はじめに
みなさんこんにちは、せるぷーです。
今回は少し遅くなってしまいましたが
先日行われたグランプリ大阪の結果から
活躍したデッキと、そのあとのメタゲームを考察していきたいと思います。
グランプリ千葉のときのように大きくメタゲームが進んだのでしょうか?
グランプリ大阪(夏) メタ解析
全体の傾向としてはそこまでウィッチの比率が抜け出なかったこと
ナイトメア、ドラゴンが自分の予想よりも多かったことがあげられます。
直前週のCSでドラゴンが結果を残したこと
それに合わせてデッキが公式で紹介されたことの影響が思った以上に大きかったようです。
各クラスの解説でも述べますが
TOP8のデッキリストもCS上位で公開されたものからほとんど変わらないものも多かったので、今後も直前のCS結果には特に注目したいですね。
また最近は1クラスで複数のタイプのデッキがある関係で
クラス別の分布からもう一歩踏み込んだ分布を見たいところです。
分類方法が難しい問題はありますが。
■TOP8分布
エルフ3 ビショップ2 ドラゴン1 ナイトメア1 ウィッチ1
グランプリ史上初めて5クラスがTOP8に残りました。
前回のビショップのような突き抜けたクラスは今回存在しませんでした。
各クラス別解析
エルフ
アマツエルフ(妖精純正型)
優勝、そして3位タイに入ったのは狩人要素なしのフェアリー特化型エルフ。
なんと第1弾(+スターター)のカードが全体の半分を占めてます。
ここにきて《リノセウス》が日の目を見ることになろうとはだれが想像したでしょうか。
《フェアリーサークル》→《フェアリードラゴン》の押し付けの動きは環境最強。
その他も《エルフプリンセスメイジ》など展開力が高く
打ち漏らすと《妖精の調べ》や《ブレスフェアリーダンサー》で一気に打点をあげられるので
全体除去が使えるクラスでないと対応するのはしんどいです。
このリストはそれ以外もひたすら妖精に寄せている関係で
ドローが噛み合ったときは相手に何もさせないまま圧倒します。
ただ、《アマツ》に頼っているところがかなり大きいうえ、ドローに関してもかなり心細い構成。
その日の引きに自信のない人は狩人併用型のほうを。
今回は記事を書く前に優勝デッキを実際に回してみよう
ということでこのデッキを使って店舗大会に参加したのですが
7ターン目のリーサル決めないと負けみたいな盤面で
《アマツ》《妖精の調べ》《自然の導き》《スクナ》《ブレスフェアリーダンサー》
みたいなハンドからこれ最大何点出せるの……?
と、まあまあフリーズしてしまったので、出せる打点の計算を常にできるように一人回しはしっかりと。
ビショップ
卵童話ビショップ
前環境の覇者の卵童話ビショップは今環境でも健在。
フォロワーで序盤打点を稼いで、《ブリキ》と《ハンプティ》のバーンダメージで倒す。
というプランは相変わらずですが、細部のカード構成は変わっています。
TOP8に入ったのは《鋼刃の暗器使い》を入れた対アグロを見た形ですが
ウィッチをメタるための《マイニュ》採用型もあります。
ドロー安定などの汎用枠として《バイヴカハ》も使う形もあり、その場合は進化枠がカツカツになります。
他の型(守護ビショップ、コントロールビショップ)は
今回のグランプリではちょっと結果を残せませんでしたが
《マーウィン》は天敵の【必殺】が少なく、環境に合った強カードであることから
来週のCS優勝デッキ当たりに掲載されてもおかしくないくらい、デッキの組み方とメタの動きによっては全然浮上してきそうです。
ウィッチ
超越・陰陽師ウィッチ
グランプリ初の最大勢力となりましたが
TOP8は12勝3敗のタイブレークで勝ち上がった1名のみと勝ち切れませんでした。
とはいえ12勝3敗ラインにはしっかりと居たようで
最大勢力ゆえのメタられたデッキを踏んだかどうかに左右されたものと思われます。
