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2023.2.13

【第31章】棒で玉を打つスポーツはゴルフである | プラズマの未開地探求録

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【第31章】棒で玉を打つスポーツはゴルフである | プラズマの未開地探求録

またゴルフに来た

目次

第二ホール解放

以前、目指せホールインワンと言っておきながらホールインワンしないようなデッキをご紹介した。


が、その直後に、まさにホールインワンを名前に持つクリーチャーが登場してしまったのだ。

それこそが、自然文明で二枚目のタマシード/クリーチャーである《環嵐!ホールインワン・ヘラクレス》である。


《グランドスラム・スコーピオン》と比べると一回り小さいものの、墓地メタやマナゾーンからクリーチャーを召喚出来るなど、より小回りが利きやすいスペックのACEクリーチャーだ。


書いてある事は間違いなく強いのだが、環境のデッキを見渡しても、思っていたほど使われている様子は無い。


一部のデッキには入っており、結果も確かに残してはいるのだが、それも全体から見れば僅かな数だと言わざるを得ない。


やはり、あの若き大長老によるロックのせいなのだろうか?


だとしても少ない。少なすぎる。


もしかしたら、誰も本来の使い方を試せていないのかもしれない。


というか、このカードの本来の想定されうる使い道とは、どのような形なのだろうか。


このカードを使っていくには、まず、そこから考えてみる必要がありそうだ。

ホールインワンを目指して

今の自然文明に求められているもの、それは何だろうか。


その答えを見つける鍵は、もしかしたらフレイバーテキストに隠されているのかもしれない。


新章に入って以降の自然文明のフレイバーテキストを読み漁った中で気付いた事。


それは、今の自然文明が求めているものは、紛れもなく「剛流振」(読み:ゴルフ)である、ということだ。


今の自然文明では、この「剛流振」を極めし者が頂点に立つ事を許されているという。


無茶苦茶な話に聞こえるが、これがマジなのである。今の自然文明にとって「剛流振」とは、もはや人生と言っても過言ではないのだろう。


で、「剛流振」とは、いったい何なのだ?


さっぱり分からん。


フレイバーテキストを読んだ限り、現実世界で我々が知る「ゴルフ」とは、似ても似つかない別の何からしい。


最初こそ、我々の知る「ゴルフ」に近しいイラストが目立っていたものの、この前発売された最新弾では、ボブスレーやスキージャンプのようなイラストも垣間見え、もはや我々の知るスポーツとは全く異なる何かである事がうかがえる。


最終的に、大切なものは”回転”らしい。


確かに、ゴルフはボールに回転を加える事で飛距離を伸ばしたりするだろうが、それ以上に”回転”を重視しているらしい。


これもよく分からない。


現代の自然文明が求めているものを理解するためにフレイバーテキストやイラストを頼るのは、少し難がありそうだ。




こうなったら、何か他のアプローチで使い方を読み解くしかない。


そう気づいたときに、前回に紹介したデッキが足掛かりになる事に気が付いた。


前回紹介したデッキは、《グランドスラム・スコーピオン》《コアラ大佐》で実質スピードアタッカーにして奇襲する、ついでに複数回攻撃する、というコンセプトであった。


しかし、これは《グランドスラム・スコーピオン》の特性を最大限活かす動きであって、《ホールインワン・ヘラクレス》にも当てはまる訳では無い。


着目すべき点は、盤面を並べ、クリーチャー化した大型のACEクリーチャーで速やかにゲームを終わらせる、という動きだ。


問題は、この”速やかに”という点が実現困難だという点だ。


前回は、この点を疑似スピードアタッカー+複数回攻撃で克服した。しかし、今回は同じ手が使えない。


というのも、《グランドスラム・スコーピオン》は攻撃時に強力な踏み倒し効果を持っていたため、即座に攻撃させるというギミックとの相性が抜群に良かっただけなのだ。


それに対し、《ホールインワン・ヘラクレス》は、即座に攻撃しても、出来る事は盤面除去とマナ加速のみであり、《グランドスラム・スコーピオン》のような特殊なギミックを搭載しにくいのだ。


