汎用カードを学ぼう
はじめに
皆さまこんにちは、宮浦⑨と申します。
私のコラムでは主にこれからヴァンガードをはじめてみたい、あるいは始めたばかりでまだわからないことが多い。
そんな方がもっと楽しくもっと強くなれるような記事をお伝えしていきたいと思っています。
今回のテーマは「汎用カードを学んでみよう」です。
ヴァンガードに限らず、カードゲームには「汎用カード」と呼ばれる幅広いデッキに採用できるカードというものが存在します。
汎用カードに関する知識があれば新しいデッキを作る際、デッキの足りない枚数を埋めたり、弱点を補ったりすることが出来るようになるでしょう。
ということで、今回はヴァンガードのDスタンダードで今まで出てきた国家ごとに共通点をもつ汎用カードを紹介していきたいと思います。
ペルソナサイクル
収録カードパック:『龍樹侵攻』(リリステのみ『フェスティバルブースター2023』)
このサイクルは「このターンペルソナライドしているなら」という共通の条件で強力な「アタック時能力」もしくは「起動能力」を使用できるようになるカード達です。
しかし、逆に序盤やペルソナライドができない時は何もできないという弱点もあります。
このサイクルで特に有用なのは
・ダークステイツの「《クリンスイープ・ドラゴン》」
・ストイケイアの「《タイドライン・ドラゴン》」
でしょうか。
どちらもパワー上昇の合計値が15000以上なので、ペルソナライドと合わせて非常に高いパワーを出せるのが魅力です。
相性がいいのは「ペルソナライドしたターンに一気に攻め込みたいデッキ」やマスクスなど「ほかのデッキよりもペルソナライドに重きを置いているデッキ」などでしょうか。
登場時ペルソナサイクル(ライドコストサイクル)
収録カードパック:『仮面竜奏』(リリステのみ『フェスティバルブースター2023』)
このサイクルも「リアガードに登場した時、このターンにペルソナライドしているのなら」という条件で能力を使えるカード達。
こちらは登場時能力に限定されているので手札に温存しなければいけないなど、先述のペルソナサイクルよりも更に使いどころが難しくなっております。
しかし、これらはそれに加え「ライドフェイズ中に手札から捨てられた時SB1し、山札の一番下に置くことで1枚ドローする」という別の能力も持っています。
このドロー能力が非常に強力で、この能力だけを目当てにして採用されることも多いほどです。
このサイクルの代表的カードは
・ブラントゲートの「《討究の鎌刃 ハビタブルゾォン》」
でしょうか。
このカードは「1ターンに1枚しかプレイできない」というオーダーカードのルールを書き換え、セットオーダーを2枚プレイできるようになるため、戦略の幅を大きく広げることが出来ます。
このサイクルと相性がいいのは「ソウルをあまり使わないデッキ」や「手札を増やすのが苦手なデッキ」などになります。
超トリガー除外サイクル
収録カードパック:『フェスティバルブースター2023』
「このターン中、相手のドライブチェックかダメージチェックでトリガーが出ているならパワーとシールドを+10000」という共通能力と「ドロップの超トリガーを除外する」というコストで強力な追加能力を発動できるG3のカード達。
全員がグレード3なので1枚までなら相手のダメージトリガーを無視して攻撃できるようにデザインされており、攻撃が止まりにくいのが特徴です。
またG3のため基礎的なシールド値は0ですが、例えば「トリガー1枚で貫通されるガード+このサイクルカード」という形でガードすると「相手のドライブチェックでトリガーが出てもこのカードのシールド値が上がって貫通されなくなる」といったトリッキーな使い方が可能だったりします。
このサイクルで特筆すべきカードは
・ケテルサンクチュアリの「《深謀の聖騎士 サージェス》」
です。
このカードは「アタック時に相手ヴァンガードのパワーが14000以上なら、そのパワーをそのまま自らのパワーに加算する」という非常に強力な能力を持っており、超トリガーのパワー1億すら乗り越えられるため、需要が非常に高いカードとなっております。
このサイクルと相性がいいのは「リアガードのパワーが低いのが悩みのデッキ」や「サーチやスペリオルコールが得意で使いたいときだけ呼び出す方法があるデッキ」に少数採用される形でしょうか。
オーダーシナジーサイクル
収録カードパック:『英雄激突』(リリステのみ『リリカルモナステリオ~いたずらしちゃうぞっ』)
オーダーに関する能力を持つG2にのサイクルカードなのですが、その能力は2つのタイプが存在します。
ドラゴンエンパイア、ダークステイツ、ケテルサンクチュアリ、リリカルモナステリオの四国家は「ノーマルオーダーを使用しているターンに登場するとSB1で山札の上から5枚見て、ヴァンガードのグレード以下のユニットをコールするか、ノーマルオーダーを手札に加える」能力を持っており、非常に軽いコストでリアガードを増やすことが出来ます。
ブラントゲートとストイケイアは「アタック終了時、CB1と自身をバインドするコストを払うことで山札からブリッツオーダーを手札に加える」という能力を持ち、更にドロップゾーンにブリッツオーダーが存在するときはブラントゲートは「セットオーダー」ストイケイアは「ノーマルオーダー」を手札に加えることが出来るようにもなります。
