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2023.2.22

【第32章】絶望の中でも世界は回り続ける | プラズマの未開地探求録

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【第32章】絶望の中でも世界は回り続ける | プラズマの未開地探求録

完成した世界

目次

ディスペクター再び

しばらく新規カードの供給が無かったデュエル・マスターズだったが、2カ月ぶりに、新弾が発売される事となった。


その名も、”ヒーローズ・ダークサイド・パック 闇のキリフダたち”。


その名が示す通り、歴代の闇文明使い達をフィーチャーしたセットとなっており、かつてのライバルが使用していた強力な切札が、更に強力になって登場している。


そのうえ、ダークサイドというだけあり、収録されているカードは全て闇文明を含むカードという徹底ぶりだ。


私はいつも、パックは箱で買うのだが、開封の際は文明ごとに分けて開封するようにしている。


今回も机に広いスペースを確保して開封したのに、狭いスペースにタワーが出来上がった時は驚愕したものである。


しかも崩れた。


これがダークサイドの力とでも言うのだろうか・・・


そんな面々の中に、あの種族も再登場している。


そう、ディスペクターだ。


過去の強力なクリーチャー達を合体させ、更に強力な存在へと改造された存在。


作中ではジェンドルが操り、20周年という節目の年に相応しい面々をディスペクターへと変貌させ、主人公を苦しめてきた。


そんなクリーチャーの新規カードが、今回登場しているのだ。

それこそが、この《星魂接続 パーフェクト・ワールド》だ。


なんとディスペクターでありながら、サポート種族であるディスタスでもあるという、異色の存在である。


ディスタス、しかもコストが7という事もあって、《ディスタス・ゲート》から飛び出してくる事もある。


そのうえ、自身の他のクリーチャーにササゲール2を与えるという、これまた前代未聞の能力まで有している。


ササゲールは重複して得る事が出来るため、既にササゲール能力を持つディスタスを、更に軽減が可能な存在へと昇華させる事も可能だ。


ササゲールはその名が示す通り、自らを差し出して、上位種族であるディスペクターに力を与えるというデザインである。


重複すると、破壊された後に更に破壊する(実際は何も起きないが)事となるため、文字通り「命がいくつあっても足りない」状態だ。


(この「命がいくつあっても足りない」は、後々重要になるので覚えておこう。)


そしてさらに特筆すべき能力は、自分のシールドが墓地に置かれると、それがマナゾーンの枚数以下のディスペクターまたはディスタスであれば出せる、というものである。


つまり、EXライフの残っているディスペクターが除去されそうになると、代わりに墓地に置かれたEXライフシールドから新たなディスペクターかディスタスが飛び出す可能性がある、という能力である。


