真・転醒編 第2章 究極の神醒
新弾の雑感
今回の謳い文句は、エジットの各創界神デッキの強化。
そして前弾で出た機竜、刃虫、宇宙海賊、紫ミラージュ、機獣、黄緑ミラージュの強化、といったところ。
しかし一見すると、エジットの分かりやすい強化はラーの想獣くらいで、他は少し構築難易度が高そうです。
そこで今回は比較的わかりやすい強化をもらったものから、組みやすいデッキを紹介します。
機竜、宇宙海賊、刃虫、そしてエジットからラーの想獣。
今回はこの4つの解説をしていきます。
機竜
今回、分かりやすい強化をもらったテーマの筆頭です。
僕の考える目玉はこちら
《コスモレッドドラゴン》
《竜星アステロイダート》
そもそも機竜とはどんなデッキであったか。
機竜は、《ドラゴンズミラージュ》によって創界神であろうと簡単にネクサスを絶滅させることができます。
昨今は世界ネクサスをはじめとするネクサスによって足場を形成するデッキが多く、それらに対して非常に優位に立ち回ることができました。
そしてフィニッシャーの《航宙龍アストラ・ドラゴン》は非常に制圧力が高く、ライフを取る能力に優れており、総じて強力なデッキでした。
それでも機竜が勝ち切れていなかったのは、
・《ドラゴンズミラージュ》が3枚しかなく、引けている時と引けていない時の差が激しい
・足場がそこまで強くなく、安定性に欠ける
・立ち上がりが遅い
という、だいたい「安定性」で片づけられる事柄が要因でした。
さて、新規カードを見てみましょう。
もう一つの目玉、《竜星アステロイダート》
まず下のレベル2、3効果、アタック時マックス3枚ドロー。
これだけでも4コストのスピリットとしては潤滑油として破格の性能。
ですが真価は上の転醒効果。
機竜によって手札が4枚以上に増えたときに転醒できます。
転醒時効果は手札の来是/占征の踏み倒し。
まず、自身のアタック時ドローによって転醒することができます。
この場合は《ロケッドラ》などをからめて先攻2ターン目に《航宙龍アストラ・ドラゴン》を着地させることもできます。
そしてこの転醒はタイミングがやばいです。
つまり、アタックステップ開始時に《宙征竜エスパシオン》の効果でドローしたときや、《コスモレッドドラゴン》がトラッシュから帰ってきたときなどに転醒し、《航宙龍アストラ・ドラゴン》を召喚することができます。
相手のフラッシュを挟むことなく、《航宙龍アストラ・ドラゴン》からアタックし始められる点が非常に優秀。
このカードによって、《赤の世界》以外に、ぶん回りによる即殺ルートが増えました。
安定性と、ぶん回りルートを得た機竜は、間違いなく環境デッキの一角となるでしょう。
ここで、機竜ではないのですが、言及しておかねばならないカードがあります。
これです。
《ジェノバーグ・ドラゴン》のように、ミラージュをセットしていたら強化されるタイプで、こちらは効果を受けなくなります。
しかし問題はバースト効果。
相手の手札が増えたときに発動し、BP7000以下を2体手札に戻す。
うん、妥当な感じの効果です。少し物足りないですね、と思いきや・・・
相手の手札が5枚以上ならステップを終了させる
・・・うん、やばめですね。
メインステップに踏んでアタックステップに入ってしまうのも困りますが
アタックステップに踏んでアタックステップが終わってしまうとだいぶ困る。
ここで、例えば《ファルファッラ》のように、機竜がアタックしている間、アタックステップは終了しない、などの効果なら防げます。
しかし、機竜はアタックステップ開始時に、《エスパシオン》で手札を増やすことが多いのです。
ここで踏む《メガトータティス》は致命傷です。
何せまだ何もアタックしていないので、アタックしている間、ではないのです。
相手のミラージュがあれば効果を受け付けないため、対処法は《クロノ・ドラゴン》のようなアタック時にバースト効果を発揮させないカードでアタックしながらドローするか、
