はじめに
皆さまこんにちは、宮浦⑨と申します。
私のコラムでは主にこれからヴァンガードをはじめてみたい、あるいは始めたばかりでまだわからないことが多い。
そんな方がもっと楽しく、もっと強くなれるような内容をお伝えしていきたいと思っています。
今回紹介するのは次元跳躍で登場した新たな邂逅ユニット「《超次元ロボ ダイユーシャ》」をメインにした「正義と勇気の合体ロボ《ダイユーシャ》デッキ」です。
『邂逅ユニット』とは?
最近ヴァンガードをはじめたばかりの人は『邂逅ユニット』とはなんぞや? という人も多いのではないでしょうか。
ですので、今回はデッキ紹介の前に『邂逅ユニット』について簡単に説明させていただきます。
まず、ヴァンガードというゲームは15年以上の歴史の中で大きくわけて三つの世代にわけることができます。
Gユニットが存在した第一世代(Gスタンダード)
イマジナリーギフトが存在した第二世代(Vスタンダード)
クラン制から五国家制になった第三世代(Dスタンダード)
現在のアニメや新商品の中心となっている「スタンダード」レギュレーションはこの第三世代に分類されます。
本来、スタンダードのルールでは過去の世代のカードは使用できないというルールとなっています。
ですが、かつての人気ユニットを現在のスタンダードで使えるように能力やパワーを調整し、リメイクしたカードというものが存在します。
それこそが『邂逅ユニット』と呼ばれるカードです。
(設定的には『過去の英雄達を写した記録媒体』なのだとか)
カード的な特徴は「フレームが特別な仕様になっている」ことと「国家の横に『クラン』と呼ばれる前世代で所属していた組織を表す表記がある」ことの2点になります。
デッキレシピ
ライドデッキ
メインデッキ
デッキの概要
では、ここからは《次元ロボ》デッキの解説を進めていきたいと思います。
このデッキの最大の特徴は何と言っても、次元ロボ達による『超次元合体』です。
《次元ロボ ダイバトルス》にはソウルで発動できる能力があり、それが
G3である《ダイユーシャ》にライドする能力です。
ライドのための条件を簡単にまとめると
・相手のヴァンガードがG2以上であること。
・あなたの手札が最低1枚以上であること。
・あなたのヴァンガードが《次元ロボ ダイドラゴン》であること。
・あなたのソウルに《ゴーユーシャ》《ダイバトルス》《ダイランダー》《ダイマリナー》の四種類が各1枚ずつ揃っていること。
の四つになります。
もちろん、《ダイドラゴン》にライドしたばかりのターンでも、条件をすべて満たしていればこの能力は使用できるので、後攻なら第2ターンからG3になることができるのです。
G3のヴァンガードの能力がG2以下のそれよりも強力なのは、今更説明するまでもないでしょう。
そのため、このデッキは先攻が有利とされているヴァンガードでは珍しく後攻を狙っていきたいデッキになっています。
採用カード解説
このデッキの中心となるメインG3で二つの能力を持っています。
一つ目の能力はこのユニットのアタック時、CB1のコストを支払って1枚引く能力。
これだけだと非常に地味な能力ですが、相手がG3以上なら追加能力として『名前の異なる次元ロボそれぞれにパワー+5000』という効果が発揮されます。
6種類の『次元ロボ』を揃えれば全てのユニットのパワーを上げることができるため、前列だけでなく後列までしっかり展開することを意識していきたいですね。
もう一つの能力はアタック終了時、手札を1枚ソウルに入れることでヴァンガードのドライブを-2してスタンドさせる能力。
ドライブ0での攻撃なので、スタンド後の追撃ではドライブチェックは行えず手札を増やすことはできません。
ですが、一定の条件を満たしていればソウルの《ゴーユーシャ》をバインドすることでドライブを+1することができます。
その条件とは
・ペルソナライドをしていること
・バインドゾーンに《次元ロボ ゴーユーシャ》が存在しないこと
の二つ。
現在のカードプールでバインドゾーンの《ゴーユーシャ》を別の領域に移動させる手段はないので、簡単に言い換えると
「ペルソナライドをしているなら、ファイト中に一度だけ使える能力」
と思っておけばOKです。
ある意味、疑似ディヴァインスキルとも言えますね。
ここ一番のタイミングを見極めるのは経験が必要ですが、決まれば非常に強力です。
《ダイユーシャ》と並んでこのデッキの中心となるのが、このセットオーダーです。
G0なのでいつでもプレイでき、二つの起動能力を使い分けることとなります。
第一の起動能力は、EC1してドロップからG2以下の次元ロボをソウルに入れる能力。
さらに場に置かれたターンなら、ドロップだけでなく山札からも選ぶことができるようになります。
序盤はこの能力を使って次元ロボをソウルにため込み、合体の準備を進めていくことになります。
