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2022.2.12

【上級者でも間違える】ワザの処理と具体例 | サーニーゴのポケモン通信

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【上級者でも間違える】ワザの処理と具体例 | サーニーゴのポケモン通信

【上級者でも間違える】ワザの処理と例題

目次

 こんにちは。 サーニーゴことシマダダイチです。
  VSTARが登場してからそろそろ1ヶ月ですね。VMAXクライマックスやスタートデッキ100をきっかけにポケモンカードを始めたプレイヤーは、少しポケカに慣れてきたところでしょうか?


 今回のコラムの内容は上級者でも間違えるルール、正しいワザの処理の順についてです。

 例えばこだわりベルト弱点の計算。これはこだわりベルトの+30が先で、その後弱点の×2を計算します。


 さらにワザや特性の効果が絡んでくると複雑化し、上級者でも正しい処理を知らない人も多くいます。実際、僕もYouTubeでの配信活動を始めてから勉強し直しました。

参考文献

 上級プレイヤーズ用ルールガイドver2.2を参考にします。

 現環境で活躍するカードを例に出しつつ、内容を噛み砕いて解説していきたいと思います。

ワザの処理

実はワザを使うことにも手順が存在します。

内容を簡略化すると以下のようになります。


1.ワザの宣言  
 a.ワザが使えるかどうかの確認

 b.ねむりorマヒの確認

2.ワザを使うポケモンの状態の確認

 a.ワザの成功or失敗
 b.こんらんの判定

3.ダメージを与える前の効果

4.ダメージ計算

5.ダメージ以外の効果

6.相手がダメージを受けた時にはたらく効果

7.きぜつの確認

1. ワザの宣言

 使うワザを決めて、それを相手プレイヤーに伝えます。


 a. ワザを使うポケモンがワザを使えない状態の場合、すべてのワザ(または指定されたワザ)は宣言することができません。

 b. ワザを使うポケモンが【ねむり】または【マヒ】状態の場合、ワザは宣言することはできません。

2. ワザを使うポケモンの状態の確認

 a.ワザを使うポケモンが【相手はコインを1回投げる。ウラならそのワザは失敗。】などの効果を受けている場合、コインでワザが成功するか失敗するかを判定します。


 オモテ →ワザは成功する。

 ウラ →ワザは失敗し、使ったことにはなりません。




    b. ワザを使うポケモンが【こんらん】状態の場合、ワザが成功するかコインで判定します。


 オモテ →ワザは成功する。
 ウラ →ワザは失敗し、使ったことにならない。ワザを使おうとしたポケモンにダメカンを3個のせ、自分の番が終わります。

3.ダメージを与える前の効果

ワザの説明文にダメージを与える前にと書かれている効果はここで処理します。

よく使われているポケモンはガラルサンダーVのらいめいげりですね。

らいめいげり
ダメージを与える前に、相手のバトルポケモンについている特殊エネルギーを1個選び、トラッシュする。

4. ダメージ計算

 ここまで来て初めてダメージ計算ができます。複雑なので先に流れだけ簡略化して記載しておきます。


 a.ワザのダメージの計算

 b.ダメージを与えるポケモンが受けている効果

 c.弱点計算

 d.抵抗力計算

 e.ダメージを受けているポケモンが受けている効果

 f.最終的なダメージ

a. ワザのダメージの計算

 ワザのダメージの数字に「+」「×」「−」がついているなら、そのワザの説明文に従ってワザのダメージを変更します。

 ※ワザのダメージの計算の過程で「0」またはマイナスになった場合、その時点でダメージ 計算を終了しその後のダメージ計算は行いません。

b. ダメージを与えるポケモンが受けている効果
ワザのダメージの増減に関する効果はここで処理します。
最近よく使われているカードで言えばこだわりベルトですね。

2. ワザを使うポケモンの状態の確認の項目で書いたとおり
【相手はコインを1回投げる。ウラならそのワザは失敗。】などの効果は先に処理するので注意です。


ちなみに僕の知る範囲では「×」や「÷」の計算はないです。
c. 弱点の計算