ただでさえ除去が難しかったディスペクターが、これで更に触り辛くなってしまうのだから、強力な事は間違いないだろう。




とはいえ、ディスペクターを使ったデッキは既に完成されたものが大半であり、それらのデッキへ新たに組み込める余地があるかというと、悩ましいところでもある。


《パーフェクト・ワールド》自体がかなり独特な能力なので、この特異性を活かすべく新しいディスペクターのデッキを考えてみることが最善手だろう。


何せ、EXライフシールドから墓地に置かれたカードが、最低でも手札に加わってリソースとして使えるのである。


光・闇・自然という、リソースが枯渇しがちなこの色合いにおいて、この能力は非常に美味しい。


これは、新たなデッキを考えるしかない。


そうと決まれば、早速デッキを作り上げていこうではないか。

完全なる世界を求めて

改めて、《星魂接続 パーフェクト・ワールド》のスペックを見直しておこう。


まず、自身の他のクリーチャーに「ササゲール2」を与えるというもの。


これはディスペクターを召喚する際、そのクリーチャーの分だけコストを2下げる事が出来るという事だ。


ササゲールなので、コスト軽減に使用したクリーチャーは破壊されるが、大型クリーチャーを軽いコストで送り込めるのであれば、本望だろう。


もちろん、大型のディスペクターすら、ササゲールのコストに充てる事も可能である。


続いて、シールドからカードが墓地に置かれるたび、それがマナゾーンの枚数以下のコストを持つディスペクターorディスタスであれば、バトルゾーンに出すというもの。


出せなかった場合も手札に加える事ができるため、ディスペクターのEXライフシールドが墓地に置かれた際に、アドバンテージを失わずに済むというメリットがある。


当然、この《パーフェクト・ワールド》自身のEXライフシールドが墓地に行ってもトリガーするため、非常にアドバンテージを失いにくいカードと言えるだろう。


この2つの特異的な能力を持ちながら、更に自身がディスタスであるという点も見逃せない。


そのため、このカードを踏み倒す手段として《ディスタス・ゲート》の採用は不可欠となってくる。

コストの合計が7以下になるようにディスタスを展開できるため、ちょうど《パーフェクト・ワールド》を出す事が出来る。


そのうえシールド・トリガーであるため、受け札としても使える万能なカードだ。


このカードを採用するのであれば、他のディスタスも採用したいところである。


ディスタスはディスペクターのサポート種族であり、コストの軽いクリーチャーが多い。そのため、EXライフシールドとして墓地に置かれた際、《パーフェクト・ワールド》によってバトルゾーンに飛び出す可能性も高く、盤面の維持に貢献してくれるだろう。


採用するディスタスとしては、同じカラーリングであり受け札にもなる《霊宝ヒャクメ-4》、マナ加速により堅実なアドバンテージを稼いでくれる《無頼 ブロンズ-1》、マナゾーンや墓地からカードを回収しつつ除去札にもなる《魂晶 リゲル-2》が採用候補となる。

採用するディスタスが見えてきたところで、次は採用するディスペクターを考えてみよう。


普通に強力なディスペクターを採用するだけでも十分なのだが、それならば、わざわざ《パーフェクト・ワールド》を採用して運用する必要は無いだろう。


せっかく《パーフェクト・ワールド》を使うのであれば、その能力をギミックに組み込めるようなディスペクターを採用したい。


また、あまり重いディスペクターを採用しても、《パーフェクト・ワールド》で踏み倒す事が難しくなってしまう。


せめてものラインとして、コスト8が限界といったところだろうか。


コスト8以下、そして強力なディスペクターとしては、《砕慄接続グレイトフル・ベン》がある。


登場時に墓地のカードを全てマナゾーンへと送り、各ターン1回だけ、マナゾーンからの召喚を行える、強力なディスペクターだ。

墓地に置かれたディスタスをマナにしつつ、マナからディスタスをコストを支払わずに召喚する事も可能。


という事は、ディスタスである《パーフェクト・ワールド》も、この能力の対象になるという事である。


ディスタスといえど、《パーフェクト・ワールド》はディスペクターでもある。


そんな存在が0コストで登場してしまえば、どんな相手も対処に困ること間違いなしだろう。


からといって放置しておけば、この2体だけでシールドを5枚吹き飛ばせるだけの打点を持っているため、対処しない訳にもいかない。相手にとって、これほど嫌な選択も無いだろう。


これで2種類のディスペクターが揃ったわけだが、あと1種類ほど欲しいところである。


この色に合い、かつ8コスト以下で相性の良いディスペクターを探したところ、一年前に紹介したカードの存在を思い出す事となった。

以前もディスタスを使い回す事を軸としたデッキのメインカードであった《斬皇接続ガラムシッド》


出た時または攻撃する時に自分のディスタスを1体破壊すると、墓地かマナゾーンにあるディスタスを出す事が出来る。


そのため、軽量のディスタスを破壊し、《パーフェクト・ワールド》を戦場へ送り込むという事も可能なのだ。


あの《グレイトフル・ベン》が8コスト必要だったことを考えると、ディスタス1体の犠牲が必要とは言え、たった6コストで《パーフェクト・ワールド》を踏み倒せるのは破格のスペックと言って良いだろう。