そして、第二の起動能力はこれとは逆に、EB2してソウルの次元ロボを1枚選びリアガードにコールする能力。
G3にライドした中盤、終盤はソウルに溜まった次元ロボをリアガードとして展開していき、手札を減らさずに攻撃を進めていきます。
さらに、次元ロボのユニットの多くは「あなたのカードの能力でソウルから登場した時」に発動する能力を持っており、それらの能力を発動させるためにもこのセットオーダーは必須となります。
この二つの能力はどちらも「オーダーゾーンのこのカードをレストする」という共通の条件があり、1枚の《ダイベース》につきどちらか一方しか使用することはできません。
そのため、いかに複数の《ダイベース》を手札に引き入れオーダーゾーンに並べていくか、もプレイングにおいて重要になってきます。
《ダイユーシャ》の右腕となるG1のユニット。
ソウルで起動できる《ダイユーシャ》へのライド能力と、ソウルからリアガードにコールされた時、相手のヴァンガードがG3以上ならヴァンガードのクリティカルを+1する能力を持っています。
クリティカル増加能力は《ダイユーシャ》のスタンド能力と相性抜群。ヴァンガードのパワーを高めて相手にガードを強要していきましょう。
ただし、パワーが増加するわけではないので相手が既に5点の時などあまり上手く活かせないシチュエーションも起こり得ます。
《ダイユーシャ》の左腕となるG1のユニット。
Vサークルに登場した時にデッキから基地オーダーを手札に加える能力と、ソウルからリアガードにコールされた時、自身とヴァンガードのパワーをそれぞれ+5000する能力を持っています。
登場時能力のおかげで1ターン目から《ダイベース》を手札に加えることができます。この能力で手札に加えた《ダイベース》の起動能力を使って、まず最初に山札から次元ロボをソウルに入れることで合体用のカードを集めていくところから、このデッキのファイトは始まります。
パワー増加能力は《ダイバトルス》のクリティカル上昇能力とは逆に、相手のダメージが5点の時のダメ押しができる能力。逆に相手のダメージが少ない時はノーガードと言われてせっかくのパワーが無駄になってしまうことも。
《ダイユーシャ》の両足となるG1のユニット。
このユニットが持っているのは、あなたのターン中に手札から捨てられた時にそのままソウルに入る能力と、ソウルからリアガードにコールされた時、自身のパワーを+2000し相手に「このターン中インターセプトできない」という制限を与える能力。
このカードをライド時のコストとして捨てれば、それだけで合体用のパーツが一つソウルに入ることになりますので、優先的に捨てたいカードの一つ。
インターセプトを封じる能力はガード制限能力としては地味な部類で使い所は難しいですが、《エバ》デッキの《オブスクデイト》のような特定のデッキを相手にした時にキラリと光るいぶし銀のようなカードでもあります。
《ダイユーシャ》の翼と盾となるG2のユニット。
このユニットが持っているのは、《ダイユーシャ》にライドされた時にソウルからリアガードにコールされる能力と、ソウルからリアガードにコールされた時、次の相手ターンの終了時まで自身のパワーを+5000しつつ『ヴァンガードがアタックされた時、このユニットを退却させることでそのバトル中、ヴァンガードのパワーを+15000』する能力を獲得する、というもの。
ライドされた時の能力によるリアガードへのコールも能力によるライドなので、もう一つの能力も自然と発動することになります。
追加能力は言い換えると15000のシールド値と同等のガードが可能になるというもの。
しかも、インターセプトではなく能力によるガードなので「インターセプトできない」といった相手の能力をすり抜けることが出来る優れもの。
さらにさらに、パワー上昇も相手ターン終了時まで続くので「先にダイドラゴンを攻撃してシールドを削る」というプレイングもされにくくなっています。
ただし、能力による退却には無防備なので過信は禁物です。
彼女は《ダイユーシャ》の合体元ではなく横に並んで戦う超次元ロボの一人。
リアガードとして登場した時、CB1で山札から基地カードを手札に加えることが出来る能力を持っており、これによりこのデッキのキーカードである《ダイベース》を手札に集め、展開の補助を行うことが出来ます。
更に、基地カードがオーダーゾーンに2枚以上ならG3以上にアタックした時パワー+10,000されるパンプ能力も持っており、《ダイユーシャ》のパンプ能力と合わせて攻撃の中心として活躍していけるカードです。
次元ロボ以外のカード
ブーストしたバトル終了時、オーダーゾーンにセットオーダーがあればこのカードをソウルに置くことで山札の上5枚の中からG2以上のユニットかセットオーダーを1枚手札に加えることが出来るユニット。