 弱点計算とこだわりベルトの計算はどちらが先か初心者の時は困惑すると思います。


 自分の効果→弱点→抵抗力→相手の効果で覚えておくといいでしょう。

d. 抵抗力の計算

 ごく稀にワザや特性の効果で弱点と抵抗力が同じタイプになることがあります。

e. ダメージを受けるポケモンが受けている効果
ダメージを変更する効果の計算を行います。

ねっけつレッスン
このポケモンがいるかぎり、自分の「フュージョン」のポケモン全員が、相手のポケモンから受けるワザのダメージは「-20」される。
この効果は、この特性を持つポケモンが何匹いても、重ならない。
f. 最終的なダメージ

 最終的なダメージが決定したらダメカンをのせます。

 ダメージを受けるポケモンがダメージを受けない状態なら、f.最終的なダメージ計算は行わずダメージ計算を終了します。

5. ダメージ以外の効果

ワザのダメージ以外の効果はここで処理します。
例えばミュウVのサイコジャンプはダメージを与えた後に山札に戻ります。

サイコジャンプ
のぞむなら、このポケモンと、ついているすべてのカードを、自分の山札にもどして切る。

6. 相手のポケモンのダメージを受けたときにはたらく効果

相手のバトルポケモンに「ダメージを受けたときにはたらく効果」があるならそれに従います。

ホラー超エネルギーが付いている超ポケモンに残りHP20のミュウVがサイコジャンプで攻撃した場合、ダメカンがのる前にミュウVが山札に戻ります。

7. きぜつの確認

 ダメージや効果を受けて残りHPがなくなったポケモンは、ここで【きぜつ】します。

 ワザの処理から【きぜつ】の処理に移ります。


 ワザの処理はここで終わりです。

きぜつの処理

 きぜつの確認のタイミング


 ・ワザの処理の最後 
 ・ポケモンチェックの処理の最後 
 ・上記以外で、ポケモンの残りHPがなくなったとき

きぜつの処理手順

1. おたがいの場に、残りHPがなくなったポケモンがいるなら、きぜつの処理を開始します。


2.【きぜつ】したときにはたらく効果があれば、それを処理します。


3. 残りHPがなくなったポケモンがいるプレイヤーは、そのポケモンを【きぜつ】として扱い、ついて いるカードと共にすべてトラッシュします。


4. おたがいに、【きぜつ】した相手のポケモンの数ぶんのサイドをとります。


5. 相手プレイヤーが次のバトルポケモンを出します。 ワザやポケモンチェックでおたがいのプレイヤーのバトルポケモンが同時に【きぜつ】した場合、次の番を行うプレイヤーから、バトルポケモンを出します。それぞれのプレイヤーのバトルポケモンがトラッシュされていないなら、6.に進みます。


6. 次の自分のバトルポケモンを出します。 自分のバトルポケモンが3.でトラッシュされていないなら行いません 。

 
これで【きぜつ】の処理は終了です。

お互いにサイドを全て取りきる、もしくはお互いにバトルポケモンが出せない場合は引き分けとなります。


しかし相手より勝ちの条件をより多く満たしたなら勝ちとなります。(例:サイドをお互いに全て取りきって相手だけバトルポケモンが出せない)

例題

 では最後に現環境で起こりうるケースに関して考えてみたいと思います。

例題1

・残りサイドがお互い2枚です。

・攻撃される側にはベンチポケモンがいません。

・以下の条件の時ワザの処理と勝利するプレイヤーを考えてみましょう。

【攻撃する側】
ポケモン:ゲンガーV

ワザ:ペインバースト
どうぐ:こだわりベルト
残りHP20
その他効果:なし

【攻撃される側】
ポケモン:ドラパルトV
どうぐ:なし
残りHP210
その他効果:なし




【ワザ】の処理から開始します。


1.ワザの宣言を行います。マヒやねむりになっていないのでエネルギーが付いていればワザを使えます。


2.ワザを使うポケモンの状態を確認します。何も効果を受けておらず、こんらんでもないのでワザを使えます。


3.ダメージを与える前の効果も今回は特にないです。


4.ダメージ計算
 a.ペインバーストには「+」や「−」がないので190ダメージで確定です。
 b.次に攻撃側の受けている効果の計算です。こだわりベルトの効果で190+30=220ダメージになります。
 c.弱点を計算します。ドラパルトVはあくタイプが弱点なので220ダメージ×2=440ダメージとなります。