デッキ自体の解説は方々でされているので割愛しますが
とにかく陰陽師セットが入ったことによるフォロワー増加。
それに伴いスペル比率が高くなくてはいけない
《ペンギンウィザード》《マジックオウル》《魔力の蓄積》などの
採用の是非について各自苦心の跡が見て取れます。
陰陽師枠も《鬼呼びの導師》まで入れるのかどうかが難しく
同型だと《次元の超越》のターンが遅くなりがちでガードが下がるが
入れてないと《マーウィン》などのオーラ組に蹂躙されてしまうと
なんとも難しい選択を迫られます。
逆に言えばメタに合わせた選択肢がそれなりに豊富なので、当面は上位に君臨し続けることでしょう。
ナイトメア
アグロナイトメア
クラス別過去の使用率平均がドラゴンの次に高かったりと根強い人気を持つナイトメア。
今回も一定の勢力を保ち、ウマ娘登場後初のグランプリTOP8に食い込みました。
そのTOP8に残ったのは真紅アグロの代名詞である《ヴァーナレク》不採用のアグロ。
1コストフォロワーは11枚とほぼ全力で採用。
2コストの進化枠は3/3になる2種で、攻撃力3を確保しつつ1コスト除去で倒されないラインナップ。
《カースエンチャンター》は仕方ないのでその前にしっかり殴り切ろう、というのが見て取れます。
さらには《デモニア》不採用というとがった構成ですが
純正真紅に比べるとライフの減り方が少ないのでそこで1ターン誤魔化す……ごまかせるといいなあ、という印象です。
一点突破デッキなので、店舗予選のような少ない回戦数で全勝縛りの大会にはそこそこ向いています。
また、コントロール型もある程度いたようですが、TOP8ラインには入れず。
少しもっさりする構成になりがちで超越デッキがどうしてもネックに。
うまく対応できる構成が見つかればといったところ。
ドラゴン
侮蔑ドラゴン
その他
■ロイヤル
エルフ・ドラゴンが増えてメタが固まってきたこともあり
環境に合わせたカード(《オーレリア》などが代表格)を取ることで
ちょこちょこCSで上位ラインに入っているのを見かけます。
最近は《マーズ》採用型が多いでしょうか。
今のところ一番簡単に勝ちプランを作れるのが《星の鎧》なのですが
スペルを安定して持ってくる手段はロイヤルにはないので
《宝杖の司令官》を軸としたフォロワー展開でなんとかしたいところです……。
■ウマ娘
本当に数を減らしましたが、海外版で即制限を受けた《イクノディクタス》らは健在。
手に入れたアドバンテージをダメージに変換する手段を強化して
《ナリタブライアン》は間に合うかどうか怪しい高速環境に対抗したい。
《エンジェルスナイプ》の採用率が減ったこともあり、《サイレンススズカ》が使いやすくなっているのは追い風。
まとめ
公式でCS優勝デッキが紹介されるようになった影響は大きく
グランプリ千葉のときの《マーウィン》のようなデッキ単位でのシークレットデッキは出てきにくくなった感があります。
ただ、グランプリ前では使われていなかった《バイヴカハ》が
TOP8ではないものの上位のデッキに多く採用され、それから色々なデッキが取り入れていったように
隠し味として特定のカードがグランプリで日の目を見る、ということになっていくのではないでしょうか。
グランプリを終えたあとの現状のメタは以下の想定です。
Tier1:ウィッチ、ビショップ、ドラゴン
Tier2:ナイトメア、エルフ
ただ、前にも述べた通りこの5クラスに差があるわけではなく、勝ち切るのはデッキへの理解度が問われてきます。
前回も述べた通り、次のセットがタイトル限定セットのため
基本6クラスのデッキが大幅に変わることはないであろうと思います。
この環境のままJCG店舗予選、はたまたグランプリ千葉が行われるので
使っていきたいクラスを1~2個決めて、どんどんデッキを掘り下げて自分の武器を作るのがいいと思います。
それでは、また次のコラムでお会いしましょう。