という事は、別の角度から考えなければならない。


即座に攻撃できないが、クリーチャー化したら速やかにゲームを終わらせる。つまり、盤面に出しておき、クリーチャー化させるだけの盤面を構築したら、即座に攻撃へと転じるデッキが望ましい。


要するに、前回は主役が最後に登場したが、今回は主役が最初に登場するデッキ、という事である。




このような方向からアプローチを考えていくと、《ホールインワン・ヘラクレス》の能力が光ってくる。


《ホールインワン・ヘラクレス》には、ターンに1回だけ、マナゾーンからクリーチャーを召喚できる能力が備わっている。


早期に《ホールインワン・ヘラクレス》を着地させられていれば、マナを手札のように使いながら展開が出来る、という事である。


つまり、上で述べた”先に出しておいて、クリーチャー化したら即座に攻撃に転じる”が容易に可能なのである。


おおよその方向性が見えてきたが、クリーチャー化させるために並べるクリーチャーやタマシードの内訳を考える必要がある。


自然文明で盤面を展開するデッキとしては、現環境のトップメタの一角を担う《十番龍 オービーメイカー Par100》が存在している。


このデッキの特徴は、自然の軽量メタクリーチャーを大量展開し、相手が動き始めるよりも先に《オービーメイカー》を着地させ、ソフトロックを仕掛けるというものである。


強大なパワーを持つドラゴンが2~3ターン目に着地し、さらにはクリーチャーやタマシードの”出た時”能力も封じてくるのだから、強烈極まりない。


そのうえ並んでくるのは、あらゆる対面に刺さりやすいメタクリーチャーの軍勢である。対処は容易ではない。


せっかく似通ったデッキがあるのだから、これをベースに一度形にしてみよう。

仮組みしたデッキリスト

4

4

4

4

4

4

1

1

4

4

1

1

4

とりあえず、この構築を元に調整していく事にしていこう。


まず、このデッキを回してみた感想として、割と展開は出来るのだが、当たり前だが【既存のオービーメイカー】の劣化のような動きとなってしまう。


そもそもオービーメイカーの強みとしては、早期にソフトロックを仕掛けられる大型クリーチャーが着地する事であり、今回のようにロック能力を持たない大型クリーチャーが着地しても、強さのベクトルが異なるのだ。


しかし、何も得るものが無かったのかと言うと、そういう事も無かった。




このデッキが元となった【オービーメイカー】に比べて優れていると感じたのは、継戦能力の高さだ。


デュエル・マスターズは、言うまでも無いが、手札がリソースとしての大きな役割を果たしている。


手札が無ければ何もプレイ出来ないし、手札が多ければ、それだけ複数の選択肢が生まれる。


故に、手札リソースを常に確保できるデッキは、必然的に長期戦で強さを発揮する事が出来るのだ。


そのリソース源をマナゾーンにも依存できるようにするのが、《ホールインワン・ヘラクレス》の強みである。


マナゾーンから絶えずクリーチャーを供給し続ける事で、仮に盤面を制圧されたとしても、容易に立て直しが効く、それがこのデッキの強みなのである。


では、その長所を伸ばせるように構築を進めるのが理想だろう。


この理想を叶えるべく採用したいのが、《雪精ジャーベル》《空間型無限収納ストラトバッグ》の2枚だ。

《雪精ジャーベル》は、「マナ武装 3」を達成していると、出た時に山札の上4枚の中からクリーチャーを手札に加える事が出来る。


単に《ホールインワン・ヘラクレス》を探しに行く事も出来るが、手札リソースを減らす事無く盤面を展開し、ACEクリーチャーのクリーチャー化にも貢献してくれる頼もしいクリーチャーだ。


また、5マナあるときに《ホールインワン・ヘラクレス》の能力でマナから出し、まだ足りていない2コスト帯のメタクリーチャーを探しに行くという動きも可能だ。


《空間型無限収納ストラトバッグ》は、主に相手の革命チェンジなどのメタとして使われることが多いカードである。


が、このデッキではもう一つの能力が輝く。


忘れがちだが、自分のマナゾーンからカードが離れた時、一度だけ山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい能力が備わっているのだ。


