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2021.11.15

【第2章】邪神を呼ぼう! | プラズマの未開地探求録

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【第2章】邪神を呼ぼう! | プラズマの未開地探求録

極限の邪神、再臨

目次

はじめに

未開地の探求。

そのために必要なものは、尽きぬ好奇心と何も恐れぬチャレンジ精神である。


前回の記事を読み返した時、この中にはチャレンジ精神が足りていないように感じられた。

また、全体的に内容が真面目すぎており、本来求められていたような「ぶっ飛んだ」内容からかけ離れていたのではないだろうか。


こんな内容では、日本全国2兆人のデュエル・マスターズファンの皆様に満足いただけないだろう。

もっと、こう、エキサイティングでぶっ飛んだ内容が必要だ。

そうでなければ、期待している人たちの心を満たす事は出来ない。


そう思った私は、さらなる未知への挑戦へと踏み出す事にした。

極限邪神との出会い

デュエキングMAXパックを開封し終えた後

私は手に入れたカードがどの程度の物か、ソートして確認していた。

そんな時、とあるカードが目に留まった。

《極限邪神M・ロマノフ》

このカードが、私の手元に4枚揃っていた。


かつて環境を支配し、殿堂入り後も環境に居座り続けた伝説のゴッド《邪神M・ロマノフ》

その力を引き継いだゴッドが、このカードなのだ。


このカードのテキストを読んで、私は驚愕した。

このゴッド、進化元となった火か闇の呪文を運が良ければ何でも唱える事が出来るのだ。


こんなにも強大無比な能力を持っているのに、どういうわけか、CSの入賞報告は一度も聞いた事が無い。

もしや、みんなCSで結果を残した他のカードに気をとられて、このカードの存在に気付いて無いのだろうか。

これは、もしかしたら、とんでもない発見をしてしまったのかもしれない。


これに気付いた以上、もはや環境は掌握したも同然である。

世界は私に跪く事になるだろう。そうなれば、やることは一つだ。


さあ、デッキ作成の時間だ。

極限邪神M・ロマノフってどんなカード?

例によって既に画像は貼っているが、能力を確認していこう。


①OMGデッキ進化:自分の山札をシャッフルし、その後、その1枚目を裏向きのまま、その上にこのクリーチャーを重ねつつ出す。


元となったMデッキ進化の調整版で、失敗する事があるMデッキ進化に比べ、こちらは確実にバトルゾーンに出る事が出来るようになっている。

かつて、稀にクリーチャーが捲れずに出てくることが出来ないという弱点がチャームポイントだったが、そのチャームポイントを捨て去っての再登場である。
10年前のプレイヤーが見たら驚きのあまりテキストを読んだままフリーズしそうだが、今のデュエル・マスターズであれば適正なカードパワーなのだろう。


②メテオバーン:このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置いてもよい。それが火か闇の呪文なら、コストを支払わずに唱えてもよい。


このクリーチャーを使ううえで、メインとなる能力だ。

進化元にした呪文をどれだけ重いコストを持っていたとしても、踏み倒す事が出来る。

元となった《邪神M・ロマノフ》がコスト6以下だった事を考えると、破格の能力である。


③左G・リンクOMG:《邪神R・ロマノフ》《邪神C・ロマノフ》、「中央G・リンク」または「右G・リンク」を持つゴッドの左横(このクリーチャーが出る時、自分の指定ゴッドの左側にリンクしてもよい。リンクしたゴッドは、各ゴッドの特性〔パワーや能力〕を持つ1体のクリーチャーとなる。離れる時は、その中の1枚を選ぶ)