そのうえ、攻撃時に《パーフェクト・ワールド》を破壊する事でEXライフシールドを墓地へ送り、そこからの踏み倒しまで狙う事まで出来てしまうのだ。


当然、結果的に《パーフェクト・ワールド》が破壊されていなくても、《ガラムシッド》のディスタスを踏み倒す能力は使える。


追撃の《パーフェクト・ワールド》を繰り出して、相手に一気に追い詰める、という事が可能なのだ。


ディスタスを使い回すという長所が、ここにきて、とんでもない能力へと躍進を遂げた。


これほどの高相性を発揮するディスペクターの組み合わせは、他に類を見ないレベルである。


役者がそろってきたところで、いったん形を見てみるとしよう。

プロトタイプ

4

4

4

4

2

2

4

4

4

4

4

プロトタイプとしては、こんな感じだろう。


《賢樹エルフィ-1》は、ササゲール1とは別にディスタスの召喚コストを1軽減する能力を有している。


ちょっとしたテクニックとして、《パーフェクト・ワールド》を出す時限定で2コスト分の軽減が可能となっている。


これは、ディスタスの軽減とササゲールの軽減両方を適用できるため、である。


採用するディスタスに関しては、メインのパーツが多色に偏っていたため、単色のものを採用している。


また、ディスタスが多くなったことから、これも以前に採用していた《バベル・アゲイン》を採用した。


これは、ディスタスを使い回しつつ、手札の補充まで可能という優れモノである。


その他ディスタスに関しては、環境に刺さるもの、堅実にアドバンテージをとれるもの、を優先して採用した。




プロトタイプを回してみた感じでは、特に悪い印象は無かった。


着実にアドバンテージを得つつ、盤面を固め、相手を追い詰めていく。


デッキとしては悪くは無い。が、よくある事だが、あと一歩何かが欲しい、というのが正直なところであった。


《グレイトフル・ベン》は、確かに強い。


マナからディスタスを無料で供給できるうえ、墓地に落ちたカードを全てマナに変換してくれる。


しかし、それがこのデッキと噛み合っているかと言われると、どうしても一歩足りない印象なのだ。


そう、各ターンに1回しかマナから召喚出来ないという制約が、展開の大きな足枷となるのである。


さらにもう1つ見えた課題は、墓地に落ちたディスペクターの運用方法だ。


このデッキの動きとしては、大型ディスペクターをササゲールのコストに充てる事により、EXライフシールドを墓地へ送り、そこから更なる展開・アドバンテージの獲得を狙うといった動きとなっている。


ここまでは良いのだが、問題は2回目以降にササゲールのコストに充てた時である。


当然だが、EXライフシールドの無いディスペクターを破壊する場合、普通に破壊されてしまう。


墓地から回収する手段は、《グレイトフル・ベン》でマナへ送り、マナからコストを払って召喚する、という方法となる。


だが、《グレイトフル・ベン》はターン中1回しかマナからの召喚は許されないうえ、ディスペクターを出す場合は、当然のようにコストを支払う必要がある。


これが同一ターンに何回も出来るのであれば良いのだが、1回だけとなると、どうしても窮屈な動きになってしまうのだ。


13000のブロッカーでTブレイカーという強烈無比な性能ではあるのだが、あと一歩足りない。


もし、一度に大量のディスペクターを回収できるディスペクターが存在したら、このデッキは間違いなく完成されるだろう。


それが、このプロトタイプを回して感じた事であった。




では、「一度に大量のディスペクターを回収できるディスペクター」などという、都合の良い存在が居ただろうか?


そんな疑問を胸にカードプールを探してみたところ、《グレイトフル・ベン》に出番をほとんど奪われていたディスペクターが見つかった。

それこそが、王来編の最終弾で登場した《戦国接続ギャラクテスト・シデンシーザー》だ。


あの《グレイテスト・シーザー》《シデン・ギャラクシー》が合体した、戦国編の主人公&戦国編のラスボスのディスペクターである。


パワーが12000を超えているのに、なぜかWブレイカー。なぜだ。


このクリーチャーは出た時、墓地とマナゾーンから合計3枚のカードを回収する事が可能である。


よって、ササゲールで墓地に落ちたディスペクターを、丸ごと手札に戻す事が可能となっている。


そのうえ、ディスタスとディスペクターのコストを2も軽減してくれる、これ以上ないほど高相性なスペックだ。


このカードも《ガラムシッド》と同じく、ここにきて輝きを放ち始めたのだ。


強いて言えば、なぜかTブレイカーではないので、打点が心許ない。


そこは、展開力で何とかカバーしていきたいところである。


なお、似たような存在としては《凶忍連結ヒドラサマル》が存在している。


こちらはクリーチャーのみ、墓地から回収限定ではあるが、2文明でありコストも1少ないので、環境によって使い分けて良いだろう。


《ヒドラサマル》は自軍をブロッカーに出来るため、守りを固める事も可能であり、こちらも相性が良いといえる。


とはいえ、《ギャラクテスト・シデンシーザー》はマナゾーンからの回収も可能なので、序盤にマナへ置かざるを得なかったディスペクターを回収する事が可能である。


実質《魂晶 リゲル-2》の枠も空ける事が可能となるため、デッキのスペースも含めて考えるのであれば、《ギャラクテスト・シデンシーザー》に軍配が上がるだろう。


おおよそ形が見えてきたので、完成させてみよう。

完全かもしれないリスト

4

2

4

4

4

2

4

4

4

4

4

おおよそプロトタイプと同じ構築だが、《グレイトフル・ベン》の枠が《ギャラクテスト・シデンシーザー》に代わった事から、いくつかのカードを入れ替えている。


メインコンセプトは冒頭で述べた通り、《パーフェクト・ワールド》+ディスペクターの盤面を組み立て、そのディスペクターをササゲールのコストとしてディスペクターを召喚。