手札を4枚以下にキープするかです。
これは想像以上につらいです。
バースト効果にバウンスがあるため、手札に戻された結果5枚以上になってしまうことが多いのも大きいです。
この《メガトータティス》は、ここから先どうしても意識せざるを得ないバーストとして君臨すると思われます。
コモンなのでみんな集めておきましょう(笑)
機竜でこのカードをケアするときは、メインステップで手札を増やす→《アステロイダート》転醒→《アストラ・ドラゴン》踏み倒し
この場合は《アストラ・ドラゴン》召喚まで行ってから《メガトータティス》が発動するので、そのままアタックステップに入らされても大丈夫。
枚数調整するときは、場に残したBP7000以下が戻されるので、それを加味しないといけません。
《ズィーク・ドラグーン》を出しておけば、機竜が戻されないので、手札調整がしやすいです。
押し込む前に出す場合、順番に気を付けましょう。
また、《エスパシオン》のアタックステップ開始時ドローをうっかり使わないように手札やコアの管理に注意します。
*《スピッツァードラゴン》によるケア
《メガトータティス》は、ミラージュがあると効果を受けず、《スピッツァードラゴン》でも破棄できません。
しかし、発動前に《スピッツァードラゴン》を召喚することができるため、
・手札を減らし
・バウンスされるはずのスピリットを自壊することで手札が増やされるのを防ぎ
・自身は2コアブーストによりBPが8000に到達するため、バウンスされない
ということで、たとえバースト発動宣言時にすでに手札が5枚であったとしても、ステップ終了を回避することができます。
後述の機竜デッキには《スピッツァードラゴン》は入っていませんが、ケアのためにも入れる選択肢があるということを覚えておいてください。
《コスモドロー》は、おなじみ赤の2枚ドローマジックですが、ミラージュを持っており、ドローの代わりにトラッシュから任意の来是/占征を回収できる優秀なものです。
色指定がないのが嫌な予感はしますね(笑)
《オラクルⅣ オーバーエンペラー》は、お手軽アタックステップ終了メタ。ミラージュなのでだいぶ安定するのも利点。
マジックとしての効果もBP10000以下を「すべて」破壊するという豪快なもの。5コス4軽減でこれはさすがにインフレを感じますね。
ざっと見てわかる通り、これは耐性持ちを除去するためのカードです。
表面の除去は召喚時効果ゆえ、止められることもありますしバーストを踏むこともあります。
裏面の除去はアタックしている必要はないとはいえ、転醒するのはアタックステップですから、フラッシュ効果の前に相手のフラッシュを挟みます。
総じて少し頼りないですが、機竜は装甲持ちの除去を《コスモライザー・ドラゴン》あたりに頼っていたので、ありがたいカードではあります。
ここでも転醒時・アタック時のドローで《メガトータティス》を踏む可能性があるため、気を付けてください。
幸いドローは任意であるので、ケアしてドローしない選択肢も取れます。
めぼしい新規カードの紹介はこれくらいにして、デッキの紹介に入りましょう。
機竜2章ベーシック
宇宙海賊
宇宙海賊をテーマにした青紫ミラージュは、召喚時効果封じやミラージュ持ちのネクサス群を駆使して盤面を整え、《宇宙海賊キャプテン・シャークック》や《深淵の巨剣アビス・アポカリプスX》で手札を縛ったり破棄させたり多シンボルを叩き込んだり、という、コントロールビート寄りのデッキです。
今回、追加された対応カードは、そのような戦い方をさらに伸ばすような、正統派強化パーツでした。
ただ、宇宙海賊は基本的に相手のネクサスの除去能力が低く、《オラクル二十一柱13ザ・デス》あたりに任せることになり、その点が不満でした。
そして今回の強化パーツに、ネクサス除去はありませんでした・・・(´;ω;`)