このデッキは《ダイランダー》の能力のおかげで必ず1ターン目からセットオーダーを用意できるので、タイミングを逃す心配はありません。
そして、《ダイユーシャ》のドライブ追加の条件であるペルソナライドの確保や、2枚目以降の《ダイベース》集めなど非常に噛み合わせが良く、序盤から有効活用していきたいカードです。
こちらも《バルダリード》と同じくブーストした時用の能力を持つG1ユニット。
能力発動の条件もこのデッキではほぼ同じなので使い分けていきましょう。
こちらの能力はバトル終了時にソウルに置くことでCC1する、というもの。
このデッキは2ターン目からG3にライドして動きだすデッキなのですが、それまでに相手から攻撃を受けるタイミングが少なくカウンターコストが不足しがちです。
このカードはそういった時にコストを回復して序盤の動きをスムーズにしてくれることでしょう。
G2から使えるブリッツオーダーカード。「フリージング・ウェイブ」と読みます。
SB1という低コストで『オーダーゾーンにあるレスト状態のカード1枚につきアタックされてるユニットのパワーを+10000』という破格の防御性能を有しており、このデッキでは複数枚並べた《ダイベース》の数だけ防御力が上がることになります。4枚揃った終盤ではオーバートリガーのシールド値に肉薄するほどで、ダイドラゴンと並んで防御の要となります。
コスト面も《ダイベース》や《ダイユーシャ》、更には先述したソウルに入るG1ユニット達と困ることはまずありません。
唯一の欠点は「ブリッツオーダーは1ターンに1枚しか使えない」というルールの制限。
なので、通常のガード札と違い手札にため込んでもあまり旨味は無いので気軽にどんどん使っていきましょう。
ファイトの流れ
先攻後攻・手札交換
このデッキの最大の強みはやはり能力によるG3へのライドです。
それを実現するには後攻でないといけないので、このデッキを使う時は『先攻有利』のセオリーから離れて後攻を取ることを狙いましょう。
手札交換においても、まずは5種類の次元ロボをソウルに揃えることを目指しましょう。
具体的には《ダイベース》《ダイレディ》《ダイバトルス》《ダイマリナー》のうち、どれか1枚でも手札にあれば達成可能となります。
この4種類のカードが1枚もない時は全て戻してしまいましょう。
逆にソウル用の次元ロボが揃っているのなら、ペルソナライド用の《ダイユーシャ》やそれをサーチする《バルダリード》。少ないダメージでも動けるように《ベルステン》を引き込むことを目指していきます。
序盤
中盤
第二ターンはこのデッキの要。ソウルに4種類の次元ロボを揃えて《ダイユーシャ》へのライドを目指します。
このターンに2枚目の《ダイベース》を配置できるのなら、ソウルからの展開能力を使って攻撃に転じていきましょう。
《ダイユーシャ》のアタック時1ドローの能力はできれば使っていきたいところですが、もう一つのスタンド能力はこちらの手札も1枚減ってしまう諸刃の剣なので、ドライブチェックでクリティカルトリガーをゲットした時など、自分が優勢だと思った時に限定した方がよいでしょう。
防御の方面では《ダイドラゴン》の能力や《悠久なる凍土へ還れ》など、少ないカード消費で守れそうなところはしっかり守っていきましょう。
終盤
このデッキの攻撃面での最も重要なポイントは『いつ、《ダイユーシャ》のドライブ追加能力を使用するか』にあります。
厳しい条件により、実質1試合に一度しか使えないのと同義のこの能力。
その使用タイミングは非常に難しく、これが正解というのはありません。
ですが、わかりやすいタイミングをいくつか挙げるなら
・クリティカルトリガーやオーバートリガーで『相手がヴァンガードの攻撃を絶対に守らなければいけない』状況になっている時
・相手のダメージが少なく、ドライブチェック無しのヴァンガードの攻撃をノーガードで受けられてしまいそうな時
・手札に守護者が無く、引き込まないと次のターンに負けてしまいそうな時
あたりでしょうか
このデッキの弱点
このデッキは後攻を取らなければ真価を発揮できません、ですので同じく後攻を狙ってくる『超越』系デッキが相手の場合、ジャンケン勝負が非常に重要になってしまいます。
そのうえ、仮に後攻を取ったとしても相手に最速の超越を許してしまうなど、多方面で致命的に相性が悪い点が最大のウィークポイントと言えるでしょう。
また、手札を増やす能力は《ダイユーシャ》しかなく、防御方面は《ダイドラゴン》が締めるウェイトが非常に大きく、メインフェイズの除去能力を持つデッキも苦手としています。
さいごに
まだまだ強化の余地がある次元ロボデッキ。今から作って練度を磨いておくのもアリかもしれませんね。
それでは最後までご清覧ありがとうございました。