めちゃくちゃリンク先が多いクリーチャーになっている。

モテモテである。これくらいモテたら、もう人生凄い事になりそうだ。

ゴッド・ノヴァは付け替えが頻発するため、別れ話も非常に多いだろう。

モテすぎるというのも、実は良い事ばかりでは無いのかもしれない。

男はつらいよ

立ちはだかる壁

このカードのテキストを読んでいて、私はある一文に気が付いた。


そう

「自分の山札をシャッフルし」

という一文である。


体感で100回ほど見直したが、間違いなく書いていた。

インクの染みでも何でもない、ハッキリと書かれていた。

こんな余計な文章を付け足した人は、社長室に呼ばれて、そのまま社長の椅子に座って欲しいものである。


つまり、火か闇の呪文を何でも唱える事は出来るが、それは運に左右されるという事になる。

ここにきて、確率の壁が私の前に立ちはだかる事となった。


確率は、常に人類の前に立ちはだかる強大な壁である。

しかし中には、その壁を打ち破った存在もある。

かの《ミステリー・キューブ》を軸としたデッキは、その代表例と言って良いだろう。


この壁を打ち破らなければ、この強大無比な神は真の力を発揮できないのである。

だが、裏を返せば、この壁を乗り越えた先には絶大な力があるのだ。ここで足を止めるわけにはいかない。


確率の壁を乗り越えるためには、当たりを引く確率を可能な限り高くする。

あるいは、ハズレを引いた時のブレ幅を最小限にする必要がある。


先に述べた《ミステリー・キューブ》を軸としたデッキは、仮にハズレを引いた場合でもマナ加速に繋がるという点を上手く組み込めたことで、環境を支配していた。

この例にならえば、必ず強いデッキが組みあがるはずである。

そうなれば、まずは強い呪文を詰め込んだデッキを考えるべきだろう。


その結果、生み出された構築基盤がこちらである。

4

4

4

1

うわあ、なんだか凄いことになっちゃったぞ

もはやこれは、から揚げで彩られたステーキのチャーシュー盛りである。


しかしこの基盤、どこかで見た事がある気がする。

そう、《クランヴィア》だ。

というかコストも軽いし、こっちの方が山札を捲る枚数も多いし、《ギラングレイル》も打てるし

もしかして《クランヴィア》の方が強いのでは?


いや、冷静に考えよう。

《極限邪神M・ロマノフ》は文明も違うし、素でスピードアタッカーと同等の働きが出来るという長所がある。


さらに言えば、上記の基盤となるカードと色が共通しない《クランヴィア》に比べて、《極限邪神M・ロマノフ》《ティラノ・リンク・ノヴァ》と色を共有している。

つまり、色事故の確率という点を考えれば、こちらの方に分があるのだ。


だが、これだけでは当たりが8枚だけに過ぎない。

デュエル・マスターズのデッキは40枚で構成されるから、単純計算で確率は5分の1、つまり20%程度に過ぎないのだ。

(シールドや封印が関係してくるため、実際の数値は違ってくる。あくまで大雑把な数値である。)