少しわかりにくいですが、下のアタック時効果は「場に置いてある」ミラージュ持ちネクサスをミラージュにセットする能力です。
基本的な動き方は、
アタック
→フィールドのネクサスをミラージュにセットして2コア増やす
→転醒
→トラッシュか手札のネクサスを配置して7コス以下を破壊
→バトル終了時に宇宙海賊の数によってライフ貫通
という感じになります。
転醒時効果で配置するネクサスを《宇宙海賊船ボーンシャーク号》にすれば、貫通のための「海賊」の水増しになります。
自分と《宇宙海賊船ボーンシャーク号》で最低1点は貫通しますね。
貫通はバトル終了時なので、青の世界などで除去されると発揮できませんが、《宇宙海賊船ボーンシャーク号》を転醒させて耐性を付けることで解決する場合もあるので、この2枚は非常に相性のいいカードです。
コアがギリギリでも、表面のコアブーストによって転醒後のレベル2を維持して貫通につなげられるのは自己完結していてとても良いです。
このスピリットによって、ミラージュにセットしたいけど当面はネクサスとして配置しておきたい、というような場合も、気兼ねなく配置できるようになりました。
盤面をコントロールする力もフィニッシュ力も兼ね備えた、なかなか強力なスピリットです。
《スワロウテイル》と同じミラージュ記述。
待望の、3種類目の召喚時止めです。(《アーマディロウ》君も思い出してあげて・・・)
これにより、召喚時止めをマックス9枚積めるようになったので、安定して序盤から召喚時効果を止めることができるようになります。
これまで6枚だったために、再序盤に引けず、引けた頃には手遅れ、などということもよくありましたが、これからは俄然安定するでしょう。
8枚にするか9枚にするかは永遠のテーマになりそうです。
さてフラッシュ効果は最大レベルにするもの。
これは対象が占征でなくてもよく、色指定もないので、他のデッキにも使われていく可能性が高いカードですね。
《鉄の覇王サイゴード・ゴレム》のレベルを最大にして大粉砕とかもできちゃいます。
そして、占征持ちの青か紫に使えばワンドローがついてきます。
手札にかさばったときのキャントリップは優秀ですね。
さて、実際にどう組むかなのですが、端的に《深淵の巨剣アビス・アポカリプスX》を使うか使わないか、あたりが肝になってくるかと思います。
前述のように、制圧力や打点等、《深淵の巨剣アビス・アポカリプスX》が数段勝るのですが、
・本人がアタックしているときにしか縛れない
・ブレイヴの召喚時効果が強制発揮ゆえバーストを踏む可能性がある
この2点が懸念です。
併用するのが丸いのでしょうが、一応使わない構築もスッキリ組めることは組めるので、両方紹介したいと思います。
宇宙海賊 ポカリ無し
宇宙海賊 ポカリ併用
宇宙海賊 ポカリのみ
宇宙海賊は、前弾から構築自由度が高いデッキでしたが、新弾でさらに自由度が増した感じです。
いじくり回して楽しんでください(⌒∇⌒)
想獣
エジット強化!!の謳い文句にふさわしい、強力なカードをもらいました。
目玉はこの2枚ですね。
《ラー・パスト》は、コアを外せて、あわよくば転醒できる《子フィンクス》、です。
それだけで強い( ゚Д゚)
転醒後の創界神モードも優秀、受けの能力が非常に高いです。
ただしこのレベル2の神域、相手がアタックしたときに召喚できるのですが、
召喚と、相手のアタック時効果などが同時発揮になり、順番を相手が選ぶことになるため、先に召喚させられて相手のアタック時効果で焼かれてしまいブロッカーになれない、などが起こりえます。
そのタイミングで召喚時効果持ちなどを召喚することでアタッカーを消せたりなども考えられるので、採用する想獣によっては先に出させるか後に出させるか悩ませることもできるでしょう。
