無意味。


 また、除去トリガーでも対処自体は可能なのですが、ここで「選ばれた時」の能力が効いてきます。このカードが選ばれると、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のコントローラー側が防御側のマナゾーンのカードを2枚選んで墓地に置けてしまうのです。


 本家本元の全ランデスと比べればまだかわいいものの、3〜4ターン目に2枚もマナを持っていかれてはゲームの決着が付いたも同然。除去トリガーではまともに受けられないため、トリガーブロッカーやシールド追加で受けることになります。


 《灰燼と天門の儀式》《ドラゴンズ・サイン》を駆使する【5cザーディクリカ】、《護天! 銀河MAX》《「光魔の鎧」》の盾追加で対応可能な【光水自然ギャラクシールド】、《ヘブンズ・ゲート》系の各デッキあたりがある程度現実的に受け切りを見込めるラインナップ。


 逆に言えば、これらのデッキ以外で対応するのは至難の業。ほとんどのデッキではそもそも止めることすらかないません。


 高い水準のフィニッシュ力と速度を兼ね備えた、現代デュエマに相応しいフィニッシャーです。

 多重侵略の1枚目のカードとして白羽の矢が立ったのは《轟く侵略 レッドゾーン》


 無条件でT・ブレイカーを持っているためビートダウンを仕掛けるサブプランへと移行する際に最も効率が良く、相手を選ばず確実に盤面に干渉できる除去能力も腐りづらく優秀です。


 また、《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》を受けるにはトリガーブロッカーが有効ですが、このカードを間に1枚噛ませて《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》のメテオバーン→《轟く侵略 レッドゾーン》の登場時能力という順序で解決すると、除去耐性のないブロッカー1枚までなら吹き飛ばせてしまう傍若無人ぶり。2枚挟めばEXライフ持ちのブロッカーも吹き飛んでいきます。


 侵略枠の中でも総合的に見たデッキとの相性が最も良く、追加の侵略を足すにせよまずはこの4枚の枠から確保したいカードです。

 1→2→3と連続で動きたいこのデッキでは、マナにタップインする多色カードはほとんど採用できません。


 しかし、コスト1域の文明が散らばっており、1ターン目に火マナ→2ターン目に自然マナと要求されることやその逆を求められることも少なくないこのデッキ。


 手札コンボデッキである都合上、文明のためにコンボパーツをマナに置いてしまうのは好ましくありませんが、単色カードのみで構成された2色デッキは意外なほどに文明が偏る事故が起こりやすいです。


 《新世界王の思想》は最低限のスペックを保ちながら、引いた際のハンドキープ事情を一気に改善してくれる1枚。


 このカードさえ引ければ、以降のマナトラブルは全て解決。あとから引いた際もマナに置いて裏目がなく、コンセプトの遂行が勝利に直結しやすいこのデッキでは採用しやすいカードです。


 とはいえ、コンボに一切関わらないカードなので、ここの4枠が自由枠の筆頭。追加の侵略等を採用する際は、まずここの枚数から調整しはじめるのが良いでしょう。

おわりに

 というわけで「キングマスタースタートデッキ」発売直後から全国で結果を残した新デッキ、【火自然アポロヌス】について解説していきました。


 良くも悪くも一直線なので対策されやすいデッキではあるものの、多種多様なデッキが活躍する現在のオリジナル環境では特定のデッキに対策を寄せ切るのは難しくなっています。まだしばらくは活躍する姿が見られそうですね。


 デッキの構造は非常にシンプルながら、細かなテクニックや自由枠の採用候補の多さから、まだまだ最適化する余地が残されているこのデッキ。今後の進化にも目が離せません。


 それでは、また来週お会いしましょう。お相手はyk800でした!

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このコラムのライター

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