では、それ以外の80%を引き当ててしまったら、どうなるのだろう。

答えは単純で、大きすぎる隙を生み出すだけとなる。

《ミステリー・キューブ》と違い、墓地をリソースとしない限りは、今後の展開にも大きな影響が無いのだ。

仮に墓地をリソースにするカードを積んだ場合、中途半端な構築になってしまい、全体的なパワーが大幅に落ちてしまう。

ハズレのブレ幅を最小限に抑えるためには、残りのパーツも極力火・闇の呪文で構成する必要がある。


そうなってくると、候補に挙がるのは超次元呪文だ。

元祖《邪神M・ロマノフ》も、最後は超次元呪文を打つことで凶悪さを増していた。

であれば、この《極限邪神M・ロマノフ》も、超次元呪文をサブウェポンとして搭載することで凶悪さを増す事が出来るのではないか。


そう考えて出来た基盤が、こちらだ。

4

4

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1

4

4

4

4

これで、《極限邪神M・ロマノフ》で唱えらえる呪文は、デッキの50%を超える事になる。

単純に半分の確率で、何かしらの呪文を唱える事が出来るのだ。


さらに言えば、万が一《極限邪神M・ロマノフ》を引けなくとも、超次元呪文で戦うという選択肢が生まれる事になった。


このデッキを軸にして、あとはマナ加速とかそれっぽいサポートを付け加えれば、デッキになるだろう。

そうして出来上がったものが、こちらだ。

4

4

4

1

4

4

4

4

3

4

4

壁の先に待つ壁

ここまで作ったのだが、当然、更なる壁が立ちはだかる。


冷静に考えて、超次元呪文そのものが、今の環境ではパワー不足なのだ。

厳密には、パワーは足りている。環境に跋扈するその他諸々への対策が、サイキック・クリーチャーに対して、とばっちりで突き刺さってしまうのである。


最強のデッキが完成したと思ったが、思わぬ誤算であった。


改めて構築を考えるのだが、やはり超次元呪文ほどのパワーを持つ呪文でなければ、唱えてもゲームを終わらせにいくには程遠い。


仮に《インビンシブル・アビス》を唱えたとしても、相手のクリーチャーが居なければ意味がないし、今はEXライフ持ちなどが多く、取りこぼす可能性も高い。

仮にマナを全て吹き飛ばす《バロム砲》を唱えたとしても、闇文明を主体とするデッキには効果が無いし、シールド・トリガーから革命チェンジなどで返される可能性も高い。

仮に《ロスト・ソウル》で手札を奪ったとしても、盤面に残ったクリーチャーでカウンターされる可能性もある。


上の3種類の呪文を全て搭載したとしても、今度は事故率という懸念が残る。

先に述べた《クランヴィア》が戦えたのは、本体が当たりを引く確率を高めているため、大型呪文の枚数を必要最小限に抑えられていた事にある。

しかし、この《極限邪神M・ロマノフ》は、山札からランダムな1枚しか使う事が出来ない。

そのため、デッキ内の唱えたい呪文の比率を高めて、当たりを引く確率を高めるしかないのだ。


ここまで考えたのに、再び確率の壁が立ちはだかった。

しかも、この壁は簡単には突破できそうにない。

デッキの事故率と《極限邪神M・ロマノフ》のヒット率は、互いに背反の関係にあるのだ。

どちらかを犠牲にしなければ、もう片方の確率が上がることはない。


吹っ切れたデッキを求めるのであれば、事故率を度外視するのも良いだろう。

だが、私のモットーは「しっかりと戦えるデッキ」である事だ。事故率を度外視したデッキは、そのモットーに反する。


そびえたつ確率の壁。その前に膝を折ろうとしていた時、ある一つの閃きが頭の中に舞い降りた。


「デッキの中身を全て《オールデリート》にすれば良いのでは?」

39

1

天才的な発想であったが、一つ問題があった。

同じカードはデッキに4枚しか入れる事が出来ないのだ。


確率の壁を打ち破ったと思ったら、今度はルールが立ちふさがった。

いや、冷静に考えたら《極限邪神M・ロマノフ》を出すために火マナが必要なのだから、《極限邪神M・ロマノフ》は2枚以上必要だ。

というか事故率を視野に入れるなら、《極限邪神M・ロマノフ》は10枚くらい必要だ。


もう何もかもが間違いだ。

某飲食店の間違い探しに採用してもらうよう、交渉しに行こう。


結局、この理論に則ったとしても、振り出しに戻るだけであった。


せっかくの天才的な発想だったのだが、全くの無駄であった。

そう思ったとき、あるカードが私の頭をよぎった。

そして、これこそがすべてを解決するマスターピースだったのだ。

世界ごと終わらせるマスターピース

なにも最初からヒット率を高める必要は無かったのだ。

対戦中にカードの効果で山札を圧縮すれば、必然的にヒット率は上がる。

これは、かの「オボロティガウォック」が採用していた戦法である。


そしてこの《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》は、それを完全な形で実現するカードであった。

このカードを使えば、デッキの中身をすべて《オールデリート》にすることも可能だ。


デッキの中身が全て当たりなのだから、当たる確率は100%だ。


これで確率の壁は崩れ去った。

この一枚で唱えたい呪文を確実に唱えられるのだから、《オールデリート》以外の当たり札は全て必要ないということになる。


あとはこの理論をもとにデッキを構築するだけである。


そして、完成したデッキがこちらだ。

1

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4

4

4

4

4

4

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2

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4

最強の邪神を呼び出す代償として世界の終焉を必要とするとは、なんとフレイバーに合致したデッキだろうか。


《黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》により山札の固定化が可能となったことで、当たりを《オールデリート》のみに絞る事が可能となった。