ササゲールによりディスペクターの代わりに墓地へ行ったEXライフシールドから、《パーフェクト・ワールド》の能力により更なる展開や手札補充を狙う、というものである。


EXライフシールドの無いディスペクターをササゲールする場合は、《ギャラクテスト・シデンシーザー》の能力で墓地から回収し、再度使い直せるように気を付けよう。


冒頭でも述べたが、ササゲールは重複して与える事が出来る。


そのため、《パーフェクト・ワールド》が2体居れば、他のディスペクターをササゲール2回でEXライフシールドごと墓地へ送り込むことが可能となるのだ。


「命がいくつあっても足りない」とは、まさにこの事だ。しかし、いくつもあったら、このデッキが成立しにくくなる。


命は1つだからこそ、尊く美しいのだ。


ディスペクターは2つあるけどな。


ともかく、これにより、《ギャラクテスト・シデンシーザー》によって破壊したディスペクターを即座に手札に回収するという動きが可能になる。重要なテクニックなので覚えておこう。


《歪悪接続ヨー・バルディ》は、マナゾーンからディスタスを踏み倒す能力を有したディスペクターである。


ディスタスを踏み倒すので、当然《パーフェクト・ワールド》を踏み倒す事が可能だ。


既に《パーフェクト・ワールド》が居る状態で出せば、いきなり《パーフェクト・ワールド》2体の盤面を作り出す事が出来る。


こうなったら、ササゲールを2回使って《ギャラクテスト・シデンシーザー》を召喚、破壊したディスペクターを即座に手札に戻しつつ、墓地に置かれたEXライフシールドからリソースを回復する、という動きが可能になるのである。


《ギャラクテスト・シデンシーザー》もディスペクターやディスタスのコストを軽減できるため、回収したリソースを即座に盤面へ展開し、次々に展開を繰り返す事が出来る。


こうやって盤面を展開していったら、大群で相手に攻め込み、ゲームを終わらせよう。


また、雰囲気の異なるカードが1種類だけ入っている。


前回も登場した《空間型無限収納ストラトバッグ》だ。


こちらは、マナゾーンからカードが離れた際に一度だけマナ加速が出来るという能力を有している。


一見するとマナゾーンを離れる事は少ないように見えるが、《ディスタス・ゲート》《ギャラクテスト・シデンシーザー》と、マナゾーンからリソースを回収する事が少なくない。


そのため、マナが減る事を避けるため、こちらを採用する事とした。


ついでに、特定の相手への対策にもなるため、一石二鳥である。


そっちがメインの役割だって? いやぁ、そんな事は無いです。


このデッキに関しては、実際に触ってみた方が使い方は分かるのではないかと思う。


動きが少し複雑だが、その分、相手が予想しているよりも盤面を展開していく事が可能だ。


手持ちのカードに余裕がある人は、是非とも試していただきたい。

終わりに

というわけで、新弾一発目は《パーフェクト・ワールド》を使用したデッキである。


今回のセットは、かなり色々なデッキが考えらえられるラインナップとなっており、オリジナル・アドバンスどちらも新たなデッキが登場してくる可能性が高い。


既に《禁断の轟速 ブラックゾーン》は、環境で結果を残しているカードとなった。


《絶望神サガ》という、一躍環境で大暴れしているカードもあるなど、将来が楽しみな面々が揃っている。


だが全てが、一目見て強さの分かるカードではない。


今回の《パーフェクト・ワールド》のように、使い方をしっかり考えなければ強さを発揮できないカードも多い。


逆に言えば、使い方さえ見つければ、十分に実戦で戦えるカードも多いという事だ。


発売して間もないため、まだまだ研究が進んでいない新環境。


絶望神が跋扈する環境ではあるが、しっかりを環境を見据えて、未知の可能性を探していこう。

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このコラムのライター

プラズマ

プラズマ