この効果は召喚されるスピリットの効果ではないので、何を実際に召喚するかは順番が回ってくるまで決める必要はありません。
なのでアタッカーは順番選びがギャンブルになるわけですね。
《魔角兎アルミラッド》は、自分だけ残れる《太陽の守護蟲ケプリ》の劣化版。
しかし強力なスピリットで、バトルで破壊されれば回復して残り、《子フィンクス》のようなドロー&召喚(順番が違うのでさらに優秀)ができるようになるし、
受けで使えば2面受けることができます。
《ラー・フューチャー》の効果で出すカード筆頭です。
さてこれらのカードで、制限を受けまくって弱くなった想獣を現代に通用するように生き返らせることができるのか。
幸い現代には《スピッツァードラゴン》《アルケーガンダム》のような汎用カードや、受け攻め万能な黄色のマジック、《ギフト・オブ・ザ・ナイル》《シーズグローリー》などがあります。
というわけでこちら
想獣
想獣 桃幻郷無し
刃虫
刃虫も、新弾で正統強化されたデッキのひとつです。
ひとつひとつ紹介していきましょう。
ダブルシンボル、重疲労、バースト封じ、魔弾・覇導の抑制、と、久しぶりに効果がてんこ盛りの緑の転醒Xレアです。
単純なパワーカードをもらえて嬉しい限り。
コスト8なので、《グランドバッター》との併用であっさり3点取ることができます。
これは強烈なメタカード。
真・転醒編以前のデッキに刺さります。
このような、疲労状態で召喚させる系のカードは、プレイヤー対象のため耐性などが関係なく、しかもこれはミラージュであるために除去ができません。
必然、条件である刃虫を全滅させるように動くわけですが、昨今はアタック時効果での除去が多く、メインステップで限られた除去を駆使しなければならない上、刃虫を全滅させないといけないというハードルの高さ。
デッキによっては、これを貼られると完全に身動きが取れない、ということになり得ます。
普通にマジックとして撃ってもなかなか強力。非常に便利なカードです。
当然ですが、自分も影響を受けるので注意してくださいね。
最近いくつか出てきている、ジャマ―系のカードのミラージュ版です。
基本的な使い方は他のジャマ―や《エアイレイザー》と同じですが、このカードはミラージュであるために、
「ミラージュとしてセットしておき、必要な時に貼り換えて手札に加える」ということが可能です。
これは、手札交換を主な手札増強手段として使う刃虫には非常にありがたく、手札が増やしたいけどジャマ―系が捨てたくない、というよくあるジレンマを解消してくれます。
もちろん《エアイレイザー》と違い、マジックであるため《グラン・ウォーデン》に消されてしまうリスクはありますが、それを補って余りある強さです。
ミラージュ効果、フラッシュ効果もそれぞれ地味に優秀です。
強力な防御札、兼押し込み札です。
アタックしている相手が耐性を持たない限り、たった2コアのリソースでバウンスしてしまう。
アルティメットも対象に取れるのがまた優秀です。
さらに神速のように召喚することができ、「召喚時効果ではなく」2体疲労させることができます。
非常に優秀ですが、これらの効果はミラージュとしてセットしている時のものなので、前述の《オーバージャスティス》とどちらをセットしておくか、頭を悩ませる局面が多々あると思います。
では、サンプルレシピを。
刃虫2章
終わりに
今回は新弾のカードを使ったデッキを4つ紹介しました。
いま、色々なデッキが戦える非常に良い環境だと思います。
それだけケアしなければいけないカードが多いということで、構築も難しいところですが、それが楽しいんですよね(*´ω`)
次回では、今回紹介できなかった天霊やアルパラ系のデッキ、そして新弾で推されている紫ミラージュなど、紹介していこうと思います。
新弾発売、2章あたりは毎年一番楽しい時期です。
いじくり回して楽しんでくださいね。
今日はここまで、参考になれば~(^^)/