また、どちらのタイプもアタック時に条件を満たしているとパワーが上昇する能力を追加で持っているため、そちらの高パワーでのアタックを目当てに採用されるパターンもあります。
このサイクルで個人的におススメしたいのは
・ダークステイツの『《麗焔魔嬢オリエンス》』
・リリカルモナステリオの『《今夜だけの魔女 ストレージャ》』
の二枚。
この子達はアタック時の能力にもドロー効果が付随しており、1枚で2枚のカードアドバンテージを得ることができます。
このサイクルと相性がいいのは「デッキの基礎ギミックにオーダーが採用されているデッキ」や「リアガードの展開が苦手で採用枠に余裕があるデッキ」にオーダーとセットで組み込まれたりします。
ライドデッキサイクル
収録カードパック:『夜天凶襲』(リリステのみ『リリカルモナステリオ~いたずらしちゃうぞっ~』)
「ライドデッキのカードを2枚、ライドデッキに表向きで戻す」というコストで能力を発動できるG1のユニット達。
イラストが「かわすみ」先生の可愛いケモノイラストかつ「〇宝獣」という名前でていることから「猫サイクル」と呼ばれたりもします。
各国家ごとの固有能力に加えて、「ガーディアンとしてコールした時は20000シールドになる」共通能力もあるため、防御力が不安なデッキでよく採用されるカードです。
ただし、現在のルールでは最大で2回しか能力を使えないため、採用枚数は少なくデッキの余った隙間枠に採用される傾向にあります。
このサイクルで特に紹介したいのは
・ケテルサンクチュアリの「《黄宝獣 トールパーズ》」
・リリカルモナステリオの「《虹宝獣 オルピリス》」
の2種。
これらのカードが持つ能力自体も優秀なのですが、ケテルサンクチュアリは山札からのサーチ能力、リリカルモナステリオは盤面から手札に戻す能力で少数採用したこのカードを他国家よりも上手く扱えます。
このサイクルと相性がいいのは「序盤からソウルブラストを多用するデッキ」や「手札が増やしにくく防御が苦手なデッキ」でしょうか。
G4サポートサイクル
収録カードパック:『天輪飛翔』(リリステのみ『リリカルモナステリオ~いたずらしちゃうぞっ~』)
「手札かヴァンガードサークルにG4のカードがある時」という条件で能力を使用できるG3のドラゴン達。
G3でありながら「15000のシールドとしても使える」ため、攻防一体の性能を有するカードです。
特に「ライドデッキのグレード3にライドする時か超越のコストとして手札から捨てられた時、1枚引く」という追加能力が類似能力の中では珍しいノーコストのドローのため、非常に強力でこの能力を発動させるために大量採用されることも多いです。
このサイクルで有名なのは
・ダークステイツの「《魂葬竜 ノクタルジオ》」
・ケテルサンクチュアリの「《剣光竜 スカイライゼン》」
の2種です。
「《魂葬竜 ノクタルジオ》」は「ドラジュエルド」デッキ、「《剣光竜 スカイライゼン》」は「バスティオン」デッキと非常に相性が良いため、一緒に使われることが多いので覚えておくとこれらのデッキと戦う時に役に立つかもしれません。
このサイクルと相性がいいのはもちろん「G4を採用するデッキ」もしくは「超越を行うデッキ」になるのですが、そもそもの問題としてデッキにG4のカードが無いと能力のほとんどが使えないため、汎用とは言いつつも使えるデッキは限られてしまいます。
あるいは、G3へのライド時のドローだけを期待して1枚だけ採用する……という荒業も?
EBペルソナサイクル
収録カードパック:『運命大戦』
前述した登場時ペルソナサイクルと非常によく似た能力を持っているカード達。
違いはコストがCB1かEB3であることと、ガーディアンとしてコールした時もドロー能力が使えること。
特にこの「ガードに使用した時もドローできる」差別点が非常に強力で序盤、中盤、後半、どのタイミングで引いても持て余す心配がないのは大きな強みです。
またEBを使用しないデッキでは他のカードとコスト競合を起こさずにドローできるだけでなく、EBを使うデッキでもコストをCBで支払うこともできるのでほとんどのデッキに「とりあえず採用」できるだけのポテンシャルがあります。
運命大戦のパックからこのサイクルカードが出たのなら、今はまだ使う予定がなくても大事に持っておいた方が良いと思います。
そして、このカードを使う時のちょっとしたテクニックですが「まず1枚だけこのサイクルカードをガードとして出し、能力でドローしてから考えて追加でガーディアンを場に出す」ということが出来るので、ぜひ試してみてください。
このサイクルと相性がいいデッキは難しいですね。
なぜなら本当に「どんなデッキでも使えてしまう」からです。
強いて採用が難しいデッキを挙げるなら、「専用サポートカードが豊富で、デッキにこのカードを入れる余裕が最初からないデッキ」でしょうか。
おわりに
お疲れさまでした。一気に42枚のカード紹介はちょっと圧を感じたかもしれませんね。
ですが、全部を暗記する必要はないので、新しいデッキを作ろうと思ったとき、このコラムを思い出して見ながら参考などにしていただければ幸いです。
4月5日発売の「無幻双刻」でも有用なサイクルカードが収録される予定だったり、今後も汎用カードはドンドン増えていきますので、ある程度データが集まったらまた紹介したいですね。
それでは最後までご清覧ありがとうございました。