これにより、《ホールインワン・ヘラクレス》でマナからクリーチャーを召喚しても、マナを減らす事無く展開が可能となる。


そのついでに、相手の動きに制限をかける事が出来るのだから、これほど相性の良いカードは無いだろう。


同じセットに収録されている事からも、おそらくはデザイナーズコンボであることが伺える。


この2種類がデッキに加わる事で、《ホールインワン・ヘラクレス》はより継続的に戦線を維持する事が出来るようになるだろう。


これでオービーメイカーと差別化は出来た訳だが、せっかくだから、+αとして違う要素が欲しいところである。


そこで考えたい事が、盤面処理だ。


現状、このデッキに盤面処理が出来るカードは入っていない。


このままでは、バトルゾーンにクリーチャーを立てられ、ここを起点に逆転、という流れを許してしまう事になりかねない。


短期決戦を挑めるなら話は変わってくるが、このデッキはそこまで短期決戦を挑めるようなデッキにはならないだろう。


となれば、盤面処理可能なカードが欲しいところだ。


そんな時に便利なのが、前回のデッキでは抜けていってしまった《育ち盛りのホーンα》だ。

自軍の自然クリーチャーを全員サバイバー化し、更にサバイバー全員をマッハファイターにしてしまう。


つまり、自軍の自然クリーチャー全員はマッハファイターを持つのだ。


当然、自分自身もマッハファイターを持っているため、単純に4コスト5000のマッハファイターとしても運用可能だ。


さすがに5000ラインともなれば、相手の厄介なクリーチャーにも対応出来るだろう。


そのうえ後続のクリーチャーもマッハファイターになるので、大型であるACEクリーチャーで急襲を仕掛けられる。


ACEクリーチャーは攻撃時にトリガーする能力を持っていることから、相性抜群なのである。


おおよその方向性、そして役者も揃ってきたので、デッキとして仕上げてみよう。

ホールインワンを目指したいリスト

4

4

4

4

4

4

4

4

2

1

1

4

という訳で完成したリストが、こちらである。


コンセプトとしては、メタクリーチャーを展開しつつACEクリーチャーのクリーチャー化を目指し、ゲームを決める事である。


万が一展開が崩されたり、リソースが尽きそうになっても、《ホールインワン・ヘラクレス》によってマナゾーンのクリーチャーを戦線へと送り込み、盤面を維持し続ける事が可能となっている。


その動きをサポートするのが、《雪精ジャーベル》《ストラトバッグ》である。


前者は単純に山札からクリーチャーを引き込み、後者はマナゾーンをリソースとして消費しても、即座に回復してくれる。


この動きでメタクリーチャーを絶やす事無く維持し続け、クリーチャー化したACEクリーチャーで一気に攻め込もう。


前回はメインとなっていた《グランドスラム・スコーピオン》は、今回は2枚に留めている。


単純に5マナというコストが重い事に加え、メインのコンセプトではない事から、その能力の活躍が少し難しそうと判断したためである。


これらも含め、フィニッシャーとしてはやはり《ホールインワン・ヘラクレス》を優先して採用する事とした。


とはいえ、パワーはこちらの方が上であり、《グランドスラム・スコーピオン》+《ホーンα》による盤面処理+盤面展開という動きもあるため、これ以上減らす必要も無いだろうと思っている。


2体の巨大ACEクリーチャーを使い、相手の動きを縛りながら、ゲームを有利に進められるように意識して戦おう。

終わりに

というわけで、ゴルフ第二弾である。


ちなみに、私はゴルフはやってない(二度目


《ホールインワン・ヘラクレス》は、時々CSの入賞リストで見かける顔ではあるが、メインに据えられたデッキリストは、今のところ確認できていない。


見るからに強力なシステムクリーチャーではあるのだが、クリーチャー化するには自然のクリーチャーを並べる必要がある事から、他のカードを押しのけて入る枠が無いため、と言う事だろう。


とはいえ、強い事は確かなので、是非とも使ってもらいたい一枚である。


まだまだ発展途上の”剛流振”であるが、今後のカードプール次第では、他の文明たちと肩を並べるまでに強化される事は間違いないだろう。


来たるべき環境に備えて、君も”剛流振”を極めよう!

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このコラムのライター

プラズマ

プラズマ