そのため、空いた大量のスロットをコンボパーツの回収・マナ加速・受け札へと割く事が可能となり、少なくとも「何もできずに負ける」という状況は打破出来た。

さらに言えば、闇文明は必要最低限に絞る事も可能となったため、コンボデッキの安定剤ともいえる水文明を軸にすることまで可能となった。


たった一枚のアイデアで、デッキは完全に別の次元へと跳躍する事が出来たのだ。

世界を代償にするだけの事はある。

デッキの動かし方

まず狙うべきは、《エンド・オブ・ザ・ワールド》によって山札を《極限邪神M・ロマノフ》《オールデリート》《オールデリート》という順の3枚にする事である。

こうすることで相手の手札破壊という妨害をかいくぐりながら、次のターンに《極限邪神M・ロマノフ》から《オールデリート》を確定で撃つことが出来る。


この《エンド・オブ・ザ・ワールド》《ナウ・オア・ネバー》で使うことで、5マナでコンボの準備を整える事が出来る。

5マナでスタートするため、次のターンはマナチャージなしで《極限邪神M・ロマノフ》を出す事が可能である。

よって、5マナに到達して《ナウ・オア・ネバー》《エンド・オブ・ザ・ワールド》を出せた時点で、相手に与えられる猶予は1ターンという事になるのだ。


あとは、《極限邪神M・ロマノフ》《オールデリート》を唱え、残った《ドキンダム》で相手にとどめを刺す、という流れである。


コンボパーツは合計4枚だが、うち2枚が揃った段階で他2枚が確定的に手に入るため、コンボ始動に必要なパーツは2枚だけで済む。

よって、コンボデッキの中では、要求値の低い部類に落ち着いた。


また、《希望のジョー星》対面のメタカードとして、《ボルシャック・スーパーヒーロー/超英雄タイム》を採用した。

これは、《ボルシャック・スーパーヒーロー》側を使うことで、《ナウ・オア・ネバー》を速攻対面の有効札へと変えるカードでもある。


チャージャー呪文はルーティング効果を持つ《メガヒット・チャージャー》と対《ドギラゴン閃》用の兵器として《メテオ・チャージャー》の2種類を採用した。

いずれも3→5へのマナ域へジャンプできる呪文のため、出来れば9枚目を採用したいところでもあるが、《ゴンパドゥ》によりある程度山札を掘れる事を考慮し、8枚に留めた。

枚数の比率でいえば、赤黒ドルマゲドンと変わらないため、大きな問題にはならないと考えている。


《ホーガン・ブラスター》は、5枚目の《極限邪神M・ロマノフ》の枠である。

わざわざ《極限邪神M・ロマノフ》を使う必要は無いのでは? と思うかもしれないが、実質5枚採用にすることで、盾・封印落ちのケアとなる。


シールド・トリガーとしては、確実にターンが返ってくる《終末の時計ザ・クロック》を採用した。

ターンさえ回って来れば勝ちというデッキのため、このトリガーの相性は非常に良い。

また、「終末」という冠詞が、このデッキのフレイバーに非常に合致しているため、即採用となった。

最後に

アドバンスのCSに参加する機会がめっきり無いため、実戦投入は結局出来なかったが

参加する機会があったら、間違いなくこのデッキを握っていただろう。


もしオリジナルのCSで使いたいというのであれば、他に採用できるカードは色々ある。


例えば、《神の裏技ゴッド・ウォール》である。

これを唱えた《極限邪神M・ロマノフ》は、《オールデリート》の効果でも離れることなく、そのまま相手プレイヤーに突撃する事だろう。

相手の《砕慄接続グレイトフル・ベン》が立ち塞がるようであれば、《メテオ・チャージャー》でEXライフを剥がしておけば良い。


あるいは、《禁断~解放せしX~》である。

デッキから何を出すのか、という問題こそあるものの、《オールデリート》後にクリーチャーを呼び出せるという点は評価できる。


他にもオリジナル環境に合致する組み合わせや構築があるかもしれないが、今回はここで筆を置かせていただく。


まだまだ探求すべきカードは多い。

未知のカードの可能性を引き出し、世の中に広める事こそが、私の使命なのだ。

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このコラムのライター

プラズマ

プラズマ