はじめに
初めましての方は初めまして、『yk800』です。
直近で話題となったデッキや筆者である私yk800が個人的に気になったデッキを紹介していくこのコラム、今回はとあるCSでベスト4のうち3席をかっさらって大きな話題を呼び、その後も各地で活躍を見せる【7軸ガチロボ】を特集いたします。
大興奮のファンデッキとして数々のプレイヤーを魅了してきた【ガチロボ】デッキの現在について、基礎から詳しく解説していきます!
【ガチロボ】ってどんなデッキ?
登場時と攻撃時に山札の上から3枚をめくり、それらが全て同じコストのクリーチャーであれば踏み倒すことができる《ガチャンコ ガチロボ》。
デッキ内のほぼ全てのカードを同じコストのクリーチャーで統一し、この3枚踏み倒しの成功率をできる限り高めたテーマデッキが【ガチロボ】です。
出して決まればほとんどの相手に勝てるほどの爆発的なアドバンテージ力と、カードゲームならではの「めくり」の楽しみ。好きなクリーチャーを取り入れやすい構築の自由さも持ち合わせており、《ガチャンコ ガチロボ》はデュエル・マスターズの面白さをあらゆる角度から体現したカードだと言えるでしょう。
統一するコストによって【n軸ガチロボ】というような呼び分けがなされ、【2軸ガチロボ】から果ては【12軸ガチロボ】まで、強さにムラこそあるものの長きに渡って愛好家が存在する、デュエマ界でも屈指のファンデッキです。
革命編第1弾での登場以来ずっと愛され続けてきた《ガチャンコ ガチロボ》ですが、2018年に大きなターニング・ポイントを迎えます。
「ツインパクト」の登場です。
ツインパクト登場以前はどうしても序盤の動き出しに大きな難を抱えており、初動だけは他コストのカードに頼らざるを得なかった【ガチロボ】ですが、ツインパクトのブーストを得てから事情が激変。
特に、シンプルな「山札の上から1枚ブースト」を多数獲得した【7軸ガチロボ】・【8軸ガチロボ】は安定性が大幅に向上し、環境クラスのデッキとも現実的に戦えるようになりました。
今回紹介する【7軸ガチロボ】は、大量のツインパクトや最新のパワーカードを取り込んだ、現時点での集大成とも言える構築です。
【7軸ガチロボ】の動き方
出して攻撃するだけで呪文ロックできる強さはご存知の通り。全体SA付与のおかげで膨大な打点を作りやすいこともあり、ひとたび着地すれば言葉通りの「フィニッシャー」としてゲームを終わらせてくれます。
最近では【5cコントロール】でもお馴染みの1枚ですが、全体SA付与を完璧に活かしきれる《ガチャンコ ガチロボ》との相性は「最高」の一言に尽きるでしょう。
【7軸ガチロボ】のサンプル構築
【7軸ガチロボ】に採用されているカードについて
言わずもがなのコンセプトカード。このデッキはスリーセブンを揃えて大興奮するためのデッキです。
忘れがちな点として、相手のシールドが2枚以下だと自分の水のクリーチャーが攻撃もブロックもされなくなります。
トリガーブロッカーを多用してくるような相手に押し切れる可能性が出てくるため、水のクリーチャーでの攻撃は後に残す方が良いでしょう。
最もプレーンなブースト札。
コスト2なので1ターン目から3ターン目まで連続でタップインしながら3ターン以内にブーストできる点には注目です。
また、地味ながらデッキで唯一のT・ブレイカー。過剰打点を作りやすいデッキなので意識する場面はそれほど多くないですが、打点効率としては2点+3点が最も良くなるので、一応覚えておくといいことがあるかもしれません。
墓地メタを兼ねたブースト札。
【水闇自然墓地退化】を筆頭に、【5cコントロール】や【水魔導具】など、現環境には《お清めシャラップ》を当てたい対面が多数存在するため、先述したようにこのカードを無理なく多投できること自体が一種のアドバンテージになっています。
上面もパワー9000かつマッハファイター持ちでマナ回収までこなしてくれるナイスガイ。
初動としても、《ガチャンコ ガチロボ》から捲っても強いため、まず4枚採用するべきカードです。
受けであり初動補助。
初動補助としては、主にブースト札か《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》を探すために使われます。
特に《天命龍装 ホーリーエンド/ナウ・オア・ネバー》は引けているかでゲームの組み立て方がまるっきり変わる超重要カード。積極的に探しに行きたいところです。
コスト1ということで、1ターン目自然絡みのマナをセット→2ターン目にタップインしながらプレイ、とマナセットに負担をかけない動きがとりやすいのが嬉しい点です。
受け札としては9000火力なので相手次第で信頼できないものの、ビートダウンデッキをいなすには十分な火力です。
《ナウ・オア・ネバー》で出し入れした場合、登場時能力を解決する段階ですでにバトルゾーンにいないため、バトル除去が不発になります。トリガー《ナウ・オア・ネバー》でこのカードを出しても受け札にならない点には注意しましょう。
最強クラスのフィニッシャー。
【ガチロボ】垂涎の全軍SA付与に呪文ロックまでついてくる、ちょっと何言ってるかわからないカードです。
《ガチャンコ ガチロボ》でめくれればそのまま勝利まで一直線のハイパワーカードではありますが、初動に一切絡まないカラーリングなので序盤に手札で弱いのはネック。
比較的拘束の緩いデッキではありますが、早めにマナセットするかは初手とよく相談してから決めましょう。
また、呪文メタが必要ない対面であれば《ナウ・オア・ネバー》でEXライフシールドと引き換えに全軍SA付与を降臨させられます。使用頻度は低そうですが、お忘れなく。