 d.抵抗力はないので計算しません。

 e.ダメージを受ける側の効果を計算します。ドラパルトVには何も効果がかかっていないので計算はしません。

 f.最終的なダメージは440です。ここでダメカンを乗せます。


5.ダメージ以外の効果を処理します。ペインバーストの効果でゲンガーVにダメカンを3個乗せます。(ゲンガーVの【きぜつ】が決定しますが処理はまだです。)


6.ダメージを受ける側が受けた時に働く効果の処理をします。ドラパルトVには何もかかっていないので特に処理はないです。


7.【きぜつ】の確認を行います。きぜつしたのはゲンガーVとドラパルトVです。




【きぜつ】の処理に移ります。


1.HPが0のポケモンがいるので処理を開始します。

2.【きぜつ】したときに働く効果を処理しますが、今回はありません。

3.ゲンガーVとドラパルトVをお互いにトラッシュに送ります。

4.お互いにポケモンVが【きぜつ】したので、サイドを2枚取ります。

5.次の番を行うプレイヤーが先にポケモンをバトル場に出すので、攻撃されたドラパルトV側のプレイヤーからポケモンをバトル場に出します。(ベンチポケモンがいないのでバトルポケモンを出せない)

6.攻撃したゲンガーV側のプレイヤーがポケモンを出します。


 これで【きぜつ】の処理が終了です。お互いにサイドが0枚になりましたが、ドラパルトV側がポケモンを出せないので勝利条件を多く満たしたゲンガーV側の勝利となります。


 ワザの効果処理の時点でゲンガーVのHPが0になりますが、きぜつの処理はワザの処理の後なので、途中でゲンガーVが【きぜつ】することはありません。

例題2

 1年以上前によくあったケースです。攻撃される側のダメージを考えてみましょう。

【攻撃する側】
ポケモン:ザマゼンタV
ワザ:アサルトタックル
どうぐ:なし
残りHP:230
その他効果:なし


【攻撃される側】
ポケモン:れんげきウーラオスVMAX
どうぐ:なし
残りHP:330
その他効果:ストーン闘エネルギー1枚



【ワザ】の処理から開始します。


1.ワザの宣言を行います。マヒやねむりになっていないのでエネルギーが付いていればワザを使えます。


2.ワザを使うポケモンの状態を確認します。何も効果を受けておらず、こんらんでもないのでワザを使えます。


3.ダメージを与える前の効果も今回は特にないです。


4.ダメージ計算  

 a.アサルトタックルには「+」や「−」がないので130ダメージで確定です。  

 b.次に攻撃側の受けている効果の計算です。今回はなしです 。 

 c.弱点を計算します。今回はなしです。

 d.抵抗力はないので計算しません。

 e.ダメージを受ける側の効果を計算します。れんげきウーラオスVMAXにストーン闘エネルギーが付いているので-20ダメージされます。

 f.最終的なダメージは110です。ここでダメカンを乗せます。


5.ダメージ以外の効果を処理します。アサルトタックルの効果でストーン闘エネルギーをトラッシュします。


6.ダメージを受ける側が受けた時に働く効果の処理をします。れんげきウーラオスVMAXには何の効果もかかっていないので処理はありません。


7.【きぜつ】の確認を行います。【きぜつ】したポケモンはいないので処理は行いません。

終わりに

 今回はワザと【きぜつ】処理に関する解説をさせていただきました。


 最後までご覧くださりありがとうございました!

 また次回のコラムでお会いしましょう。

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このコラムのライター

サーニーゴ

サーニーゴ