先攻4ターン目の破壊力では《ガチャンコ ガチロボ》を凌ぐ、環境でも屈指の大型ハンデスカード。このカードを採用できることも【7軸ガチロボ】が活躍している理由のひとつです。
相手のビッグアクション前に差し込めばほぼ確実に相手を機能停止に持ち込み、こちらは余裕を持って展開を作れます。
貴重な単色マナかつデッキトップから《ナウ・オア・ネバー》を引き込めばいきなり有効牌になるため、序盤はなるべく手札に抱えておきたいカードです。
《ナウ・オア・ネバー》で出して嬉しい枠であり、《ガチャンコ ガチロボ》の抽選回数を+1するめくり補助カードです。
ツインパクトを上下で打ち分けられたり、マッハファイターで盤面に干渉できたりと、このカード自体も弱くはないのですが、あくまでも1枚めくりなので単体での期待値はどうしても「補助カード」の位置に落ち着いてしまいます。
それでもなお《キング・マニフェスト》を採用する理由は、カラーリングにあります。
初動から《ナウ・オア・ネバー》までの一連の流れに必要なマナ色を1枚で供給する水/自然は、あるとないとで動きの自由度に大きな差が出ます。
このカードなしでは自然文明が12〜13枚程度しか確保できないこともあり、どうしても外せない1枠となっています。
主に蓋の役割を担うロッククリーチャーです。
性質上《ナウ・オア・ネバー》経由での早出しができないため、速攻デッキというよりは中速以降のデッキが「受けて返す」のを止めるカード。【デッドダムド】のマッハファイターや【5cコントロール】の《覚醒連結 XXDDZ》、【墓地退化】の退化速攻などを咎めるために用いられる印象です。
下面は2面をストップしつつ殴り先を作る便利な受け札ですが、近年のビートダウンデッキは《我我我ガイアール・ブランド》や《未来王龍 モモキングJO》など、攻撃終了時にアンタップするカードを主軸にしていることが多いため、比較的乗り越えられやすいのが悩みの種。
トリガーの性能自体は現環境とはかみ合わない部分があるものの、受け札の枚数をプラスできるうえに強力なクリーチャーということで、それでもなお頻繁に採用されるカードです
下面は【火単ブランド】ピンポイントに刺さる受け札、上面は相手のカードに直接かつ無条件で干渉できる希少な除去クリーチャーです。
《闇の魔改造》の全体パワー-2000は受け札としてはそこまで強くありませんが、環境最強の速攻デッキ・【火単ブランド】のウィニーはほぼ一掃。パワー低下は進化元にも引き継がれるため《我我我ガイアール・ブランド》の自壊後まできっちり処理できます。
また、《奇石 ミクセル》や《赤い稲妻 テスタ・ロッサ》、《異端流し オニカマス》といった厄介なメタクリーチャーを1枚でまとめて流せるのもこのカードが採用される要因となっています。手札から唱えやすいコスト4も高評価。
上面はパワーに関わらず相手を2体バウンスできる、シンプルながら強力な確定除去です。
トリガーした《ナウ・オア・ネバー》が盤面に触るにはこのカードが必須になるため、必要そうな対面では手札にキープしておきたいところ。
カード除去ということで《卍 新世壊 卍》などのフィールドにも干渉でき、自分のクリーチャーを戻せるため《ガチャンコ ガチロボ》のアタックキャンセルにも一役買ってくれるなど、ツインパクトであることも合わせて多芸さが光る1枚です。
呪文ロック下でも動ける希少な受け札。
呪文が封じられた状態でも使える受け札はこのカードと《レレディ・バ・グーバ》しかなく、バトル除去が効かない相手を止めるにはこのカードから《天命龍装 ホーリーエンド》や《堕悪の覇王 シャークウガ》にアクセスする必要があります。
ハンドキープが難しいデッキということで採用しない構築も多数見られるものの、特定のデッキに対してはないとワンチャンスすら狙えないため、サンプルリストでは採用しています。
味方のコマンド全体にマッハファイターとスピードアタッカーを付与するパワフルなクリーチャー。
もっとも、一番SAを付与したい対象である《ガチャンコ ガチロボ》がコマンドではないため、メインフィニッシャーを張ることはできません。
このカードの真価は自身を含むコマンドへのマッハファイター付与。
ハンデスで選択肢を奪う《悪魔龍 ダークマスターズ》やすでにできている盤面に触りづらい《メヂカラ・コバルト・カイザー》が盤面処理のオプションまでこなせるようになるため、相手のリソースをまとめて狩り尽くし、次のターン攻めかかる「タメのプレイ」が容易になります。
カラーリングも強く、必要色の水/自然を全て備えているため序盤に引いた際はマナ基盤として強力。中盤以降に引いた場合も革命チェンジして全軍アンタップできるなど、あらゆるタイミングで無駄がない1枚です。
おわりに
今回は話題沸騰中の【7軸ガチロボ】を紹介いたしました。
全体としては、いわゆる「ネバーダクマ」の強さをしっかりと確保しつつもめくりの興奮要素も兼ね備えた面白強いデッキ、というような印象です。
今後も新規カードが出るたびに強化されていきますし、お好みのコスト7のクリーチャーを入れても楽しめるので、カジュアル目線でも遊びがいがあるのが魅力。
環境的な目線で見れば、どうしてもメタに脆い側面がある分ガチガチのトップTierにまではいかなさそうですが、ハンデス・墓地メタ・呪文ロックとあらゆる要素が現環境でトップシェアを誇る【水闇自然墓地退化】に有効なこともあって、今後も一定の活躍が見られるデッキなのではないかなと思います。
それでは、また来週お会いしましょう。お相手はyk800でした!